三ノ塔
散策:2008年07月中旬
【低山ハイク】 三ノ塔
概 要 三ノ塔は塔ノ岳や蛭ヶ岳などへ至る表尾根の途中にある山です。 東丹沢では大山に次いで高い山で、素晴らしい眺めが広がる所です。 今回は、表尾根の北側に続く水沢林道から三ノ塔へ登って菩提峠へ降るルートを歩きます。
起 点 秦野市 ヤビツ峠バス停
終 点 秦野市 ヤビツ峠バス停
ルート ヤビツ峠バス停…富士見橋…表尾根登り口…林道出合…水沢林道…岩場…水場…登り口…崩壊地…ヨモギ尾根…表尾根…三ノ塔…戸川分岐…鞍部…ニノ塔…展望地…日本武尊足跡…菩提峠…富士見橋…ヤビツ峠バス停
所要時間 5時間00分
歩いて... 水沢林道から表尾根に登り着くと、程なくして雲が湧き上がってきて、遠くの方や尾根は雲に包まれてしまい、 素晴らしいはずの三ノ塔からの眺めも霞んでいました。
関連メモ 三ノ塔
コース紹介
ヤビツ峠(やびつとうげ)バス停
秦野駅(小田急小田原線)の北口から[秦21]ヤビツ峠行きバスにて38分、 本数は非常に少なく、午前中には次の便しかありません。
 土曜 7:35 8:18 8:55
 日曜 7:35 8:18 8:55 9:20
休日にはバスが非常に混むので、早めに秦野駅に着くようにしましょう。 時間が合わない場合は、[秦20]蓑毛行きバスで終点まで行き、 そこから柏木林道を登っていくことになります。 朝には1時間に2本から3本程度の便があります。 蓑毛バス停からヤビツ峠までは、歩いて1時間程度はかかります。
客の数が多い場合には、ヤビツ峠直行の臨時便が出ることもあります。
丹沢大山国定公園
丹沢は、素晴らしい自然や景色を残すため、自然公園に指定されています。 中心部は丹沢大山国定公園(26,345ヘクタール)で、 これらをあわせると神奈川県の面積の約1/6にもなります。
・昭和35年(1960):神奈川県立自然公園に指定。
・昭和40年(1965):中心部を丹沢大山国定公園に指定。
注意!
9月5日午前9時ごろ、伊勢原市日向の薬師林道にツキノワグマが出没し、人が襲われ、けがをしました。
遭遇してしまったら…
《すみやかに遠ざかりましょう》  刺激しないようにし、あわてないで静かに立ち去りましょう。 けして走って逃げたりしてはいけません(逃げるものを追いかける習性があります)
《もし近づいてきたら》  大声を出さず、リュックサックなどの持ち物をひとつずつ置いて、 クマの気をそらしながら、ゆっくりと立ち去りましょう。
《子グマを見かけたら》  近くに親グマがいます。危険ですので、速やかに安全なところへ立ち去りましょう。
 (秦野警察署、湘南地域県政総合センター、秦野市役所環境保全課)
ヤビツ峠売店と駐車場の間からその先へと続く県道70号を進んでいきます。 駐車場の脇には「丹沢表尾根方面 これより1.5km先 富士見橋渡り左折」 の標識が立っていて、その先へと緩やかに降っていく県道70号を指しています。 「県道」とは言っても山間部にある道なので、自動車はたまにしか通っていきません。 2分ほど進んでいくと旧ヤビツ峠へ続く道が左手へ分かれていきますが、 その道は見送って、第一暗渠を過ぎて県道を更に進んでいきます。
旧ヤビツ峠は、ヤビツ峠バス停の手前から岳ノ台へ登るハイキングコースになっている尾根を越えていく道で、 送電線が通っている辺りの鞍部を越えていたようですが、 現ヤビツ峠を越えていく県道70号が建設されてからは使われなくなって、 今ではその跡もはっきりとはしないようです。
法人会の森
社団法人神奈川県法人連合会は、かながわ水源の森林づくり事業に協力しています。
神奈川トヨタ プリウス森木会の森
かながわ水源の森林づくり事業は、神奈川トヨタ自動車(株)のご協力をいただいています。
富士見橋
梢越しに丹沢の山並みなどを眺めながら、県道70号を緩やかに降っていきます。 ヤビツ峠バス停から12分ほど進んでいくと、「名水きまぐれ喫茶」の看板の立つカーブがあります。 そこから門戸口橋へ降っていく細い山道が分かれています。 その道を見送って更に県道を進んでいくと、ヤビツ峠から22分ほどで富士見橋があります。 橋を渡ったすぐの所に富士見山荘があります。
江戸時代、東丹沢一帯は幕府の直轄地として保護され、六種は丹沢六木と呼ばれ、伐採は御法度だった。
丹沢六木とは!! ツガ・ケヤキ・モミ・スギ・カヤ・クリ
丹沢六木を育てることが丹沢再生の道と考え、丹沢六育成協会を設立しました。 皆様の御協力を御願ひします。 みんなで協力 六木の山に!!
県道70号は右手へ曲がりながら降っていきますが、 富士見山荘の前から左手へ分かれて登っていく道を進んでいきます。 角には道標が立っていて、右手へ曲がっていく県道は「札掛4.3km」、 左手へ登っていく道は「塔ノ岳6.2km、菩提峠0.5km」、今歩いてきた道は「ヤビツ峠1.6km」となっています。 また、古くなった別の道標も立っていて、 「三ノ塔1時間30分、塔ノ岳3時間20分」となっています。 今回はここから左手へと続く道を進んでいきます。 脇には平成19年4月に出来た真新しい立派な「寺山富士見橋公衆便所」が設置されていました。
この登山道には表丹沢もみじの道づくり事業の参加により 約500本の樹木(ヤマモミジ・ヤマボウシ・マメザクラ・マユミ・ブナ)が植えられています。 これからも丹沢の自然との触れ合いを楽しみながら育て見守ってください。
 (秦野市)
冬山の遭難を絶とう
無謀はやめて体力と経験に応じた計画で
 (秦野市丹沢遭難対策協議会、秦野警察署)
表尾根登り口
舗装路を2分ほど登っていくと、横木の階段が右手の山へ分かれていきます。 登り口には道標が立っていて、右手の階段は「三ノ塔2.0km、塔ノ岳6.1km」、 正面の舗装路は「菩提峠0.4km」、今登ってきた道は「ヤビツ峠1.7km」となっています。 ここが三ノ塔を経て塔ノ岳へと続く表尾根の登り口になります。 このまま舗装路を進んでいくと菩提峠に続いていますが、 今回は右手に続く横木の階段を登っていきました。 (正面の舗装路は帰りに降ってくることになります)
道標の脇にはヤマビルの注意書きもありましたが、今回は被害に遭いませんでした。
足元に"ヤマビル"ついていませんか!
5月〜11月 湿った所・蒸し暑い日は特に活発
ヤマビルとは…
体長は約2〜5センチでミミズの仲間。 尺とり虫のように移動して、主に足元から付着・吸血する。 吸血により繁殖できる。
吸血されないために…
靴や足元に塩をすり込んだり、食塩水をスプレーしておく。 市販のヒルよけスプレーもある(虫除けスプレーや木酸液も効果あり)。
付着、吸血されたら…
痛みはほとんど無いが、吸血部に出される「ヒルジン」により傷からの出血が続く。 (1)塩をかける(→すぐにはがれ落ちる) (2)吸血部の血を絞り出す(ヒルジンを出す) (3)きれいな水でよく洗う (4)圧迫して止血 (5)絆創膏などで押さえる(吸血のあとは、体質によりかゆくなったり痕が残ることがある)
ヤマビルがいたら…!
今までいなかった地域に年々生息範囲を広げ、数を増やしている。 これ以上増やさないために、見つけたら駆除して下さい(塩や焼く事で効果あり)。
 (丹沢ビジターセンター)
林道出合
植林帯に続く横木の階段を登っていきます。 石が敷き詰められていて抉れていないのは良いのですが、段差が結構あります。 石は目の粗い金網で補強されていて、しっかりとした道になっています。 程なくして植林帯は終わって雑木林を登るようになります。 道の両側には笹竹が生い茂っていたりもしますが、道はしっかりと確認できて、 多くのハイカーが利用する道であることが伺えます。 一部には緩やかな所もありますが、大部分は横木の階段が続いています。 そんな道を9分ほど登っていくと広い道に出ます。 出た所には道標が立っていて、左手の道は「三ノ塔・塔ノ岳方面15m先を右折」、 今登ってきた道は「ヤビツ峠2.0km」となっています。 この道は菩提峠から続いている治山工事のための資材運搬路で、「水沢林道」というようです。 三ノ塔や塔ノ岳へと続く表尾根は、左手の先に見えている分岐から更に上へと登っていくのですが、 今回はこの水沢林道を通って、三ノ塔の間近まで行き、そこから山頂を目指します。 道標には何も示されていませんが、右手へと続く水沢林道を進んでいきます。
水沢林道
自動車1台が通っていける幅のある水沢林道を進んでいきます。 舗装されてはいませんが傾斜は緩やかで大変に歩き易くなっています。 山襞に沿うようにして続く林道は、概ねは雑木林の斜面を縫うようにして続いています。 樹木が道の上まで覆って日陰を作っていて、雰囲気のいい道になっています。 自動車がすれ違い出来るように道幅が広くなった所が何箇所かあったり、 ちょっとした切通しのような所があったりもします。 右手の樹木越しに僅かに丹沢大山などの山並みが見えたりもします。
注意
ハンターの皆さん!
この付近に鳥獣保護区があります。 狩猟に注意しましょう。
 (神奈川県)
岩場
引き続き緩やかな水沢林道を進んでいきます。 崖崩れがあって青いシートが被せられた所を過ぎてその先へ進んでいくと、 行く手の梢の上には稜線が垣間見えるようになってきます。 水沢林道に出た所から33分ほど進んでいくと、道の脇から右手の谷へ迫り出すちょっとした岩場があります。 滑り落ちたりしないよう注意しながら岩の先へ出てみると、前の方には稜線が広がっていました。 右下の谷を覗いてみると、崩壊地に砂防ダムが何段にも連なって稜線へと続いていました。 手元の地形図によると、この場所は二ノ塔の北東300mから600mほどの所に続く部分になるようです。 方角からすると、前の方に見えているのは、三ノ塔の北から二ノ塔へと続く稜線のようです。
注意
ハンターの皆さん!!
この付近は、鳥獣保護区になっています。 猟犬の訓練はしないでください。
 (神奈川県)
岩場を過ぎて2分ほど進んでいくと、右手が開けて、先ほどの稜線を見渡せるようになります。 右手の下は崩壊地のようになっていました。 先ほどの岩場から見えていた崩壊地の端に当たる場所のようです。 鉄板の敷かれた沢筋を過ぎていくと、右手が開けて山並みを見渡せる所が何箇所か続きます。 奥の方には高そうな山が連なっていました。 丹沢大山の北側にある山のようでしたが、名前などはよく分かりませんでした。
崩壊地を横切るようにして続く林道を更に進んでいきます。 右手の谷の先には山並みが見えていますが、次第に見える範囲が変わってきて、 やがて丹沢大山が見えるようになってきます。 山頂にある電波塔も頭を覗かせていました。
水場
林道の山側を見ると、道端にはちょっとした水場があって、 石の間からパイプで導かれて細い水が流れ出ていました。 手に受けてみると冷たくて綺麗な水でした。
登り口
水場を過ぎて6分ほど進んでいくと、林道は左手へと鋭角に曲がっていきます。 その角から右手のコンクリート壁の上へと山道が分かれています。 水沢林道はこの先へもう少し続いているようですが、今回はここから三ノ塔へと登っていきます。 水沢林道に出た所から55分ほど、富士見山荘から1時間10分ほどでで到着しました。 富士見山荘からここまでほとんど休まずに歩いてきて汗もかいたので、 これからの山道の登りに備えて、木陰に入って少し休憩していきました。
振り返ると、北東側の樹間からは幾重にも連なる丹沢の山並みを、 東側の樹間からは丹沢大山を見渡せる眺めが広がっていました。
『ヨモギ平から表尾根へと続く尾根道へ出る山道がここから右手へと分かれている』 という情報を事前に得ていたのでちょっと探ってみましたが、 僅かな踏み跡程度の道のようで、何処にあるのかはよく確認できませんでした。
疲れも癒えて汗も引いたところで、コンクリート壁の上に続く道を登っていきます。 登り始めの部分は崩れていて道のような感じはしませんが、すぐにはっきりとした道になってきます。 程なくして、丸い尾根の背に続く雑木混じりの植林帯を登るようになります。 一般登山道ではないものの、夏草が生い茂っている訳でもなくて分かり易くはなっていましたが、 所々に倒木があったりもしました。
何やら鹿の鳴き声のような音も聞こえていましたが、 その内に前の方を跳ねるようにして鹿が横切っていきました。 写真に撮ろうとしましたが、余りに速く横切っていったので写せませんでした。
崩壊地
僅かに下草が生えた所を過ぎて、崩れやすくなった急坂を登っていきます。 かなり傾斜がある上に、踏み固められた道ではないので、歩き難い思いをしながら登っていきました。 次第に傾斜が緩やかになってきて植林帯が終わると、水沢林道から10分ほどで崩壊地の脇に出ました。 崩壊地にはコンクリート壁や砂防ダムが幾つも並んでいました。 若い樹木が植えられて草も生えてきていて、崩壊地の回復が図られているようでした。
下の方を覗いてみると林道が横切っていました。 先ほどの登り口からその先へと更に続いている水沢林道のようでした。 その奥に見えているこんもりとした山は、方角からするとニノ塔のようです。 周囲の写真を撮ったりしながら、ひと息入れていきました。
ここでも鹿の警戒声を聞きました。 この辺りにはかなりの頭数が生息しているようでした。
落ち着いたところで、崩壊地の右手に続く丸い尾根の背を登っていきます。 密度の薄い雑木林には明瞭な踏み跡が続いていました。 これまでよりも少し夏草が多くなった所もあったりしますが、 道はしっかりと確認できるので安心して登っていけました。 振り返ると、左手にはニノ塔が聳えていました。 右手の樹間からも山並みを望むことができました。
次第に尾根の幅が狭くなってきて馬の背のようになってきます。 笹竹が生い茂るようにもなりますが、道はしっかりと続いています。 笹竹が終わって一旦広くなった尾根を登っていくと、再び尾根が狭まってきます。 左右の樹木が途切れていて、見晴らしの良い所になっていました。
ヨモギ尾根
樹木が生い茂るようになった尾根を登っていきます。 再び笹竹などが生い茂るようになると、次第に傾斜が緩やかになってきます。 正面に見える丸いピークのようになった高みへ向かって登っていくと、左右に通る道に出ました。 先ほどの崩壊地から10分ほどで登って来られました。 この道はBOSCOオートキャンプ場からヨモギ平を経て表尾根へと続くヨモギ尾根になります。
水沢林道にあった登り口からここまでの道は一般登山道ではありませんが、 分かりやすい道になっていて、安心して登って来られました。 ここから表尾根を目指して左手へと登っていきます。
表尾根
両側に笹竹が生い茂る道を登っていきます。 雑木などが混じるようになった尾根を更に登っていくと、笹の原のようになった所を過ぎていきます。 雑木が生えるようになった所を過ぎていくと右手が開けてきます。 そのまま進んでいくと、左右に通る表尾根に出ました。 ヨモギ尾根に出た所から4分ほど、水沢林道の曲がり角にあった登り口から30分ほどで登って来られました。
出た所には小振りの石仏が佇んでいて、土偶や賽銭入れなども置いてありました。 顎紐の付いた毛糸の帽子を被っていたりもして、なかなか愛らしいお地蔵さんです。
右手には鳥尾山から塔ノ岳へと続く山稜が続いていて、素晴らしい眺めが広がっていました。 登り着いた時にはまずまず見えていたのですが、 写真を撮ったりしている僅かな間に南西方向から雲が湧き上がってきて、 遠くの方や尾根が雲に包まれてしまいました。 石仏の脇に立つ道標によると、左手に緩やかに続く道は「三ノ塔0.2km」、 鎖の設置された右手の急な横木の階段は「塔ノ岳3.8km」となっています。 塔ノ岳に登ってみたいとも思うのですが、 今回はここから三ノ塔や二ノ塔を経て菩提峠へと降ることにしました。
三ノ塔 (標高1,205m)
広くて緩やかな表尾根を三ノ塔へと向かっていきます。 崩壊地の上に続く尾根道を緩やかに登っていきます。 程なくして笹竹や雑木が生い茂る森の中へと入っていきます。 そこを抜けてロープが設置された道を登っていくと、 石仏の所から4分ほどで三ノ塔に到着しました。 山頂は広くなっていて、中ほどに「三ノ塔休憩所」が建っています。 ベンチも沢山設置されていて、「三ノ塔 標高1,205米」の標識も立っています。 三角点は二ノ塔へ降っていく辺りにあります。
最近目立つツマグロヒョウモン
ツマグロヒョウモンは暖かい西日本に分布していた種類で、 かつての丹沢で見かけることはありませんでした。 ところが、2000年を過ぎた頃から丹沢で見つかりだし、 今では三ノ塔山頂周辺で普通に見られる様になりました。 この分布拡大の原因は、温暖化の影響ではないかと言われています。
夏は避暑で山登り!
アキアカネの不思議
アキアカネは、もっとも身近に見られる赤"とんぼ"です。 羽化したばかりの頃は特徴的な赤い色ではなく、オス・メスとも黄色っぽい色をしています。 そして秋、気がつくとオスは赤くなり、たくさん飛び回っています。 いつどこで赤くなるのでしょうか? (メスは黄色っぽい色のままです)
実はアキアカネは…
【夏】 たくさんエサを食べ、成熟してきます。 お馴染みの赤色へと変わります。
【秋】 平地の湿原や水田へ移動し、産卵します。
【冬】 卵のまま冬を越し、春暖かくなるのを待ちます。
【春】 平地の湿原や水田でヤゴからトンボへと羽化します。 標高の高い山の上へと移動します。
   (移動しないで、平地や山だけで一生をすごすアキアカネもいます)
山頂付近や稜線上でぜひ、探してみてください。
 (丹沢ビジターセンター)
三ノ塔の山頂からは、東側には丹沢大山が、西側には塔ノ岳へと続く稜線が見渡せる眺めが広がっています。 南側の眼下には街並みなども広がって大変に眺めの素晴らしい所なのですが、 先ほどから雲が湧き上がってきていて、遠くの方は白いベールに包まれてしまいました。 お昼にはまだ時間がありましたが、休憩も兼ねてここで昼食タイムにしました。
戸川分岐
45分ほど過ごした三ノ塔を後にして二ノ塔へと向かっていきます。 三角点の標識を過ぎていくと、幅の広い横木の階段が始まります。 砂利が敷き詰められて歩き易い階段を降っていくと、1分もしない所に分岐があります。 角に立つ道標によると、右手の道は「戸川4.6km」、 左手の道は「ヤビツ峠3.7km」、今降ってきた階段は「塔ノ岳4.1km」となっていて、 右手を指す板には「牛首経由大倉方面」と書かれた黄色いテープや、「大倉バス停へ90分」の書き込みがありました。 今回はここから左手の道を二ノ塔へと向かっていきました。
(右手の道は「三ノ塔」を参照)
抉れた感じの尾根を降っていくと、周囲の樹木が低くなってきて、正面に山並みが広がるようになります。 これから向かう二ノ塔の左奥には丹沢大山が聳えていました。 降り傾斜が増してくると、幅の広い横木の階段が始まります。 かなり段差があって歩き難い思いをしながら降っていきました。
鞍部
横木の階段を6分ほど降っていって森を抜けていくと鞍部に着きます。 右手が開けていて展望が広がっているのですが、生憎の雲のために霞んでいました。 右手に笹竹が続く緩やかな鞍部を進んでいきます。 雑木が生い茂るようになった道を軽く登っていくと、右手が開けて眺めが広がる所があります。 振り返ると、先ほどまでいた三ノ塔が聳えていました。
二ノ塔
笹竹が生い茂る中に続く横木の階段を登っていくと、こじんまりとした二ノ塔に着きました。 三ノ塔から16分ほどで到着しました。 標高を示すものは見かけませんでしたが、手元の地形図によると1140mほどの高さがあるようです。 山頂にはベンチが幾つか設置されていますが、周囲には樹木が生い茂っていて展望はあまり良くありません。 それでも、振り返ると三ノ塔が見えていました。 ここでも少し休んでいきました。
10分ほど休憩した二ノ塔を後にしてその先へと降っていきます。 二ノ塔からは道が二手に分かれていますが、山頂に立つ道標によると、 左手の道は「ヤビツ峠3.2km」、今来た道は「三ノ塔0.5km」となっています。 また別の道標も立っていて、右手の道は「菩提・葛葉ノ泉」、 左手の道は「富士見橋を経てヤビツ峠へ」、今来た道は「三ノ塔0.5km」となっています。 左手の道は水沢林道を横切って富士見橋へと降っていく表尾根ですが、 今回は右手の道から菩提峠へと降っていくことにしました。 道標「菩提・葛葉ノ泉」が指す背の高い笹竹の生い茂る脇に続く細い道を降っていきます。
笹の丈は一旦低くなって歩き易くなったと思っていると、再び道の両側に生い茂るようになります。 二ノ塔から3分ほど降っていくと、右手が開けて眺めが広がる所があります。 先ほど登ってきた三ノ塔がかなり遠くに見えていて、もうこんなに降ってきたのかと思ったりもしました。 南側には下界なども見下ろせるのですが、生憎と霞んでいました。 更にその先へと3分ほど進んでいった辺りにも眺めが広がる所がありますが、 湧き上がる雲のために、三ノ塔はぼんやりとしか見えなくなっていました。
丸い尾根を進んで僅かな高みを過ぎて軽く降るようになると、道が左手へと分かれていきます。 二ノ塔から8分ほど降ってきた所になります。 角には白い標柱が立っていて、左手に戻るようにして降っていく道は「日本武尊足跡入口」となっています。 別の白い標柱も立っていて、左手の道は「日本武尊足跡」、 正面に続く尾根道は「菩提方面」となっています。
展望地
標柱の右手が開けていて、広々とした展望地になっています。 三ノ塔や下界を見渡せる所ですが、生憎と眺めは霞んでいました。 今回はここから左手へと曲がって、日本武尊足跡を経て菩提峠へと降っていきました。
斜面を横切るようにして降っていきます。 背の低い笹の生える雑木林の斜面を1分ほど進んでいくと、右手へと曲がっていきます。 程なくして植林帯を掠めて左手へと更に降っていきます。 小石がゴロゴロしていて崩れやすい急坂を降っていくと、僅かな谷筋に降り立ちます。 そこから右手へと降っていくと植林帯に入っていきます。 傾斜が緩やかになってくると、展望地になった尾根から6分ほどで白い標柱が立っています。 「日本武尊足跡」と書かれていて左手を指していますが、はっきりとした道は見当たりませんでした。 菩提峠へは正面に続く尾根道を降っていくようですが、そちらの表示はありませんでした。 どうやら「日本武尊足跡」は尾根道から少し脇へ入った所にあるようでした。 ここは標柱に従って左手へと進んでいきました。
日本武尊足跡
程なくして道がはっきりしなくなりましたが、 左手にある小尾根を越えていくと、先ほどの分岐から1分ほどで浅い谷が広がっていました。 その谷の中程に「日本武尊足跡」の標柱が立っていました。 周囲には大きな岩が幾つもありました。 標柱のすぐ先にある岩に空いた穴が日本武尊足跡と云われているようです。
左手の上の方の岩がゴロゴロした所には石祠や石碑のようなものがありました。 脇には白く塗られた板があって解説文が書かれていましたが、 壊れかけていてほとんど読めませんでした。
景行天皇の・・・日本武尊は年十六才にして健脚・・・ 平定のため・・・より大山への通路に・・・ 来り水無きを憂い大石を踏みて水湧き出すと 平素も水涸る・・・ この足跡真東を指す
 (秦野市北地区史跡保存会)
日本武尊足跡から先ほどの分岐まで引き返して、尾根道を降っていきます。 植林帯に続く緩やかな尾根道を降っていくと、程なくして笹竹混じりの雑木林を降るようになります。 再び植林帯へ入っていくと、所々には横木の階段が設置されていたりもします。 林床には短い笹などが生い茂っていますが、道ははっきりとしていて分かりやすくなっていました。 尾根の背のようになった所を過ぎていくと、降り傾斜が少し増してきます。 笹竹の背丈が高くなった所を過ぎていくと、正面の樹木越しに丹沢大山が見えるようになります。
概ねは植林帯が続いていますが、時折雑木が混じったりもする尾根を降っていきます。 斜面を横切ったり、尾根の背を降ったりしながら進んでいきます。 歩き易くなった尾根を更に降っていくと、日本武尊足跡から19分ほどで、 道端に壊れかけたベンチがありました。 短い板を何枚も横に並べた形をしていました。
植林帯の斜面を過ぎて雑木林を降っていきます。 岩が剥き出した所を過ぎていくと、雰囲気のいい尾根道が続くようになります。 道端には「菩提生産…」と刻まれた石柱が立っていたりもしました。
「菩提生産」の次の「…」の部分は土にほとんど埋もれていて読めませんでした。
菩提峠
植林帯に入って傾斜の増した尾根を降っていくと、正面の下側には林道が見えるようになります。 傾斜が緩やかになってくると菩提峠に降り立ちました。 日本武尊足跡から32分ほど、二ノ塔から52分ほどで降りて来られました。 これで山道は終りになります。 手元の地形図によると、菩提峠は二ノ塔と岳ノ台の中間辺りに位置していて、標高は760mほどあるようです。 降り立った所には「日本武尊足跡 是より千米」と書かれた白い標柱が立っていました。
菩提峠を越えるようにして林道が左右に通っています。 富士見橋の所から分かれてここまで続く道は自動車も通れるようで、 菩提峠は何台か駐車することが出来る広い場所になっています。 しかしここから右手へ続く林道は「車両通行止」となっていました。 降り立った所の右手には「丹沢大山国定公園」と題したモニュメントがあり、 正面には岳ノ台へと登っていく横木の階段が続いています。 左手に聳える丹沢大山を眺めたりしながら、ここで最後の休憩をしていきました。
降り立った所には道標が立っていて、右手の道は「菩提」、正面へ登っていく横木の階段は「岳ノ台」、 左手の道は「富士見橋」となっています。 時間的には余裕があったので、岳ノ台を経てヤビツ峠へ向かっても良かったのですが、 生憎と雲が湧き出ていて岳ノ台にある展望台からの眺めは期待できそうにもなかったので、 今回は左手の道を富士見橋へと降っていきました。 菩提峠からは最初に歩いてきた水沢林道が分かれていて、その入口には車止めゲートが設置されていました。 水沢林道を見送って、正面に丹沢大山を望みながら、 富士見橋へと続く簡易舗装された道を降っていきました。
かながわ水源の森林づくり
●森林の働き
森林は、雨が降ったときに土に水をたくわえ、 きれいにしながら少しずつ時間をかけて河川やダム湖などへ流します。 そのため、水源地域に豊かな森林があれば、洪水や渇水は起きにくくなり、 私たちの生活に欠かせない水を安定的に確保する事ができます。 豊かな森林を維持するには手入れが欠かせません。 しかし、近年、外国産木材の輸入量の増加などにより、県産木材の利用は減少し、 手入れがされずに放置され、土壌が流出するなど荒廃が進む森林が増えています。
●「かながわ水源の森林づくり」とは
そこで神奈川県では水源の森林エリア内の荒廃が進む森林の土壌保全を図りながら、 水源かん養機能が持続的に発揮できる「巨木林」や「複層林」「混交林」「活力ある広葉樹林」へ 誘導していく「水源の森林づくり」事業に取り組んでいます。
●目標とする森林の姿
巨木林 樹齢100年以上のスギやヒノキの大木が林立している森林 (下層植生が豊かな土壌保全や貯水能力に優れた森林です)
複層林 高い木と低い木からなるスギやヒノキの二段の森林 (上木を伐っても下木が残り、裸地化せずに土壌が保全される木材の循環利用が可能な森林です)
混交林 針葉樹と広葉樹が混生する森林 (様々な大きさや高さを持つ性質の違う樹木で構成される病虫害や自然災害に強い森林です)
活力ある
広葉樹林
高い木や低い木など多様な樹種で構成されている広葉樹林 (有機物に富んだ保水力のある土壌が形成される貯水能力に優れた森林です)
 (神奈川県)
富士見橋
菩提峠から6分ほど降っていくと、最初に登って行った「表尾根登り口」があります。 そこを過ぎて更に降っていくと、菩提峠から8分ほどで県道70号に出ます。 正面にある富士見山荘の右手すぐの所の富士見橋を渡って、 元来た道をヤビツ峠バス停へと進んでいきます。
ヤビツ峠(やびつとうげ)バス停
軽い登り坂になった県道70号を進んでいきます。 来る時とは違って余り写真を写したりしなかったこともあって、 富士見橋から20分ほどでヤビツ峠に戻って来られました。
秦野駅(小田急小田原線)まで、[秦21]秦野駅行きバスにて38分、 1時間に1本程度の便があります。
 土曜 ...13:51 14:51 15:51 16:16
 日曜 ...13:51 14:51 15:51 16:16 17:41
※17:41発の便は冬季期間(12/1〜3/31)は運休になります。