大楠山
散策:2010年04月上旬
【低山ハイク】 大楠山
概 要 大楠山は三浦半島の最高峰で、半島の中ほどにあります。 山頂からは、伊豆半島・富士山・箱根・丹沢・大島・房総半島などを見渡せる360度の大パノラマが広がっています。 近くの大楠平では、春には菜の花、秋にはコスモスの花が一面に咲きます。 今回は前田橋コースから大楠山に登り、湘南国際村コースを降るルートを歩きます。
起 点 横須賀市 前田橋バス停
終 点 葉山町 湘南国際村センター前バス停
ルート 前田橋バス停…お国橋…前田川遊歩道…大楠山登り口…鞍部…大楠平…大楠山…葉山国際カンツリー倶楽部…湘南国際村めぐりの森…湘南国際村配水池…湘南国際村センター前バス停
所要時間 3時間20分
歩いて... 終点に着く頃には晴れてきましたが、それまでは概ね曇っていて、 大楠平や大楠山からの眺めは霞んでいました。 大楠平には今を盛りと菜の花が咲いていて、辺り一面にいい香りを漂わせていました。 湘南国際村へ降るルートは最近になって開かれたようで、まだ踏み固められていない様子でしたが、 広めで明瞭な道が続いていました。
関連メモ 佐島・大楠山のみち, 大楠山, 前田川遊歩道, 大楠山, 大楠山, 大楠山, 大楠山, 大楠山, 大楠山
コース紹介
前田橋(まえだばし)バス停
逗子駅(JR横須賀線)から、[逗4]大楠芦名口行きバス、[逗5]横須賀市民病院前行きバス、[逗6]長井行きバス、 [逗7]佐島マリーナ入口行きバス、[逗72]湘南佐島なぎさの丘行きバス,または, [逗8]電力中央研究所行きバスにて23分、1時間に5本程度の便があります。
大楠山へ登る主なルートはこれまで四つありましたが、 新たに湘南国際村から登るルートが開かれたので、合わせて五つになりました。 今回はその中の前田橋コースから大楠山に登って、湘南国際村コースを降るルートを歩きます。
大楠山への主なルート
【前田橋コース】 前田橋バス停〜大楠山
【大楠芦名口コース】 大楠芦名口バス停〜大楠山
【塚山・阿部倉コース】 田浦駅〜塚山公園〜池上住宅入口バス停〜大楠山
【衣笠コース】 衣笠公園バス停〜衣笠山公園〜大楠山
【湘南国際村コース】 湘南国際村センター前バス停〜大楠山
今回歩く前田橋コースは、関東ふれあいの道「佐島・大楠山のみち」の一部にもなっています。
お国橋
バス停のすぐ先に前田橋交差点があります。 角に立つ関東ふれあいの道の道標「大楠山へ3.6km」に従って、交差点を左折していきます。 少し降るようになると、交差点から150mほどで、前田川に架かるお国橋があります。 右手には「前田川遊歩道」の案内板があります。 お国橋から1,380m先にある尾形瀬橋まで、前田川の川辺に遊歩道が設定されています。 右手の先に「遊歩道起点」の標柱が立っています。 橋の脇には関東ふれあいの道の道標が立っていて、正面の道は「大楠山3.1km」、 右手の道は「前田川遊歩道(大楠山登り口へ行けます)」となっています。 前田川遊歩道は以前にも歩いているので今回は見送って、道路を真っ直ぐに進んでいきました。
前田川遊歩道の終点の尾形瀬橋は、「風早橋」という名前になっていた時期もありましたが、 また元の名前に戻されたようです。 (前田川遊歩道は「前田川遊歩道」を参照)
準用河川 前田川
人と魚のふるさとづくり
 (横須賀市)
前田川遊歩道ならびに大楠山登山道をハイキングされるみなさまへ
ゴミは持ち帰りましょう!
前田川遊歩道
・雨あがりや雨のときは、急に水が増えますので入ってはいけません。
・増水時にはすぐに高いところに避難して下さい。
・動植物は取らないで下さい。
・すべりやすいので注意して下さい。
・ゴミは持ち帰って下さい。
・川の両側は個人の土地です。入らないで下さい。
 (横須賀市下水道部)
前田川遊歩道の清掃活動をボランティアが定期的におこなっております。 自然を大切にしましょう。
 (横須賀市)
僅かに登り坂になった道を進んでいくと、右手へ曲がっていく角に「開道記念碑」が立っています。 左手にも細い道が分かれていきますが、道なりに右へ曲がっていきます。 お国橋から4分ほど進んでいくと、円筒形をした前田川観光公衆便所があります。 そこを過ぎて竹林に沿って進んでいくと、左手に分かれて登っていく坂道があります。 道路の右側の金網柵が途切れていて、「前田川遊歩道」の標柱が立っています。 大楠山登り口までは道路を歩いていくつもりでしたが、 急に前田川遊歩道も歩いてみたくなったので、右手に続く階段を降っていきました。
前田川遊歩道
鉄パイプの手摺が設置された階段を降っていきます。 手摺はすぐに終わって、山道のような所を降っていきます。 右へ曲がって石段を降っていくと、道路から1分ほどで前田川に降り立ちました。 降り立った所には「通路(公衆トイレ)」の標柱が立っていて、今降ってきた階段を指しています。 ここから上流へ向って、標識の先に続く飛び石を渡っていきます。
前田川遊歩道は、川に沿って飛び石やボードウォークなどが設置されています。 川床は岩盤になっていて浅いので、飛び石は通常は水の上に頭を出していますが、 大雨が降った後などには水没することもあります。 この時には難なく渡っていけました。 流れる水も綺麗で、爽やかな感じがします。 暑い夏場に訪れると、清涼感があっていいかも知れません。
4分ほど進んでいくと、小さな砂防ダムがあります。 流れ落ちる水が心地よい音を響かせていました。 飛び石を渡って木製の階段を登り、その先のボードウォークを進んでいきます。
飛び石を渡っていくと、広めの土の道になってきます。 左へ曲がっていく角の辺りまで来ると、右手から沢が合流していました。 手元の地形図に乗っている前田川の支沢のようでした。 そこを過ぎていくと、道は川から離れて、左手へ登っていきます。 登り口には「終点まで830m・起点まで550m」の標柱が立っています。
両側に笹竹が生える横木の階段を登ってその先へ進んでいくと、 先ほど分かれてきた道路の脇に出ます。 道路に出てそのまま進んでいってもいいのですが、遊歩道は道路の手前を右へ曲がって、 道路から一段低い所に続いています。 春の草が生える土手沿いに進んで、その先に現われる横木の階段を降っていくと、再び前田川に降り立ちます。
飛び石を進んでいくと、右へ登っていく間隔の広い横木の階段が現われます。 登り口には「大楠山ハイキングコース」の標柱が立っていて、右手の階段を指しています。 前田川遊歩道はこの先へとまだ続いていますが、今回はここから上に登っていきます。
大楠山登り口
階段を登ってその先へ進んでいくと、前田川にが架かっています。 前田橋バス停から24分ほどで到着しました。 大楠山への道は右手に続いていますが、橋を渡って道路に出ると道標が二つ立っていて、 橋の手前から右手へ続く道は「大楠山山頂」「大楠山2.5km」、 橋を渡った左手の道は「前田橋バス停0.8km」、右手の道は「行き止り」となっています。 脇に設置された解説板を読んだりしながら、ひと息入れていきました。
大楠山で観察できる鳥たちを紹介します
メジロ、ホオジロ、エナガ、ジョウビタキ、シジュウカラ、コゲラ
・ごみは必ず持ち帰りましょう
・不法投棄、ポイ捨て監視中
・山火事防止にご協力ください
 (横須賀市)
前田川の自然と生き物たち
前田川は大楠山にしみ込んだ雨水を水源にしていて、海までの距離が短く急峻な河川となっています。 三浦半島の河川としては水のきれいな川で、水質の汚染に弱い生き物も多数生息しています。 ここでは前田川で見られる代表的な生き物を紹介します。
ヒガシカワトンボ 山間の清流の周辺にみられるトンボで、三浦半島では生息地が限られています。 はねの色が透明のmのと茶色のものの2型があります。 全長約4cm。
シマヨシノボリ 前田川でもっともたくさんみられるハゼのなかまで、 吸盤になった腹びれを使って速い流れや堰堤を遡上することができます。 全長約7cm。
ヒラテテナガエビ 川底の石の間、ミズクサや沈木のかげなどに生息するエビで、 雄のはさみ脚は太く長くなります。 生まれたばかりの幼生は一度海に下ります。 全長約22cm。
ヘビトンボ(幼虫) 「トンボ」と呼ばれますが、ウスバカゲロウ(幼虫はアリジゴク)に近いなかまです。 幼虫は川底の石の下に生息します。 幼虫の全長約5cm。
サワガニ 清流の湧き水の周辺に生息し、海に下ることのないカニです。 地域によって色彩に変異があり、前田川には青灰色や褐色のものがいます。 甲幅約3cm。
カワセミ 前田川では1年中みることができる美しい鳥です。 普通、木の枝から川の中にダイビングして魚を捕らえますが、 ときには磯で餌を探すこともあります。 全長約17cm。
 (神奈川県、横須賀市自然・人文博物館)
橋を渡り返して大楠山へと登っていきます。 畑地の脇を過ぎていくと、すぐに横木の階段が始まります。 階段が途切れたり岩盤が露出した所があったりして傾斜も結構ありますが、 よく歩かれている道のようで、幅もあってしっかりとした道が続いています。 そんな道を8分ほどかけて登っていくと、傾斜が緩やかになってきます。
火の用心 Stop The Fire
 (南消防署)
U字形に抉れた所などを過ぎていくと、やがて広くて平坦な道になります。 両側には笹竹が生い茂っていました。 道端にはベンチがポツンとひとつありました。 その先へと進んでいくと、横須賀市が設置したクイズの看板があります。 大楠山への各ハイキングコースに沿って点々と設置されていて、この地域の事がクイズ形式で紹介されています。 頂上までの距離も書かれていて、道標の役目も果たしているようです。 シャッター付きの小窓を開けると答えが現れます。
ハイキングコースクイズ
横須賀市にちなんだクイズです。何問できるか、チャレンジしてみよう!
Q.1 前田橋コース
相模湾に面した天神島は、ある植物の自生の北限地として知られています。 それは何でしょうか。 次のうちから選んでください。
 1. ハマユウ 2. ハイビスカス 3. スカシウリ
頂上まであと2.1km、ガンバレ!
 (横須賀市)
鞍部
雑木林に続く緩やかな尾根道を数分進んでいくと、道は少し降り気味になってきます。 鞍部に着くと道の両側には笹竹が生い茂っていました。 そこを抜けていくと板だけのような背の低いベンチが設置されていて、傍にはクイズの看板も立っていました。
地形図とはかなり違うルート
この鞍部からこの先の高みにかけてのルートは、 地形図にあるように北東へ向かって真っ直ぐ登っていくのではなくて、 北へ登ってから東へと向きを変えていくルートになっているようで、 地形図と実際とではかなり違っているようでした。 地形図に道が載せられた頃には真っ直ぐ登っていくルートだったのが、 その後に何らかの理由で付け替えられたのかも知れません。 いずれにしても分岐などは特にない一本道なので、 歩く分には違いを意識することもなく、支障はありませんでした。
ハイキングコースクイズ
横須賀市にちなんだクイズです。何問できるか、チャレンジしてみよう!
Q.2 前田橋コース
秋谷海岸の波打ち際に立つ高さ12m、周囲30mの巨岩は、昔から三浦七石の一つに数えられています。 それは何と呼ばれていますか。 次のうちから選んでください。
 1. 子産石 2. へそ石 3. 立石
頂上まであと1.9km、ガンバレ!
 (横須賀市)
山歩く 心にいつも 火の用心
 (神奈川県)
看板を過ぎて、雑木林の中の尾根道を登り返していきます。 やがて現れる横木の階段を登っていくと、再び緩やかな道になります。 快適な尾根道を進んでいくと、少し明るくなった先に、 木を模した形をしたコンクリート製の道標が立っていました。 今歩いてきた道は「前田橋」、右手に曲がっていく道は「大楠山」となっています。 傍にはクイズの看板も立っていました。 脇から細い踏み跡が左手へ分かれているようでしたが、 右へ曲がっていくしっかりとした道を登っていきます。
ハイキングコースクイズ
横須賀市にちなんだクイズです。何問できるか、チャレンジしてみよう!
Q.3 前田橋コース
芦名の浄楽寺には約800年前に仏師運慶によって造られたと伝えられる国指定有形文化財があります。 それは何でしょう。 次のうちから選んでください。
 1. 木造阿弥陀三尊像 2. 木造滝見観世音菩薩坐像 3. 木造十二神将立像
頂上まであと1.4km、ガンバレ!
 (横須賀市)
2分ほど進んでいくと、広くて緩やかな道になります。 岩のむき出した坂を登っていくとまた緩やかな尾根道になります。 少し降る所もあったりする道を緩やかに進んでいくと、尾根の背に乗って少し左へ曲がっていきます。
ハイキングコースクイズ
横須賀市にちなんだクイズです。何問できるか、チャレンジしてみよう!
Q.4 前田橋コース
カツオ漁には餌として生きたマイワシが必要です。 この魚を「あぶり網漁」で捕え全国各地のカツオ漁に供給しているのはどこの港でしょうか。 次のうちから選んでください。
 1. 長浦港 2. 佐島港 3. 横須賀新港
頂上まであと1km、ガンバレ!
 (横須賀市)
斜面沿いに続く道を少し降っていくと緩やかになってきます。 僅かな登り降りが続く道を進んでいきます。 この辺りから防火用水「ようすいくん」が点々と設置されるようになります。 やがて道幅が広がってきて、開けた感じのする明るい雑木林になってきます。 桜の木も生えていますが、花は既に散っていました。 その中に続く広い坂道を真っ直ぐに登っていきます。 ここまで来ると大楠山の山頂はもうすぐです。 この広い道が山頂へと導いてくれます。
鳥獣保護区
ここは保護区域です。 鳥や獣を守ってください。
 (神奈川県)
大楠平
防火用水をふたたび過ぎていくと、少し傾斜が増してきます。 浅くU字形に抉れた道を登っていくと、大きな樹木の生える開けた所に着きます。 その奥には白い電波塔も姿を覗かせていて、関東ふれあいの道の標石も設置されています。 ここは大楠山の山頂から一段低い所にある場所で、雨量観測用レーダも設置されている広い所です。 ここが何という名前なのかを記した標識などは見かけませんでしたが「大楠平」と呼ぶようです。 前田川に架かる橋から45分ほどで登って来られました。
ハイキングコースクイズ
横須賀市にちなんだクイズです。何問できるか、チャレンジしてみよう!
Q.5 前田橋コース
芦名の淡島神社は縁結び、安産の神として昔から多くの女性の信仰を集めています。 底抜け柄杓に麻を結んで奉納する、市内でもめずらしいこの祭礼は、いつ行われるでしょうか。 次のうちから選んでください。
 1. 3月3日 2. 7月7日 3. 11月11日
頂上まであと600m、ガンバレ!
 (横須賀市)
注意
この区域一帯は、首都圏近郊緑地保全法に基づく衣笠・大楠山近郊緑地保全区域、 又都市計画法に基づく衣笠・大楠山風致地区に指定されています。 この区域内で建築物の新築・増改築・宅地の造成・土砂類の採取・土地形質の変更・屋外広告物の表示 又は掲示を行う場合は、事前に市長の許可を受けなければなりません。 なお、近郊緑地保全地域と風致地区では規制内容が違いますので、 上記の行為等を計画されている方は、必ず事前に下記まで問い合わせてください。 許可なく行為を行うと法令の規定により処分される場合があります。
 (横須賀市緑政部緑化推進課)
火の用心 Practice Fire Prevention
 (南消防署)
先へ進んでいくと、関東ふれあいの道の道標が立っていて、 正面の道は「大楠山0.2km」、今来た道は「前田橋バス停2.9km」となっています。 国土交通省の大楠山レーダ雨量観測所の白い電波塔の脇には展望塔が建っています。 大楠山の山頂にある展望塔よりは少し低い所にあるので見える範囲も若干違いますが、 素晴らしい景色を眺められる所です。 東側には大楠山、南側には油壺、西側には相模湾や江ノ島、北側には東京湾を望む景色が広がっています。 条件がいいと富士山も望めるようですが、この時には霞んでいて見えませんでした。 江ノ島は何とか見えていました。
国土交通省大楠山レーダ雨量観測所
国土交通省が全国26ヶ所設置した雨量を測定する施設で、関東地方をカバーする4ヶ所のひとつです。 レーダアンテナから発射された電波を雨にあて、跳ね返される強さを計算して雨の量を測定します。 測定されたデータは各機関に配信され、河川・道路管理及び天気予報などに使用されます。 半径120kmの観測範囲で、5分間隔でデータの収集を行ない、他のデータと合わせて日本全国をカバーします。
 (国土交通省関東地方整備局)
天皇皇后両陛下御光臨記念植樹
山の荒廃、開発の美名で破壊が進む現状を憂い、同志相策り、大楠山を広く国民に解放し、 健康と豊かな心の平安を願い、自然公園計画。 以来20年、両陛下の御来駕を賜り、こよなく花と自然を愛でらる。 願わくは、志 後世に引き継ぐ施策を臨むや切可。
 (御光臨平成4年1月16日)
観測所の裏手はお花畑になっていて、春には菜の花、秋にはコスモスが植えられます。 季節になると一面に咲き誇る素晴らしい眺めが楽しめる所です。 この時には菜の花が今を盛りと咲いていて、辺り一面にいい香りを漂わせていました。 7年ほど前に来た時にはNTT大楠平無線中継所も建っていたのですが、 この時には既に撤去されていて、囲いだけが残されていました。
自然と親しむ花の丘
コスモスの暦
植付6月上旬
開花(見ごろ)9月上旬〜10月上旬
刈取り10月下旬
菜の花の暦
植付10月下旬
開花(見ごろ)3月中旬〜4月下旬
刈取り5月中旬
 (大楠山自然公園整備組合、大楠観光協会)
大楠山の生き物たち(春・夏)
大楠山には多くの生き物が生息していますが、春から夏にかけての大楠山では、 生き物たちは活発に活動し、南方からは夏鳥が渡ってきます。 ここではおもに春と夏に見られる代表的な生き物を紹介しています。
サシバ 大楠山には夏鳥としてあらわれる中型のタカで、のどに黒い縦線があるのが特徴です。 昆虫や小動物を捕らえて食べる肉食性です。 体長約50cm。
シマヘビ 草原や田畑の周辺など開けた場所を好むヘビで、おもに昼間活動します。 体の模様には変異が多く、全身黒色のものもいます。 全長約2m。
アオスジアゲハ 大楠山で普通に見られる中型のアゲハチョウのなかまで、すばやく飛びます。 幼虫はクスノキやタブノキなどクスノキ科植物の葉を食べます。 はねを広げた幅約8cm。
カブトムシ 大楠山でもっとも大型になる甲虫で、成虫は樹液や甘い果実に集まります。 幼虫は腐葉土や堆肥を食べ、1年で成虫になります。 体長約8cm。
ミスジマイマイ 大楠山で普通に見られるカタツムリで、肺呼吸をする貝のなかまです。 おもに雨天や夜間に活動し、植物の葉や微細な藻類などを食べます。 殻径約3.5cm。
大楠山の生き物たち(秋・冬)
秋から冬にかけての大楠山では、地表の生き物の活動が目立たなくなる一方、 樹上は木のみをさがす鳥でにぎやかになります。 ここではおもに秋と冬に見られる代表的な生き物を紹介しています。
ツグミ 大楠山の代表的な冬鳥で、渡りのときは群れをつくりますが、それ以外は単独で行動します。 木の実や種子を食べ、地上にもよく降ります。 全長約24cm。
キジバト 1年中みられるハトのなかまで、頻繁に地上に降りて木の実や種子などの植物を食べます。 市街地や公園でも生活できる適応力にすぐれた鳥です。 全長約33cm。
メジロ 低木の茂みを密度の高い集団をつくって移動することがあり、 「めじろ押し」という言葉の語源にもなっています。 花の蜜や果肉を食べます。 全長約10cm。
ツチイナゴ 草原や田畑の周辺で普通にみられる大型のバッタで、秋に成虫になり、成虫のまま冬を越します。 クズなど草の葉を食べます。 全長5〜7cm。
カマキリ 草原や林の周辺に生息する大型のカマキリのなかまで、他の昆虫を捕らえて食べます。 体の色は緑色や茶色など変異があります。 全長約10cm。
 (神奈川県、横須賀市自然・人文博物館)
お花畑や景色などを眺めたりしながら30分ほど居た大楠平を後にして、大楠山へと向っていきます。 「NTT大楠平無線中継所」跡を左手に見ながら簡易舗装された広い道を降っていくと、 すぐに左手に横木の階段が現れます。 角には関東ふれあいの道の道標が立っていて、 正面の道は「大楠芦名口バス停へ」、左手の階段は「大楠山へ150m」、 今来た道は「前田橋バス停へ」となっています。 階段を20段ほど登って小尾根に着くと、右手へ曲がっていく角から左手へと道が分かれています。 角には道標が立っていて、左手の道は「湘南国際村センター2.3km」、 右手の道は「大楠山0.1km」となっています。 ここが湘南国際村への降り口になるようです。 2009年7月に来た時には左手の道は工事中でしたが、この時には完成していました。 大楠山に登ってからは、阿部倉温泉の方へ降っていく予定にしていましたが、 新たな道に興味が湧いてきたので、この道を降ることにしました。
大楠山 (標高242m)
右手へ続く幅の広い横木の階段を登っていくと、程なくして大楠山の山頂に着きます。 大楠山ビューハウスの前を過ぎていくと二等三角点のある広場になっていて、ベンチも幾つか設置されています。 先ずは展望塔に登って素晴らしい眺めを楽しみましょう。 「かながわの景勝50選 大楠山の展望」や「横須賀風物百選 大楠山」としても選ばれているようです。
大楠山 標高242.0m
大楠山頂上…50分…秋谷(前田橋バス停)…25分…逗子・衣笠駅
大楠山頂上…45分…芦名(大楠芦名口バス停)…25分…逗子・衣笠駅
大楠山頂上…30分…阿部倉温泉…20分…衣笠駅
大楠山頂上…90分…衣笠城跡…30分…衣笠山公園…20分…衣笠駅
山火災防止
一、たばこの投げすてはやめましょう。
二、たき火や火を使用するときは管理人に届けましょう。
管理人は大楠山ビューハウス展望塔責任者
 (横須賀市南部消防署)
山頂に水道はありません。ご了承ください。
強風のときは展望塔には登れません。
展望塔開放時間 9時〜16時(雨天時は開放しません)
 (横須賀市観光課)
螺旋階段を登って展望塔の最上階に着くと、何も遮るものがない360度の大パノラマが広がっています。 西側の相模湾には江ノ島が浮かび、その向こう側には箱根連山や伊豆半島や丹沢山塊が広がっています。 条件が良いと富士山も見えるのですが、この時には霞んでいて見えませんでした。 眼下には、先ほどの大楠平もよく見えていました。 北側には逗子市・鎌倉市・横浜市などが、東側には横須賀市などが見渡せます。 東京湾に浮かぶ唯一の自然島である猿島や、三つの海堡も見えていました。 南側には三浦半島の先端部が広がっていて、その左手には房総半島が、右手には大島が薄らと見えていました。 展望を楽しんだら広場に降りて、早めの昼食タイムにしました。
お願い
展望塔・休憩所屋上をご利用の皆様へ
・かけ足せず、しずかにのぼってください。
・幼児には大人の付添いをおねがいします。
・上から物をなげないでください。
・木の枝などを持たないでください。
・犬は下につないでおいてください。
・食事は広場でしてください。
・無線機は使用しないでください。
・防火のため、禁煙をお願いします。
 (横須賀市観光課)
お腹も満ちたところで、手前にあった降り口まで引き返してきて、 道標「湘南国際村センター」に従って、左傾斜の斜面に続く道を降っていきます。 谷側には擬木の手摺が設置されています。 道は綺麗に整備されていますが、まだ踏み固められておらず、 新たに開かれた道であることが分かる状況でした。 少し登って尾根の背に出て降り始めると、降り口から1分ほどで手摺が途切れます。 尾根の背に続く広めの道を緩やかに降っていきます。
どこかの境界になっているのか、境界杭が点々と設置されていました。 引続き広めで緩やかな尾根道を降っていきます。 降り口から4分ほど降って、右・左と折れ曲がっていくと、再び擬木の手摺が現われます。 その先からは幅の広い横木の階段が途切れ途切れに続くようになりますが、 段差は高くはなくて歩き易くなっていました。
降り口から7分ほど降ってくると、横木の階段を登るようになります。 階段を登り切ると、僅かな高みに着きます。 地形図では、大楠山の北西450m辺りにある標高150mほどの尾根の先端になるようです。 高みの先へ進んでいくと道標が立っていて、正面の道は「湘南国際村センター1.9km」、 今来た道は「大楠山0.5km」となっています。 この先からは幅の広い横木の階段をしばらく降るようになります。
階段が途切れて馬の背のようになった尾根を緩やかに降っていきます。 右側の樹間からはゴルフ場が見えるようになってきます。 擬木の手摺が設置されるようになると、右・左と折れ曲がりながら、 傾斜の増した横木の階段を降るようになります。 道端には緑色をした草が植えられていましたが、やけに鮮やかな色をしていて、 冬枯れから芽吹き始めた周囲の状況からは、少し浮いた存在のように思えました。
葉山国際カンツリー倶楽部
引続きジグザグに折れ曲がりながら横木の階段を降っていくと、広い谷筋に降り立ちました。 尾根の降り口から16分ほどで降りて来られました。 降り立った所には道標が立っていて、正面の道は「湘南国際村センター1.6km」、 今降って来た階段は「大楠山0.8km」となっています。 右手に広がっているのは葉山国際カンツリー倶楽部のゴルフコースのようでした。 前田橋コースにあったようなクイズ形式の看板は、このルートでは見かけませんでした。 正面の砂利道を進んで僅かな流れを渡っていくと、その先からは舗装路が続くようになります。
流れを渡った所から左手に分かれて降っていく砂利道もありますが、その先は雨水調整池になっているようでした。 下の方で道が二手に分かれていて、そのいずれの先にも土盛りしたダムのようなものがありました。 地形図によると、左手の流れは前田川の源流域になるようです。
僅かに登り坂になった舗装路を進んでいくと、右手には池がありました。 周囲には石積みの護岸が施されて金網柵で囲まれていました。 流れ込む沢は見かけませんでしたが、この時にはかなりの水が貯えられていました。 雨水調整池でしょうか、それともゴルフ場の付属設備なのでしょうか。 池の向こう側にはゴルフコースが広がり、その先の高みにはクラブハウスのような建物が建っていました。 自生したのか植栽されたのかは分かりませんが、道端には菜の花が点々と咲いていました。
左手へ大きく曲がって、傾斜が増してきた坂道を登っていきます。 坂を登り切って緩やかになってくると、右手へ曲がっていく辺りからは、 先ほど登ってきた大楠平や大楠山に立つ電波塔を見渡せる眺めが広がっていました。 大楠山の先にも更に電波塔が見えていました。
緩やかになった舗装路を進んでいくと、左手に戻るようにして道が分かれていきますが、 入り口は封鎖されていて「この先通り抜け出来ません」の看板が取付けられていました。 角には道標が立っていて、正面に続く道は「湘南国際村センター0.7km」、 今来た道は「大楠山1.7km」となっています。 正面の高みに見えている塔のようなものは、湘南国際村配水池に建つ「よこすか水道 水の広場」になります。 降り気味に続く正面の舗装路を進んでいきます。
湘南国際村めぐりの森
ゴルフ場の脇に降り立った辺りからは造成中になっていて、湘南国際村めぐりの森というようです。 敷地などはまだ未完成のようですが、道路の一部が完成したので、 大楠山へ続くハイキングコースも公開されたのだろうと思われます。 少し降ってから、高みを左手から巻くようにして登っていくと、左手には海に突き出た半島が見えていました。 方角からすると、佐島や荒崎の辺りでしょうか。 振り返ると、造成地の向こうには大楠山周辺の山並が続いていました。
傾斜が緩やかになってきた道を進んでいくと二車線道路に出ました。 出口には車止めが設置されていたので、これまで歩いて来た舗装路は、まだ歩行者だけが通れるようでした。 出た所はロータリーのようになっていて、「バス回転場」の看板も出ていました。 角にはこれまでと同様の道標が立っていて、右手の道は「湘南国際村センター0.3km」、 今来た道は「大楠山2.1km」となっていました。 道標に従って右手へ進んでいきます。
尾根の降り口から点々と設置されていた道標は、ここにあるのが最後のようでした。 横須賀市が設置した道標で同じ形をしていたので、ハイキングコースの開設に併せて設置されたようです。
これまでの道とは違って街路樹なども植えられていて、 車道と歩道に分かれた完成した二車線道路になっていました。 右手に続く森に沿って進んでいくと、左手の方には建物が続くようになります。 広い道路を2分ほど進んで、特徴的な形をした「IGES地球環境戦略研究機関」の大きな建物の手前まで来ると、 右手に戻るようにして登っていく坂道が分かれています。 入り口には「レストラン&カフェ」,「よこすか水道 水の広場・湘南国際村配水池」の看板が出ています。 先ほどから見えていた塔のような建物が坂道の上に建っているので、立寄っていくことにしました。
湘南国際村配水池
かなり傾斜のある坂道を登っていきます。 途中で横木の階段が横切っていて近道になっているようでしたが、そのまま坂道を登っていきました。 左へ曲がって高みに着くと、正面には円筒形をした建物があり、その上には電波塔が建っていました。 ここは湘南国際村配水池というようで、この下に配水池があるようでした。 ゴルフ場の脇に降り立った先の舗装路になった所から25分ほどで到着しました。 建物は「よこすか水道 水の広場」というようです。 1階は水に関する展示場に、2階はレストラン&カフェになっていました。 2階からは眺めが良さそうでしたが、この時には営業していないようでした。 眼下の湘南国際村の先には相模湾が広がり江ノ島が浮かんでいます。 その奥には伊豆大島・伊豆半島・富士山なども望めるようですが、この時には霞んでいました。
湘南国際村配水池
現在地 標高190m、 レストランベラビスタ 標高205m、建物の高さ15m
水道の水はどこから  横須賀市内を見渡してください。 横須賀市には水源となるような大きな川がありません。 そのため、私たちが毎日使っている水道水のほとんどは県中央を流れる相模川や、 県西の酒匂川から、いくつものポンプ所や浄水場を通って運ばれています。 横須賀市には6つのルートから水が届いています。
水道をつくる  水源である川などの水はそのままでは飲むことができません。 水源地の水は、浄水場で安心して飲むことができる「水道水」に生まれ変わります。 横須賀市では、逸見、有馬、小雀の3つの浄水場と、神奈川県内広域水道企業団からの受水を合わせて、 1日に約32万立方メートルの水道水を供給することができます。
水道水をくばる  浄水場でつくられた水道水は、市内19カ所のポンプを使って配水池に送られます。 配水池からは、水が高い所から低い所に流れる原理で、私たちの家庭にまで水が配られます。 どこの家庭でも水道水がよく出るように、配水池は高い所にあります。 横須賀市は、山が多い複雑な地形なので、配水池が30カ所もあります。
よごれた水を集める  私たちが使って汚れた水はどうなるのでしょうか。 汚れた水(=汚水)は道路下の下水管(汚水管)に流れ込み、 ポンプ場を通って下水浄化センターへ運ばれ、浄化されてきれいな水に再生されます。 また、雨水は側溝や下水管(雨水管)を通って川や海へ放流されます。
よこれた水をきれいにする  下水浄化センターでは、下水をきれいにする水処理と、水を汚していた物質(汚泥)を処理する汚泥処理をし、 水を浄化するとともに、環境に負担を与えないように汚泥を焼却し、 セメントなどの原料にしてリサイクルしています。
車道まで引き返してくると、 そのすぐ先に特徴的な形をしたIGES地球環境戦略研究機関の建物があります。 入り口を過ぎていくと、建物の脇にちょっとした池がありました。 高台で水面を見ると、何だか安らぎを感じたりもします。 池の中を覗いてみましたが、鯉などは泳いでいないようでした。 先ほどまでは横須賀市でしたが、この辺りから北側は葉山町になるようです。
湘南国際村地区地区計画区域
この地区は、良好な環境を保全するため、都市計画法に基づく地区計画が定められています。 この徳でも建築行為などは規制があります。
 (葉山町都市整備部都市計画課)
湘南国際村センター前(しょうなんこくさいむらせんたーまえ)バス停
左手に車道が分かれていく交差点を過ぎていくと、左手の上に湘南国際村センターの建物があり、 その手前に湘南国際村センター前バス停があります。
逗子駅(JR横須賀線)まで、逗子駅行きバスにて19分、1時間に1本程度の便があります。
汐入駅(京浜急行本線)まで、逗子駅行きバスにて25分、1時間に1本程度の便があります。
湘南国際村センターの1階にはラウンジやカフェテリアや展示室などがあり、 2階と3階は宿泊・研修棟や研究棟になっているようです。