大楠山
散策:2011年01月下旬
【低山ハイク】 大楠山
概 要 大楠山は三浦半島の最高峰で、半島の中ほどにあります。 山頂からは、伊豆半島・富士山・箱根・丹沢・大島・房総半島などを見渡せる360度の大パノラマが広がっています。 近くの大楠平では、春には菜の花、秋にはコスモスの花が一面に咲きます。 今回は前田川の奥から湘南国際村めぐりの森に出て大楠山へ登っていきます。
起 点 横須賀市 前田橋バス停
終 点 横須賀市 しょうぶ園バス停
ルート 前田橋バス停…お国橋…大楠山登り口…尾形瀬橋…めぐりの森入口…湘南国際村めぐりの森…大楠山登り口…尾根道…大楠平…大楠山…衣笠城址分岐…阿部倉温泉…しょうぶ園…しょうぶ園バス停
所要時間 4時間10分
歩いて... 前田川遊歩道は工事中で立入禁止になっていました。 終点の尾形瀬橋から奥には農道が続いていました。 めぐりの森へ出る所は工事中でしたが、脇の道から登っていくとすぐに出られました。 この時は空気が澄んでいて、登り道や山頂からは良い眺めが広がっていましたが、 富士山の山頂部には少し雲がかかっていたのが残念でした。
関連メモ 佐島・大楠山のみち, 大楠山, 前田川遊歩道, 大楠山, 大楠山, 大楠山, 大楠山, 大楠山, 大楠山
コース紹介
前田橋(まえだばし)バス停
逗子駅(JR横須賀線)から、[逗4]大楠芦名口行きバス、[逗5]横須賀市民病院前行きバス、[逗6]長井行きバス、 [逗7]佐島マリーナ入口行きバス、[逗72]湘南佐島なぎさの丘行きバス,または, [逗8]電力中央研究所行きバスにて23分、1時間に5本程度の便があります。
大楠山へ登る主なルートはこれまで四つありましたが、 近年になって湘南国際村から登るルートが開かれて、合わせて五つになりました。 今回は前田川遊歩道の終点にある尾形瀬橋から奥へ続く道を通って、 湘南国際村めぐりの森を経て大楠山へと登っていきます。
大楠山への主なルート
【前田橋コース】 前田橋バス停〜大楠山
【大楠芦名口コース】 大楠芦名口バス停〜大楠山
【塚山・阿部倉コース】 田浦駅〜塚山公園〜池上住宅入口バス停〜大楠山
【衣笠コース】 衣笠公園バス停〜衣笠山公園〜大楠山
【湘南国際村コース】 湘南国際村センター前バス停〜大楠山
お国橋
バス停のすぐ先に前田橋交差点があります。 角に立つ関東ふれあいの道の道標「大楠山へ3.6km」に従って、交差点を左折していきます。 少し降るようになると、交差点から150mほどで、前田川に架かるお国橋があります。 右手には「前田川遊歩道」の案内板があります。 お国橋から1,380m先にある尾形瀬橋まで、前田川の川辺に遊歩道が設定されています。 右手の先に「遊歩道起点」の標柱が立っています。 橋の脇には関東ふれあいの道の道標が立っていて、正面の道は「大楠山3.1km」、 右手の道は「前田川遊歩道(大楠山登り口へ行けます)」となっています。 この時には前田川遊歩道は工事中で「立入禁止」になっていたので、道路を真っ直ぐに進んでいきました。
前田川遊歩道の終点の尾形瀬橋は、「風早橋」という名前になっていた時期もありますが、 また元の名前に戻されたようです。 (前田川遊歩道は「前田川遊歩道」を参照)
準用河川 前田川
人と魚のふるさとづくり
 (横須賀市)
前田川遊歩道ならびに大楠山登山道をハイキングされるみなさまへ
ゴミは持ち帰りましょう!
前田川遊歩道
・雨あがりや雨のときは、急に水が増えますので入ってはいけません。
・増水時にはすぐに高いところに避難して下さい。
・動植物は取らないで下さい。
・すべりやすいので注意して下さい。
・ゴミは持ち帰って下さい。
・川の両側は個人の土地です。入らないで下さい。
 (横須賀市下水道部)
前田川遊歩道の清掃活動をボランティアが定期的におこなっております。 自然を大切にしましょう。
 (横須賀市)
僅かに登り坂になった道を進んでいくと、右手へ曲がっていく角に「開道記念碑」が立っています。 左手にも細い道が分かれていきますが、道なりに右へ曲がっていきます。 お国橋から4分ほど進んでいくと、円筒形をした前田川観光公衆便所があります。 そこを過ぎて竹林に沿って進んでいくと、左手に分かれて登っていく坂道があります。 道路の右側の金網柵が途切れていて、「前田川遊歩道」の標柱が立っていますが、 工事柵が設置されていて「立入禁止」の貼り紙が出ていました。 通行止めの範囲は、この先の大楠山登り口の手前までのようでした。 ここはこのまま道路を歩いていきます。
注意
ハンターのみなさん! この附近に人家、農耕地があります。 狩猟に注意しましょう。
 (神奈川県)
大楠山登り口
川を流れる水音を聞きながら緩やかな道を進んでいきます。 民家を過ぎていくと、左手へ曲がっていく角にも工事柵が設置されていました。 川辺から登ってきた散策路が道路と接している所になります。 道なりに左へ曲がっていくと、コンクリート製の建物を過ぎた所で、左手へ登っていく坂道が分かれていきます。 正面の道には「この先車両通行止」などの看板が幾つか設置されています。 民家が建っているのはそこまでになります。 その先へ進んでいくと、前田川に橋が架かっています。 ここが大楠山への登り口になります。 前田橋バス停から15分ほどの所になります。 角に立つ道標によると、右手の橋を渡って行く道は「大楠山山頂」、 正面の道は「行き止り」、今来た道は「前田橋バス停0.8km」となっています。 今回は右手の橋は見送って、正面に続く道を更に進んでいきます。
大楠山で観察できる鳥たちを紹介します
メジロ、ホオジロ、エナガ、ジョウビタキ、シジュウカラ、コゲラ
・ごみは必ず持ち帰りましょう
・不法投棄、ポイ捨て監視中
・山火事防止にご協力ください
 (横須賀市)
前田川の自然と生き物たち
前田川は大楠山にしみ込んだ雨水を水源にしていて、海までの距離が短く急峻な河川となっています。 三浦半島の河川としては水のきれいな川で、水質の汚染に弱い生き物も多数生息しています。 ここでは前田川で見られる代表的な生き物を紹介します。
ヒガシカワトンボ 山間の清流の周辺にみられるトンボで、三浦半島では生息地が限られています。 はねの色が透明のmのと茶色のものの2型があります。 全長約4cm。
シマヨシノボリ 前田川でもっともたくさんみられるハゼのなかまで、 吸盤になった腹びれを使って速い流れや堰堤を遡上することができます。 全長約7cm。
ヒラテテナガエビ 川底の石の間、ミズクサや沈木のかげなどに生息するエビで、 雄のはさみ脚は太く長くなります。 生まれたばかりの幼生は一度海に下ります。 全長約22cm。
ヘビトンボ(幼虫) 「トンボ」と呼ばれますが、ウスバカゲロウ(幼虫はアリジゴク)に近いなかまです。 幼虫は川底の石の下に生息します。 幼虫の全長約5cm。
サワガニ 清流の湧き水の周辺に生息し、海に下ることのないカニです。 地域によって色彩に変異があり、前田川には青灰色や褐色のものがいます。 甲幅約3cm。
カワセミ 前田川では1年中みることができる美しい鳥です。 普通、木の枝から川の中にダイビングして魚を捕らえますが、 ときには磯で餌を探すこともあります。 全長約17cm。
 (神奈川県、横須賀市自然・人文博物館)
少し登り坂になってきた道を進んでいきます。 右下の谷には引続き前田川が流れています。 時折見える水面や飛び石などを眺めながら進んでいくと、 「下に人がいます」という標柱が道端の二箇所に設置されています。 落石などによって遊歩道を歩く人に危害が及ばないようにとのことなのでしょう。 道の両側に笹竹が生い茂って回廊のようになった所まで来ると、 正面の山の上には、大楠平にある大楠山レーダ雨量観測所の丸い形をした塔の先端が見えてきます。 あそこまで登るんだと思いながら笹竹を過ぎていくと、少し開けた感じの所に出ますが、 道はその先へと更に続いています。
尾形瀬橋
川から登ってくる手摺の設置された階段が見えるようになると、 少し右へ曲がった所に尾形瀬橋が架かっています。 右手からは木製の階段が登ってきていて、その下で川が合流している所になります。 ここが前田川遊歩道の終点になります。 前田橋バス停から26分ほどで到着しました。 階段の脇には道標が立っていて、今来た道は「前田橋バス停」、この先の道は「行き止り」となっています。 橋を渡った所に「関係者以外立入禁止」の看板が出ていますが、 「この先 車両入れません」ともなっているので、 歩くのなら良かろうと解釈して、尾形瀬橋を渡っていきました。
銃猟禁止区域
 (神奈川県)
この先 車両入れません
僅かに登り坂になった切通のような所を過ぎていきます。 この道は農道になっているようで、小型車なら通って行けるだけの幅がある簡易舗装された道が続いています。 山際を進んで傾斜が緩やかになってくると、少し開けた所に出ます。 左右には畑があり、山際には作業小屋などがありました。 その先の森を抜けて進んでいくと、尾形瀬橋から4分ほどで、道は大きく左へ曲がっていきます。 道端に広がる畑には作業小屋とビニールハウスがあって、開けた感じのする所でした。
畑沿いに進んでいくと、大きく右へ曲がっていく角から、畑の中の作業小屋への道が分かれていきますが、 道なりに右手へ曲がっていきます。 森に入った少し先の所から左へ分かれていく踏み跡がありますが、それも見送っていきます。 傾斜が増してきた道を登っていくと、高台にある広い畑地に出ました。 振り返ると、山の間に相模湾の水平線が僅かに見えていました。 左手には、樹木に隠れながらも富士山の山頂部が僅かに見えていたので、 大楠山からは綺麗な姿を望めそうだと期待が高まってきました。 左右に広がる畑や景色などを眺めながら、緩やかになった道を進んでいきます。
トタン葺きの作業小屋を過ぎていくと、右側に畑が続くようになります。 右手の前方には、大楠平にある大楠山レーダ雨量観測所の丸い形をした塔がかなり見えるようになります。 あそこまではまだ距離がありそうだと思いながら進んでいきました。
めぐりの森入口
作業小屋の脇を過ぎて少し登り坂になってきた道を進んでいくと、 右手に曲がっていく角から、左手へと道が分かれていきます。 一見すると雑然とした様子ですが、これが湘南国際村めぐりの森の入口へ続く道になります。 尾形瀬橋から11分ほどの所になります。 今回はこの道に入っていきますが、右手すぐの所から眺めが広がるので、ちょいと立ち寄っていきました。
坂道を道なりに右へ曲がっていくと、今歩いて来た高台の畑地を一望出来る眺めが広がっていました。 先の方には水平線が良く見えていて、半島の先端と思える陸地も見えていました。 このまま坂をひと登りすると、高台に続いてきた畑地の一番奥に着きます。 道はそこで行き止まりになっています。 数年前から工事が続いていて、この時もショベルカーが来て作業をしていました。 湘南国際村めぐりの森へ続く道を造っているように思えましたが、 実際のところ何の工事なのかはよく分りません。
先ほどの入口に戻って、踏み固められていない道へ入っていきます。 正規の道ではなくて、畑の脇にある作業道のような雰囲気になっていました。 坂になった所を登っていくと、すぐに畑の脇に出ました。 右手には畑が広がっていて、その向こう側には大楠平の電波塔がよく見えていました。 鉄パイプの柵沿いに進んでいくと、ビニールハウスが幾つかありました。 その先へ更に登っていくと、右手からは工事中の道が登ってきていました。 振り返ると、高台の一番奥にある畑地が広がっていました。
湘南国際村めぐりの森
右手からの工事中の道を併せていくと、すぐに森の端に着きます。 入口には工事用の金網柵が設置されています。 しかし柵はあっても右側が広く開けられていて、柵の用を成していません。 柵の向こう側には「湘南国際村めぐりの森(神奈川県有地)概要図」があって、 この金網柵の向こう側に広がる森が湘南国際村めぐりの森になるようです。 横須賀市道として黄色く描かれた道がここまで来ています。 「横須賀市道以外は無断立入禁止」となっているので、 この先に続く道は歩いても良さそうだと判断して、柵の先へと入っていきました。
ここにある概要図は上手く写せなかったので、大楠山へ続く山道で見かけたものを載せておきます。 この図で、上下方向に続く黄色い道の下端がこの地点になります。
両側に笹竹の生い茂る道へ入っていきます。 幅が広くて歩きやすい道になっていました。 どこまで続くのかと思いながら進んでいくと、すぐに幅の広い縦板の階段が現れました。 その階段をひと登りすると開けた丘に出ました。 広めの未舗装路が左右に通っていますが、左手は降り坂になっているので、右手へ進んでいきました。 軽い登り坂になった道を進んで、こんもりとした山の手前まで来ると、広い舗装路に出ました。 ガードレールの脇から舗装路に出ます。 右手にも広い未舗装路が続いていますが、「関係者以外立入禁止」の看板が出ていました。 ここは左手に続く緩やかで広い舗装路を進んでいきました。 振り返ると、伊豆大島の大きな島影がよく見えていました。
広い舗装路を進んで行くと、正面の丘の上には湘南国際村配水池の塔が見えてきます。 円筒形をした建物の上に塔が聳える特徴的な形をしていて目立っています。 少し右へ曲がりながら軽く降っていきます。 坂を降り切った所の左右には、柵で囲まれた小さな遊水地がありました。 そこを過ぎて登り坂になってきた舗装路を進んでいくと、左右に通る舗装路に出ました。 先ほどの概要図に載っていた黄色い道が分岐している所になります。 角には道標が立っていて、右手の道は「大楠山1.7km」、 左手の道は「湘南国際村センター0.7km」となっています。 左手の道を進んでいくと湘南国際村センター前バス停がありますが、 今回は大楠山へ向かって右手へと進んでいきます。
丘の上には未舗装路が幾つもありました。 手元の地図では「湘南国際村(造成中)」となっていて、 「湘南国際村B・C地区」として造成の計画だったようですが、2010年4月に県有地になって、 湘南国際村としての造成は縮小され、新たな活用事業を公募している状況のようです。 「めぐりの森」という名前もまだ仮称のようです。 (左手の道は「大楠山」を参照)
丘の上に続く舗装路を進んでいくと、右手の広い空地では模型飛行機を飛ばしている人達がいました。 エンジンが付いていないグライダーのようでした。 翼を先端を持ってハンマー投げのように回転しながら、空高く投げ上げていました。 何度飛ばしても、しばらく滑空してからキチンと手元に戻ってくるので、 細いロープなどが取り付けられているように思えました。 飛行機をアップで撮ってみようと何度か挑戦しましたが、上手く写せませんでした。
正面には大楠平から大楠山へ続く稜線が横たわっていて、電波塔などが沢山並んでいました。 丘の上に建つゴルフ場のクラブハウスなどを眺めながら、降り坂になってきた舗装路を進んでいきます。 次第に浅い谷筋へと降りていきます。 左へS字形に曲がりながら降っていくと、道端にはクローバーが沢山植えられていました。 谷にはゴルフコースが続いていますが、手元の地図によると葉山国際カンツリー倶楽部というようです。 手前にはがありました。周囲には石積みの護岸が施されて金網柵で囲まれていました。 流れ込む沢は見かけませんでしたが、この時にはかなりの水が貯えられていました。 雨水調整池でしょうか、それともゴルフ場の付属設備なのでしょうか。
大楠山登り口
池の脇を過ぎて、坂道を更に降っていきます。 舗装路が終わった所に僅かな流れがあります。 その流れを渡ったすぐ先から、正面の尾根に登っていく縦板の階段が始まります。 登り口には道標が立っていて、正面の尾根に続く階段は「大楠山0.8km」、 今来た道は「湘南国際村センター1.6km」となっています。 ここが大楠山への登り口になります。 めぐりの森入口から34分ほどで着きました。
僅かな流れの手前から右手に分かれて降っていく砂利道もありますが、その先は雨水調整池になっているようです。 下の方で道が二手に分かれていて、そのいずれの先にも土盛りしたダムのようなものがあります。 地形図によると、その左手の流れは前田川の源流域になるようです。
雨水調整池
ここは、大雨の時雨水を一時貯水して徐々に放流することにより、 付近の浸水を防ぐ大切な役目をします。
 (横須賀市)
擬木の手摺が設置された縦板の階段をジグザグに折れ曲がりながら登っていきます。 段差は高くはなく土も抉れていなくて、歩きやすい階段になっていました。 2分半ほど登っていくと階段が終わって緩やかな道になります。 その少し先にある20段ほどの階段を登っていくと、再び緩やかな道になります。 山道にしては広くて、公園にある散策路のような雰囲気の道になっています。 また現れる縦板の階段を登っていくと、僅かな高みに着きます。 地形図では、大楠山の北西450m辺りにある標高150mほどの尾根の先端になるようです。 道の脇には道標が立っていて、この先の道は「大楠山0.5km」、 今来た道は「湘南国際村センター1.9km」となっています。
僅かな高みを過ぎて、縦板の階段を降っていきます。 程なくして階段は終わって、広めで緩やかな尾根道が続きます。 20段ほどの階段を登ってその先へ進んでいくと、道はS字形に曲がりながら登っていきます。 傾斜が増して道幅も僅かに狭くなってきます。 普通の山道の雰囲気が出てきた道を登っていくと、 道端に「湘南国際村めぐりの森(神奈川県有地)概要図」が設置されていました。 それによると、この辺りまでが「めぐりの森」になるようです。
概要図を過ぎていくと、自然木で出来た横木の階段もありましたが、すぐに終わりになります。 右手の樹間からは、少し雲が邪魔をしていたものの、富士山の姿を望むことができました。 このまま雲が増えずにいると、山頂からは綺麗な姿を望めそうだと期待が高まります。 手前には相模湾も少し見えていて、ヨットと思われる白い舟が幾つか浮かんでいました。
尾根道
擬木の手摺が続くようになった道を登っていきます。 道幅が更に狭まって、普通の山道のようになってはきますが、しっかりとして明瞭な道が続いています。 やがて傾斜が増した登り坂になってくると、大楠平から大楠山へ続く尾根道に登り着きました。 大楠山登り口から18分ほどで登って来られました。 角には道標が立っていて、左手の階段は「大楠山0.1km」、正面の階段は「大楠芦名口3.1km・前田橋3.1km」、 今来た道は「湘南国際村センター2.3m」となっています。 右手の尾根にも道が続いていますが、道標には何も示されてはいません。 左手の階段を登っていくと大楠山の山頂になりますが、 先ずは右手のすぐ先にある大楠平に立ち寄っていくことにしました。
大楠平
尾根道を右手へ進んでいくと、金網柵で囲まれた一画があります。 8年ほど前に来た時には「NTT大楠平無線中継所」の電波塔があったのですが、 今では撤去されて周囲の柵だけが残されています。 その先には、来る途中から見えていた国土交通省大楠山レーダ雨量観測所の電波塔が立っています。 この辺りの緩やかな一帯は大楠平と呼ばれているようです。
国土交通省大楠山レーダ雨量観測所
国土交通省が全国26ヶ所設置した雨量を測定する施設で、関東地方をカバーする4ヶ所のひとつです。 レーダアンテナから発射された電波を雨にあて、跳ね返される強さを計算して雨の量を測定します。 測定されたデータは各機関に配信され、河川・道路管理及び天気予報などに使用されます。 半径120kmの観測範囲で、5分間隔でデータの収集を行ない、他のデータと合わせて日本全国をカバーします。
 (国土交通省関東地方整備局)
中継所跡の先にはお花畑が広がっていて、春には菜の花、秋にはコスモスが植えられます。 季節になると花が一面に咲き誇る素晴らしい眺めが楽しめる所ですが、 この時には真冬とあって、植付けられた菜の花の苗が寒そうにしているばかりでした。
自然と親しむ花の丘
コスモスの暦
植付6月上旬
開花(見ごろ)9月上旬〜10月上旬
刈取り10月下旬
菜の花の暦
植付10月下旬
開花(見ごろ)3月中旬〜4月下旬
刈取り5月中旬
 (大楠山自然公園整備組合、大楠観光協会)
大楠山の生き物たち(春・夏)
大楠山には多くの生き物が生息していますが、春から夏にかけての大楠山では、 生き物たちは活発に活動し、南方からは夏鳥が渡ってきます。 ここではおもに春と夏に見られる代表的な生き物を紹介しています。
サシバ 大楠山には夏鳥としてあらわれる中型のタカで、のどに黒い縦線があるのが特徴です。 昆虫や小動物を捕らえて食べる肉食性です。 体長約50cm。
シマヘビ 草原や田畑の周辺など開けた場所を好むヘビで、おもに昼間活動します。 体の模様には変異が多く、全身黒色のものもいます。 全長約2m。
アオスジアゲハ 大楠山で普通に見られる中型のアゲハチョウのなかまで、すばやく飛びます。 幼虫はクスノキやタブノキなどクスノキ科植物の葉を食べます。 はねを広げた幅約8cm。
カブトムシ 大楠山でもっとも大型になる甲虫で、成虫は樹液や甘い果実に集まります。 幼虫は腐葉土や堆肥を食べ、1年で成虫になります。 体長約8cm。
ミスジマイマイ 大楠山で普通に見られるカタツムリで、肺呼吸をする貝のなかまです。 おもに雨天や夜間に活動し、植物の葉や微細な藻類などを食べます。 殻径約3.5cm。
大楠山の生き物たち(秋・冬)
秋から冬にかけての大楠山では、地表の生き物の活動が目立たなくなる一方、 樹上は木のみをさがす鳥でにぎやかになります。 ここではおもに秋と冬に見られる代表的な生き物を紹介しています。
ツグミ 大楠山の代表的な冬鳥で、渡りのときは群れをつくりますが、それ以外は単独で行動します。 木の実や種子を食べ、地上にもよく降ります。 全長約24cm。
キジバト 1年中みられるハトのなかまで、頻繁に地上に降りて木の実や種子などの植物を食べます。 市街地や公園でも生活できる適応力にすぐれた鳥です。 全長約33cm。
メジロ 低木の茂みを密度の高い集団をつくって移動することがあり、 「めじろ押し」という言葉の語源にもなっています。 花の蜜や果肉を食べます。 全長約10cm。
ツチイナゴ 草原や田畑の周辺で普通にみられる大型のバッタで、秋に成虫になり、成虫のまま冬を越します。 クズなど草の葉を食べます。 全長5〜7cm。
カマキリ 草原や林の周辺に生息する大型のカマキリのなかまで、他の昆虫を捕らえて食べます。 体の色は緑色や茶色など変異があります。 全長約10cm。
 (神奈川県、横須賀市自然・人文博物館)
国土交通省大楠山レーダ雨量観測所の隣りには展望塔が建っています。 螺旋階段を登っていくと、周囲を見渡せる眺めが広がっています。 レーダー塔に少し邪魔されながらも300度ほどの範囲が望めます。 大楠山の山頂にある展望塔よりは少し低い所にあるので見える範囲も若干違いますが、 素晴らしい景色を眺められる所です。 東側には大楠山、南側には油壺、西側には相模湾や江ノ島、北側には東京湾を望む景色が広がっています。 この時には相模湾に浮かぶ伊豆大島の大きな島影や、東京湾の対岸の房総半島もよく見えていました。 北の方には横浜ランドマークタワーなども見えていました。 西には富士山も見えていましたが、登ってくる時から更に雲が広がっていて、 山頂付近はあまり見えなくなっていました。 しばらく待ってみましたが、状況が改善しないので、綺麗な姿を見るのは諦めることにしました。
展望塔から降りて「天皇皇后両陛下御光臨記念植樹」の記念碑の先へ進んでいくと、 右手に分かれていく道があります。 その道を見送って登り坂になってくると、右側に「植樹の碑」と刻まれた石碑がありました。 その先へ進んで僅かな高みに着くと、道は正面へと降っていきます。 関東ふれあいの道「佐島・大楠山のみち」にもなっていて、 最初に歩いて来た前田川に架かる橋の所へ降りて行かれますが、 今回は右手に広がる丘を散策するだけに留めました。
天皇皇后両陛下御光臨記念植樹
山の荒廃、開発の美名で破壊が進む現状を憂い、同志相策り、大楠山を広く国民に解放し、 健康と豊かな心の平安を願い、自然公園計画。 以来20年、両陛下の御来駕を賜り、こよなく花と自然を愛でらる。 願わくは、志 後世に引き継ぐ施策を臨むや切可。
 (御光臨平成4年1月16日)
火の用心 Practice Fire Prevention
 (南消防署)
ハイキングコースクイズ
横須賀市にちなんだクイズです。何問できるか、チャレンジしてみよう!
Q.5 前田橋コース
芦名の淡島神社は縁結び、安産の神として昔から多くの女性の信仰を集めています。 底抜け柄杓に麻を結んで奉納する、市内でもめずらしいこの祭礼は、いつ行われるでしょうか。 次のうちから選んでください。
 1. 3月3日 2. 7月7日 3. 11月11日
頂上まであと600m、ガンバレ!
 (横須賀市)
右手の丘には桜の幼木が沢山植えられていました。 日当りが良い所の木では既に開花している枝もありました。 濃い桃色をした花弁でしたが、何という品種なのでしょう。 西側の樹間からは、富士山から箱根や伊豆半島にかけての眺めが広がっていました。 丘からお花畑の方へ引き返していくと、道端にはスイセンが咲いていました。
注意
この区域一帯は、首都圏近郊緑地保全法に基づく衣笠・大楠山近郊緑地保全区域、 又都市計画法に基づく衣笠・大楠山風致地区に指定されています。 この区域内で建築物の新築・増改築・宅地の造成・土砂類の採取・土地形質の変更・屋外広告物の表示 又は掲示を行う場合は、事前に市長の許可を受けなければなりません。 なお、近郊緑地保全地域と風致地区では規制内容が違いますので、 上記の行為等を計画されている方は、必ず事前に下記まで問い合わせてください。 許可なく行為を行うと法令の規定により処分される場合があります。
 (横須賀市緑政部緑化推進課)
鳥獣保護区
ここは保護区域です。 鳥や獣を守ってください!
 (神奈川県)
大楠山 (標高242m)
お花畑の中に続く小径を通って、登り着いた所の分岐まで引き返してきます。 併せて27分ほど居た大楠平から大楠山へと登っていきます。 道標「大楠山0.1km」に従って、尾根に続く幅の広い横木の階段を登っていくと、 程なくして大楠山の山頂に着きます。 大楠山ビューハウスの前を過ぎていくと二等三角点のある広場になっていて、ベンチも幾つか設置されています。 先ずは展望塔に登って素晴らしい眺めを楽しみましょう。 「かながわの景勝50選 大楠山の展望」や「横須賀風物百選 大楠山」としても選ばれている眺めの素晴しい所です。
大楠山 標高242.0m
大楠山頂上…50分…秋谷(前田橋バス停)…25分…逗子・衣笠駅
大楠山頂上…45分…芦名(大楠芦名口バス停)…25分…逗子・衣笠駅
大楠山頂上…30分…阿部倉温泉…20分…衣笠駅
大楠山頂上…90分…衣笠城跡…30分…衣笠山公園…20分…衣笠駅
山火災防止
一、たばこの投げすてはやめましょう。
二、たき火や火を使用するときは管理人に届けましょう。
管理人は大楠山ビューハウス展望塔責任者
 (横須賀市南部消防署)
山頂に水道はありません。ご了承ください。
展望塔開放時間 9時〜16時(ただし、天候により閉鎖する場合があります)
強風の時は、展望塔には登れません。ご了承ください。
 (横須賀市経済部観光課)
屁っ放り腰になりながら螺旋階段を登っていきます。 どうにか展望塔の最上段に着くと、何も遮るものがない360度の大パノラマが広がっています。 西側の相模湾には江ノ島が浮かび、その向こう側には箱根連山や伊豆半島や丹沢山塊が広がっています。 富士山もよく見えましたが、大楠平からと同様に、山頂部には雲が掛っていたのが残念でした。 眼下には大楠平がよく見えていました。 北側には逗子市・鎌倉市・横浜市などが、東側には横須賀市などが見渡せます。 東京湾に浮かぶ唯一の自然島である猿島や、三つの海堡も見えていました。 東京湾の奥の方には高い塔が聳えていました。 遠くて明瞭ではありませんでしたが、形からすると、建設中の東京スカイツリーのように思えました。 南側には三浦半島の先端部が広がっていて、その左手には房総半島が、右手には伊豆大島が見えていました。 展望を楽しんだら広場に降りて、早めの昼食タイムにしました。
お願い
展望塔・休憩所屋上をご利用の皆様へ
・かけ足せず、しずかにのぼってください。
・幼児には大人の付添いをおねがいします。
・上から物をなげないでください。
・木の枝などを持たないでください。
・犬は下につないでおいてください。
・食事は広場でしてください。
・無線機は使用しないでください。
・防火のため、禁煙をお願いします。
 (横須賀市観光課)
お腹も満ちたところで、30分ほど居た大楠山から下山していきます。 今回は阿部倉温泉の方へ降りていくことにしました。 登ってきた時とは反対側へ続く横木の階段を降っていきます。 段差の高い所もあって、歩き難くなっていました。 途中でロープが張られている所もありますが、それほど必要な感じではありませんでした。 曲がりながら続く横木の階段を5分ほど降っていくと、大きな樹木の生える所に降り立ちました。 そこから左へ曲がっていく道を10mほど進んでいくと、左右に通る広い道に出ました。 この道は大楠山の巻き道になっています。 脇には道標が立っていて、右手の道は「大楠山」、左手の道は「塚山公園・衣笠山公園」、 今降って来た道は「大楠山山頂(階段/230段)」となっています。 右手へ2分ほど進んでいくと、大楠芦名口バス停から登ってくる道へ出られますが、今回は左手へ進んでいきます。
燃やすまい みんなが来る山 歩く山
 (神奈川県)
左手へ20mほど進んでいくと、急に道幅が狭くなってきます。 ゴルフコースとの境にある金網柵に沿って右手へと降っていきます。 ボールが飛んでくるからなのか、上にも屋根のようにして金網が設置されています。 岩盤が剥き出した道になっているので、雨後などでは滑らないように注意が必要です。 金網柵に沿って2分ほど降っていくと、道は左へ曲がって、横木の階段を降るようになります。 その角から細い道が右手へ分れています。 「通行止め」の看板が立っていた時期もありましたが、2年ほど前からなくなっています。 右手の道は以前にも歩いたので、今回は左へ曲がっていくゴルフコース沿いの道を更に進んでいきました。
右手の道を降っていくと左右に通る山道に降り立ちます。 そこから左手へ進んでいくと、ゴルフコース沿いの道に出られます。 山道に降りて右手へ続く道はまだ確かめていません。 (「大楠山」を参照)
急な階段を降って緩やかになってきた道を進んでいきます。 僅かな高みの手前まで来ると、右手から山道が登ってきます。 手前で分かれてきた道で、今歩いている金網柵沿いの道を掠めて、正面の高みを巻くようにして更に続いています。 右手の山道を見送って高みに着くと、金網柵は左手へ曲がっていきます。 その角に道標が立っていて、正面へ降っていく道は「衣笠城址・衣笠山公園」、 今来た道は「大楠山」となっています。 左手にも柵沿いの道が分かれていますが、道標には何も示されてはいません。 手元の地図によると、左手の道はゴルフコース沿いに阿部倉橋の辺りへ降りて行けそうです。 30年ほど前に大楠山へ登った時の淡い記憶によると、 谷筋ではなくてゴルフコース沿いの道をずっと登ってきたように思うので、この左手の道だったのでしょう。 今回はしょうぶ園にも立ち寄る予定にしているので、遠回りになりそうな左手の道は見送って、 正面の坂道を降っていきました。
後日に左手の道を歩きました。 (「大楠山」, 「大楠山」を参照)
衣笠城址分岐
坂道を降っていくと、すぐに右手から山道が合流してきます。 先ほどの右手から来る道で、高みの巻き道になっています。 その道を併せて、広くて緩やかな尾根道を進んでいくと、すぐに分岐があります。 大楠山から14分ほど降って来た所になります。 角に立つ道標によると、正面に続く広い尾根道は「衣笠城址・衣笠山公園」、 左手に戻るようにして降っていく横木の階段は「阿部倉・塚山公園」、今来た道は「大楠山」となっています。 今回はここから阿部倉温泉へと降っていきます。
(正面の道は「大楠山」, 「大楠山」, 「大楠山」, 「大楠山」を参照)
横木の階段はすぐに終わって、谷筋の斜面に続く坂道を降るようになります。 これまでの広めの道から一転して、普通の山道になってきます。 傾斜が緩やかになってくると、山際にハイキングコースクイズの看板が設置されていました。 大楠山への登山道の各コースに幾つも設置されていて、この地域の事がクイズ形式で紹介されています。 頂上までの距離も書かれていて、道標の役目も果たしているようです。 シャッター付きの小窓を開けると答えが現れます。
ハイキングコースクイズ
横須賀市にちなんだクイズです。何問できるか、チャレンジしてみよう!
Q.5 阿部倉コース
慶応年間に横須賀製鉄所が建設されましたが、この開設に尽力した技師のヴェルニーはどこの国の人でしょうか。 次のうちから選んでください。
 1. アメリカ 2. イギリス 3. フランス
頂上まであと400m、ガンバレ!
 (横須賀市)
山際に続く道はハイキングコースになっているので、細くても良く踏まれてしっかりとしています。 尾根から3分ほど降っていくと、左手から降ってくる急坂が合流してきます。 角には「Q.4」の看板が設置されています。 左手の道は、衣笠城址分岐の手前にあった高みの分岐を左折してきた道の途中から分かれてきた道になりますが、 右手へ続く横木の階段を降っていきます。 階段を降っていくと、すぐの所から左手に戻るようにして道が分かれていきます。 降ってくる向きからは、正面の道の方が広くて自然な感じがしますが、 入口には木が横たえられていて、ハイキングコースではないことを窺わせます。 正面の道を少し降った所には送電線の鉄塔「三崎線No.45」が立っていて、道はそこで行き止まりになっているので、 左手へ戻るようにして曲がっていく道を降っていきます。
ハイキングコースクイズ
横須賀市にちなんだクイズです。何問できるか、チャレンジしてみよう!
Q.4 阿部倉コース
吉倉公園には、横須賀線での出来事を題材とした小説「蜜柑」の文学碑がありますが、 大正時代に横須賀にも住んでいたこの小説家は誰でしょうか。 次のうちから選んでください。
 1. 芥川龍之介 2. 太宰治 3. 井上靖
頂上まであと600m、ガンバレ!
 (横須賀市)
谷筋の斜面に沿って、横木の階段が続くようになります。 土が流れ出てしまっているし段差も結構あって、かなり歩き難い階段になっていました。 そんな階段を避けるようにして、脇に踏み跡が出来ていたりもします。 やがて植林地に入っていくと、左手から来る沢に架かる小橋を渡っていきます。 橋を渡った所には「Q.3」の看板が設置されています。
ハイキングコースクイズ
横須賀市にちなんだクイズです。何問できるか、チャレンジしてみよう!
Q.3 阿部倉コース
「しら鳥はかなしからずやそらの青海のあをにもそまずただよふ」と詠ったのは若山牧水です。 さて、その若山牧水夫妻歌碑があるのはどこの海岸でしょうか。 次のうちから選んでください。
 1. 久留和海岸 2. 北下浦海岸 3. 走水海岸
頂上まであと800m、ガンバレ!
 (横須賀市)
右側に沢が流れるようになった植林帯の谷筋の道を、沢沿いに降っていきます。 突き当たりまで行くと、左手から沢が合流してきます。 そこに架かる橋を渡って、広めになってきた沢に沿って右手へと進んでいきます。 程なくして沢にコンクリート製の細い橋が架かっています。 橋を渡って崖の脇を過ぎていくと、擬木の手摺が設置された木道があります。 そこを過ぎていくと道標が立っていて、 正面の道は「塚山公園・しょうぶ園」、今来た道は「大楠山」となっています。 右手を流れる沢を眺めながら、コンクリート製の細い橋を渡っていきます。
阿部倉温泉
コンクリート橋を渡って軽く登っていくと舗装路に出ました。 これで山道は終わりになります。 尾根の衣笠城址分岐から20分ほどで降りて来られました。 出口には道標があって、正面の道は「衣笠山公園」「衣笠城址」、今来た道は「大楠山」となっています。 左手には階段があって、「阿部倉温泉」の看板がその階段を指していますが、 この時には休業中である旨の貼り紙が出ていました。 今回は立ち寄る予定にはしていなかったので、特に気落ちすることもなく、 正面の国道16号(横浜横須賀道路)の「横須賀3」の標識のあるトンネルを抜けていきます。
当町内役員等が定期的に水路及び周辺の清掃を行なっています。 ゴミ及び空缶等のポイ捨てをしないでください。
 (阿部倉町内会、横須賀市)
申し訳ございません。 休業させて頂いて居ります。
 (阿部倉温泉)
トンネルを抜けると左右に通る道に出ます。 角には道標が立っていて、右手の道は「しょうぶ園・塚山公園」、今来た道は「大楠山」となっていますが、 道路沿いに続く金網柵の向こう側に設置されていて、道標が有ることが分かり難くなっています。 左手の道は生きがいの家などを経て大楠登山口バス停へ続いていますが、 今回はしょうぶ園へ向かうべく、右手の道を進んでいきました。 降り気味に進んでいくと、「横須賀4」の標識のある暗渠から平作川が出てきます。 その向こう側には畑が続いていました。 川沿いに進んでいくと、トンネルを出て200mほどの所に分岐があります。 脇には道標が立っていて、川を渡っていく道は「しょうぶ園」、今来た道は「大楠山」となっていますが、 ここでも金網柵に邪魔をされて分かり難くなっているので、うっかりしていると見過ごしてしまいます。 道標に従って、平作川に架かる短い橋を渡って、坂道を緩やかに登っていきます。
竹林のある民家を過ぎて高みに着くと十字路があります。 右手には建設会社があり、正面には民家がありますが、左手へ続く坂道を降っていきます。 民家の前の空地を過ぎた所から左手へ細い道が分かれていきます。 角には道標が設置されていて、正面の道は「しょうぶ園」、今来た道は「大楠山」となっています。 左手の道を見送って、その先に続く民家が途切れた道を進んでいきます。 僅かな坂を越えて山際を降っていきます。 右手からの道を併せて竹林を過ぎていくと、再び民家が建っていました。 その先からは、左下にしょうぶ園が見えていました。 コンクリート塀沿いに進んでいくとT字路に出ます。 角に立つ道標「大楠山」が今来た道を指していました。 そこを左折して民家が増えてくると、高台にある民家の手前で道が二俣に分かれています。 道標類は見かけませんでしたが、手元の地図を参考にして、ここは左手へと進んでいきます。
右へ曲がりながら進んでいくと妙昭寺がありました。 お寺の謂われなどを記したものは見かけませんでしたが、山号は「平佐古山」というようです。 境内には日蓮聖人立像や水子観音などの像が立っていました。 妙昭寺を過ぎて降り坂になってくると、横須賀緑化造園協同組合の建物を過ぎた所にT字路があります。 角に立つ電柱には「平作四丁目10」の住所表記がありました。 右側には「万葉公園・しょうぶ園」と題した案内板があって、右手の道の先には万葉公園があるようですが、 正面の道の先にあるしょうぶ園へ向かっていきました。 坂道を道なりに降っていくと、駐車場を過ぎた先で左右に通る車道に出ました。 この角にも「万葉公園・しょうぶ園」と題した案内板がありました。 この右手のすぐ先にしょうぶ園バス停がありますが、左手の先にしょうぶ園があるので立ち寄っていきます。
駐車場を過ぎていくと、左手には池が広がってきます。 しょうぶ園にあるすいれん池というようです。 池の畔には「横須賀古道散歩」と題した解説板があって、 三浦半島にある古道の地図や衣笠城古図などが載っていました。
横須賀古道散歩
横須賀市内には、古代の東海道や鎌倉時代の鎌倉道、 そして江戸時代の浦賀道といい伝えられている古道の痕跡が今も残っています。 「横須賀古道散歩」は古刹や古い地名をたよりに、古道の面影をたずねる古くて新しい散歩道です。
三浦半島の古道  8世紀の頃、奈良の都(平城京)から常陸の国(現茨城県石岡市)へ至る官道は、 鎌倉付近から三浦半島を通り、古代の走水から海を渡り、房総半島へと通じていました。 鎌倉時代には古代の道筋に沿って、三浦半島中央部と鎌倉を結ぶ道が幹線として発達し、鎌倉道とよばれました。 鎌倉道やその支道沿いには三浦半島を支配した三浦氏の城山や館が点在していました。 江戸時代に入り、享保6年(1721)浦賀に奉行所が置かれて以来、 江戸と浦賀の往来が盛んになり、その道筋が浦賀道といわれました。 当時の浦賀は、各地から集まる廻船の荷を商う廻船問屋や干鰯問屋などで大いに栄えていました。
衣笠城と三浦氏  衣笠城は鎌倉幕府成立の功のあった三浦一族の本拠地でした。 それは自然の地形を巧みに生かした山城で、 周囲には怒田城、佐原城、大矢部城、平作城、小矢部城など複数の支城を配していました。 三浦氏の始祖・平太夫為通が康平年間(1058〜1065)に築城し、 4代三浦大介義明の時代に頼朝の旗揚げに関連して起こった衣笠合戦で知られていますが、 7代泰村が北条氏との勢力争いに破れ、廃城となりました。 衣笠城は、当時、海に接していたのではないか、 そして、怒田城は水軍の本拠地であったのではないかといわれています。
しょうぶ園
すいれん池の畔を進んでいくとしょうぶ園の入口があります。 花の季節である4月から6月の期間は有料ですが、それ以外の期間は無料になっています。 管理棟のある入口から園内に入っていくと、 パンフレットやミニウォーキングの案内図などが置いてあるので、一部貰っていくと参考になります。 先ほどのすれいん池の他に、園内にはしょうぶ苑・ふじ苑・しゃくなげ苑・ばら苑などがあり、ふじ棚も幾つかあります。
園内のご案内
総面積約35,000uにもおよぶ当園では、日本的な趣を大切にし、 自然の中でやすらぎを感じられるような環境がつくられています。 園内では鮮やかに初夏の訪れをつげるはなしょうぶの広がる「しょうぶ苑」や、 多彩な種類をもつ「しゃくなげ苑」、ふじ棚の広がる「ふじ苑」などが様々な顔でみなさまをお迎えすることでしょう。 その他にも、水の流れのある日本庭園や園路にそって設けられた広場などがあります。 のんびりと、四季折々の花と緑をお楽しみください。
右手から一周するようにして園内を歩いてみました。 階段を登っていった高台は展望広場になっていました。 そこから降ってくると休憩所があって、脇には桃色の花を咲かせた木がありました。 所々にはスイセンや菜の花も咲いていました。
しょうぶ苑  ハナショウブは、野生のノハナショウブを原種とする、純国産の園芸植物です。 栽培の起源は明らかにされていませんが、栽培が盛んになったのは江戸時代のことです。 武士階級の間で栽培熱が高まり、やがては庶民にも広がっていきました。 その結果、さまざまな品種が生み出されたのです。 栽培地も広がりをみせ、江戸を中心に発展した江戸系、江戸系の流れをくむ肥後系、 伊勢の松坂を中心に改良された伊勢系の3品種群が成立しました。 また、明治時代以降は外国にも輸出され、現地の園芸家により欧米好みの改良品種も育てられました。 江戸系、肥後系、伊勢系に分類されている当しょうぶ苑では、 5月下旬から7月上旬にかけて、7,000uの田で412品種、14万株が、次々と花開きます。 その鮮やかさは、全国屈指の規模を誇ります。
ふじ苑  フジは実用と鑑賞の面で、日本人の生活と深くかかわってきた植物です。 つるで作った藤布は、畳のへりや仕事着などに使われました。 また、花色が高貴さの象徴とされたり、藤花の宴が催された時代もありました。 園内で見られるフジは11品種、250本に及びます。 4月下旬から5月上旬にかけて開花し、訪れる人を雅やかに出迎えます。
しゃくなげ苑  シャクナゲの栽培史は浅く、ヒマラヤや中国の奥地、 アメリカなどで美しい原種が発見された19世紀なかばころからだといわれています。 以来、園芸化が盛んに進められ、今では数千品種を数えるほどになりました。 当園には、西洋シャクナゲを中心に46品種、400本が植栽されています。 4月から6月中旬にかけて、次々と神秘の花を咲かせます。
この時は花の季節ではなくて、しょうぶ苑には切り株が並んでいるばかりでしたが、 周囲には品種を書いた札がずらりと並んでいたので、季節になるとそれぞれの品種が芽吹くのだろうと思われます。 園内を一巡りして管理棟の辺りまで戻ってくると、「城の腰堰の碑」と刻まれた石碑がありました。 それによると、先ほどのすいれん池はかつては農耕用の溜池だったようです。
「城の腰堰の碑」について
その昔より、この一帯は「城の腰」と称せられていた。 これは、三浦大介義明が衣笠城に居を構えていた平安時代後期に、 家臣であった平佐古太郎為重が衣笠城の出城として、この地に城館を設けたことに由来していると伝えられている。 この城館を中心に周辺では農耕が行われていた。 その農耕地の中にいるごろかは定かでないが農耕用溜池が作られ、 下平作約5町歩(5ヘクタール)に及ぶ地域の人々の生活の基盤を支えて来た。 これが「城の腰堰」である。 しかし、時代の変化により往時より引き継がれてきた堰の役割は終りをつげ、 新たにしょうぶ園のすいれん池として「城の腰堰」が活かされることとなった。 先人が守り築いて来た堰の役割を忘れることなくここに記す。
しょうぶ園(しょうぶえん)バス停
しょうぶ園から引き返してくると、降って来た道を過ぎたすぐ先にしょうぶ園バス停があります。
衣笠駅(JR横須賀線)までの便が1時間に2本程度あります。