三ッ池公園
散策:2010年02月下旬
コリア庭園
コリア庭園は、神奈川県と韓国・京畿道との友好提携(1990年4月)を記念し、 在日韓国・朝鮮人の方々が「故郷」を感じ、また多くの県民が朝鮮半島の文化への関心と 理解を深める場となるよう整備しました。 この庭園は、両班(ヤンバン:地方の豪族)の代表的な建築と庭園の洋式を取り入れて造ったもので、 前苑、前庭、主庭、後庭、後苑の5つの空間により構成されています。
開門時間 9時00分
閉門時間 17時00分
※入園は16時50分までです。
お願い
庭園内での喫煙、飲食はご遠慮願います。
ペット等をつれての入場はご遠慮願います。
 (神奈川県)
どうぞご自由にお入りください。
1. 園内は禁煙です。
2. ペット(犬等)は連れて入らないでください。
3. 自転車・ローラーブレードの乗り入れ禁止です。
4. 植込みや流れに入らないでください。
5. 園内での飲食はご遠慮ください。
6. ゴミは持ちかえってください。
以上を守って静かに見学してください。
前苑 chon won
部落の入口部にあたり、本来自然の丘、林、川をそのまま残し利用している空間である。 この前苑の広場は部落共同の祭祀をする重要な場であり、 部落の繁栄を祈るため木や石で造ったチャンスン、ソッテ等を設ける。 また、部落全体の防風、遮蔽等風水保全の目的で、マツ・ケヤキ・エノキ等の防災林を周辺に造林する例も見られる。
長柱 chansung
チャンスンは先史時代において部族社会の境界として、また、部族の繁栄を象徴した立石から由来して出来た。 長柱は石長柱と木長柱があり、朝鮮時代(1392年以降)には村の前苑に設置した。 上部に人の顔面を呪術的に彫刻し、腹部に「天下大将軍」「地下女将軍」の字を刻した。 この長柱は京畿道広州郡中部面奄尾里の人が造ったものである。
ヘテ石 hetesuk
ヘテとは想像上の動物の名前で、物事の是非善悪を見分けることが出来るという。 人が戦うのを見れば邪悪な方を角で突き、人が議論するのを聞けばその不正な方を咬むという。 また、入口の方向と境界を提示する機能を持ち、 火災や災禍を避ける神獣とも考えられ宮殿の前に設置したりした。 本庭園の入口に設置するのにふさわしい象徴的な造形物として設置した。
前庭 chon jong
前苑から住宅をつなぐ媒介空間であり、農家では収穫した農作物の仮置場として、また、作業場としても使われている。 ここにはエンジュの木を3本植え大地の気を保持させ、その下に陰石と陽石を対峙させて置く風俗が伝わっている。 正門の東側には、陰陽を象徴化した方池円島を築いた。
方池円島 panggi wondo
朝鮮時代から民家の正門前の前庭に方池円島型の東池が普及し、 鑑賞とともに排水、防火用水の用を満たし、同時に風水思想を補完する役割も兼ねた。 この池の方形は地の陰を円島は天の陽を象徴したもので、 陰と陽の均衡を保ち家勢の繁栄を願った庭苑施設で、円島には景石以外には松・柏・柳が植えられた。
正門と塀 chongmun & damjang
両斑の家の正門は身分によって制限があり、三門型のソスル門と平大門があり、ここでは平大門とした。 住まいの空間を囲む塀は立地条件により、素材と高さの変化をつけた。 このていえ陰では、塀の原形である磐境石からはじめ、 石塀・土塀・石+土塀と変化させながら塀の変遷を表現している。 花階の背面には朝鮮時代に好まれた花草文様のレンガ塀を築いた。
主庭 chu jong
両斑(ヤンバン:地方の豪族)の家の中心的な庭は、男の住まいの空間に造られている。 「通有齋」と命名した外別堂の前面の空間が主庭で、主な景観は半月池と渓流の水景等で、 特に六角亭「観自亭」周辺の自然林は視覚的景観と共に、聴覚、嗅覚等の五感を通じて心からの鑑賞が行える。 回遊的鑑賞は勿論、楼において茶や酒を味わう庭園生活は、格別に風流な一面が感じられる。
四友壇 saudan
朝鮮時代の文献によれば、民家庭苑に植えられた植物の種類は138種で、 主に植えたのは菊・蓮・梅・牡丹・竹・松・桃・蘭・杏・丁香・柳等である。 特に長寿を象徴する松・竹・梅・菊・蘭の中で四種類を選び、四友と称し庭園の主な所へ植えて、 縮意性と象徴性を表現した花壇の一種がこのサウダンである。
亀形山 kuhyongusan
亀は長寿であり、生命の源泉である水と縁の深い動物である。 古来、長寿を祈願する人々の気持ちを庭苑に亀石を設置することで表現してきた。 7石で表現した亀形山は、高麗時代初期(1090年)において江原道の文殊院禅苑に見られる。 朝鮮時代には民家でも亀形山の造成が行われた。
別堂「通友齋」 pyoldang「tonguje」
朝鮮時代における両斑の家は、男シュッ仁の住まいサランヂェ(外堂)と女主人ののアンヂェ(内堂)、 ヘランヂェ(行廊)、祠堂等が主で、 外別堂、内別堂、選備間(食物の貯蔵庫)、チャントッテ、亭子等が配置されている。 ここでは男主人の来客の為の空間である外別堂を建て、堂名は友好提携を記念して「通友齋」と命名した。 建物の外柱には周囲の景観を詩文化した柱聨、扁額、風鈴等の接景物を配し家柄を表現した。
六角亭 yukgakjong
庭苑建築物としての亭の種類は、形により円形・四角・六角・八角形があり、 立地と機能からは、野亭・洞亭・池亭・海亭・山亭・渓亭・橋亭等がある。 この亭は六角形で「観自亭」と命名した。 自然を観賞したり、生物の一員としての自分をかえりみながら心を安らかにする休養の空間である。 亭に添った半月池の留水景・流れ・滝の音を聞きながら五感を通じて自然の真味にひたる場である。
赤松 sonamu
朝鮮半島全域に分布しており痩せ地でも良く生育し、長寿の象徴木として岩の景観と良く調和するので、 山水景観をモチーフとする庭苑には主要な樹木として良く使われている。 また、松の枝葉がそよぐ風の音を「茶」の沸く音と見たて風流を楽しんだとされている。
後庭 hu jong
両斑の家の住宅空間は北が高く南が低い地形を選び、家を南向きに建て、後方の傾斜地には階段状の花階を造る。 後庭は、井戸・チャントッテ・煙家等を設置し、農家では菜園や果樹園等があり生活感のあふれる庭である。 後庭と後苑の境界は土や石の塀のほか、ケヤキ・ツバキ・マツ等を植え、 冬の北西季節風と西日を防ぎ農用材も生産した。
煙家 yonga
オンドル(床暖房施設)の排煙機能を持ち、形は住宅の構造を模しているので「煙の家」と称されている。 一般には住宅の後庭の花階に設置され、特に両斑の家では装飾的にデザインしている。 煙家の形は四角・六角・八角・円形等で、壁面には長寿を象徴する植物や動物(松・竹・鹿・鶴)の模様や 吉祥文字(寿・福)を瓦やレンガを使って入れている。
景石 kyongsok
庭苑の景石は高句麗の安鶴宮(427年)の中庭に使われて以来、 高麗時代(936年〜)からは民家の庭にも見られるようになる。 高麗中期以降には中国の影響が強くなり、中国風の怪石が多く使われた。 花階前の右は山水の景観を瀧形の景石で表現し、左は愛情の象徴である母子像を表現し、 おのおの四角と六角の石函の中に立て、花階の景観をより立体化している。
石池 sokji
庭の石池の由来は、白頭山の天池の凹型を原形として自然石を用いて造られたもので、 百済時代にはこれを人工的に彫刻して、水生植物の植え場所とし、 また、心を清める洗心池として建物の前面や後庭の花階の前に設置した。 ここの石池は角形・円形のほかにも蓮形・龍象形・立壺形等があり、 特に立壺形の四方には神カエルを陽刻し、動的な情感を表現している。
醤壺壹 chandokde
チャントッテは台所に近い後庭に造られ、醤油・味噌・漬物の置場で家勢を表わす重要な施設である。 醤油は7〜8年貯蔵して使う習慣から、7個の壺に分けて入れられた。 チャントッテは女性の住まいにあり、外別堂等男の住まいには設置されないが、 現在でも一般家庭で良く見られ、生活の香りのする代表的な風景なので、今回特に設置した。
後苑 hu won
住宅の背後にあたる自然傾斜面には一般的に神位を祭る祠堂があるが、 ここでは先史時代に発生した祭壇石を中心とした巨石文化を象徴化した神苑を造成した。 ここには祭壇石をはじめ、立石・支石・井字型井戸・龍象曲水渠・滝・天池(卵池)・亭子の原形である草亭型の「蓮亭」を建て、 部族共同の場である神苑を造り、コリア庭園の原形を考証的立場から再現した。
卵池(天池) chonji(nanji)
漢民族の祖山である白頭山の山頂部にある天池を縮意的に表現したものである。 天池は、674年に築かれた慶州の月池(別名雁鴨池)を模して二段の滝とし、池の形は龍の卵を模して表現している。 天池のそばには古朝鮮時代に造られたと伝えられている蓮草屋根を象徴した草亭を設置している。