巡礼古道
散策:2007年05月中旬
【街角散策】 巡礼古道
概 要 観音信仰が盛んだった鎌倉時代の初期に「坂東三十三観音霊場」が開設されました。 今回はその中の第1番の杉本寺から第2番の岩殿寺へと通じる巡礼道の一部を歩きます。 開発の波に押されて、今では巡礼古道は途切れ途切れになってはいますが、 まだ往時の雰囲気が感じられる部分も残されています。
起 点 鎌倉市 浄明寺バス停
終 点 逗子市 ハイランドバス停
ルート 浄明寺バス停…報国寺…巡礼古道入口…旧華頂宮邸…巡礼古道…金剛窟地蔵尊…浄明寺緑地…鎌倉市子ども自然ふれあいの森…パノラマ台分岐…パノラマ台…名越切通分岐…展望地…小ピーク…名越ため池分岐…ハイランドバス停
所要時間 2時間20分
歩いて... 巡礼古道への入口は工事中で歩けませんでしたが、 先の方から引き返してきて古道のほとんどを歩くことはできました。 石板状の庚申塔が沢山あったり岩壁に地蔵尊が彫られていたりもして、往時の信仰深さの一端が感じられました。 パノラマ台からの富士山は生憎と霞んでいて、山頂部が僅かに見える程度でした。
関連メモ 衣張山, 鎌倉大町, 衣張山, 鎌倉回峰, 巡礼古道, 名越切通, 衣張山, 名越切通, 衣張山, 巡礼古道, 衣張山
コース紹介
浄明寺(じょうみょうじ)バス停
鎌倉駅(JR横須賀線)のバスターミナルから、[鎌23]鎌倉霊園正門大刀洗行きバス、[鎌24]金沢八景行きバス, または,[鎌36]ハイランド循環バスにて8分、1時間に4本から6本程度の便があります。
道標「報国寺200m」に従ってバス停から引き返していきます。 すぐの所にある報国寺入口交差点の横断歩道を渡り、 滑川に架かる華の橋を渡って報国寺へと向っていきます。 側には「住居表示街区案内図」があるので参考にしましょう。
坂東三十三観音霊場
「坂東三十三観音霊場」は鎌倉時代の初期に開設された観音霊場で、 その昔に「坂東」と呼ばれた箱根以東の地域にある寺院を巡るものです。 鎌倉市にある第1番の杉本寺から始まって、館山市にある第33番の那古寺まで、 関東の一都六県を巡るように設定されています。 今回歩く巡礼古道は、その第1番の杉本寺から第2番の岩殿寺へと向う道になっています。
以前この付近を散策した時に鎌倉逗子ハイランドで見かけた解説板の内容を参考までに載せておきます。
岩殿寺碑文
かつてこの山頂より北(鎌倉二階堂)にかけて巡礼の古道があった。 征夷大将軍源頼朝は当山(岩殿寺)の観音様を守り本尊とされ、 鎌倉での政権を執っていた時代は毎月18日の観音様の縁日には、 必ず月詣をこの古道よりされたと「吾妻鏡」は伝えている。 しかしこの由緒深き古道も時代の波というより逗子市の団地開発という 政策によりあえなく消え去ってしまった。 古道には多くの路傍の石仏が祀られていた。 わずか一里の道として素晴らしく巡礼者の心を慰めた。 いまここに多くの消滅した石仏をはじめ緒霊を供養する心を尊んで、 心を同じくする善男善女の方々と正教観音塔を造立した。
 (逗子ハイランドの環境を守る会)
報国寺
華の橋を渡って住宅地を真っ直ぐに進んでいくと、バス停から2分ほどで報国寺の山門があります。 山門をくぐって樹木の生い茂る参道を進んで右手の石段を登った所に本堂があります。 左手には茅葺きの鐘楼もあって雰囲気のいい境内になっています。
報国寺
宗派臨済宗建長寺派
山号寺号功臣山報国寺
建立建武元年(1334)
開山天岸慧広(仏乗禅師)
開基足利家時
足利、上杉両氏の菩提寺として栄えました。 開山は五山文学を代表する天岸慧広(仏乗禅師)です。 仏乗禅師は、中国より招聘された円覚寺の開山・無学祖元に師事し、のちに中国へ渡って修業した高僧です。 開山自筆と伝えられる「東帰集」や自ら使用した「天岸」、「慧広」の本印は国の重要文化財で、 鎌倉国宝館に保管されています。 孟宗竹の竹林が有名で、竹の寺とも言われています。
 (鎌倉市)
本堂の左手の入口から入っていくと見事な竹林が広がっています。 今年出た竹の子がかなり大きく育っていました。 奥の方には「竹の庵」があって抹茶を頂くこともできます。 右手の方の岩壁には大きな洞が幾つか開いていて五輪塔などが沢山納められていますが、 手前に柵があって側へは近づけません。 鐘楼の側には沢山の五輪塔が並んでいて哀悼歌を刻んだ石碑もありました。
哀悼歌
いさおしも 槍も刃も 埋れて 梢に寒し 松風の音
華の世を 所業つたなく 散る君に 香一片を 焚きておろがむ
元弘3年5月北条一族と新田勢が合戦の折、両軍戦死者の遺骨を由比ヶ浜よりこの地に改装す。
巡礼古道入口
報国寺を後して左手に続く道を進んでいきます。 浅い谷筋の水路沿いに緩やかな登り坂が続いています。 2分ほど進んでいくと左手に分かれていく路地があります。 角に立つ電柱には「浄明寺二丁目6」の住所表記があります。 その脇に「巡礼古道」と書かれた小さな板切れが括り付けられていて、左手に分かれていく道を指しています。 ここから巡礼古道へ入っていこうとしたのですが、 この時にはがけ崩れのための工事中で通れなくなっていました。 仕方がないので、ここから巡礼古道へ入るのは諦めて、 住宅地に続く緩やかな坂道をその先へと進んでいきました。
(後日に左手の道を歩きました。「巡礼古道」を参照)
浄明寺宅間C地区急傾斜地崩壊危険区域
この区域内で、のり切・掘削・伐採等を行う場合は、知事の許可が必要ですから右記へお問合わせ下さい。
 (神奈川県藤沢土木事務所)
旧華頂宮邸
巡礼古道への入口を後にして1分半ほど進んでいくと旧華頂宮邸があります。 建物の中には通常は入れませんが、庭園などは一般公開されているのでちょっと入ってみました。
旧華頂宮邸
旧華頂宮邸は、昭和4年(1929)に華頂博信侯爵邸として建てられたもので、 県内にある戦前の洋風住宅建築としては鎌倉文学館とともに最大規模の建築物です。 外観はハーフティンバーと呼ばれる西洋の民家調で、極めて整然かつ古典的な意匠となっています。 建築物の内部は、玄関ホールの小ヴォールドと呼ばれる珍しい天井や 洋室にあるマントルピースなどが魅力的な空間を演出しています。 フランス式庭園では、バラやアジサイなど四季折々の花や緑を楽しむことができます。
庭園の公開
公開時間 4月〜9月 10:00〜16:00、 10月〜3月 10:00〜15:00
休園日 月・火曜日(祝祭日の場合は開園とし次の平日を休園)、及び年末年始
次回の建物の公開日は10月20・21日です。
洋館の裏手へ廻ってみると、芝生の植えられた広い庭園がありました。 建物には長椅子が設置された半円形のテラスがあって、そこから庭を眺められるようになっていました。 園路にはバラの花が幾つか植えられていたりもしました。
ご入園の皆様へ
1 近隣住民や他の入園者に迷惑を及ぼす行為は行なわないでください
2 喫煙、飲酒、火気の使用などは行わないでください
3 指定休憩所以外での飲食はしないでください
4 ごみを捨てないでください(必ずお持ち帰りください)
5 敷地内へのペットの同伴はご遠慮ください
6 動植物の採取は行わないでください
7 芝生に入らないでください
8 その他係員の指示に従ってください
 (鎌倉市都市景観課)
旧華頂宮邸を後にして、その右手から続く道を進んでいきます。 少し先で道が左右に分かれていますが、左手の道を進んでいきます。 住宅が点在する水路沿いの道を緩やかに登っていくと、10分ほどで突き当たりになります。 道は右手へと曲がっていきますが「この先行き止まり」の看板が立っています。 ここは、正面の電柱の脇から続く石段を登っていきます。 短い石段を登っていくと、その先にはしっかりとした山道が続いています。
程なくしてある短い木板の橋を渡ってその先へと進んでいきます。 道の両側には柵がしてある所もあって、散策路として整備された歩きやすい道が続いています。 樹木が若葉を伸ばしていて清々しい気分で歩いていけます。 足元には苔むした石などもあって雰囲気のいい道が続きます。
木の根が張り出した所を過ぎていくと、道が二手に分かれています。 どちらの道を進んでいっても浄明寺6丁目の住宅地に出ますが、今回は左手の道を進んでいきました。 少し登り気味なって正面が明るくなってくると、住宅地の道路に並行する散策路に出ました。 正面には小さな道標があって、右手は「衣張山」、左手は「巡礼古道」となっています。 先ほどの巡礼古道の入口からここまで道が続いているようでした。 工事で通り抜けは出来ないまでもどこまで行けるのか確認してみようと、左手へと進んでいきました。
巡礼古道
広くてなだらかな道を1分ほど進んでいくと、右手に曲がった先で住宅地の道路に出ました。 その左手すぐの所に「←巡礼古道 報国寺15分」の標識が岩に貼り付けられています。 そこから続く山道へと入っていきました。 右手の高みに沿って、雑木林の斜面に道が続いていました。
程なくして右手へ道が分かれていきますが、左手の道を進んでいきます。 日陰になっているためか、シダ植物が生い茂っていたりもします。 小さなアップダウンを繰り返しながら、全体的には降り基調の道が斜面に沿って続いています。 数10cm〜1mほどの大きさでコンクリート製の浅い長方形のものが所々に置いてありました。 かなり古くから置かれているようで苔が生えていたりもしました。 何の目的で置かれているのかは分かりませんでしたが、 雨水が溜まっていたりして、ちょっと手などを洗うのには良さそうでした。
8分ほど進んでいくと短い石段が現れます。 その左手に大きな岩がありました。 下へ廻ってみると、人工的に削られた跡が見受けられました。 何のためのものかは分かりませんでしたが、以前には石仏や石碑などが置かれていたのでしょうか。
この辺りから薄い石板で出来た庚申塔を幾つも見かけるようになり、 「巡礼古道」という雰囲気がしてきます。 「岩殿寺碑文」にもあるように、往古の巡礼道には沢山の石仏が並んでいたのだそうですが、 開発の波に押されて消えていったようです。
金剛窟地蔵尊
大きな岩を過ぎて1分ちょっと進んでいくと、小さな切通しの先で道が左右に分かれています。 角には庚申塔も立てかけられていました。 道標などは見かけませんでしたが、報国寺へは左手へと降っていきます。 右手はすぐに行き止まりになっていますが、岩壁に地蔵尊が祀られているので訪ねていきました。 分岐の右手は小広くなっていて、岩壁に開けられた洞には地蔵尊がありました。 脇には庚申塔もあり、どういう訳か竹製の熊手が立て掛けられていたりもします。 手前には「金剛窟地蔵尊」と書かれた小さな標識があったので、この地蔵尊の名前なのでしょう。
分岐の左手へと1分ほど降って民家が見えてくると、がけ崩れの工事が行われていました。 どうやら先ほどの巡礼古道の入口の上の辺りまでやってきたようでした。 工事のために下へは降りていけそうにもなかったので、ここで引き返すことにしました。
浄明寺緑地
住宅地から登ってきた所まで引き返して、その先へと進んでいきます。 散策路は住宅地のすぐ側に続いていて、広くて歩きやすい道になっています。 ちょっとした階段を登って林を抜けていくと広場に出ました。 広場の中へと入っていくと、こんもりとした高みがあり、広場を見渡すことができました。 藤棚の下にはテーブルやベンチも設置されていて、住宅地の傍にある自然公園になっているようでした。
チョウの食草
春から秋にかけて、浄明寺緑地ではいろいろなチョウを観察することができます。 特にキチョウ・ヤマトシジミは9月〜10月にかけて多く見ることができます。 これはそれぞれのチョウの食草であるハギ(キチョウ)やカタバミ(ヤマトシジミ)がたくさんあるからです。 このように、さまざまなチョウを呼び寄せるにはそのチョウの幼虫が好んで食べる草や樹木(食草)を植える必要があります。 私たちは、この広場にさまざまな食草を植えてみました。 一度じっくりと観察してみませんか。 きっと幼虫を見つけることができるでしょう。 ただし、幼虫たちのまわりにはハチ・クモ・鳥などの天敵が沢山います。 あなたが見つけた幼虫もこれらの天敵からのがれて、やっと大きくなったのです。 あたたかく見守ってあけましょう。 なお、成虫(チョウ)が好む花や幹から甘い液の出る樹木を植えたり、 水分を補給する事のできる水場も作ってみました。 こうした場所も観察してみましょう。 この緑地で見ることのできる主なチョウを紹介します。 このほかにもチョウはたくさん飛んでいます。 図鑑で食草とチョウの姿を調べてみましょう。
アゲハチョウ 3〜10月、年4〜5回出現。疎林や林の周辺に生息。最近は都市部にも多くみられます。食草/カラタチ、サンショウ
アオスジアゲハ 5〜9月、年2〜3回出現。照葉樹林の周辺に生息。街路樹のクスノキにも産卵に訪れます。食草/クスノキ、タブノキ、ヤブニッケイ
クロアゲハ 5〜9月、年3回出現。疎林や林の周辺に生息。最近は都市部にも多くみられます。食草/サンショウ、カラタチ、ユズ
モンキアゲハ 5〜10月、年1〜3回出現。疎林や林の周辺に生息。食草/カラスサンショウ
キチョウ 6月〜周年、成虫で越冬。疎林や渓流沿いの草地に生息。食草/ハギ、ネムノキ
ヤマトシジミ 5〜9月、年3回出現。耕作地周辺に生息。カタバミさえあればどこにでもいます。食草/カタバミ
アカタテハ 5〜9月、年4〜5回出現。疎林や人家周辺に生息。樹液や果汁も吸います。食草/カラムシ、イラクサ
コミスジ 4〜11月、年3〜4回出現。林の周辺に生息。食草/クズ、ハギ、フジ
藤棚を過ぎていくと、小さな池がありました。 水草が沢山生えていて生き物も棲んでいるようでした。 この時には親子連れが何やら採取したりしながら池の畔で遊んでいました。
冬芽の観察
冬は、四季のうちでいきものにとっては最も厳しい季節です。 雑木林の木々はいろいろ工夫をこらした冬芽を作って冬を越します。 木の芽を良く観察すると茶色をした魚のうろこのようなもので包まれた芽が多く見られます。 これは、葉や葉の一部が変形したもので鱗片葉(芽鱗)といい、これが芽を寒さから保護しているのです。 りん片葉の数や作りは木の種類によってさまざまです。 コナラ・ヤマザクラ・イヌシデのように20枚以上のりん片葉におおわれているもの、 ホウノキのように1〜2枚のりん片葉にすっぽりとつつまれているもん、 コブシ・ハクモクレンのように表面に細かい毛が密生したもの、 またトチノキのようにりん片葉の表面にねばねばした樹液を分泌するものなどがあります。 このりん片葉は春になり芽が出ると役目を終えて落ちてしまいます。 また、りん片葉におおわれておらず、小さな葉がむき出しになっている芽もあります。 これを裸芽といい、ムラサキシキブ・ハクモクレンなどに見られます。 ここで紹介した樹木は、このまわりに植えました。 同じように他の樹木も観察してみましょう。
コナラ (ブナ科)冬芽は互生し卵型。20〜25枚の芽鱗につつまれています。樹皮は縦に浅く裂けますが、のちに深く裂けます。
トチノキ (トチノキ科)冬芽は対生し紡錘型。粘液をもった8〜10枚の芽鱗につつまれています。樹皮ははじめ平滑ですが、のちに深く裂けます。
イヌシデ (カバノキ科)冬芽は互生し卵型。12〜14枚の芽鱗につつまれています。樹皮は平滑で灰白色。
ヤマザクラ (バラ科)冬芽は互生し長卵型。6〜8枚の芽鱗につつまれています。樹皮には横に長い皮目があります。
ムラサキシキブ (クマツヅラ科)冬芽は裸芽で対生し紡錘形。頂芽は側芽にくらべて大きいです。
ハクウンボク (エゴノキ科)冬芽は裸芽で互生し紡錘形。細かい毛が生えています。枝の表皮は大きくはがれます。樹皮ははじめ平滑ですが、のちに縦に浅く裂けます。
コブシ (モクレン科)冬芽は互生し紡錘形。長い毛をつけた大きい芽鱗につつまれています。樹皮は縦に細く裂けています。
ハクモクレン (モクレン科)冬芽は互生し紡錘形。長い毛をつけた大きい芽鱗につつまれています。樹皮は灰白色。
この池は、生き物を観察するために作りました。 中に入ったり、かき回したりしないで、生き物をやさしく見守って下さい。
池を過ぎて緑地の先へと進んでいきます。 衣張山への登り口が右手の山際にありますが、左手の住宅地沿いへと進んでいきます。 小祠に安置された首を傾げた地蔵を過ぎていくと、かまくら幼稚園の裏手に出ます。 住宅地の道路に並行するようにして広い散策路が続いています。
この辺りは「関東の富士見百景」に選ばれている所のようで、その旨の説明板がありました。 右手を見ると樹木が低くなっていて景色が広がっていました。 富士山は何処だろうと探していると、かなり霞んではいたものの、何とか山頂部を望むことができました。
関東の富士見百景
富士山の見えるまちづくり
地点名 鎌倉市からの富士
 (平成17年11月 国土交通省関東地方整備局、(社)関東建設弘済会)
鎌倉市子ども自然ふれあいの森
やがて森の中へと入っていきます。 少し進んだ所にある左手に分かれていく階段を進んでいきます。 水路に架かる小さな橋を渡っていくと舗装道路に出ます。 この辺りは鎌倉市子ども自然ふれあいの森になっていて、その案内図もありました。 パノラマ台や水道施設の傍の展望広場などが図示されていました。
鎌倉市子ども自然ふれあいの森
この森は、子どもたちが自然やお年寄りをはじめとする人々とのふれあいを通して さまざまな体験ができる場として整備したものです。 みんなで仲良く大切に使いましょう。
きまり
1.樹木を大切にしましょう。
2.騒音を出すなど、近隣に迷惑なことはやめましょう。
3.火の使用はやめましょう。
4.犬はリードから話さないようにしましょう。
5.犬の糞は、飼い主が始末しましょう。
6.ゴミは持ち帰りましょう。
 (鎌倉市)
舗装道路に出て右手へ曲がって、緩やかな坂道を登っていきます。 左手へ曲がっていく角から右手へ土の道が分かれています。 舗装道路をそのまま進んでいくと、先ほどの案内図にあった展望広場へと続いていますが、 今回は右手の土の道へと進んでいきます。 角には首を傾げたお地蔵さんが佇んでいます。 どうもこの辺りには首を傾げた地蔵が多いようです。 無理なお願いをする人間達に少々嫌気が差しているのでしょうか。
鳥はともだち
ヒヨドリ (ヒヨドリ科) 全国に分布し、人家付近や林で最も普通。スズメの2倍位の大きさで、尾が長く灰色の体。 春、秋に群れで移動する。ピーヨピーヨと騒がしく鳴く。
キジバト (ハト科) ヤマバトとも呼ばれる。明るい茶色で首に黒と青白いしま模様がある。 デデッポーとのんびりした声で鳴き、地面をこのこの歩いて餌をとる。
カワラヒワ (アトリ科) 河原や林などで普通。スズメ大の鳥で、オリーブ色の丸味をおびた体形。 飛ぶと翼に黄色の帯が目立つ。キリリコロロ、その合間にビィーンビィーンとさえずる。
シジュウカラ (シジュウカラ科) 林に普通の鳥で、巣箱をよく利用する。スズメ大で、よく動きまわる。 黒い頭に白いほお、胸から腹に黒いネクタイ状の模様。 ジュクジュク、ツーピーツツピーなどと鳴く。
オナガ (カラス科) 低地から山地の村落や木の多い市街地に普通。灰色の体、水色の長い尾に黒の頭。 10羽ほどの群れで生活し、雑食性。グェーグェー、キュイキュイと鳴く。
ムクドリ (ムクドリ科) 畑や芝生に普通。スズメより10cm位大きい。くちばしと脚のオレンジ色、飛んだときの腰の白が目立つ。 秋から冬に大群をつくる。キュルキュル、リャーリャーと鳴く。
トビ (ワシタカ科) 翼を広げると160cm位のタカの仲間。全国に普通。 特に海岸や湖沼近くに多く、魚や小動物の死んだものを食べる。 体は黒褐色で、鳴き声はピーヒョロヒョロヒョロ。
スズメ (ハタオリドリ科) 最も身近にすむ鳥。茶褐色の体。顔は白く、ほおに黒い斑がある。 チュンチュンと鳴いて、地上のえさを食べる。繁殖期には昆虫を多く食べる。
モズ (モズ科) スズメよりやや大きい。かぎ状のくちばしをもち、頭が大きく、尾が長い。 とまっているとき、尾をゆっくり回す。秋にキィーキィキィキィと高鳴きをする。
ウグイス (ヒタキ科) やぶやササの中にいて、姿はあまり見せない。スズメ位の大きさで、地味な茶褐色の体。 繁殖期にはホーホケキョと鳴く。冬の地鳴きはチャッチャッ。
コジュケイ (キジ科) 下草の多い林などに数羽の群れですみ、地上で餌をとる。 ハトよりやや小さい。体は丸く、愛らしい。鳴き声はよく響き、チョットコイ、チョットコイと聞える。
アオバズク (フクロウ科) 初夏の青葉の頃、神社や寺などの木の多い林にやってくる。 ハト位の大きさ。夜行性で、昆虫や小鳥などを食べる。ホッホー、ホッホーとくり返して鳴く。
ハシボソガラス (カラス科) 雑食性で、全国に普通。 都市部よりも開けた農耕地を好む。ハシブトガラスよりやや小型でくちばしも名の通り細い。 ガアガアと濁った声で鳴く。
メジロ (メジロ科) 全国で普通に見られ、常緑広葉樹林に多い。 スズメよりやや小さい黄緑色の体で、目のまわりが白い。 甘い物が好きで、ウメやツバキの花の蜜を吸う。チー、チーと鳴く。
ホオジロ (ホオジロ科) 全国で見られ、明るい林や草地を好む。スズメ大の鳥で茶色の体。 顔は黒と白の斑(雌は褐色と白)。チチッチチッと鳴き、木のてっぺんで胸をそらせてさえずる。
パノラマ台分岐
雰囲気のいい雑木林の中の緩やかな道を1分ほど進んでいくと分岐があります。 角に立つ道標によると、右手に分かれていく道は「パノラマ台」、 左手の道は「名越切通」、今来た道は「子ども自然ふれあいの森」となっています。 巡礼古道は左手へと続いていますが、先ずは右手の道からパノラマ台まで往復してきましょう。
この道は、巡礼古道です。 みんなで守りましょう。
 (名越切通・巡礼古道保全の会)
パノラマ台
分岐を右手へ進んでいくとすぐに横木の階段が始まります。 途中で緩やかになったりもする横木の階段を2分半ほど登っていくと、小高くなったパノラマ台に着きます。 周りは柵で囲まれていて、先の方にベンチがひとつ設置されています。 標高110mほどの低いピークですが、360度の眺めが広がっています。
南西には逗子の街や海、西には鎌倉の街や海、北には衣張山、東には展望広場が見渡せます。 相模湾に浮ぶ江の島や箱根連山、丹沢山塊なども見渡せ、 条件がいいと富士山も綺麗に望むことができる所です。 この日は江の島は良く見えていましたが、生憎と富士山は霞んでいて僅かに山頂部が見える程度でした。
名越切通分岐
パノラマ台から分岐まで引き返して、道標「名越切通」に従って進んでいくと、道の真ん中に杭が何本か立っています。 ここで道が二手に分かれています。 角に立つ道標によると、正面へ降っていく道は「名越切通・大切岸方面」、 今来た道は「ハイランド方面」となっています。 左手に分かれて登っていく道には何も示されてはいませんが、 左手の少し先の樹木に 「この先巡礼の道 古道なり」と書かれた張り紙がありました。 正面の道は大切岸を経て名越切通へと続いていますが、今回は左手の道を登っていきました。
(正面の道は「鎌倉大町」, 「鎌倉回峰」, 「名越切通」, 「名越切通」, 「巡礼古道」を参照)
笹竹の生い茂る横木の階段混じりの坂道を登っていくと、30秒ほどで右手から登ってくる道が合流してきます。 先ほどの名越切通分岐を直進していった所から分かれて登ってくる道です。 右手の樹木が切り払われていて、逗子の街並みや海を見ることができました。
展望地
右手からの道を合わせて左手へと曲がっていく道を更に登っていくと、 すぐに逗子市消防本部の設置する緊急時の通報番号を示す「山火事注意 ひさぎ16」の看板が立っています。 そのすぐ先の樹木が切り払われていて展望地になっています。 ベンチも一つ設置されていて、景色を眺めながらひと休みするのにはいい場所です。
先ほど登ったパノラマ台の向こうには鎌倉の街並みや海が広がっていて、その奥には江の島も見えていました。 霞んではいたものの富士山の山頂部も見えていました。
小ピーク
展望地の先へと横木の階段をひと登りすると小ピークに着きます。 パノラマ台とほぼ同じ標高110mほどはあるようです。 左手の下には水道設備がありますが、金網で仕切りをされていて降りていくことはできません。 水道設備の先に展望広場があって、 先ほどの鎌倉市子ども自然ふれあいの森から続く舗装道路をそのまま登っていくと行かれます。 その奥の方には衣張山が見えています。
このピークの名前は通称「水道山」と呼ばれているようですが、 本来は「浅間山」というのだそうです。 現在ではこの北北西600mほどにある標高120.1mの衣張山を誤って「浅間山」と呼ぶことが多いようですが、 間違われるのは、「浅間山の位置取り違え事件」が根底にあるようです。
小ピークからは金網に沿って細い踏み跡がありますが、右手へと分かれていく山道を降っていきます。 傾斜が急になったり緩やかになったりする尾根道が雑木林に続いています。 笹竹が生い茂っていたりもしますが、道はしっかりと続いています。 左手の樹木の間からは鎌倉逗子ハイランドの住宅地が見えています。
名越ため池分岐
小ピークから4分ほど降った所に「ひさぎ15」の看板が立っています。 その先で道が二手に分かれています。 角に立つ手製の小さな道標によると、右手に分かれて降っていく道は「名越ため池10分」となっていました。 正面に続く尾根道は何も示されてはいませんが、このまま正面の尾根道を進んでいきます。
(右手の道は「巡礼古道」を参照)
笹竹やシダ類の生い茂る尾根道を更に進んでいきます。 右手の樹木が開けて逗子の街や海を見渡せる所を過ぎていくと、 鎌倉逗子ハイランドの住宅地のすぐ上の斜面を進むようになります。 住宅地がすぐそばまで迫ってきています。 巡礼道として利用されていた当時からここに道が通っていたのか、 あるいは住宅地建設によってここへ追いやられたのかはよく分かりません。
程なくして住宅地沿いの斜面から再び尾根筋に道が続くようになってきます。 「ひさぎ14」の看板を過ぎて更に進んでいくと、再び住宅地の上に出ます。 斜面に沿って進んでいってまた尾根筋になってくると「ひさぎ13」の看板が立っています。 その1分ほど先で、細い踏み跡が右手の谷筋へと分かれていきますが、そのまま尾根道を進んでいきます。
後日に右手の道を歩きました。(「衣張山」を参照)
右手への道を見送ってその先へと進んでいくと、すぐに住宅地の脇に出ます。 住宅のすぐ脇に続く傾斜の増した坂道を降っていきます。 右手には工事中のフェンスが設置されていました。
程なくして幅が広がり、両側には柵が設置された道になってきます。 突き当たりを右手へと曲がって最後に階段を降っていくと、 鎌倉逗子ハイランドの住宅地を通る車道に降り立ちます。 小ピークから12分ほどで降りて来られました。 降り立った側にある電柱には「久木8-1」の住所表記がありました。
(写真は車道に降りて振り返って写したものです)
ハイランド(はいらんど)バス停
住宅地に降り立った所の左手で車道が二手に分かれていますが、 緩やかに降っていく右手の道の150mほど先にハイランドバス停があります。
逗子駅(JR横須賀線)まで、[逗22]逗子駅行きバスにて9分、 土曜日は1時間に3本程度、日曜日は1時間に2本程度の便があります。