巣雲山
散策:2007年07月下旬
【低山ハイク】 巣雲山
概 要 巣雲山は伊豆の宇佐美にある低い山です。 地元の子供たちの遠足コースにもなっている人気の山で、 広い草原状になった山頂からは富士山も望める360度の大パノラマが広がっています。 今回は地元が設定するハイキングコースのうち、阿原田コースから巣雲山へ登って峰コースを降るルートを歩きます。
起 点 伊東市 宇佐美駅
終 点 伊東市 宇佐美駅
ルート 宇佐美駅…阿原田踏切…仲川…みかんの花咲く丘(峰)コース分岐…みかんの花咲く丘(阿原田)コース分岐…登山口…展望地…阿原田峠…展望地…富士見台見晴台…桜台見晴台…巣雲山…生仏の墓…行者の滝…兼神福養速地蔵…沢…巣雲台別荘地…天乙平別荘地…みかんの花咲く丘コース分岐…花岳院…円応寺…中里踏切…刻印石…宇佐美駅
所要時間 5時間30分
歩いて... 息が切れるほどの急登はなくて比較的楽に登ることができましたが、 季節柄、止め処もなく汗が噴出してきました。 夏草や笹が生い茂った所もありましたが、道はしっかりと確認できました。 道標類は設置されいるものの少なめのように感じました。 降り道の途中には滝や沢があって、火照った体を癒していくのに助かりました。
関連メモ 今のところ、関連メモはありません。
コース紹介
宇佐美(うさみ)駅
宇佐美駅(JR伊東線)から歩いていきます。
駅を出てすぐ左手へ進んでいくと、トイレの旅のアンシルがあります。 その先に「巣雲山ハイキングコース 巣雲山(阿原田)コース」の看板が出ています。 看板に従って旅のアンシルの先に続く線路沿いの細い道を進んでいきます。 「伊豆ネット」のサイトに今回歩くコース図が載っているので、印刷して持参すると大いに参考になります。 今回は巣雲山(阿原田)コースから巣雲山へ登り、 巣雲山(峰)コースを降って宇佐美駅まで戻ってくるルートを歩きます。
旅のアンシル
アンシルとはアイヌ語で便所のことです。 「どこから来た人びとも、そこで蘇生の思いをする」という意味があります。 この地を訪れる人びとが心身共にリフレッシュされることを願い名付けました。
 (伊東市)
阿原田踏切
短い階段を降りて線路沿いに進んでいくと、宇佐美駅から1分ほどで阿原田踏切があります。 踏切を渡っていくと道が二手に分かれていますが、右前方の道は見送って正面の道を進んでいきます。 「巣雲山ハイキングコース みかんの花咲く丘(阿原田)コース」の看板を過ぎ、 左手にある宇佐美中学校を過ぎていきます。
仲川
軽い登り坂になった道が住宅地に続いています。 左手にある大丸橋への分岐を見送って右手へ進んでいくと一段と傾斜が増してきて、 暑さも加わって汗が滴り落ちてきたりもします。 民家が次第に疎らになってくると、宇佐美駅から15分ほどで仲川沿いを進むようになります。 正面には尖った感じの山が聳えていますが、あれが目指す巣雲山なのでしょうか。
土石流危険渓流 砂防指定地
伊東仲川水系 伊東仲川
土石流が発生する恐れがありますので、大雨の時は十分注意して下さい。
 (静岡県、伊東市)
みかんの花咲く丘(峰)コース分岐
仲川沿いに3分ほど進んでいくと、道が二手に分かれています。 右手の石垣に道標があって「巣雲山← →宇佐美駅」となっています。 ここが手元のコース図にある「みかんの花咲く丘(峰)コース」との分岐点のように思えますが、 その旨の看板などは見かけませんでした。 ここは右手の広い道を更に登っていきます。
最後の民家を過ぎて傾斜の増した坂道を登っていきます。 右手に佇むお地蔵さんを過ぎていくと、立派な二車線道路になってきます。 大きく右手へと曲がっていくと、左手へと道が分かれていきます。 角には古くなった立て札があって、マジックで「←巣雲山」と書き込まれていました。 ここは左手に戻るようにして登っていく道を進んでいきます。 沿道にはコスモスの花が咲いていたりもして、いい雰囲気の道になっていました。
(写真は分岐を行き過ぎた所から振り返って写したものです)
みかんの花咲く丘(阿原田)コース分岐
右手に分かれて登っていく細い道を見送って広い道を更に進んでいきます。 桧などが植林された森に続く道を8分ほど進んでいくとT字路があります。 正面の石垣の上に道標が立っていて、右手の道は「巣雲山」、今来た道は「宇佐美駅」となっていました。 道標に従って、右手へ戻るようにして曲がっていく道を進んでいきます。 2分ほど進んで丘の上の畑地に出るとT字路があります。 宇佐美駅から40分弱で登って来られました。 右手の方には、畑越しに宇佐美の海が見えていました。 正面の樹木の袂に道標「巣雲山←」が立っています。 手元のコース図によると、右手の道は「みかんの花咲く丘(阿原田)コース」で、 「巣雲山(阿原田)コース」は左手の道になるようです。 ここは道標に従って左手へと登っていきます。
みかんの植えられた畑地が続いていますが、季節柄、花は咲いておらず実も生ってはいませんでした。 4分ほど登っていくと左手へ道が分かれて降っていきます。 角に壊れた道標があって、正面の道は「巣雲山」、今登ってきた道は「宇佐美駅」となっていました。 道標に従って正面の道を登っていくと、 すぐ右手の森の中には箱が沢山あり、養蜂されているようでした。 ブ〜ンブ〜ンと音を立てながら蜜蜂が沢山舞っていました。 緩やかになった道を進んでいくと、左手が開けて景色が広がる所がありました。 不動産会社の「社有地」の看板が幾つも立っている所を過ぎて畑地が終ると、 道端に「巣雲山ハイキングコース」と書かれた標柱が立っています。 先ほどのみかんの花咲く丘(阿原田)コース分岐から9分ほどの所になります。 ここから「山道」ということになるのでしょうが、まだ暫くは舗装された道が続いています。
3分ほど登っていくと、左手にコンクリート製の踊り場のような所があり、 正面には伊豆の山並みが広がっていました。 手前に続く稜線は、巣雲山からの降りに予定している峰コースでしょうか。 宇佐美駅からここまで50分ほど歩いてきたので、 道端に腰を降ろして、この先の山道の登りに備えて10分ほど休憩していきました。
登山口
踊り場を後にしてその先へ2分ほど登っていくと、左手に民家がありました。 しかし表札などは出ておらず戸なども閉め切ったままになっていて、今では使われていない様子でした。 その先へ1分ほど進んでいくと、電柱の先に道標「巣雲山」が立っていて、右手にある狭い石段を指しています。 その手前には「巣雲山ハイキングコース 山頂まで約70分」と書かれた標識もありました。 舗装された道はこの先へも続いているようでしたが、古タイヤなどが置かれていて通行止めのようになっていました。 ここは道標に従って右手の石段を登っていきます。 短い石段を登っていくと、右手に民家が2軒並んで建っていましたが、 ここでも今では使われていない様子でした。 正面に立つ道標「←巣雲山」に従って、民家の所から左手へと続く山道を登っていきます。 ここからは土の山道になります。
今回はここから巣雲山まで1時間40分ほどかかりました。 途中の阿原田峠での10数分の休憩を差し引いても、70分よりは長くかかりました。
短い横木の階段を登ってその先へと進んでいきます。 道端にはシダ類が生い茂っていましたが、道はしっかりと確認できる状態でした。 この辺りの土はやけに赤い色をしていました。 登り始めの所にはシダ類が鬱蒼としていて先行きが不安になりましたが、 程なくして歩きやすい道になってきました。 短い横木の階段混じりの山道が続いていますが、 傾斜はそれほどきつくなくて、息が切れてしまうようなことはありませんでした。 しかし季節柄、気温が高くて蒸し暑く、止め処もなく汗が噴出してきます。 何度も立ち止まって汗を拭きながらゆっくりと登っていきました。
道標「巣雲山へ」や「みんなで楽しむハイキングコース 巣雲山コース」の看板を過ぎていくと、 登山口から16分ほどで伐採地に出ました。 切り倒した材木で丸太のベンチが作られていたりもしました。 振り返ると植林帯の向こうに宇佐美の海が広がっていましたが、 何も遮るものがない炎天下なのでひと休みするのは避けて、そのまま伐採地を登っていきました。
展望地
伐採地の上までくると植林帯の手前にもベンチが設置されていて、ちょっとした展望地になっていました。 手元の地形図によると、503m峰の東南東500mほどの所の尾根になるようです。 景色を眺めながらひと息入れていきました。
(実際にはもっと綺麗に見えていたのですが、何だかはっきりとしない写真になってしまいました)
展望地を後にして、植林帯の中に続く山道を降っていきます。 黒色と黄色のトラロープが張られていて道を示していました。 左手の下の方には沢が流れているようで、谷底から水の音が聞こえてきました。 道が緩やかになって植林帯の斜面を横切るように進んでいくと、僅かな沢に架かる木橋を渡っていきます。 橋を渡り始めると、小さな沢ガニが一匹、沢の縁を歩いていました。 写真を撮ろうとしていると橋の下へ入ってしまいましたが、 手元のコース図に載っているのと同じように、白い足に青い甲羅をした可愛らしいカニでした。
木橋を渡って緩やかな道を5分ほど進んでいくと、「巣雲山ハイキングコース」の標柱が立っていました。 その先には横木の階段が続いていました。 一見ずっと上の方まで続いているように思えましたが、1分ほどで登り切ることができました。
阿原田峠
先ほどのと同じくらいの木橋を渡って植林帯を進んでいきます。 少し登り傾斜が増してきた道を登っていくと、 もう少し大き目の木橋を渡った先から再び横木の階段が始まります。 1分半ほどかけて横木の階段を登り切ると、急に開けた所に出ます。 ここが阿原田峠になります。 手元と地形図によると、標高470mほどはあるようです。 登山口から45分ほど、宇佐美駅から1時間50分ほどで登って来られました。 左右に通っている車道は伊豆スカイラインで、自動車が頻繁に走っていました。 「巣雲山ハイキングコース 阿原田登山道」と書かれた大きな標柱も立っていました。 巣雲山へはここから左手へと続く尾根道を進んでいくのですが、 暑い中を登ってきて大汗をかいたので、道端に腰を降ろして10数分休憩していきました。
(写真は道路側から振り返って写したものです)
危険
一般自動車道(車両専用道路)の為、歩行者の通行は禁止です。
 (静岡県道路公団)
落ち着いたところで、巣雲山を目指して進んでいきます。 登ってきた所に道標が立っていて、左手へ続く尾根道は「巣雲山へ」、 今登ってきた道は「阿原田を経て宇佐美駅へ」となっています。 道標に従って左手の横木の階段を登っていくと、すぐに緩やかな尾根道になります。 再び現れる横木の階段を登り切ってその先へと進んでいきます。 伊豆スカイラインに沿って続くこの尾根道は広くてとても歩きやすくなっていました。 市境を示しているのか、道には短い標識が点々と設置されていました。 軽いアップダウンはあるものの、傾斜は緩やかで快適に歩いていけます。
展望地
阿原田峠から7分ほど進んでいくと、右手に大きな岩がありました。 その岩を過ぎて5分ほど進んでいくと、左手の樹木が低くなって見晴の得られる所がありました。 更に1分ほど進んで小高い所に着くと、切り倒された樹木で出来たベンチがひとつ設置されていました。 ここからも展望が得られました。 写真では余りはっきりとはしませんが、宇佐美の海などを見下ろすことができました。
富士見台見晴台
展望地から少し降っていくと道端には熊笹が生い茂るようになりますが、 道が隠れてしまって見えなくなるほどではありませんでした。 浅い鞍部から熊笹の生い茂る道を登り返していくと、 阿原田峠から16分ほどで富士見台見晴台に着きます。 右手の樹木が低くなっていて山並みを見渡すことができました。 名前からすると富士山が見える所のようですが、この時は薄雲がかかっていてまったく見えませんでした。
桜台見晴台
熊笹が更に生い茂ってくる所を掻き分けながら軽く登っていくと、 富士見台見晴台から2分ほどで小高くなった桜台見晴台に着きます。 「桜台見晴台」の標識の脇に道標が立っていて、右手の尾根道は「巣雲山へ」、 左手の道は「行止り」、今歩いてきた道は「阿原田を経て宇佐美駅へ」となっています。 左手の道は行き止まりですが、20mほど進んだ所にベンチがあってその先が開けていました。 標識の立つ所からは展望は得られませんが、見晴台というのはその左手のことのようでした。 先ほどの展望地や富士見台見晴台よりも見晴らしが良くなっていて、 眼下には宇佐美の海や街を見下ろすことが出来ました。
桜台見晴台を後にして尾根道を更に進んでいきます。 しばらくは分かりやすい道ですが、次第に熊笹が生い茂るようになります。 何とか道は確認できるものの、暑さも手伝ってかなり鬱陶しく感じながら進んでいきます。 冬枯れの季節だともっと快適な尾根道なのだろうと思いますが、 夏場の低山歩きの辛いところではあります。 夏場は暑くてついつい半袖にしがちですが、こんな箇所もあったりするので、 ハイキングに出かける時には、どんなに暑くても長袖の上着と長ズボンが必須だと思ったりします。
熊笹が生い茂る所を過ぎていくと、桜台見晴台から8分ほどで横木の階段が現れます。 1分半ほどで階段を登り切ってその先へと進んでいきます。 緩やかな尾根道を進んでいき最後に軽く登っていくと広い草原になった所に出ます。 ここが広くなった巣雲山の山頂部の端になります。 桜台見晴台から15分ほどで到着しました。 草原に出た所に立つ道標によると、正面の道は「巣雲山山頂・展望台」、 今登ってきた道は「阿原田を経て宇佐美駅100分」となっています。 夏草が生い茂っていて分かりにくかったのですが、ここから左手へと道が分かれています。 その先には今回の下山路の峰コースの道標が立っていますが、 先ずは正面に続く草原を真っ直ぐに巣雲山の山頂へと進んでいきます。 夏場は青々とした草原になっていますが、秋になると一面のカヤトの原になるようです。
巣雲山 (標高580.5m)
広々とした草原を真っ直ぐに3分ほど登り気味に進んでいくと巣雲山の山頂に着きます。 阿原田峠から40分ほどで到着しました。 三角点のある山頂には、「巣雲山山頂 標高580.5m」の標識と 巣雲山ハイキングコースの解説板が設置されていました。 今回登ってきた阿原田コースと下山路に歩く峰コースが載っているので参考にしましょう。 解説文の日本語に少し変な部分もあるようですが、そのままの形で載せておきます。
一般・ファミリー向け 巣雲山ハイキングコース
巣雲山は標高580.5mという低い山ですが、広い山頂から富士山や箱根・天城の山並み、 伊豆七島の美しい景観が一望できることから人気があります。 巣雲山の「すくも」とは稲のモミガラのことで、 その昔、巣雲山に西にある長者ヶ原(大仁町)の富農がこの地にたくさんモミガラを捨て、 それが積みつもって塚となり、ついには山となったと伝えられています。 楽しいハイキングコースを行うために、コースを守り、ゴミは持ちかえりましょう。
山頂には円筒形をした大きな展望台が建っているので、先ずは屋上へ登って雄大な眺めを満喫しましょう。 建物の外周にそって続く螺旋階段を登って屋上に着くと、 周囲には何も遮るものがない360度の大パノラマが広がっていました。 条件がいいと裾野まで広がる富士山が大きく見えるようですが、 この時には薄雲がかかていて残念ながらまったく見えませんでした。 屋上の真ん中には円いテーブルがあって、周囲にはベンチが設置されていました。 四つの方角には円い解説板も設置されていて、そこから見える景色が示されているようでしたが、 かなり風化していて、ほとんど読めませんでした。
先ほどの解説板に「山頂からの眺め・富士山」と題した写真があったので、 少し汚れていますが参考までに載せておきます。
展望台の下は半分が壁になっていて陽射しや風を防いでくれます。 真ん中には円いテーブルがあって、壁に沿ってベンチが設置されています。 この時には私よりも年上と思われる二人がアマチュア無線を楽しんでいました。 伊豆スカイラインからこの巣雲山までは10分ほどで登って来られるようで、 そこからバッテリーやアンテナなどを担いできたとのことでした。 『今居るのは巣雲山、 すずめの・倶楽部の・もみじのすくも山の山頂から送信しています…』なんて会話をしていました。 アマチュア無線をやっていた学友が同じような言い回しを使っていたのを思い出したりしました。 携帯電話やメールが普及した現代ですが、 不特定の人と会話が出来るアマチュア無線はまだ根強い人気があるようで、 新たな相手・新たな相手と頻繁に交信が続けられていました。 お昼にはまだ少し早かったのですが、そんな様子を眺めながら昼食タイムにしました。
無線通信での仮名文字を伝え方
アマチュア無線で相手に仮名文字を伝えるのに決められた言い回しがあるようです。 これが決められたのはもう何十年も前のことのようで、 今では少し分かり難くなってしまった用語も見受けられるようです。
朝日の, いろはの, 上野の, 英語の, 大阪の, 為替の, 切手の, 倶楽部の, 景色の, 子供の, 桜の, 新聞の, すずめの, 世界の, そろばんの, 煙草の, 千鳥の, 鶴亀の, 手紙の, 東京の, 名古屋の, 日本の, 沼津の, ネズミの, 野原の, 葉書の, 飛行機の, 富士山の, 平和の, 保険の, マッチの, みかさの, 無線の, 明治の, もみじの, 大和の, 弓矢の, 吉野の, ラジオの, 林檎の, 留守居の, れんげの, ローマの, ワラビの, 尾張の
お腹も満ちて景色も満喫したら、40分ほどいた巣雲山から下山していきます。 展望台のすぐ先に「公衆トイレ7分」の道標が立っていて、その先へ降っていく道を指していますが、 その道は伊豆スカイラインへと降っていく道です。 今回は先ほどの道標「巣雲山山頂・展望台」があった草原に出た所まで引き返していきます。 草原を緩やかに降っていくと、右手の方の樹木の袂に道標が立っていて、 先ほど登ってきた道は「宇佐美駅へ・阿原田コース」、右手の道は「宇佐美駅・峰コース」となっています。 道標に従って樹木の脇から右手へと進んでいくと、森の手前にも道標が立っていて、 「峰コース・宇佐美駅95分」となっています。 その道標の指す道を降っていきます。
雑木林に続く広めの道を進んでいくと、1分もしないうちに横木の降り階段が始まります。 横木の階段が1分ほどで終ると、広くて緩やかな道が続きます。 左右には熊笹が生い茂ってはいるものの、道幅が広くて鬱陶しくはありません。 やがて道が狭まって降るようになると、 巣雲山の山頂から10分ほどで伊豆スカイラインの脇に降り立ちます。 ハイキングコースは車道を掠めて左手の森へと入っていきます。 角に道標が立っていて、左手の森へ入っていく道は「宇佐美駅90分」、 今降ってきた道は「巣雲山10分」となっています。 また「巣雲山ハイキングコース 峰登山道」と書かれた大きな標柱も立っていました。 道標に従って、数m先から左手の森へと入っていく山道を進んでいきます。
危険
一般自動車道(車両専用道路)の為、歩行者の通行は禁止です。
 (静岡県道路公団)
生仏の墓
森の中へ入ってすぐの所に、樹木の袂の石積みの上に石の祠がありました。 横に設置された解説板によると「生仏の墓」というようです。 石の祠を右手から回り込むようにして続く山道を降っていきます。 これまでの歩きやすかった道から一変して、U字形に抉れた道を降っていきます。 大雨の後などには水が流れて沢になりそうな感じの所が続きます。
生仏の墓
昔、源平の戦いに敗れ、逃れてきた平家の落武者が、ついにこの地で捕らえられ、 生きて命のあるまま埋められている。
行者の滝
熊笹が生い茂る道を過ぎていくと、生仏の墓から3分ほどで小さな沢に降り立ちました。 沢には木橋が架かっていて、山道はその橋を渡って右手へと続いています。 上流の方を見ると左手からも沢が流れてきていて、二つの沢が合流する地点になっていました。 沢が合流する所に「行者の滝」の標識が立っていました。 左から流れてくる沢には滝はなさそうだしと思っていると、正面の沢の先に滝のようなものが見えました。 どうやらあそこが行者の滝のようだと思うのですが、道がついていません。 幸いにも沢を流れる水量が少なかったので、沢を登っていきました。 滑って転んだりしないよう注意しながら20mほど慎重に進んでいくと、垂直に聳える岩壁の前に出ました。 岩壁の上から水が流れ落ちていて、その下は浅いながら滝壺のようになっていました。 どうやらここが行者の滝のようです。 水量は少なかったものの、枝分かれした水が周囲に飛び散ってシャワーのように落ちてきました。 滝の近くまで行って上を見上げていると水滴が顔に落ちてきて、 火照った体には亦とない涼を与えてくれたのでした。
兼神福養速地蔵
手前にあった木橋まで引き返して、 行者の滝から続く沢を右下に見ながら、歩きやすくなった山道を降っていきます。 木橋から5分ほど降って、雑木林から植林帯へと変り始める辺りまでくると、 道の真ん中に平たい石があって、小銭などがお供えされていました。 脇に立て掛けられた看板によると「兼神福養速地蔵」というようです。 この道から出てきた石に彩色したお地蔵さんとのことで、 頭をこちら側(上側)にして仰向けに倒れた状態になっていました。 痛む所を撫でると癒えるという御利益があるようです。
兼神福養速地蔵
お地蔵様は巣雲山のこの道の土の中からこの様な形で出て来た自然石に色を彩したものです。 お地蔵様はいつも黙って旅人と其御家族の体の具合と所業を見守って下さっておられます。
兼(ケン)=肩、神(シン)=心(蔵)、福(フク)=腹(胃)、養(ヨウ)=腰、速(ソク)=足
即ち、このお地蔵様は神様も(兼)肩懲(心)蔵(胃腸)(腰)(足)の病を速かに養生して、 福をさづけて下さります。 痛む所をお地蔵様の体をなぜて三度お祈りをして下さい。 必ず健康にして下さいます。 合掌
お地蔵さんを過ぎていくと植林帯へと入っていきます。 道の脇の石の側にある「←巣雲山」「宇佐美駅→」の道標を過ぎて降っていくと、 「宇佐美駅→」の道標が右手の道を指している所がありました。 正面に続く道の5mほど右手を迂回していくように道が付けらていました。 下の方にも「←巣雲山」の道標があって、同じく迂回路を指していました。 正面の道を見ても特に崩壊している様子もなくて、普通の状態のように見えました。 なぜ迂回路が付けられているのか分かりませんでしたが、 道標に従って迂回してその先へと降っていきました。 迂回路を過ぎて植林帯を1分ほど降っていくと、右手から道が合流してきました。 角には道標が立っていて、左手へと降っていく道は「宇佐美駅へ 約70分」、 今降ってきた道は「巣雲山へ 約30分」となっていましたが、 右手から合流してくる道には何も示されてはいませんでした。 道標に従って左手へと続く山道を更に降っていくと、右下には大きくなった沢が流れていました。 行者の滝から続く沢なのでしょうか。
小尾根の背を割るようにして続く道をその先へと降っていくと、今度は左手から沢が流れてくる所に出ました。 山道はその沢を渡って先へと続いています。 沢には橋は架かっていませんでしたが、流れる水量が少ないので難なく向こうへ渡っていけます。 上流の方を見ると小さな滝が心地よい水音を立てていました。 気温が高くて蒸し暑い日だったので、 沢の水で顔を洗ったり、水に浸したタオルで首筋を拭いたりしながら、ここでひと休みしていきました。 ヒンヤリとした水で、火照った体にはとても気持ちよく感じました。
手元の地形図によると、ここは伊豆スカイラインに降り立った494m地点から東へ700mほどの地点で、 実線から破線へと変った山道の中ほどの所になるようです。 その東南東200mほどの所から沢が描かれているので、その上流に当るようです。
舗装路
火照りが癒えたところで、沢の向こう側へと続く山道を降っていきます。 植林帯に入って小さな木橋を渡っていくと、沢から4分ほどで舗装路に出ました。 脇には「巣雲山ハイキングコース」と書かれた標柱が立っていました。 その袂には道標もあって、正面の舗装路は「宇佐美駅」、今降ってきた道は「巣雲山」となっていました。 巣雲山から45分ほどで降りて来られました。 これで山道は終りになり、ここからは舗装路を宇佐美駅へと向かっていきます。 雑木林の斜面に緩やかに続く舗装路を進んでいきます。 道端の樹木には不動産会社の「売地」の標識が括り付けられていたりしました。 沿道の急な傾斜地には名前らしい札が点々と立っていました。 その土地を購入したということなのでしょうが、家を建てられそうには思えませんでした。 今後造成して宅地化するのでしょうか。
巣雲台別荘地
舗装路を5分ほど進んで左上に住宅が見えてくると、道は左手へと曲がって幅も一段と広がってきます。 緩やかな道を更に進んでいくと、右手にゴルフ場があります。 その脇を過ぎていくと、舗装路に出てから10分ほどでT字路に出ます。 角には「巣雲山ハイキングコース」の標識が立っていて、今来た道と右手の道を指していました。 また標識も立っていて、今来た道は「ハイキング通り」、左手へ登っていく道は「さくら山通り」となっていました。 道標が立っている向きなどから判断すると、宇佐美駅へはここを右手へと進んでいくようでした。 左手には「伊豆伊東 宇佐美会管理事務局」の建物が建っていて、 その脇には「巣雲台別荘地 宇佐美会 案内図」と題した大きな看板がありました。 この辺りは巣雲台別荘地というようで、区割の図になっていました。 その図によると、この左手にかけて別荘地が続いているようです。 山道を出てから歩いてきた道は別荘地の外周に続いていて「ハイキング通り」というようでした。
天乙平別荘地
T字路を右折してゴルフ場を横切るようにして続く広い道路を進んでいきます。 樹木が生い茂る所を過ぎていくと、先ほどのT字路から4分ほどで民家が建っている所に出ました。 その手前から左手へ道が分かれていますが、民家の右手を捲くようにして続く道路を道なりに進んでいきます。 突き当たりを右・左と曲がりながら、住宅の増えてきた道路を緩やかに降っていきます。 手元のコース図によると、この辺りは天乙平別荘地となっていますが、 別荘地というよりも普通の住宅地のような雰囲気でした。 「←巣雲山へ・宇佐美駅へ→」の道標を過ぎて、少し傾斜の増した坂道を降っていきます。 「天乙平自治会館」への道を左手に見送って坂道を降っていくと、道が二手に分かれています。 「幅員が狭く危険につき一方通行にご協力下さい」 との看板が立っていました。脇に立つ道標は左手の道を指していたので、 その指示に従って降っていくと、1分ほど先で再び合流しました。
住宅がなくなって畑地が続くようになった道路を降っていきます。 沿道の畑地には柑橘類が植えられていて、大きな実が沢山生っていました。 カーブミラーのある曲がり角から細めの道が右手へと分かれていきますが、 袂に立つ道標「宇佐美駅へ」に従って道なりに左手へと曲がっていきます。 「炭焼き小屋」への道を左手に分けて更に道路を降っていくと、左手の畑越しには山並みが広がっていました。 中ほどに見える尖った感じの山は、山容からすると最初の仲川沿いから眺めた山のようです。 同定は出来ませんでしたが、先ほど登ってきた巣雲山なのでしょうか。
みかんの花咲く丘コース分岐
左手に山並みを見ながら進んでいくと、すぐに道が左手に二つ分かれていきます。 角には巣雲山ハイキングコースの看板が立っていて、 左手に分かれていく道は「みかんの花咲く丘コース」、今降ってきた道は「巣雲山コース」となっていました。 また「炭焼き小屋」の道標も今来た道を指していました。 山道から舗装路に出た所から30分ほどで着きました。 ここは右手の広い道路を道なりに降っていきます。 2分ほど降っていくと、左手が開けて海を見渡せる所がありました。 何という名前なのでしょうか、右手の沖の方には尖った形をした島影も見えていました。
大きく左手へ曲がっていく角にある十字路を左手へと降っていきます。 何度か曲がりながら10分ほど降っていくと竹林が現れます。 背の高い竹が上の方まで覆っていて、これまでとは少し違う雰囲気がしてきます。 竹林の中に続く坂道を降っていくと十字路があります。 左手の脇には「県営農地保全整備事業宇佐美峰地区記念碑」が建っていましたが、 その先へと続く坂道を更に降っていきます。 竹林が終ると海峰苑の東口からの道が右手から合流してきますが、 角に立つ道標「宇佐美駅へ」に従って直進していきます。
花岳院
海峰苑からの道を合わせて50mほど進んでいくと、右手へと道が分かれていきます。 辺りには道標類は見当たらずどちらへ進んでいったらいいのか迷う所ですが、 ここは正面の道を更に進んでいきます。 坂道を更に降っていくと左手に墓地が現れます。 脇には「花岳院墓苑」と刻まれた大きな石柱が立っています。 その右手の先から分かれていく坂道を降っていくと花岳院の境内になります。 鐘楼を過ぎていくと左手に本堂がありました。 みかんの花咲く丘コース分岐から20分ほどで着きました。 寺暦を刻んだ石碑がありましたが、風化していて読めない部分がかなりありました。
嶺松山花岳院の寺暦
嶺松山花岳院ハ、後堀川院ノ御宇貞永元年 真言ノ僧阿闍梨、慈雲ノ開創ナリ、此僧密乗 ニ誉アリテ常ニ比_ニ行_修浄修行ス、此ノ境内 唐ノ花山ニ準擬セリトテ院ヲ花岳ト号ス、 其ノ頃、鎌倉ノ尼将軍帰依シ玉フテ 聖観世音菩薩、跏跌ノ尊像ヲ寄進ス、此ノ 観世音ハ伊豆修善寺へ源頼家公ノ菩提供養 ノ為メ唐ヨリ蔵経ノ請シ玉フ時、船中加護 ノ為メニ渡ラセケル毘須_摩ノ御作ナリ、 禅林ト成リシハ、後柏原院ノ文亀元年永平 ノ法孫本寺最勝院五世天瑞英運大和尚此ノ 地ニ遊化シ玉フ時______ニ帰依シ 勝縁ヲ結ビ_______曹洞宗花岳院ノ 開山トナル___禅風ヲ__伝承シテ 十九世ニ__
花岳院の本堂の前にある石燈籠の間から続く広い石段の参道を降っていきます。 「嶺松山」の扁額の架かる山門を過ぎて石段を降っていくとお寺の外に出ます。 そこから左手へ進んでいくとT字路に出ます。 正面に設置されたカーブミラーの袂に小さな道標「うさみえき」が立っていて右手の道を指しています。 その道標に従ってT字路を右折して坂道を降っていきます。 峰町会館を過ぎていくとT字路があります。 角の塀には巣雲山ハイキングコースの看板があって、 今降ってきた道は「巣雲山コース・みかんの花咲く丘コース」となっていました。 宇佐美駅へは左右どちらへ行けばいいのかは示されていませんでしたが、 左手からくると正面に見えるような位置に看板があったので、ここは左手へと進んでいきます。
円応寺
住宅が建ち並ぶようになった街中に続く道を進んでいくと、 右手へ曲がっていく角に「曹洞宗圓應寺」と刻まれた石柱が立っています。 そこから入って「金龍山」の扁額の架かる山門をくぐっていくと円応寺があります。 山門と本堂の間に続く参道の両側には石仏がずらりと並んでいました。 山道から舗装路に出た所から1時間ほど歩いてきたので、山門の脇に腰を降ろしてひと休みしていきました。
金龍山円応寺
宗旨 曹洞宗、 御本尊 金剛無量寿如来
当山は行基菩薩創建の寺と伝えられています。 行基菩薩が全国行脚中、宇佐美を訪れた際に、静かな泉の周辺に老松が無数に生い茂り 昼も暗いのを見て、林中に金龍が播居しているかに思われました。 そこで当地の道心有為の方々に呼びかけ堂宇を建立、 古松山金龍寺と呼称して伊豆東海岸に礎を築かれました。 鎌倉時代には伊豆山般若寺の末寺としてその中心的な存在で、 七堂伽藍も完備し、神仏混淆の時代には留田天神社、初津春日神社、中里熊野神社 および牛王殿社の社掌をも勤めておりました。 しかし時代は下り、戦乱の世に衰微の途を辿り、伽藍も荒れてきたのを、 江戸時代当地に遊下された大仁町の蔵春院第12世柳室瀬怒禅師(当寺御開山)が 慶長17年(1612)再建修復し曹洞宗に改宗、 山号を金龍山・寺号を円応寺と改称し禅風を大いに宣揚されました。 爾来、現20世に到る約400年にわたり曹洞宗門の法燈は続いております。
中里踏切
円応寺を後にして宇佐美駅へと向かっていきます。 お寺の前の道を真っ直ぐに200mほど進んでいくとT字路に突き当たります。 そこを左折して真っ直ぐに250mほど進んでいくと、酒店を過ぎた所にJR伊東線の中里踏切があります。 踏切を渡って緩やかに100mほど降っていった所にある信号を左手へと曲がっていきます。
(写真は踏切から宇佐美駅方面を写したものです)
刻印石
仲川に架かる桜田橋を渡って150mほど進んでいくと十字路があります。 宇佐美駅はこの十字路を左折した先にありますが、十字路の右前方の角に刻印石があるので、 ちょっと立ち寄っていきました。
刻印石
徳川幕府は成立直後から、外様大名の支配政策上、経済力を低下させる施策をとりました。 そのなかの一つが江戸城修築工事です。 慶長10年(1605)から寛永13年(1636)迄の間に西国大名たちに8回ほど石垣修築工事を命令しました。 命令された諸藩では伊豆東海岸を中心に採石しました。 石高十万石につき、百人持の石1210個を割り当てたといわれています。 諸藩入り乱れての採石ですから、各藩では掘り出した石に所有を表す目印をつけました。 これを刻印といいます。 ここに置かれた石は、伊予国(愛媛県)松山城主、松平隠岐守定之の刻印です。 加賀前田家の刻印という説もあります。 宇佐美の「御石ヶ浜」は、その名残りであり、伊豆東海岸きっての石丁場でした。 現在でも宇佐美の山や海岸には、運びきれなかった各藩の刻印のついた石が残っています。
 (伊東市観光課、伊東市宇佐美区、宇佐美観光会)
宇佐美(うさみ)駅
刻印石のある十字路を左折して商店街を真っ直ぐに150mほど進んでいくと、 最初の宇佐美駅(JR伊東線)に戻ってきます。
宇佐美駅のホームにみかんの造花が置いてありました。 幹は本物のようでしたが、葉と実は作り物でした。 みかんの実は布で作られていて、遠目には本物のみかんのように見えました。 簡単な説明文も添えられていて、宇佐美は童謡「みかんの花咲く丘」の発祥地なのだそうです。
♪みかんの花がさいている 思い出の道 丘の道…♪ 宇佐美は童謡「みかんの花咲く丘」の発祥地です。 5月中旬にはみかんの花見が、夏期以外ではみかん狩りが楽しめます。
 (宇佐美民宿おかみ会)
みかんの花咲く丘  作詞:加藤省吾 作曲:海沼実 【♪演奏
♪みかんの花が 咲いている 思い出の道 丘の道
   はるかに見える 青い海 お船がとおく 霞んでる
♪黒い煙を はきながら お船はどこへ 行くのでしょう
   波に揺られて 島のかげ 汽笛がぼうと 鳴りました
♪何時か来た丘 母さんと 一緒に眺めた あの島よ
   今日もひとりで 見ていると やさしい母さん 思われる