境川遊水地公園
散策:2011年04月上旬
【街角散策】 境川遊水地公園
概 要 境川遊水地公園は、横浜市と藤沢市の境を流れる境川と和泉川の流域に位置し、 俣野遊水地・下飯田遊水地・今田遊水地から成る都市公園です。 グラウンドやビオトープなどがあって、休日にはスポーツをする人達で賑わいます。 今回は俣野公園から天王森泉公園を経て、境川遊水地公園へ向かっていきます。
起 点 横浜市 俣野公園・横浜薬大前バス停
終 点 横浜市 元木バス停
ルート 俣野公園・横浜薬大前バス停…俣野公園…横浜薬大スタジアム…春日神社…メモリアルグリーン…天王森泉公園…見晴らしの丘…天王森泉館…湧水の森…くわくわ森…境川遊水地公園…俣野遊水地…境川遊水地情報センター…下飯田遊水地…多目的グラウンド…鷺舞橋…元木バス停
所要時間 2時間10分
歩いて... 横浜ドリームランドの跡地に出来た俣野公園は、野球場と洋風の墓地になっていました。 傍には大学も出来て、以前とはすっかり様変わりしていました。 境川遊水地公園の下飯田遊水地の一部と今田遊水地はまだ工事中で、非公開になっていました。
関連メモ 天王森, 藤沢大和自転車道, 天王森泉公園, 境川
コース紹介
俣野公園・横浜薬大前(またのこうえん・よこはまやくだいまえ)バス停
戸塚駅(JR東海道線)の西口から、 [戸50]ドリームハイツ行きバス,または,[戸52][戸55]俣野公園・横浜薬大前行きバスにて15分から17分、 1時間に8本から10本程度の便があります。
大船駅(JR東海道線)の西口から、 [船22]立場ターミナル行きバス、[船24]俣野公園・横浜薬大前行きバス,または,[船25]ドリームハイツ行きバスにて18分、 1時間に5本程度の便があります。
湘南台駅(小田急江ノ島線)の東口から、 [湘27]ドリームハイツ行きバスにて10分、1時間に2本程度の便があります。
藤沢駅(JR東海道線)の北口から、 [藤54]俣野公園・横浜薬大前行きバスにて19分、1時間に1本から2本程度の便があります。
このバス停は、以前は「ドリームランド」という名前でしたが、 横浜ドリームランドの閉園および横浜薬科大学の開校に伴って、 2009年4月に「俣野公園・横浜薬大前」へ変更されました。
俣野公園
バス停のすぐ左側が俣野公園になっています。 入口に「俣野公園案内図」があるので参考にしましょう。 かつての横浜ドリームランドの跡地に出来た公園で、 横浜薬大スタジアムとメモリアルグリーンを中心として、 草地広場・遊具広場・樹林広場などがある、面積約11haの総合公園です。
横浜ドリームランド
横浜ドリームランドは「日本のディズニーランドを目指す」という構想の下に1964年に開園しました。 翌年には、神奈川県で随一の高層建築物である「ホテルエンパイア」も隣りに建ちました。 2年後には大船駅との間に「モノレール大船線」も開通しましたが、 技術上の問題により1967年には運休になってしまいました。 バスの増便などを行ったものの交通の便が悪いのは如何ともし難く、 東京や横浜などに競合施設が開園したこともあって、2002年には閉園になりました。 まだ開園している時に一度だけ来たことがありますが、かなり前のことになります。
横浜薬大スタジアム
入口広場を過ぎていくと、右手に横浜薬大スタジアムがあります。 定員2933人というスタジアムには門などは設けられておらず、自由に出入りすることが出来ます。 スタジアムに入ってみると練習中でした。 しばらく様子を眺めていると、程なくして高校野球の試合が始まりました。 学校の応援団と思われる一団や家族・知人などが詰めかけて、元気な声援を送っていました。 この日には、午前と午後に1試合ずつ行われるようでした。
春日神社
公園の外側に橙色の鳥居が見えたので訪ねてみました。 鳥居の先には二階建ての立派な門がありました。 赤い色の神社と言えば朱塗りを想像しますが、ここはかなり明るい橙色に塗られていました。 門から境内へ入っていくと、正面に春日神社の拝殿があり、右手には社務所と思われる建物がありました。 拝殿の前に立つと、正面の壁はガラス戸のようで、その奥の少し離れた所にある本殿が見えていました。 由緒書きによると、横浜ドリームランドの開園に合わせて建立された神社のようです。 本殿の屋根には2本の鰹木が乗り外削ぎの千木が聳えていました。 境内には「吉替えの綱」があり、大木に綱が何本も下げられていました。 が出たのか、おみくじが幾つか結ばれていました。 小さな招き猫が納められた「招き猫おみくじ」というのもあって、七色の御利益があるのだそうです。
由緒
当春日神社は、奈良春日大社の御分霊を勧請し、御祭神は、皇祖肇国の折神功あらせられた、 武甕槌命(たけみかづちのみこと)、経津主命(ふつぬしのみこと)、天児屋根命(あめのこやねのみこと)と 比売神(ひめがみ)を奉斎し、武甕槌命・経津主命二柱の神は国土開発の守護神として、 天児屋根命は文筆の神と仰がれ学業成就を願う崇敬神として、 比売神は安産の神として御神徳いよいよ高く、この四柱の神々を尊崇して春日皇大神と申上げ、 皇室に於かれましても代々御崇拝遊され、又国民均しく敬仰する神神であります。 殊に武甕槌命が奈良にお移りの際、本社鹿島の宮を御出発になり、 途中無事奈良に御到着になったことから鹿島立の信仰が生れ、 爾来、旅行安全・交通安全の神として尊ばれています。 此処に横浜ドリームランド開設されるに当り、 開発の神、殖産工業、安産の守護を仰がれる春日大社の御分霊を勧請し、奉斎されたものであります。
吉替えの綱
おみくじのはこの綱にお結び下さい。 後日、神社で吉替えの祈願を行い、焼納してあげます。
招き猫おみくじ
このおみくじには、小さな招き猫が納められています。 二十八種類の招き猫に七色の御利益を御祈願いたしておりますので、 あなたに御縁のあった招き猫をお財布等に入れて大切にお持ちください。
【七色の御利益】  :金運・商売繁昌、 :魔除・家内安全、 :身体健全・学業成就、 :開運招福・吉兆来福、 :金運・商売繁昌、 :グレー、家内安全・厄難消除、 ピンク:結縁・良縁招来
春日神社の社殿の左側には小降りの稲荷社があって、 「正一位 稲荷大明神」の幟が幡めいていました。 台座に乗せられた社の手前には白塗りの狐像が控え、何故だか恵比寿様の置物もありました。 脇にも祠があり、屋根には5本の鰹木が乗り内削ぎの千木が聳えていましたが、 いずれも由緒などを記したものは見かけませんでした。 春日神社の右側には神鹿苑があり、何頭かの鹿が飼育されていました。 柵の傍まで行って眺めていると、何か貰えると思うのか、近寄ってきました。 せんべいを食べるとお辞儀をするのだそうですが、試すのは止めておきました。 立派な角のあるのと無いのとが居たので、雄・雌とも飼育されているようでした。 境内の周囲には桜の老大木が何本もあって、綺麗な満開の花を咲かせていました。
神鹿について
当苑の神鹿は去る昭和三十九年八月一日、奈良春日大社の御分霊を奉斎するに当り、 門外不出とされておりましたが、神様のお供としてはるばる奈良公園よりやって来たのがはじまりで、 以後当苑で繁殖したのであります。
雄鹿の角は四月上旬頃より芽を出しはじめ、八月中旬頃で成長が止まります。 やがて九月上旬には袋角(皮)が破け硬い角となり互いに勢力争いが始まります。 十月中旬には角切りを行います。
可愛いバンビちゃんの誕生は、六月上旬頃の予定です。
好きな食べ物  おせんべい・さつまいも・食パン・人参・リンゴの皮等。
× やってはいけない物  ビニール袋紙・油で揚げたせんべいやパン。
鹿愛護のためご協力ください。
 (春日神社)
春日神社から俣野公園に戻ってスタジアムに沿って進んでいくと、 管理事務所にもなっている公園レストハウスがありました。 中に入ってみると円卓や椅子が沢山並んでいて、俣野公園の樹木や草花のマップやロードマップが紹介されていました。 また、「水とみどりの散策路・運動コース」と題したパンフレットも置いてあって、 俣野公園を起終点とする、境川沿いコース、宇田川沿いコース、石仏コース、野鳥・花観察コース、和泉川沿いコースや、 周辺の公園や河川、付近で見られる石仏や鳥や花などが紹介されていました。 レストハウスの先には池があって、レンガ風の橋が架かっています。 池には大きな鯉や鴨などが泳いでいました。 人慣れしたハトもいて、すぐ傍まで行っても飛び立つことはありませんでした。
水とみどりの散策路・運動コース
俣野公園およびその周辺には、豊かなみどり、四季折々の花、里山の風景、 多くの魚や野鳥の見られる水辺やビオトープなどがあります。 このマップは「自然を楽しみながら」公園、河川、史跡などをめぐる散策路を多くの方々い楽しんでいただけるように工夫いたしました。 あなたのお好みの散策路を歩いてみませんか。
メモリアルグリーン
橋を渡った先がメモリアルグリーンになります。 横浜市営の総合公園型墓園で、広い芝地に平らな墓標が整然と並んでいました。 正門を過ぎて並木が続く道を真っ直ぐ進んでいくと、水が流れる円形の慰霊碑型納骨施設がありました。 前には沢山の献花が並んでいました。 このメモリアルグリーンでは線香やロウソクなどの火気の使用は禁止なのだそうです。
メモリアルグリーン ご案内
芝生型納骨施設  メモリアルグリーン敷地内のA〜Fのエリアに、墓標となるプレートが設置されており、 合わせて7,500区画が整備されています。
合葬式 樹木型納骨施設  クスノキ・ケヤキ・ヒメシャラの3種類の樹木を配置し、低木や芝、花で被われたマウンド上に、 骨壺を直接埋葬する区画が3か所整備されており、合わせて3,000体分整備されています。
合葬式 慰霊碑型納骨施設  地上部に水の流れるモニュメントを設け、地下室に遺骨保管用の棚が12,000体分整備されています。 納骨室にはどなたも入室できません。
芝生広場を横切って俣野公園から出るとドリームハイツバス停があります。 そこから左手へと車道を進んでいきます。 突き当たりのT字路にある俣野保育園の左側の道に入っていきます。 右へ曲がって、畑などを眺めながら保育園の裏手の未舗装路を進んでいきます。 再び舗装された道を真っ直ぐ進んでいくと、右手から道が合流してきます。 その道を合わせて進んでいくと、左手へ降っていく坂道が分れる分岐があります。 手前には「←100m 天王森泉公園」の標識が立っていて左手の道を指しています。 角には石碑が立っていて、側面には「文化二丑年十一月吉日」,「下和泉村」と刻まれていました。 文化2年(1805)と云えば、江戸時代の後期に建てられたようでした。
天王森泉公園
分岐から左手に続く坂道を降っていきます。 少しずれた十字路を左折していくと、左右に通る道に出ます。 その左手すぐの所に天王森泉公園の入口があります。
天王森泉公園
和泉川沿いに広がる水田、それを縁どる斜面緑地が昔懐かしい農村の面影を今に伝える泉区の南部。 台地の崖線から涌く豊富な涌水をいかして、流域には20に上る製糸場が営まれた歴史を持ちます。 清冽な湧水にはホタルも棲息し、かつては谷戸中を乱舞したと聞きます。 その一角に雑木林を主体とした面積約35,000uの本公園があります。 正面には製糸場の本館が再生され、涸れることのない湧水が自慢です。
 (出典:パンフレットより抜粋)
見晴らしの丘
車止めから中へ入っていくと見晴らしの丘があります。 脇には案内図が設置されているので参考にしましょう。 天王森泉公園には、この「見晴らしの丘」の他に「湧水の森」と「くわくわ森」がありますが、 各森は道で繋がってはおらず、周囲の道路に出ないと行けないのが残念に思えました。 正面の谷へ続く斜面が整備されていて、石畳みの散策路が続いています。 正面には和泉川や境川の向こう岸の街並みが見えていました。 ユキヤナギの白い花を愛でながら降っていきました。
天王森泉公園 見晴らしの丘
ここは本公園の中で一番の眺望を誇る、まちと自然の出会いの小広場です。 棚田のように柔らかい斜面のしつらえと、 遠くからでも目印となるような「天王森の桜(ヤマザクラ)」が特徴です。
天王森泉館
右手に続く坂道に出て、下へと降っていきます。 「湧水の森」の脇を過ぎて、柵沿いに山際を進んでいくと舗装路に出ます。 その左側に天王森泉館があります。 製糸場として使われていた建物です。 建物の中は自由に見学できて二階にも上がれますが、 靴を脱がないといけないし、以前に上がったこともあるので、 今回は一階を見るだけに留めておきました。
旧清水製糸場本館 天王森泉館
この建物は明治44年(1911)ごろ和泉町内に建てられた市内に残る唯一の製糸関連施設の遺構で、 かつての製糸場を移築して当地で住宅に使用されていたものを公園施設として平成9年(1997)に復元しました。 建物の特徴は明治期の近在農家に見られた四つ間取りを基本とした木造二階建てで、 座敷を続きで取る新興産業資本家層の典型的な住宅形式が伺えます。 平成10年1月、横浜市歴史建造物に認定されました。
開館時間のご案内「天王森泉館」「湧水の森」
開館時間 午前9時〜午後5時
休館日 毎月第4火曜日(祝日の場合はその翌日)、 年末年始(12/29〜1/3)
 (天王森泉館、南部公園緑地事務所)
湧水の森
天王森泉館の左側から奥へ入っていくと小さな池があります。 湧水が流れ込んで作っているようです。 この辺りが湧水の森になるようです。 流れの奥にはワサビ田がありました。 その横には立派な竹林があって、この時にはタケノコ堀が行われていました。 竹林の向こうにはくわくわ森が広がっていますが、道は続いていません。 ボードウォークを過ぎて竹林をひと巡りして引き返してきました。
湧水のしくみ
泉区は横浜市の中でも特に湧水が多く見られ、区名の由来にもなっています。 明治時代から大正時代にかけて和泉川流域で市内では珍しく20社の上る製糸工場が 操業していたことは、いかに湧水が豊富だったかを物語っています。 湧水とは、降った雨が地中にしみ込み地下を流れて地表に現れたものです。 地中にはいく層もの地層が重なっています。火山の爆発で灰が降り積もったり、 川が運んできた土がたまるなど、その成り立ちは多様です。地層は土や砂、礫(小石)の 粒径や固さにより水のしみ込み易さが異なり、水を通しやすい地層を「透水層」、 水を通しにくい地層を「難透水層」と呼びます。 地下水は、基本的には砂層や礫層のような「透水層」の中を流れ、 粘土層などの「難透水層」の上に集まり、主に地層の傾斜に沿って流れます。 そして、その様な地層が崖によって露出しているような場所で湧水となって地表に現れます。 見方を変えると、地下水は降水時は雨水を地下に溜め、平常時はにじみ出して 川の流量を確保する「天然のダム」の役割を果たしていると言うこともできます。
地下水の温度  地下水の温度はその土地の年間の平均気温でほぼ一定と言われていますが、正確にはわずかながら変化します。 地上温度と湧水温度を年間を通じて計ってみると、 変化のズレによって地中にしみ込んでから湧水として地表に湧出するまでにかかる時間が推測できます。
水の循環  目には見えない地下水ですが、その浸透量は期分けて大きいと言われています。 雨が降り、地表と地下を行き来しながら川を作り海へ流れ、浄発して雲になり、 雨になって再び地表に降る「水の循環」を形づくる上で地下水は大切な要素と言えます。
くわくわ森
天王森泉館まで引き返して道路に出て左手へ進んでいきます。 葉を出し始めたアジサイを眺めながら山沿いに進んでいくと、 道沿いの流れに、森へ続く小さな橋が架かっています。 ここがくわくわ森への入口になります。 橋を渡って右へ曲がり、両側に柵が設置された道を進んでいきます。 左へ曲がりながら横木の階段を登っていくと、道端に洒落た形のベンチがありました。
天王森泉公園 くわくわ森
夏は涼しく冬は明るい雑木林。 クヌギやコナラの樹液を求めてたくさんのクワガタムシが見られ、「くわくわ森」と呼び親しまれてきました。 身近な自然を大切に、森の空気を味わって下さい。
ご来園の皆様へ
天王森泉公園は、緑豊かな樹林の中に数多くの草花や昆虫が生息しています。 ご来園の皆さんが楽しく散策出来る様ご協力をお願いします。
一、公園の柵内には入らない
一、草花や昆虫は取らない、持ち帰らない
一、公園内で大声を出さない(特に夜間)
一、火気は厳禁(タバコの投げ捨てなど)
一、ゴミは捨てない
一、ハチやヘビにも気をつけて
 (天王森泉公園運営委員会、中部公園緑地事務所)
ベンチを過ぎて、横木の階段を更に登っていきます。 横木の間にはコンクリートが打たれていて、土が抉れてしまうこともなく歩きやすくなっていました。 入口にあった案内図によると、この辺りの右側は日だまり広場というようですが、 柵が続いていて中には入れません。 程なくして道が二手に分れていますが、左手の道を登っていきました。
お願い
動植物を採集しないで下さい。 柵内に入らないで下さい。 この公園は自然の豊かさを守ります。
 (横浜市環境創造局南部公園緑地事務所、天王森泉公園運営委員会)
右へ分れていく道を見送って、雑木林に続く横木の階段を更に登っていきます。 正面に民家が見えるようになると、左右に通る簡易舗装路に出ます。 左手へ進んでいくと、民家の前の道路に出てしまうので、右手の尾根に続く緩やかな道を進んでいきます。 すぐの所に大きなテーブル・ベンチが設置されていて、脇には雑木林の解説板もありました。
雑木林
本公園の斜面緑地の大半は、クヌギやコナラなどの落葉広葉樹で構成される 雑木林で占められ、かつてはどこにでも見られる樹林でした。 石油やガスが行きわたるまでは樹木の成長に応じて数年から十周年ごとに伐採し、 薪や炭などに活用したことから薪炭林と呼ばれることもありました。 伐採後の切り株からは新たな芽(「ひこばえ」と呼びます)が生え成長し、 十数年たち再び伐採の時期を迎えます。これが繰り返されました。 雑木林はこの他にも多様に利用され、特に農地との関わりも密接でした。 林床の笹などを刈り取る「下刈り」や「落ち葉かき」によって集められた落ち葉や 枯れ枝を、家畜の糞と混ぜ合わせて発酵させ堆肥を作り田畑にまきました。 さらに、幹はシイタケのホダ木に、ツル植物は籠細工に、木の実やキノコは食用に、 というように人の暮らしと深い関わりを持っていました。さらに、雑木林に特有の 多種多様な動植物が四季を彩り、春の野草や夏の昆虫、秋の紅葉、冬場の野鳥というように 身近な生き物の宝庫とも言えます。 雑木林は人がつくりあげた貴重な自然環境です。
食用 雑木林の中には微妙な地形や土壌、日照、水分の変化に対応して 多種多様な植物が見られます。 ドングリやキノコをはじめ新芽や葉、根に至るまで、 食べられるものがたくさんあります。 但し、公園内の植物はひとり占めせず、みんなで大切にしましょう。
肥料 「落ち葉かき(落ち葉を集める作業)」と「下刈り(低木や草を刈取る作業)」により 集められた有機質を、家畜の糞などと混ぜ合わせて発酵させ、 堆肥を作りました。その結果手入れの行き届いた雑木林の地面は 低い草花だけが見られます。
燃料 成長の早い樹木を植えた雑木林を、数年から十数年の間隔で定期的に伐採して 薪や炭を作りました。樹林全体をいくつかに分け、順に伐採することで 常に安定した量をまかないました。燃やした灰は肥料やアク抜きに用いるなど、 最後まで無駄なく活用しました。
工芸 下刈りで集めた笹やツルを利用して籠を編む「目籠作り」や草花の煮汁で 糸や布を染める「草木染め」など、雑木林は工芸材料の宝庫です。
右へ降っていく道を見送っていくと、道が二手に分れています。 左手は民家の前の道路に出てしまうので、右手の道を進んでいくと、すぐに横木の階段を降るようになります。 登ってきた時に見かけたのと同じ形の洒落たベンチの所まで降りてきて、左手へ続く道を進んでいきました。 再び手摺付きの階段を降るようになると、先ほどの道路に降り立ちました。
境川遊水地公園
山沿いに続く広い道路を進んでいきます。 山際から流れ出る水を眺めたりしながら進んでいくと、右手に戻るようにして続く道があります。 田んぼなどを眺めながらその道へ入っていくと、左右に通る道に出ます。 この辺り一帯が境川遊水地公園になります。 俣野遊水地、下飯田遊水地、今田遊水地から成る約30haの広さの公園ですが、 この時には下飯田遊水地の一部と今田遊水地はまだ工事中で、非公開になっていました。
公園の概要
神奈川県立境川遊水地公園は、横浜市戸塚区、横浜市泉区、藤沢市の境に位置する、広さ約30haの都市公園です。 この公園は、境川下流部の洪水被害を軽減させるための遊水地を平常時には公園として有効利用するもので、 河川事業と連携して整備をおこなっているものです。 公園内には、境川の水辺空間を活かし、様々な生き物が生息できるビオトープが整備され、 一年を通じてさまざまな生物の観察や水辺の風景を楽しむことができます。 また、少年野球場、多目的グラウンド、テニスコートなどレクリエーションの場も提供しています。
 (出典:パンフレットより抜粋)
公園利用の皆様へ
この公園は遊水地の中にあり、大雨が降ると境川の水が流入する場合があります。 避難放送などの指示に従ってご利用ください。
夜間は門扉を閉鎖しますので、利用はできません。
園内美化のため、ゴミは各自お持ち帰りください。
園内での花火、バーベキューなど、火気の使用はできません。
 (県立境川遊水地公園)
俣野遊水地
正面の一段低い所は俣野遊水地になっていて、 広場ゾーンと中央越流提を挟んだ向こう側の自然創出ゾーン(ビオトープ)から成っています。 広場ゾーンには野球場が対面で二面あって、この時にはおじさん達のソフトボールの試合が行われていました。 野球場に沿って左手へ進んでいくと、水位計盤とゲート操作盤の囲いの先に中央越流提へ降っていく道があります。 中央越流提の傍には沈砂池があって、道下の水路で広場とビオトープが繋がっていました。
野鳥観察をする方へのお願い
ビオトープ内は立入禁止です。
野生動物に餌を与えないでください。
他の来園者に迷惑をかける行為は行わないようお願いします。
歩道は通行に支障がないように人が通れる幅を開けておいてください。
公園外周道路、河川道路などへの駐車はご遠慮ください。 車でお越しの方は公園の駐車場(無料)をご利用ください。 利用時間:8時30分〜18時
 (県立 境川遊水地公園)
野鳥との接し方について
鳥インフルエンザウイルスは、野鳥観察など通常の接し方では、ヒトに感染しないと考えられています。 正しい情報に基づいた、冷静な行動をお願いいたします。
死亡した野鳥など野生動物は、素手で触らないでください。 また、同じ場所でたくさんの野鳥などが死亡していたら、お近くの都道府県や市町村役場にご連絡ください。
日常生活において野鳥など野生動物の排泄物等に触れた後には、手洗いとうがいをしていただければ、 過度に心配する必要はありません。
野鳥の糞が靴の裏や車両に付くことにより、鳥インフルエンザウイルスが他の地域へ運ばれるおそれがありますので、 野鳥に近づきすぎないようにしてください。 特に、靴で糞を踏まないよう十分注意して、必要に応じて消毒を行ってください。
不必要に野鳥を追い立てたり、つかまえようとするのは避けてください。
中央越流提の先にある階段を登っていくと、和泉川の土手に出ます。 左手すぐの所では、その和泉川が境川へ流れ込んでいます。 流れ込む手前の和泉川は、何故だか階段状になっていました。
和泉川  和泉川源流地(瀬谷区)より南下し、境川に合流する延長約9.4kmの2級河川です。 鮎も遡上する清流で、川沿いには岸側の用地を利用して河川と一体化した和泉川親水広場など多くの公園があります。
境川  神奈川県北部、城山湖付近を源として相模湾に注ぐ、延長約52kmの2級河川です。 大和藤沢自転車道路(24.5km)が整備され、サイクリングが楽しめます。
 (出典:パンフレットより抜粋)
境川遊水地情報センター
右手に架かる新遊水地橋を渡っていくと、正面に境川遊水地情報センターがあります。 周囲には建物がないので、かなり目立っています。 玄関脇のガラス戸には、水辺の植物の解説が張り出してありました。
境川遊水地情報センター
遊水地を管理する機能を備えるとともに、情報発信・交流の拠点となる建物です。 館内には、境川の自然や遊水地の仕組み・役割などを紹介する展示コーナーや会議室を備えています。 1階の窓口では公園の利用案内、少年野球場などの有料施設の利用申し込み、 公園で行う自然観察会等の受付を行っています。 双眼鏡の貸し出しも行っています。
境川遊水地の水辺の植物
サンカクイ(カヤツリグサ科)  名前の通り、茎の断面が三角形をしています。 草丈は50cm〜120cmほど。 写真左下のように小穂が垂れ下がっているのが特徴で、 同じく遊水地に生えている良く似たカンガレイとも区別できる。 地下茎を伸ばしてかたまって生えている。
ヒメガマ(ガマ科)  日本にはガマ、ヒメガマ、コガマがあり、穂の形で見分けられる。 穂には上部の雄小穂(花粉)と下部の雌小穂(種子)に分かれ、 ヒメガマでは緑の部分で分かれて見える。 花粉には止血作用があり、古事記には因幡の白兎が傷を治したとして登場する。
ミズキンバイ(アカバナ科)  生息地は千葉県、神奈川県、高知県、宮城県の4県のみ。 河川の砂地や水田などの不安定な場所に生息する。 神奈川県では境川水系の柏尾川に生息し、境川遊水地の個体はここから移植した。 6〜7月に黄色の花が咲く。
ミゾソバ(タデ科)  冬に枯れて、春は小さな植物だが、夏に成長して群生する。 秋は群生したミゾソバのピンク色の花が水辺を彩り、美しい。 ヨシやガマが生い茂ると負けてしまうが、開けた空間では非常に増えてしまう。 茎には下向きのトゲがある。
ウキヤガラ(カヤツリグサ科)  ヨシやヒメガカと並ぶ大型の水辺の植物。 草刈り後にいち早く成長して、4月には小穂が見られる。 遊水地ではる程度管理をした場所で群落をつくり、管理をしないで放置するとヨシなどに負けてします。 触ると茎が三角形と分かる。
メリケンガヤツリ(カヤツリグサ科)  熱帯アメリカ原産の多年草。 初夏から秋にかけて、写真のように小穂が球状に集まり、その塊が多数ついて見られる。 要注意外来種に指定され、繁殖力が強い。 境川遊水地でもせせらぎ水路やビオトープ内に群落が見られ、対応に苦慮している。
ヨシ(イネ科)  河川敷や沼地で大群落を形成する大型のイネ科の植物。 境川遊水地のビオトープやせせらぎ水路でも2m程の草丈の本種を見ることができる。 公園の水辺を管理しないと本種に覆われる程、強い。 ヨシ群落は多くの動物に利用される。
オランダガラシ(アブラナ科)  ヨーロッパ原産の多年草。 クレソンの名前で料理の付け合わせなどにも登場する。 湧水や水辺、水路脇に群生し、春先に白い花を咲かせる。 非常に繁殖力が強く、大群落をつくり、他の植物を脅かす恐れがあることから、 要注意外来種に指定されている。
タコノアシ(ユキノシタ科)  湿地や休耕田、河川敷きに生える多年草。 花の形が蛸の足に似ていて、秋には紅葉して茹でダコの足のように見える。 生息地の湿地環境が減り、準絶滅危惧種に指定されている。 若い個体はセイタカアワダチソウなどに間違われやすい。
カンガレイ(カヤツリグサ科)  サンカクイと良く似ていて、茎の形が三角形なのが特徴です。 大きな違いは穂のつき方で、カンガレイでは金平糖のような穂が茎から出て、 サンカクイのように穂から花序枝(茎から穂の間に細い緑の枝のようなもの)が出ないので見分けられます。
セリ(セリ科)  湿地や水路脇などで群落をつくる多年草。 夏には白い花を咲かせる。 園内では湿地に普通に生えていますが、小さく目立たない。 俣野ビオトープ内の水路には成長した群落がある。 春の七草の一つで独特の香りを持ち若い茎を食用とする。
デンジソウ(デンジソウ科)  水田雑草として知られ、湿地に生息。 現在では、減少して絶滅危惧U類に指定されている。 見た目は四つ葉クローバーに良く似ているが、本種はシダ植物で胞子でも増える。 境川水系の蓮池にあったといわれる個体を頂いて展示している。
境川遊水地情報センターの中へ入ってみると、境川の自然や遊水地を始め、 ビオトープや動植物などがパネルで紹介されていました。 パンフレットも置いてあるので参考になります。 水槽も設置されていて、中には小魚が沢山泳いでいました。
境川遊水地のビオトープ
"ビオトープ"とは、ドイツ語で「生きものの棲む場所」という意味です。 水、土、大気、植物、動物が一つのつながりのある環境をつくっている範囲のことをいいます。 ヨシやヒメガマ等の湿性植物はバン等の営巣環境であり、水をきれいにする役割もあります。 水がきれいになるとさまざまな生き物が住みやすくなります。 この水槽の中では、境川遊水地のビオトープに生育する植物を紹介しています。 外へ出て、実際のビオトープで観察してみましょう。
境川遊水地で見られる水生生物
境川遊水地ではカダヤシやザリガニなど数多くの水生生物を観察することができます。 この水槽では遊水地で見られる行き物を飼育、展示しています。 園内の俣野遊水地で見られるメダカに似た魚はカダヤシという外来魚で、メダカは見つかりません。 よく見比べるとそれぞれの違いがわかります。 カダヤシは環境省が特定外来生物に指定し、一般の方の飼育を禁止しています。 また、水槽のメダカは境川水系のものを展示しています。
メダカ、カダヤシ、アメリカザリガニ、ヌマエビの仲間、ドジョウ、 ニホンアマガエル、ドウキョウダルマガエル、ミシシッピーアカミミガメ、カワニナ、ハイイロゲンゴロウ、 シジミの仲間、トンボのヤゴ
境川遊水地周辺の境川・和泉川で見られる水生生物
境川や支流の和泉川では多くの水生生物を見ることができます。 この水槽では公園周辺で見られる川の生き物を飼育、展示しています。
オイカワ、タモロコ、アブラハヤ、ウグイ、コイ、モツゴ、トウヨシノボリ、シマヨシノボリ、ボウズハゼ、 テナガエビ、スジエビ
下飯田遊水地
境川遊水地情報センターを出て和泉川の上流方向へ進んでいくと、 左手に大きな自然創出ゾーン(ビオトープ)が広がっていました。 道端には藤棚が幾つか並んでいて、ひと休みするのに良さそうな所でした。 このビオトープとこの先の多目的グラウンドなどのある一帯が下飯田遊水地になるようです。 この境川遊水地のマスコットキャラクターは「シラサギのユウちゃん」と云うようでした。
自然創出ゾーン(ビオトープ)
観察できる主な野鳥
秋になると、シベリアなどの北国からコガモやマガモなどいろいろなカモが渡ってきます。 冬を境川遊水地で過ごし、春には北国へ帰ります。
コサギ、カルガモ、コガモ、マガモ、アオサギ、カワウ、カイツブリ
・動植物保護のため、中に入らないでください。
・野生生物に餌をやらないでください。
・動植物の持ち出し、持ち込みは禁止です。
公園利用の皆様へ
本公園は遊水地の中にあり、大雨、河川の増水などの気象状況により閉園、利用制限を行う場合があります。
園内美化のため、ゴミは各自お持ち帰りください。
園内で花火、バーベキューなど火気の使用はできません。
園内では犬等はつないで散歩し、フンは必ず持ち帰ってください。
園内でものを販売することは禁止です。
 (境川遊水地情報センター)
多目的グラウンド
藤棚沿いの道を進んでいくと十字路があります。 右側を流れる和泉川には橋が架かっています。 左手へ曲がっていく道から更に分かれて左手へ降っていく道があります。 ゲートを過ぎて道なりに降っていくと多目的グラウンドがあります。 108m×71mの天然芝のグラウンドで、サッカーや陸上競技などが出来るようです。 この時には少年サッカーの試合が行われるのか、 色とりどりのユニフォームを着たチームがやってきて練習をしていました。
公園からのお願い
多目的グラウンド利用には予約が必要です。 詳細は境川遊水地情報センターまでお尋ねください。
多目的グラウンド団体利用時には、安全のため陸上トラックのご利用をご遠慮ください。
多目的グラウンド内に犬等を入れないでください。
園内では犬等はつないで散歩し、フンは必ず持ち帰ってください。
園内美化のため、ゴミは各自お持ち帰りください。
鷺舞橋
多目的グラウンドの左手には、引続き池のようになったビオトープが続いています。 その奥の方には特徴的な姿をした鷺舞橋が架かっています。 この時は橋の手前から上流にかけて工事中で、土手は通行止めでしたが、 グラウンドの奥に仮設階段が設置されていました。 橋の手前には東屋があって、ひと休みしているグループも見かけました。 下流側からは主塔が傾いているように見えますが、 実際には橋の長さ方向には垂直に立っていて、境川の下流に向かって斜めになっていました。 橋自体は出来上がっているようですが、周囲が工事中という理由からなのか、 日中しか通行出来ない旨の貼り紙が出ていました。 時間帯は季節により若干異なっていました。
鷺舞橋  平成20年12月に開通した全長129mの片面吊り構造の吊り橋です。 橋脚から斜め外側に立てられた主塔と、橋台に向けて張られたケーブルの形状が、 鷺が羽を広げた姿を連想させることからその名が付けられました。
 (出典:パンフレットより抜粋)
鷺舞橋から引き返してきて、境川の左岸に続く道路を進んでいきます。 300mほど進んでいくと立派な竹林があり、その脇に小さな社がありました。 社の右側には石碑や石祠が幾つかありました。 社の中には石祠が納められていました。 木簡に文字が書かれていましたが、ほとんど消えていて読めませんでした。 祠の前に立つ石碑には「文政二己卯八月吉日」と刻まれていました。 文政2年(1819)と云えば、江戸時代の後期に建てられたようでした。
ボク きれいな川 す・き
 (元木町内会、横浜市下水道局)
元木(もとき)バス停
小社を過ぎていくと車道に出ます。 その左手すぐの所に元木バス停があります。
手前の乗り場からは、湘南台駅(小田急江ノ島線)まで、 湘南台駅東口行きバスにて9分、1時間に2本程度の便があります。
向かいの乗り場からは、立場駅(横浜市営地下鉄)まで、 立場ターミナル行きバスにて12分、1時間に2本程度の便があります。
バス停を過ぎた所にある今飯橋を渡った右手が今田遊水地になりますが、 この時にはまだ工事中で、中には入れませんでした。