見城山
散策:2007年12月上旬
【低山ハイク】 見城山
概 要 見城山は丹沢大山の東側にある低山です。 山頂の北側が開けていて、大山三峰や鐘ヶ岳などを見渡せる景色が広がっています。 今回は、見城ハイキングコースから見城山へ登り、七曲峠を経て日向山へ向かっていきます。 日向山からは梅の木尾根を経てその南側にある天神平へと降る尾根コースを歩きます。
起 点 厚木市 広沢寺温泉入口バス停
終 点 伊勢原市 日向薬師バス停
ルート 広沢寺温泉入口バス停…鐘ヶ獄バス停…河鹿の沢バス停…二の橋…愛宕社…山之神…山頂分岐…見城山…七曲峠…日向山…十字路…梅の木尾根…天神尾根分岐…東屋…天神平…335m峰…沢渡り…日向林道…薬師林道分岐…白髭神社…日向薬師バス停
所要時間 3時間20分
歩いて... 見城山への道は、木の根が張り出した痩せ気味の尾根があったり、 ロープが張られた滑りやすい急坂があったりもしますが、 迷うようなこともなくて、道は分かりやすくなっていました。 この時には丁度紅葉の時期で、周囲の木々が色づいていて綺麗な眺めでした。 新緑の頃にはまた違った雰囲気になるのだろうと思います。
関連メモ 鐘ヶ岳, 梅の木尾根, 七沢弁天の森, 日向山, 鐘ヶ嶽, 梅の木尾根
コース紹介
広沢寺温泉入口(こうたくじおんせんいりぐち)バス停
本厚木駅(小田急小田原線)の北口を出て新宿寄りに少し行った所にある厚木バスセンターから、 [厚33][厚34]七沢行きバス,または,[厚38]広沢寺温泉行きバスにて30分、 1時間に2本から3本程度の便がありますが、朝早い時刻には少なくなります。
 土日曜 7:30 8:00 8:40 9:00 9:20 9:40 10:00 10:20 10:40 11:00 11:20 11:40...
[厚33][厚34]上谷戸行きバスは、2006年12月のバス停の名称変更により「七沢行き」になりました。
バス停の20mほど先から、広沢寺温泉への道が左手へと分かれていきます。 その道へ入っていくと正面に「広沢寺・鐘ヶ嶽・大釜弁財天方面」の案内板があります。 すぐに右へ曲がっていくと「県立丹沢大山自然公園」の石碑が立っています。 脇には「東丹沢七沢温泉郷観光マップ」が設置されていて、各所の簡単な解説文が載っています。 マップには見城山や日向山は載っていますが、今回歩く「見城ハイキングコース」は載っていません。 石碑の横を過ぎていくと道は次第に登り坂になり、大きく左へ曲がっていきます。
鐘ヶ獄バス停
坂道が平らになってくると、鐘を伏せたような特徴ある形をした鐘ヶ嶽が正面に見えてきます。 低い山のようで、何だか登り易そうな感じもします。 広沢寺温泉入口バス停から5分ほど進んでいくと鐘ヶ獄バス停があります。 そばには「鐘ヶ嶽 1時間10分」の道標と、「せんげん道」と刻まれた石碑があります。 鐘ヶ嶽への登り道は、山頂にある浅間神社への参道でもあったようです。 ここで道が二手に分かれています。 鐘ヶ岳へ登る場合には右手へ降っていく道を進んでいくのですが、 今回は正面に続く道を進んでいきます。
せんげん道
広沢寺入口から七沢の鎮守である浅間神社(鐘ヶ嶽山頂)までが「せんげん道」と呼ばれている。 江戸時代の中頃、富士山の噴火による被害が甚大であった事から、 怒る山の恐ろしさを信仰によって鎮めようと降灰を集めて塚を築き、浅間神社として信仰を集めた。
河鹿の沢バス停
畑地などを眺めながら緩やかな道を進んでいきます。 やがて降り坂になってくると、竹林の手前で左手へ道が分かれていきますが、右手へと更に降っていきます。 ゴミ集積場や民家を過ぎていくとT字路に出ます。 角には河鹿の沢バス停があります。 本数は非常に少ないのですが、[厚38]広沢寺温泉行きバスに乗れた場合は、ここまでバスで来ることができます。 正面には道標が立っていて、右手の道は「不動尻3.9km」、左手の道は「白山巡礼峠1.1km」、 今来た道は「鐘ヶ岳ハイキングコース0.6km」となっていますが、ここは右手へと進んでいきます。
二の橋
すぐの所にある「丹沢大山国定公園」のモニュメントを過ぎて緩やかな登り坂を進んでいくと、 左手を流れる七沢川の向こうには田んぼが広がってきます。 右手の山際にある庚申塔群を過ぎていくと道はなだらかになってきます。 七沢川に架かる大沢田橋を見送っていくと、川岸に生える樹木が綺麗に紅葉していました。 川沿いに更に進んでいくと七沢川に二の橋が架かっています。 その手前から右手へ道が分かれていきます。 角には石仏などが幾つか並んでいて、解説板も設置されています。 広沢寺温泉へは右手の道を進んでいくのですが、 見城山へは正面の二の橋を渡って、左手にある駐車場を見ながら進んでいきます。
下向き地蔵
昔、七沢の石工の弟子が地蔵様を造ったが、できあがるという時に花を欠いてしまった。 弟子はもう一遍造ったが、できあがった地蔵様は申し訳なさそうに下を向いておった。 そこで親方は「地蔵様を高い所へのせれば、お参りに来た人に優しく語っているように見えるで」と 弟子に台石を造らせて、地蔵様を高い所に上げさせた。 この地蔵様を誰言うとなく「下向き地蔵」と呼ぶようになったそうな。
 (広沢寺第十六世)
豆腐地蔵
ある雪の積もった朝、七沢の豆腐屋が家の前を見ると、山に向って誰かの足跡がついていた。 「こんなに朝早く来た人もいるもんだ」と足跡をたどって行くと、 広沢寺奥の地蔵堂の所でとまっていた。 主人は豆腐を置いて帰ってきた。 その夜、豆腐屋の夢の中に地蔵様が現れ「私は及川村のある寺におった地蔵だが、及川村は豆腐屋がなく、 この七沢にやってきた。これからも頼む、そのかわりこの村に来る疫病を追い払ってやる」。 村の人々はこの地蔵様を豆腐地蔵と呼び、毎日毎日豆腐を上げお参りし、 みんな長生きをしたそうな。
 (厚木らしさの創造推進事業玉川地区協議会)
愛宕社
駐車場の先にも「東丹沢七沢温泉郷観光マップ」がありますが、 先ほどのと同じく「見城ハイキングコース」は載っていません。 また「熊の出没情報あり」の看板も立っていたりします。 釣堀への分岐の手前から左手へと登っていく石段があります。 石段の脇には「見城山頂へ1.0km,約40分」の道標が立っていて、その石段を指しています。 ここから見城ハイキングコースが始まります。 広沢寺温泉入口バス停から20分ほどで到着しました。 「奉納 愛宕大権現」の赤い幟が並んだ石段を登っていくと、すぐに社殿があります。 神社の由来書きによると「山の安全」の神様でもあるようです。 これからの散策の安全をお祈りしていきましょう。 ハイキングコースは、石段を登り切った所の右手から社殿の脇を過ぎて正面の山へと続いています。 近年に開かれたコースとあって、まだ新しい感じのする道になっていました。
見城ハイキングコース
見城ハイキングコースは、この愛宕社から見城山へ登り、 七曲峠から大釜弁才天へと降る約1.5kmのコースで、2006年11月に開かれたようです。 コース名の「見城」は「みじょう」と読むようで、 自然の山を利用した山城のひとつ「七沢城」を望む地形であることからつけられた名前とのことです。
見城山?
後日に、今回登る山はコース名にもなっている「見城(みじょう)」と呼ばれていて、 「見城山」という名前ではないという情報を得ました。 地元では「みしろやま」と呼んでいるという情報などもあって事実のほどはよく分かりませんが、 ここでは仮に「見城山(みしろやま)」と呼んでおきます。
愛宕社(愛宕社の由来)
廣澤寺本堂正面に対峙する愛宕社の草創は1532年、愛宕山大権現・道了大権現を廣澤寺鎮護神とし奉請することに甫る。 其後1753年龍天護法大善神、白山妙理大権現、秋葉山大権現、山王大権現、金比羅大権現、石尊大権現、 熊野三社大権現、飯縄大権現、伊勢天照大神宮、春日大明神、稲荷大明神、八幡大菩薩、富士浅間大菩薩、 七沢石の男神の諸善神を合祀し、仏法興隆、防火鎮火、山の安全、豊作豊漁、身体健全、福徳開運、旅行安全、 夫婦円満等人々の幸福を祈る神仏混淆時代の名残を留める。 社殿は1790年、1821年、1855年、1882年に改修・再興される。 現社殿は1988年廣澤寺檀徒有志、有縁の人々の浄願成って竣工す。
 (曹洞宗 太冨山 廣澤禅寺)
注意
熊の出没情報あり。 音の出る物を身につけて注意してください。
 (厚木市)
保安林区域
保安林内で知事の許可なく次の行為をすることは禁止されています。
立木竹の伐採、立木の損傷、家畜の放牧、下草落葉落枝の採取、土石樹根の採掘、開墾その他土地の形質を変更すること。
(注)これに違反した場合は、森林法により処罰されます。
 (神奈川県)
愛宕社の右手から続く見城ハイキングコースを進んでいきます。 真新しい横木の階段を登って植林帯に入っていくと鹿避け柵があります。 扉を開けて中へ入ってその先へと更に登っていきます。 植林帯を抜けて雑木林に続く道を登っていきます。 右手には鐘ヶ岳が見える景色が広がっていました。 手前の樹木が紅葉していきて綺麗な眺めでした。
横木の階段が終わると、広くて緩やかな尾根道が続きます。 雑木林の林床には下草もなくて見通しのいい道になっていました。 やがて傾斜が増してきて植林帯との境に続く横木の階段を登っていくと、広くなった小尾根に着きました。 愛宕社から10分ほどで登って来られました。 登り着いた所には道標が立っていて、右手へ曲がっていく尾根道は「見城山頂へ0.6km,約25分」、 今登ってきた道は「広澤寺駐車場へ0.3km,約10分」となっています。 道標に従って、右手の丸い背に続く広い尾根道を進んでいきます。
道標の支柱は自然木を利用して作られていました。 そこに生えている木をそのまま利用したのか、別の所に生えていた木を切ってきてここに立てたのかは分かりませんが、 スラッとした単なる支柱よりも手作りの感じが伝わってきて、何だか味わい深かったりします。
緩やかで広い尾根道を進んでいくと、やがて横木の階段を登るようになります。 黒色と黄色のトラロープが張られていたりもしますが、登っていく分にはあまり必要性は感じませんでした。 1分ほどで横木の階段が終わって、丸い背に続く広い尾根道を進んでいきます。 小さなアップダウンを繰り返しながら少しずつ登っていきます。 傾斜は緩やかで下草も生えていなくて、分かりやすくて歩きやすい道になっています。 周囲の樹木が紅葉していて綺麗な眺めが続いていました。 紅葉を楽しみながら、ゆっくりと登っていきます。
山之神
小ピークを越えていくと、先ほどの道標のあった小尾根から8分ほどの所にポツンと石祠がありました。 側面には「奉造立山之神 谷戸 世話人」、「文政十四天卯正月十七日 施主 林蔵」と刻まれていて、 前面には小銭がお供えされていました。 文政14年とは天保2年(1831)のことなのでしょうか。 いずれにしても江戸時代の末期に建立された石祠のようです。
文政14年…
文政年間は1818年4月22日〜1830年12月10日、 天保年間は1830年12月10日〜1844年12月2日となっているので、 文政14年というのは実在しない年号のようです。 文政13年の内に翌年の正月の日付を付して造ったところ年末に改元されたので、 実在しない年号になってしまったということなのでしょうか。 それとも改元告知が国土の隅々にまで伝わるのに時間がかかったということなのでしょうか。
石祠を過ぎて緩やかな尾根道をしばらく進んでいくと、 再び黒色と黄色のトラロープが張られた横木の階段が始まります。 1分ほどで登り切って、その先の丸い背に続く尾根道を更に進んでいきます。 大きなモミの木を過ぎていくと、木の根が張り出した痩せ気味の尾根になってきます。 登り傾斜も増してきてトラロープが張られていたりもします。 脇に生える樹木には、降ってくると見える向きに 「足元にご注意」の貼り紙があったりもします。 横木の階段が付けられていない部分ではとても滑りやすくなっていて、 降りルートに選んだ場合にはひと苦労しそうな所でした。
鳥を大切に
野鳥を捕るには許可が必要です。 あなたは?
 (神奈川県)
足元にご注意!
この先、すべりやすくなっています。
 (厚木市)
振り返ると、樹間からは厚木の街から続く山並みが広がっていました。 左手の奥に見える切り崩された山は、荻野地区にある高取山でしょうか。
急坂を登り切って、再び歩きやすくなった尾根道を進んでいきます。 周囲の紅葉した樹木を眺めながら、丸い背に続く尾根道を登っていきます。 やがて黒色と黄色のトラロープが張られた坂道を登っていきます。 振り返ると厚木地区の街並みを見渡せる眺めが広がっていました。
山頂分岐
トラロープが張られた坂道を登り切ると、尾根の幅が広がってきます。 横木の階段混じりの道を登っていくと、左右に通る尾根に着きます。 登り着いた所には自然木を利用した道標が立っていて、右手の緩やかな道は「見城山頂へ0.1km,約2分」、 左手へ降っていく道は「大釜弁才天へ0.5km,約20分」、 今登ってきた道は「広澤寺駐車場へ0.9km,約35分」となっています。 七曲峠から日向山へは左手の道を進んでいくのですが、 この右手すぐの所が見城山の山頂なので、ちょっと往復してきましょう。
見城山 (標高375m)
道標「見城山頂へ」に従って広くて緩やかな尾根道を進んでいきます。 程なくして植林帯へ入っていくと、分岐から1分ほどで見城山の山頂に着きます。 愛宕社から40分ほどで登って来られました。
「見城山頂」の標識の立つ山頂の北側から東側にかけてが開けていて、山並みや街並みを見渡すことが出来ました。 手前に見えるのが鐘ヶ岳で、左手の奥に聳えている山は方角からすると大山三峰でしょうか。 鐘ヶ岳の右手の奥には華厳山も見えていました。 更に右手の方には厚木の街並みが広がっていて、眺めのいい所になっていました。
見城山からの展望を満喫したら、日向山へと向かっていきます。 見城山の先には鹿避け柵があってその先へと道が続いているようでしたが、 手前にあった先ほどの分岐まで引き返して、道標「大釜弁才天へ」に従って、 尾根に続く坂道を降っていきます。 程なくして幅の広い横木の階段を降っていきます。 下草は生えていなくて分かりやすい道が続いています。 雲がかかっていはいたのもの、左手の樹間からは山並みを見渡せる所もあったりします。 手前にあるのがこれから向かう日向山で、 奥に聳える高い山は方角からすると弘法山の北側にある高取山でしょうか。
七曲峠
右傾斜の斜面に続く黒色と黄色のトラロープが張られた坂道を降っていくと、 広くなった尾根を降るようになります。 植林帯と雑木林を分ける尾根を降っていくと、見城山から7分ほどで、鞍部になった峠に降り立ちました。 中ほどに立つ道標によると、右手に降っていく道は「広沢寺温泉40分」、左手に降っていく道は「七沢温泉30分」、 正面に登っていく道は「日向薬師40分」、 今降ってきた道は「見城山頂へ0.3km,約10分」となっています。 道標には何も書かれていませんでしたが、この峠は七曲峠というようです。
「見城山頂へ」の指示板は、見城ハイキングコースの開設に伴って、 従来から立っていた道標に新たに取り付けられたようです。 支柱には「緊急時位置確認表示板No.2」が取り付けられています。 手前には「山神」と刻まれた石碑と石祠があります。 見城ハイキングコースは右手の道を大釜弁才天へと降っていくのですが、 今回は正面の道を日向山へと登っていきます。
「見城」はどう読むのか分かりにくいようです。 道標の指示板には「KENJO?」、「MISHIRO?」などと書き込まれていました。 また「見城山頂へ」のルビのようにして「みじょう」とも書き込まれていました。
緊急時位置確認表示板
日向薬師コースNo.2
緊急時は、携帯電話でコース名、番号を119番又は110番に通報して下さい。
 (厚木市)
道標「日向薬師」に従って、七曲峠から正面に続く尾根道を登っていきます。 丸い尾根の背の植林帯に、幅の広い道が続いています。 横木の階段があったり木の根が張り出した所があったりもしますが、 それほど傾斜は急ではなくて歩き難くはありません。 道の左手には鉄線柵が続いていますが、若木はかなり育っていて、 今ではあまり必要な感じではありませんでした。 「緊急時位置確認表示板No.3」の標識を過ぎて、更に上へと登っていきます。
日向山 (標高404.4m)
七曲峠から8分ほど登っていくと、植林帯から雑木林へと変わってきます。 引き続き左手に鉄線柵が続く道を登っていくと、七曲峠から10分ほどで日向山に着きました。 山頂には石祠があり、小銭が沢山お供えされていました。 祠の右手に設置された「ナイスの森」の案内板によると、 この山頂にある祠には弁財天が祀られているのだそうです。
「ナイスの森」山頂−標高404m−
「水の神様」弁天様
日向山は昔から「弁天山」と呼ばれ、地域で大切にされていました。 それは、山頂に水の神様「弁天様」が祀られ、干ばつや水害から地域を守ってくれていたからです。 この「日向山弁財天」も過去には周囲を弁天池で囲まれ、常に定量の水が保たれていたとのことです。
健康で美しい森へ
ナイス株式会社は木材市場として設立された「木」をルーツとする企業として、 10周年期ごとに山林を取得し、「ナイスの森」と名付け保護・育成に当っています。
 (NICEナイス株式会社)
丸太のベンチが幾つか設置された山頂の東側が開けていて、 伊勢原市から厚木市の街並みを見渡すことができます。 この日は雲っていて遠方は霞んでいましたが、 天気のいい日には横浜のランドマークタワーや新宿の高層ビル群までも望むことができます。 お昼にはまだ時間がありましたが、景色を眺めたりしながら、ここで昼食タイムにしました。
日向山山頂
ここは日向山という標高404mの山の頂上で、伊勢原市と厚木市の境界になっています。 この山頂にある石祠は、天明8年(1788)と刻まれており、弁天さまが祀られていました。
日向山からは道が二手に分かれています。 一つは正面の「日向薬師」への道で、もう一つは石祠の奥の方へ続いている「梅の木尾根」への道です。 石祠の左手の奥に「日向薬師の森案内図」があるので参考にしましょう。 今回は石祠の裏手から続く尾根道を進み、 十字路を直進して梅の木尾根へ登り、そこから南側にある天神平へと進んでいきます。 案内図の横にある道標「弁天の森分岐0.5km、梅の木尾根0.7km」に従って、植林帯の中に続く尾根道を進んでいきます。 広くて緩やかな尾根道を降り気味に進んでいきます。 少し高くなった所もあったりしますが大した傾斜ではありません。
正面の道
正面に降っていく道は、日向薬師奥の院を経て薬師林道へ降っていく道ですが、案内図からは消されています。 2004年6月に来た時にはその道を指す道標「日向薬師20分」が立っていて案内図にも載っていたのですが、 2006年4月に来た時には既に道標は撤去され案内図からも消されていました。 日向薬師へ降るのには近道だったのですが、 「通行止め」の標識などは見かけないものの、何らかの理由で閉鎖されたということなのでしょうか。 この時にはその道を降っていくグループを見かけたので、歩くことが出来る状態にはあるようです。
Abies firma Sieb. et Zucc. モミ(マツ科)
昔は平地にもふつうにみられましたが、この木は周囲が都市化するとなくなっていきます。 公園などでは公害の度あいを調べる木として利用しています。
十字路
やがて青い網の付いた鉄線柵が右手に続くようになると、幅の広い横木の降り階段が始まります。 横木の階段を降り切ると、鞍部にある十字路に着きます。 日向山から12分ほどで降りて来られました。 脇には木柵で囲まれたドラム缶二つの防火用水があります。 そばに立つ道標によると、左手の道は「薬師林道0.37km・日向薬師0.7km」、 正面の道は「梅の木尾根0.18km」、今降ってきた道は「日向山0.5km」となっています。 右手にも広い道が続いていますが道標は見あたりませんでした。 日向山にあった案内図によると、右手の道は弁天の森キャンプ場や大沢林道へと続いているようです。
(右手の道は「七沢弁天の森」を参照)
道標「梅の木尾根」に従って、正面の植林帯に続く幅の広い横木の階段を登っていきます。 丸い尾根の背に続く林床には下草はなくて分かりやすくなっています。 途切れ途切れに続く横木の階段を3分ほど登っていくと、緩やかな尾根になってきます。
梅の木尾根
少し進んでいくと再び傾斜が増してきて、横木の階段を登るようになります。 幅の広い横木の階段を登っていくと、先ほどの十字路から6分ほどで尾根の肩に着きます。 脇には道標がふたつ立っています。 ひとつの道標には、今登ってきた道は「日向薬師・弁天の森分岐0.18km」となっていて、 十字路にあった道標と併せて考えると、ここからが梅の木尾根になるようです。 もうひとつの道標には、右手に続く尾根道は「三ノ沢・鍵掛2km」、 左手へ戻るようにして降っていく道は「天神平0.3km」となっています。 梅の木尾根は右手へと続いていますが、今回はここから天神平に向かって、左手へと降っていきます。
指示板の向き…
「天神平」を指す板と「日向薬師」を指す板が、両方とも今登ってきた道を指してました。 「天神平」を指す板は、正しくは左手を指すべきなのですが60度ほどもズレていて、 どう見ても今登ってきた道を指しているとしか思えません。 道標は正しい方角に向けて設置してほしいものです。
(正面の道は「梅の木尾根」, 「日向山」, 「梅の木尾根」を参照)
尾根から左手へ分かれていく幅の広い横木の階段を降っていきます。 植林帯に続く階段の右手には金網柵が続いています。 横木の階段を1分ほど降っていくと、道端に道標「←天神平0.25km・梅の木尾根0.1km→」が立っています。 尾根にあった道標の向きが変だったので一抹の不安を感じながら降ってきましたが、 この道標を見てひと安心したのでした。 道標を過ぎて更に降っていくと、雑木林に変わっていきます。 下草も生えていなくて分かりやすくて歩きやすい道になっていました。 ヒイラギの大木を過ぎていくと、道沿いの樹木が綺麗に紅葉していました。 ハイキングコースとして認知されているルートのようで、 樹木の解説板が所々に取り付けてあったりもします。 赤く色づいたこの木は「イロハモミジ」というようです。
Osmanthus heterophyllus P.S.Green ヒイラギ(モクセイ科)
節分の時、イワシの頭にヒイラギの枝をさして戸口にかざって鬼よけとするならわしがあります。 子供たちは葉を指に上手にはさんで吹き回して遊びます。
Acer palmatum Thunb. イロハモミジ(カエデ科)
最もよくみる品種で、モミジの名所・京都の隆雄の名をつけて別名をタカオモミジともいいます。 秋に美しく紅葉するカエデの仲間の代表格。
天神尾根分岐
左手から近づいてくる金網柵の先にある脚立を過ぎていくと、再び植林帯を降るようになります。 引き続き右手に金網柵が続く横木の階段を降っていきます。 横木が朽ち果てて無くなってしまい、縦杭だけが残った所もあったりします。 梅の木尾根から10分ほど降っていくと分岐があります。 左手に立つ道標によると、正面に降っていく道は「日向薬師0.4km・薬師林道0.3km」、 今降ってきた道は「三ノ沢・鍵掛2.3km」となっています。 右手に立つ道標によると、右手に戻るようにして分かれていく道は「天神尾根0.24km」となっています。 このまま正面の道を降っていくと10分ほどで薬師林道に出ますが、 今回は天神平へ向けて右手の道を進んでいきます。
正面の道を降っていくと…
植林帯に続く横木の階段を降っていくと、下草が少し生えるようになります。 植林帯から雑木林に変わって斜面を降っていくと薬師沢に降り立ちます。 砂防ダムが幾つもあったりしますが水は流れておらず涸れ沢になっています。 そこから沢に沿って左手へ降っていくと、ここから10分ほどで薬師林道に降り立ちます。 林道に出るすぐ手前には道標が立っていて、降ってきた道は「梅の木尾根0.5km」、 正面の右手へと登っていく道は「天神尾根1.2km」となっていました。 日向山にあった案内図によると、右手へ登っていく道は335m峰へと続いているようです。 天神尾根や梅の木尾根へと続くこれらの道は、 平成3年度のハイキングコース整備事業として開かれたコースのようで、 道標の袂にはその旨の板が括り付けられていました。 薬師林道に出た所にも道標が立っていて、右手の道は「坊中0.45km」、 左手の道は「日向薬師0.34km・七沢温泉6.0km」となっていました。 薬師林道へ降っていくこの道は、ルート図に青色で示しておきました。 (この道の散策時間は所要時間に含めていません)
(正面の道は「七沢弁天の森」を参照)
脇には先ほどの十字路にあったのと同じ防火用水が設置されています。 傍にある解説板によると、この防火用水設備は「ようすいくん」と云うのだそうですが、 どのような字を書くのでしょうね。「用水君」でしょうか。 何とも愛らしい名前ではあります。
ようすいくん
この1mほどのものは防火用水で通称「ようすいくん」と呼んでいます。 ようすいくんは、昭和63年2月5日に湯河原町を中心に約150haも延焼した火災をきっかけに 平成元年に登場し、神奈川県が初期消火対策として森林公園や林道・ハイキング道沿いに200基余り設置しています。 外観は県内産の間伐材を防腐処理加工したものを使用し、 その中にドラム缶を2本設置しており、直接ドラム缶が見えないようになっています。 木材の使用量は、ようすいくん1基当たり0.22立方mで間伐材の利用面でも役立っています。
東屋
雑木林の斜面に続く道を進んでいくと、1分もしない所に道標が立っていて、 その先の道は「天神尾根0.18km」、今歩いてきた道は「梅の木尾根0.29km・薬師林道0.43km」となっています。 その道標を過ぎていくとすぐに東屋が建っています。 どういう訳だか、中にあるテーブルは倒れていました。 周りにはベンチもあるので、ここでひと休みしていきました。
私たちの暮らしを守る保安林
森林には水をたくわえたり、土砂崩れを防いだり、汚れた空気をきれいにしたり、 森林浴の場になったりなどいろいろな働きがあります。 国や県ではこのような重要な働きを持った森林を森林法に基づいて「保安林」に指定しています。 保安林には表土の侵食による土砂の流出を防ぐ土砂集出防備保安林や、 生活環境を守り森林レクリエーションの場を提供してくれる保健保安林など全部で17種類あります。 このうち神奈川県内には12種類あり、ここ日向薬師の森は土砂流出防備保安林と保健保安林に指定しています。
天神平
ひと息入れたところで、その先へと進んでいきます。 小笹が少し生える所を過ぎていくと、緩やかな尾根に歩きやすい道が続いていました。 周囲の樹木が紅葉していて綺麗な眺めでした。
日向山にあった案内図によると、この辺りが天神平になるように思われます。 途中には壊れかけたテーブル・ベンチがあったりもします。 紅葉を愛でながらゆっくりと歩いていきました。
Cornus kousa Buerger ex Hance ヤマボウシ(ミズキ科)
初夏に咲く花と秋の紅葉が美しい落葉高木です。 花びらのように白色になる部分は総苞で、花は小さく中央にかたまっています。
335m峰
やがて少し登るようになると植林帯へと入っていきます。 幅の広い横木の階段を登っていくと、こんもりとした小ピークに着きました。 東屋から6分ほどで到着しました。 周囲は樹木に囲まれていて展望は得られません。 古びたテーブル・ベンチが二組あるピークの名前を示すようなものは見かけませんでしたが、 手元の地形図にある335m峰になるようです。 また日向林道に出た所にある案内図によると、この辺りが天神尾根になるようです。 ここで道が二手に分かれています。 各々の道に道標が立っていて、 左手へ降っていく道は「薬師林道0.35km」、右手へ降っていく道は「日向林道0.43km・日向山荘0.44km」、 今登ってきた道は「梅の木尾根0.5km」となっています。 日向山にあった案内図に載っている天神平の先の分岐はここだと思われます。 左右どちらの道を降っていってもいいのですが、今回は右手の道を降っていきました。
左手の道は歩いていませんが、日向林道に出た所にある案内図によると、 先ほどの天神尾根分岐を直進していって薬師林道に降り立つ手前へと続いているようです。
後日に左手の道を歩きました。(「梅の木尾根」を参照)
335m峰から右手に続く坂道を降っていきます。 雑木林の丸い尾根の背に横木の階段が続いています。 周囲には綺麗に色づいた木々が沢山ありました。 笹竹の生い茂った所を抜けていくと、樹木越しに山並みを見渡すことが出来ました。 やがて細くなった尾根に続く植林帯へ入っていきます。 傾斜の増した道を降っていくと、道端にポツンとベンチがひとつ設置されていました。
沢渡り
やがて植林帯の中をジグザグに降るようになると、浅い沢に降り立ちました。 335m峰から11分ほどで降りて来られました。 沢の下流側には砂防ダムが点々と設置されていました。 沢の向こう岸の数mほど上を見ると、山道が沢に沿って左右に通っていました。 そこまで登っていく道は明瞭ではありませんが、 僅かしか水が流れていない沢を渡って、構わずに真っ直ぐ登っていきます。 山道に出た所に道標が立っていて、 左手に降っていく道は「日向林道0.09km・日向山荘0.1km」、 渡ってきた沢を指して「天神尾根0.34km・日向薬師1km」となっています。 右手にも沢に沿って山道が続いていましたが、道標に従って左手へと沢沿いに降っていきます。
道標「天神尾根・日向薬師」の指す先は沢になっていて道はありません。 逆コースを歩く場合には一瞬戸惑ったりもしますが、 沢に降りてみると、すぐ左手へ登っていく山道が続いています。 沢沿いに上流へと続く道は、その内に植林帯の中へと消えていくようです。
日向林道
僅かに水が流れる沢沿いに2分ほど降っていくと日向林道に降り立ちます。 335m峰から15分ほどで降りて来られました。 これで山道は終わりになります。 日向林道に出た所には「日向薬師の森周辺案内図」があります。 日向山にあったのよりも分かりやすい図になっていましたが、少し汚れが目立ちました。 梅の木尾根から天神平や天神尾根を経て日向林道や薬師林道へ降るルートが図示されていました。 この案内図には日向山から日向薬師奥の院へと降る道がまだ載っていました。 正面の植林地の中はキャンプ場になっていて、バーベキューなどをする囲いが数多く設置されていました。 道標類は見かけませんでしたが、日向薬師バス停へ向かって日向林道を左手へと降っていきます。
有料キャンプ場
ここでキャンプ又はバーベキューや休憩等をする方は、 必ず日向山荘へお申し込みの上、ご使用ください。 無断で使用の場合は規定料金の五倍以上をいただきます。
お申し込みは…日向山荘へ
緩やかに降っていく日向林道を進んでいきます。 すぐの所にある日向山荘を過ぎた先で、 「大友皇子の墓」や「森のコテージ」への道が右手へと分かれていきますが、 日向林道をそのまま降っていきます。 赤い橋の先にある浄発願寺を見送って道なりに降っていくと、右手に田んぼが広がるようになります。 電柱に「クマに注意」の貼り紙があったりもします。
伊勢原市谷戸田保全整備事業【谷戸田オーナー制度】
伊勢原市は、農業従事者の高齢化、後継者不足等により、遊休・荒廃化する谷戸田が増加していることから、 遊休化した谷戸田の復元整備を行うとともに、市民の農業体験の場(谷戸田オーナー制度)として活用することで、 谷戸田の原風景の復元と維持を図っています。 谷戸田オーナー制度は、地区農業者の指導のもとに、田植えから収穫までの一貫した農作業を 体験することができる制度です。
 (伊勢原市)
クマに注意!
この附近にクマの出没情報がありました。 クマは人里近くへは夕方出てきて朝方に帰ることが多いので、朝方や夕方の外出にはご注意下さい。 クマに遭遇したら、刺激しないようにし、あわてないで静かに立ち去りましょう。 クマを目撃しましたら下記に連絡をして下さい。
 (湘南地域県政総合センター環境調整課、伊勢原警察署生活安全課、伊勢原市役所環境保全課)
薬師林道分岐
田んぼを過ぎていくと日向川に架かる神明橋があります。 脇には「日陰道1km,20分」の道標があってその橋を指していますが、日向林道を更に進んでいきます。 数件の民家を過ぎていくと、薬師林道が左手へ分かれていきます。 角には道標が立っていて、左手の道は「七沢50分・日向薬師15分」、 今歩いてきた道は「見晴台1時間25分・大山山頂2時間35分」となっています。 また関東ふれあいの道の道標も立っていて、正面の道は「日向薬師バス停0.3km」、 今歩いてきた道は「下社5.3km・蓑毛8.4km」となっています。 今回はこのまま真っ直ぐに日向薬師バス停へと向かっていきます。 この辺りから田んぼ越しに伊勢原の街並みを見渡すことが出来ます。 この時は遠くは霞んでいましたが、条件がいいと横浜のランドマークタワーも見えたりします。
林道 薬師線(終点)
この林道は林業経営のためにつくられたものです。 一般道路とは異なり、急カーブや落石の危険がありますので、 林業関係者及び地元関係者以外の通行を禁止致します。 なお、利用に際しては承認等が必要になりますので、ご注意願います。
標準幅員W=4.0m 全体延長L=3,061m
 (湘南地域県政総合センター森林課)
白髭神社
薬師林道を見送って左右に田んぼや畑を見ながら緩やかに降っていくと、 生垣の先のT字路の角に白髭神社があります。 石垣の間の石段を登って、「白髭神社」の扁額の架かる鳥居を過ぎていくと境内になります。 普通の神社の屋根は瓦葺きやトタン葺きのものが多いのですが、 ここのは茅葺きになっていて珍しく思ったりします。 萱葺き職人が減少していく時代にあって、このような屋根を維持していくのは大変なのでしょうが、 とても趣きのある佇まいでした。 無事に下山できたことを報告していきましょう。
この時には社殿の前や後ろに生えている樹木が紅葉していて、綺麗な眺めでした。
日向薬師(ひなたやくし)バス停
白髭神社を後にしてその先へ進んでいくと、すぐの所に日向薬師バス停があります。 日向林道に出てから20分ほどで到着しました。
伊勢原駅(小田急小田原線)まで、伊勢原駅北口行きバスにて23分、 1時間に2本から3本程度の便があります。
関東ふれあいの道
関東ふれあいの道は、一都六県を巡る自然歩道です。 沿道の豊かな自然にふれ、名所や史跡をたずねながら、ふる里を見直してみませんか。 この地点は、県内17コースのうち「順礼峠のみち」・ 「大山参り蓑毛のみち」・「太田道灌・日向薬師のみち」の分岐点です。 みどころは、白山・順礼峠・日向薬師・日向渓谷・二重の滝・ 阿夫利神社・太田道灌の墓・三之宮比々多神社など各コースとも他にいろいろあります。
【大山参り蓑毛のみち】
蓑毛バス停…蓑毛越え…下社…見晴台…青年の家…日向薬師バス停
【太田道灌・日向薬師のみち】
坪ノ内バス停…長福寺…三之宮比々多神社…伯母様橋…上粕屋神社…太田道灌の墓…上粕屋神社…産業能率大学…鎧塚…諏訪神社…日向薬師入口…日向薬師バス停
【巡礼峠のみち】
日向薬師バス停…日向薬師…展望台…七沢神社…巡礼峠…物見峠…むじな坂…白山御門橋分岐…御門橋バス停
 (環境庁・神奈川県)