岳ノ台
散策:2006年11月中旬
【低山ハイク】 岳ノ台
概 要 岳ノ台は丹沢の前衛にある低い山で、丹沢山系への登山口となっているヤビツ峠に西側にあります。 山頂にある展望台からは、丹沢の山々や富士山などを見渡せる素晴らしい景色が広がっています。 今回は春岳沢にある滝を訪ねてから岳ノ台へ登り、菩提峠から菩提作業道を通って菩提原へと降っていきます。
起 点 秦野市 蓑毛バス停
終 点 秦野市 菩提原バス停
ルート 蓑毛バス停…春岳沢…髭僧の滝…ヤビツ峠…小ピーク…旧ヤビツ峠…岳ノ台…菩提風神社…パラグライダー発進台…菩提峠…表丹沢林道…桜沢林道…菩提作業道…車止めゲート…不動ノ滝…林道分岐…菩提原バス停
所要時間 6時間20分
歩いて... 前日の雨や強風のためか、訪れた日は空気がとても澄んでいて、 岳ノ台の山頂からは、丹沢の峰々や、山頂付近に雲がかかっていたものの雪化粧をした富士山を見渡すことができました。 岳ノ台から菩提峠を経て表丹沢林道へ降っていく途中からも、 真鶴半島・伊豆半島や伊豆大島などが見える素晴らしい景色が広がっていました。 桜沢林道は土砂崩れ発生のため全面通行止めになっていたので、 脇から山道を通って菩提作業道へ降り、そこから菩提原へと向いました。
関連メモ 丹沢大山
コース紹介
蓑毛(みのげ)バス停
秦野駅(小田急小田原線)の北口から、[秦20]蓑毛行きバス,または,[秦21]ヤビツ峠行きバスにて22分、 朝の7時台から9時台にかけては1時間に4本程度の便があります。
岳ノ台へ登るだけならヤビツ峠行きバスが便利ですが、 今回は春岳沢にある滝を訪ねるため、途中の蓑毛バス停で下車します。
バス停のそばには、関東ふれあいの道「弘法大師と丹沢へのみち」や 「大山参り蓑毛のみち」の解説板が設置されています。 また「丹沢大山国定公園」と題した案内図もあって、 丹沢山系の登山コースが図示されていますが、今回歩くコースは一部しか載っていません。 バス停のそばのトイレに入ると、「クマ出没注意」の貼り紙がありました。 今回の降り地点に予定している菩提地区に出没したとこのとです。 しかもつい最近のことのようで、先行きが不安になったりもしました。
関東ふれあいの道
弘法大師と丹沢へのみち
このコースは、宝蓮寺、金剛寺、源実朝公御首塚、波多野城址、大師堂、鐘楼、前田夕暮の歌碑、 弘法山、権現山、龍法寺などがみどころです。
大山参り蓑毛のみち
このコースは、蓑毛越えからの展望、大山阿夫利神社下社、二重の滝、モミの原生林、 見晴台からの展望、浄発願寺、日向薬師などがみどころです。
 (環境庁、神奈川県)
秦野市河川浄化(水質浄化)モデル地区
「とり戻そう秦野の清流」を合い言葉として 積極的に河川浄化運動に取り組む金目川を守る会(蓑毛上自治会)を、 秦野市河川浄化(水質浄化)モデル地区に指定しました。
汚すまい 秦野が誇る 水と川
 (秦野市環境保全課)
クマ出没注意
平成18年9月28日午前6時頃、秦野市菩提地内にクマが出没しました。 ハイカー・登山者は、ご注意ください。
もしもクマに遭遇してしまったら…
《すみやかに遠ざかりましょう》  刺激しないようにし、あわてないで静かに立ち去りましょう。決して走って逃げだしたりしてはいけません。逃げるものを追いかける習性があります。
《もし近づいてきたら》  大声を出さず、リュックサックなどの持ち物をひとつずつ置いて、クマの気をそらしながら、ゆっくりと立ち去りましょう。
《子グマを見かけたら》  近くに親グマがいます。危険ですので、速やかに安全なところへ立ち去りましょう。
 (秦野市観光課、秦野警察署、秦野市環境保全課)
バス停の先にある蓑毛橋の手前に立つ関東ふれあいの道の道標「下社3.1km、日向薬師8.7km」に従って、 「東京少年キャンプ連合発祥の地」の記念碑の左手から 春岳沢沿いに続く柏木林道を登っていきます。 途中までは、関東ふれあいの道「大山参り蓑毛のみち」と同じルートを歩きます。 路傍に生える松の木の袂にある五輪塔を右手に見ながら坂道を登っていくと、竹が生えた側を過ぎていきます。
東京少年キャンプ連合発祥の地
本連合の提唱する教育キャンプは昭和26年わが国少年団運動の先覚者であった。 初代会長日野鶴吉先生が同志と相謀り小田急電鉄その他の協力によって先ず蓑毛の地で始められたものである。 連合の指導精神である愛と誠と和は児童憲章の実践目標にも通ずるもので 今やこの運動は全国的に発展の機運となっている。 ここに創設十周年を迎え少年像を建立して日野先生の偉業を称えるとともに 理解ある協力者各位に感謝し心からこの運動の発展を祈るものである。 なお記念像建立に際し秦野市から寄せられた多大のご支援を深く感謝する次第である。
 (東京少年キャンプ連合会長)
下社分岐
「みのげマス釣センター」や「みのげ茶屋」を過ぎて坂道を登っていくと、道が左右に分かれています。 角には石燈籠が立っていて、その脇には道標もあります。 右手の道は関東ふれあいの道で「下社2.8km、日向薬師8.4km」、左手の道は「ヤビツ峠」となっています。 今回はここで関東ふれあいの道と別れて、左手の道を進んでいきます。 林の中に佇む石仏や割烹「蓑庵」を過ぎて、沢沿いの坂道を登っていきます。
石燈籠の袂に手製の「山ヒルに注意」の板が立っていましたが、 もうヒルの季節ではないのか、今回は被害に遭うことはありませんでした。
柏木林道付近で見られる野鳥
一年中
見られる野鳥
ハシブトガラス、ハシボソガラス、ヒヨドリ、メジロ、シジュウカラ、 エナガ、ヤマガラ、ホオジロ、イカル、カワラヒワ、コゲラ、アオゲラ、 アカゲラ、カワガラス、ミソサザイ
春から夏に
見られる野鳥
オオルリ、カッコウ、ホトトギス、センダイムシクイ、ヤブサメ
秋から冬に
見られる野鳥
アオジ、ツグミ、ルリビタキ、エゾビタキ
 (鳥もすめる環境都市 秦野市)
キャンプ場
民家を過ぎていくと植林帯へと入っていきます。 3分ほど進んでいくと、秦野市水道局の水道施設を過ぎた先の左手に小さな広場のような所があります。 そこから春岳沢へと降りていかれます。 沢の側には「水神」と刻まれた石碑が立っていました。 COFFEE GARDEN「無番荘」を過ぎて一段と傾斜の増した坂道を登っていくと、左手に広場があります。 東京少年キャンプ連合のキャンプ場とのことで、春岳沢を挟んで両岸に広がっています。 沢の側には石製の「春嶽沢水源かん養の碑」があって、その上面には、 大山・ヤビツ峠大山線・ヤビツ峠・柏木林道・春嶽林道・弘法山大山線・下社大山線に 囲まれた所にある「水源」が図示されていました。
この先の道路は行き止まりです。 関係車両以外の進入はご遠慮ください。
 (秦野警察署、秦野市観光協会)
警告
ここは、社団法人東京少年キャンプ連合が管理運営しているキャンプ場です。 最近キャンプ場の無断使用が目立ち、ゴミ等で荒らされたり器物破損等が起きております。 今後このような行為がおきた場合は警察へ届け出てきびしく対処をいたします。
春岳沢
キャンプ場を後にして柏木林道を更に登っていきます。 かなりの傾斜があるので、ゆっくりと登っていきましょう。 秦野市水道局の蓑毛集水場を過ぎていくと、砂防ダムのすぐ先に、春岳沢に架かる木橋があります。 広場やキャンプ場などに立ち寄っていたこともあって、蓑毛バス停から30分ほどで到着しました。 木橋の手前には「全国名水百選 秦野盆地湧水群湧水地」の標柱が立っていて、 右手には「秦野市営蓑毛水道水源地」の石碑が設置されています。 また「金目川の砂防事業の概要」の看板も設置されていて、この付近にある砂防ダムなどが図示されています。 それによると、この上流には春嶽第1号石堰提・中尾堰提・春嶽堰提・春嶽副堰提が、 この下流にはヤビツ堰提・御坂堰提・元宿堰提・蓑毛堰提が、 蓑毛橋の下流には第3号石堰提・中ヶ谷戸堰提があるとのことです。
金目川の砂防事業の概要(春岳堰提について)
金目川流域は、大正12年8月の大地震によって山腹に多数の山崩れを起こし、多量の土石を生産しました。 このため金目川は、これらの土石が下流へ流出して、再び災害を引き起こすことのないように、 多くの砂防堰提が作られました。 その代表的な堰提が大正15年に完成した春嶽堰提です。 砂防堰提の働きには、このような山腹の崩壊を抑制する作用の他に、次のような働きがあります。 (1)土石の調節作用、(2)地下水の涵養作用、(3)水質改善作用など、 いずれも私達の気のつかないところで有益な仕事をしております。
春嶽堰提の概要 高さ H=12.5m、幅員 L=38.0m、立積 V=2751.3立法m
 (神奈川県土木部)
髭僧の滝分岐
柏木林道はここで終わって、この先からは山道になります。 木橋を通って春岳沢を渡り、対岸の山腹へと続く山道を進んでいきます。 砂防ダムのコンクリートの上を過ぎていくとすぐに分岐があります。 角に立つ道標によると、左手の道は「ヤビツ峠」、右手の道は「髭僧の滝」となっています。 今回は髭僧の滝を訪ねてから、ここまで引き返してきてヤビツ峠へと向っていきます。 滝の鑑賞なども含めて、往復30分ほどでここまで戻って来られます。
水源かん養保安林
この保安林は、秦野市東部地域の水資源の確保に役立っています。 森林は、地表に降った雨や雪などを一旦地下水として蓄え、 これを徐々に流しだし、洪水の調整や渇水の緩和、きれいな水の確保などの役目を果たしています。 この保安林は、これらの機能を高めるため、特に指定された保安林です。 保安林内においては、次の行為は知事の許可を受けなければなりません。
一、立木竹の伐採及び立木の損傷
二、土石の採取及び樹根の採掘
三、その他土地の形質を変更する行為
森林は国の宝です。保護育成に努め、後世に引き継いで行きましょう。
この地域の森林は、金目川の水害や水不足を防ぐため、 金目川水害予防組合により大切に守り育てられています。
 (神奈川県)
保安林区域
保安林内で知事の許可なく次の行為をすることは禁止されています。 立木竹の伐採、立木の損傷、家畜の放牧、下草落葉枝の採取、土石樹根の採掘、 開墾、その他土地の形質を変更すること。
(注)上記に違反した場合は、森林法の規定により処罰されます。
 (神奈川県)
髭僧の滝
右下に砂防ダムなどを眺めながら山腹に続く山道を5分ほど登っていくと金目ダムがあります。 「金目ダム概要板」によると、高さ13m・幅47mあるのだそうです。 先ほどの案内図にはこの金目ダムは載ってはいませんでしたが、 案内図の更に上流の方に位置しているということなのでしょうか。 金目ダムの先の木橋を渡って更にその先へと山道を進んでいくと、4分ほどで分岐があります。 山道はその先へと続いていましたが、 角の樹木に打ち付けられた標識「髭僧の滝」が右手へ分かれて降っていく道を指しています。 その標識に従ってZ字形に折れ曲がりながら降っていくと、すぐに沢に降り立ちます。 沢を上流へと進んでいくと、木橋を渡った先に髭僧の滝があります。 小さな沢にある滝にしては大きくて水量も豊富でした。 垂直の岩壁を勢い良く水が流れ落ちていました。 滝壺へと落ちた水の飛沫が霧のように漂っていて、周辺はヒンヤリとした空気に包まれていました。 滝の下流には雰囲気のいい沢の流れが続いていて、陽の光を浴びて水面がきらめいていました。 滝や沢などを眺めながら、ここで少し休憩していきました。
標識「髭僧の滝」のある分岐から山道を更に登っていくと、その先には小さな滝などが沢山あるようです。 更に沢筋を登っていくと、山腹を右手へと延びる山道が蓑毛越の方へと続いているようです。 歩いてみたいという気持ちはありましたが、それはまた別の機会にと云うことにして、 今回は髭僧の滝を訪ねただけで引き返して、ヤビツ峠へと向かっていきました。
髭僧の滝から先ほどの道標の立つ「髭僧の滝分岐」まで引き返して、 道標「ヤビツ峠」に従って植林帯に続く山道を登っていきます。 山道を登るにつれて、次第に沢の流れの音が遠のいていきます。 それほど急な登りでもなく、道もしっかりとしているので、迷うようなことはありません。 2分ほど登っていくと、手摺のある先で道が二手に分かれています。 正面へ降っていく道もしっかりとしてましたが、 手製の「ヤビツ峠→」の道標の指す右手の横木の階段を登っていきます。
山火事注意 火の用心!
たきび・たばこは確実に消して!
 (森林共済セット保険、神奈川県)
保安林区域図
この区域は森林がもっているいろいろな働きを守るため、保安林に指定されています。 保安林内で木を伐採したり、植物や土石を採取するときは許可が必要です。 くわしい事は右記へお問い合わせ下さい。
 (神奈川県湘南地区行政センター農林部林務課)
笹竹の生い茂る道を曲がっていきます。 斜面に続く植林帯や雑木林などを過ぎていきます。 道端には色付いた樹木もチラホラとあって、この辺りの紅葉もそろそろ始まったようでした。 垂直な岩壁の脇を過ぎていく所もあったりしますが、道は緩やかに続いていて息が切れるようなことはありません。 樹木の間から秦野の街や相模湾を見渡せる所が何箇所かあったりします。 この日は空気が澄んでいて、遠くまで綺麗に見渡すことができました。
ヤビツ峠分岐
春岳沢から40分ほど登ってくると、金属製の手摺が現れます。 その先で道が二手に分かれています。 道標はありませんが、左手はヤビツ峠への道で、右手はヤビツ山荘への道です。 以前に歩いた時には左手の道も通れたのですが、 この時にはすぐ先の所が崩落していて、通るのは危なそうな状況になっていました。 手前には柵がしてあって 「この先崩落のため通行できません。山小屋側に迂回してください」 との看板が出ていました。 ヤビツ峠へ向うのには左手の道の方が緩やかで良かったのですが、 崩落では仕方がないので、右手の道を進んでいきました。
ヤビツ山荘
程なくして現れる横木の階段を登ると、ヤビツ山荘のある広場に出ます。 この時には山荘は閉まっていました。 登りついた所には道標が立っていて、右手に戻るようにして続く道は「大山2.4km」で、 「ヤビツ峠バス停50m」が山荘の左手の方を指しています。 ここは道標に従って、山荘の左手から続く横木の階段を降っていきます。
丹沢 山の高さベスト40
1蛭ヶ岳1673m
2不動ノ峰1614m
3鬼ヶ岩ノ頭1608m
4檜洞丸1600m
5棚沢ノ頭1590m
6大室山1588m
7丹沢山1567m
8熊笹ノ峰1523m
9竜ヶ馬場1504m
10同角ノ頭1491m
11テシロノ頭1491m
12塔ノ岳1490.9m
13臼ヶ岳1460m
14姫次1433m
15袖平山1432m
16加入道山1418m
17大丸1386m
18菰釣山1379m
19瀬戸沢ノ頭1375m
20花立1370m
21円山木ノ頭1360m
22太礼ノ頭1352m
23石棚山1351m
24木間ノ頭1345m
25小丸1341m
26新大日1340m
27三国山1320m
28油沢ノ頭1310m
29西ノ丸1297m
30畦ヶ丸1293m
31鉄砲木ノ頭1291m
32黍殻山1272.8m
33鍋割山1272.5m
34中ノ丸1270m
35大棚ノ頭1268m
36大山1252m
37大界木山1246m
38大石山1220m
39鳥ノ胸山1208m
40三ノ塔1205m
ヤビツ峠 (標高761m)
段差が高くて歩き難い横木の階段を降っていくと、程なくしてヤビツ峠に降り立ちます。 春岳沢の先の「髭僧の滝分岐」から45分ほどで到着しました。 トイレや売店もあって、丹沢の山々への登山の起点として多くのハイカーに利用されている所です。 ここまで車で登ってくることもできて、本数は少ないものの、秦野駅からバスの便もあります。 トイレの前には色々な貼り紙がしてあり、ここにも「クマ出没注意」の貼り紙がありました。 「丹沢 山の高さベスト40」というのもありました。 丹沢には1000m以上の山が63峰あるのだそうで、 1位は蛭ヶ岳で、塔ノ岳は12位、大山は36位となっていました。 今回登る岳ノ台は残念ながら「ベスト40」には入っていません。 また「地名・山名の由来」というのもありました。
地名・山名の由来
丹沢 丹沢の「タン」は谷を意味する古代朝鮮語といわれ、 また、沢も「小さな谷」とか「谷」と説明されています。 丹沢は正に「谷だらけの地」ということになります。
三ノ塔(1205m) 麓にある菩提集落の上にあることから「菩提山」の別名があります。 山名の由来については諸説あります。 (1)麓にある横尾集落から尾根に火を灯す際に三番目に灯されたので「三ノ灯」と呼ばれ、これが転じた。 (2)山仕事または修験者の休憩場所として"一の所"、"二の所"、"三の所"と名付けた。 その異称である"三ノト"が転じた。
塔ノ岳(1491m) かつて山頂に孫仏岩(尊仏岩)と呼ばれる高さ17m程の大岩があり、信仰の対象となっていました。 山麓の人々はこれを「お塔」と呼び、お塔のある山という意味で「塔ノ岳」と呼んでいました。 残念ながらこの大岩は関東大震災で大金沢に落ちてしまいました。
丹沢山(1567m) かつての"丹沢山"とは東丹沢 札掛周辺の山を指す名称であり、現在の山は「三境」と呼ばれていました。 明治時代に陸軍が測量した際、現在の山に一等三角点を設置し「丹沢山」の名をつけたことによります。
ヤビツ峠(761m) 戦国時代、この周辺で何度か北条氏と武田氏との戦いが行われました。 その後、峠道を改修する際、矢を納める容器である矢櫃が見つかったことによります。
烏尾山(1136m) この山から"カラヒゴの沢"(新茅ノ沢の別名)が流れ出すことにより、"カラヒゴの頭"と呼ばれ、 これが転じて"からすお"になったという説。 また、蔵王権現を祀ってある山で修行していた僧を、 カラスが見守っていたという故事にちなんだという説があります。
木ノ又大日(1396m)
新大日(1340m)
大日如来は修験者の本尊とされています。 木ノ又大日は、大きなブナの股に大日如来を祀ったことによります。 その後、新たに大日如来を祀った場所が新大日となりました。
鍋割山(1273m) 鍋が割れたような地形という説、北側にある鍋割沢からついたという説、 アセビ(方言名:ナベワリ)が多かったという説、 露岩(なべと呼ばれる)が多く歩くのが悪(わり)いを意味するという説などがあります。
 (「角川日本地名大辞典 14神奈川」、「丹沢自然ハンドブック」、「いらすと丹沢・山ものがたり」)
自然にやさしい登山を心がけていますか
【階段や木道を歩きましょう】 登山道沿いや山頂では、登山者の踏みつけによって植物が枯れて荒地が広がっています。 山を愛する登山者のみなさん、歩きにくくても階段や木道を歩きましょう。
【野生動物と共存するために】 餌を与えないでください。餌をもらうことを覚え自分で餌をとれなくなった動物は、野生では生きていけません。 ペット同伴は控えてください。ペットから野生動物に病気が移ったり、 逆にペットが病気を持ち帰る原因になります。
【紙は持ち帰るのが「山のトイレ」のマナーです】 下水道も電気もない山のトイレ。し尿はバクテリアによって処理されますが、 紙までは分解できないため、持ち帰りをお願いします。
【ゴミはすべて家まで持ち帰りましょう】 生ゴミは土に帰るからいいと捨てていく人がいますが、分解には数十年かかるうえ、 野生動物がゴミをあさることがキャンプ場などで問題になっています。
 (神奈川県自然環境保全センター)
クマに注意!
クマの目撃情報が増えています。 十分に注意してください。
・鈴など鳴り物を付けて歩きましょう。
・暗くなる前に戻りましょう。
・霧など見通しが悪いときは帰りましょう。
 (神奈川県自然環境保全センター)
岳ノ台登り口
ヤビツ峠でひと休みしたら、岳ノ台へと向っていきます。 ヤビツ峠の南側(蓑毛寄り)に岳ノ台への登り口があります。 角には「岳の台ハイキングコース」の道標が立っていて「岳の台まで1.4km、菩提峠2.6km」となっていました。 道標に従って石段を登っていきます。 丸い石がコンクリートに埋められていて一見すると綺麗なのですが、 足の置き具合が悪くて歩き難い思いをしながら登っていきます。
後ろ側には「水源涵養林春嶽山の碑」と刻まれた石碑が立っていて、 その右手から蓑毛へと降る道があります。 この時には崩落のため柵がしてあって通行止めになっていました。 角には道標も立っていますが、以前にあったその道を指す「蓑毛近道 柏木林道50分」の板は外されていて、 ヤビツ峠の北側を指す「塔ノ岳3時間10分、札掛1時間30分」の板だけが残されていました。
水源涵養林春嶽山の碑
春嶽山は丹沢山塊の南端に位置し、霊峰大山に接している。 面積はこれより東南の斜面137ヘクタールに及び、金目川の水源として古くから流域住民の生活用水として かかせない役目を果たしてきたが、永い歴史のなかで、洪水や山津波にたびたび見舞われた。 このため治山治水対策を痛感し、明治45年、平塚・秦野・伊勢原の1町9ヶ村の代表者が、 当時の土地所有者と160年間及ぶ地上権設定契約を結び、水害予防と水源涵養のため、 造林事業や砂防工事に務めた。 この間、大正12年の関東大震災及び第二次世界大戦による乱伐で荒廃の極に達したが、 その後林道整備や育林管理に心血を注ぎ緑を回復した。 一方、歳月の流れのなかで、所有者や地上権者も数多く変遷した。 昭和27年4月、平塚・秦野・伊勢原の三市で組織する金目川水害予防組合が地上権を取得し、 更に昭和58年11月、土地所有者からの申し出を受け、春嶽山の所有権を取得した。 緑潤うこの山は先人達の積年の苦労の結晶による尊い遺産であり、 これを後世へ伝えるため、この記念碑を建立する。
 (金目川水害予防組合)
1分もしない内に石段が終わって、短い草の生えた丸い尾根の背に続く横木の階段を登っていきます。 防火帯になっているのか、かなりの幅で続いています。 振り返ると、丹沢三峰の特徴的な姿がよく見えていました。 やがて横木の階段も終わって次第に緩やかな道になってくると、 登り口から5分ほどで、道は右手へと曲がっていきます。 尾根は左前方の植林帯の中へと続いていそうでしたが、 道標「岳の台」に従って、右手の笹竹の生い茂る中へと続く道へ分け入っていきます。
小ピーク
笹竹の中を登ってから少し降っていくと、植林帯の中へと入っていきます。 林床には引き続き笹竹が生い茂る道を登っていくと、先ほどの道標から3分ほどで横木の階段が現れます。 土嚢も積んであって歩きにくくはありません。 土嚢には金属製の網が被せてあって、崩れて土が流れ出さないように補強されていました。 笹竹に囲まれた階段を登っていくと、ヤビツ峠から13分ほどで、こんもりとした小ピークに着きます。 手元の地形図によると標高840mほどはあるようです。 小広くなった山頂には東屋やベンチなどが設置されていました。 周囲には樹木が生い茂っていて見晴らしは余り良くはありませんが、 樹木の間からは、大山や秦野の街や相模湾が見えていました。 お昼には少し早かったのですが、東屋のベンチに腰を掛けて、ここで昼食タイムにしました。
休憩所利用の皆様へ
一、 この休憩所は登山者の休憩のために造られたものです。常に気持ちよく利用できるよう心がけましょう。
二、 休憩所及び周囲をきれいに保つため、ごみは各自必ず持ち帰って下さい。
三、 火の使用には十分注意し、休憩所の中ではたき火をしないで下さい。
四、 次に利用する人のためにも、きれいにしましょう。
 (神奈川県丹沢大山自然公園管理事務所)
お腹も満ちたところで、東屋の柱に打ち付けらた道標「菩提峠」に従って、 東屋の左手の笹竹の中に続く道を進んでいきます。 道はすぐに降るようになります。 両側には雑木林が続き、その内側に笹竹が生い茂る道を降っていきます。 正面には伐採された山肌が聳えています。 これから向う岳ノ台のようです。 坂道を降っていって送電線の下あたりまで来ると、右手の笹竹の中へと入っていく道が分かれています。 何処へ続いているのかと気になったのでちょっと歩いてみると、 送電線の鉄塔「新多摩線9」の袂に出たところで行き止まりになっていました。 周囲の樹木が切り払われていて、正面の岳ノ台の山腹がよく見えていました。
旧ヤビツ峠
鉄塔から引き返して更に坂道を降っていって鞍部に着くと、道が右手へ分かれていきます。 どうみても正面の道の方がしっかりとした本来の道のように思えましたが、 角に立つ道標「岳ノ台0.7km」に従って、右手の道を進んでいきます。 すぐに鹿避け柵を越えていく丸太を組んだ木製の階段が設置されています。 グラグラとしていて何とも心もとない状態になっていましたが、 そっと足を運びながら何とか柵を越えていきました。
この鞍部が「旧ヤビツ峠」になるようで、手元の地形図によると標高800mほどはあるようです。 右手のすぐ下までは車が入って来られる道が来ていることを思うと、 その昔にはここを越えて南側へ降る道がついていた雰囲気も感じられます。 先ほどの小ピークとこの先の岳ノ台の中間に位置した鞍部になっていて、 峠道が通っていても不思議のない地形に思えてきます。
正面の道を進んでいくと…
確かめた訳ではありませんが、本来の道と思われる正面の道を進んでいくと、 その先は崩れた状態になっているとのことです。
伐採されて開けた山腹を横切っていく道を進んでいくと、「←菩提峠・ヤビツ峠→」の道標が立っています。 右手には大山が聳えていて、ヤビツ峠を越えていく県道70号から分かれて入ってくる道が眼下に見えています。 窪地になった所には車が何台も止められていて今では駐車場のようになっていますが、 その昔には旧ヤビツ峠を越えていく道だったのでしょう。
岳ノ台は正面にあるのだから、このまま直登していく道があっても良さそうに思えますが、 東側の山腹を横切って北側の尾根から山頂へと向うルートになっています。 岳ノ台には20数年前にも二度ほど登っているのですが、 こんなに大きく迂回していく曲がったルートだったという印象はありませんでした。 岳ノ台の山頂で出合ったハイカーの方も、私と同じような記憶があると話されていました。 数人のグループが正面の山腹を登っていくのが見えたし、以前には直登ルートがあったのでしょうか。
伐採された斜面に続く道を進んでいくと、再び鹿避け柵を越えていく階段があります。 先ほどのとは違って、木製のしっかりとした階段になっていました。 上部がちょっとした展望台のようになっていて、大山などを見渡すことができました。 この日は空気が澄んでいて、くっきりとした綺麗な眺めでした。 コの字形に180度折れ曲がって鹿避け柵を越えて、その先へと続く伐採された斜面を更に進んでいきます。 少し窪んだ感じの斜面を登り気味に進んでいって端までくると、鹿避け柵の扉があります。 扉を抜けてその先へと進んでくと、急に笹竹の生い茂る道になってきます。 道を覆ってしまっている箇所もあったりしてこの先は大丈夫なのかと心細くなったりもしますが、 そのまま進んでいきます。
登山者の皆さんへ!
この地域は千年樹(紀)植樹事業で、県民の皆さんの手によって(ブナ・ケヤキ・イロハモミジ等)植栽したところです。 最近鹿の職害が非常に目立っており、扉の施錠にご協力をお願いします。
 (かながわ森林づくり公社)
岳ノ台 (標高899m)
笹竹の生い茂る道を1分ちょっと進んでいくと、急に尾根筋に出ます。 道標は見当たりませんでしたが左折して尾根を登っていくと、すぐに緩やかな道になってきます。 旧ヤビツ峠の辺りから正面に見えていた岳ノ台の稜線だと思われます。 尾根の左側の樹木が疎らになっていて、秦野の街や相模湾を見渡すことができました。 再び笹竹が生い茂るようになった緩やかな尾根道を4分ほど進んでいくと、急に開けた所に出ます。 ここが岳ノ台の山頂になります。 旧ヤビツ峠から20分ほど、その手前の小ピークから30分ほどで到着しました。 山頂には立派な展望台があり、その階下は「岳ノ台休憩所」になっています。 それ以外にもベンチが幾つか設置されていて広さも結構あるので、 グループで来てもゆったりと食事をすることが出来そうな所です。
まずは展望台に登って景色を堪能しましょう。 前日の降雨と強風のためか、この日は空気が非常に澄んでいて、遠くまで見渡すことができました。 南側は少し樹木に邪魔をされていましたが、 東側〜北側〜西側にかけては何も遮るものがない素晴らしい眺めが広がっていました。 西の方には箱根の山々の奥に富士山や愛鷹連峰が綺麗に見えていました。 富士山は冠雪していましたが、山頂付近には雲がかかっていて、裾野の辺りしか見えませんでした。 この日も風が強かったので、少し経てば雲が流れていくかも知れないと思って15分ほど待ってみたのですが、 残念ながら状況は好転しませんでした。
岳ノ台の山頂には、コンクリートで固められた四角錐台の形をした石積みがあって、 その上面には東西南北の方向に見える山などが記されていました。 それによると、北西には二ノ塔が聳え、その左手に鍋割山、右手に三ノ塔・丹沢山・三ッ峰・札掛が、 北東には大山が、東には厚木が、 南東から南西にかけては江ノ島・城ヶ島・平塚・相模湾・大島・真鶴・伊豆・渋沢・箱根が、 西には富士山が望めるとのことです。
この時には、東の方には大山が聳えていて、山頂にある白い電波塔もよく見えていました。 北側には二ノ塔が聳え、その奥には丹沢山や丹沢三峰と思われる稜線が頭を覗かせていました。
眺めを堪能したところで、岳ノ台を後にして菩提峠へと降っていきます。 展望台の下にある岳ノ台休憩所の看板に書かれた案内によると、 正面の道は「菩提峠1.2km」、これまで歩いてきた道は「ヤビツ峠1.3km」となっています。 案内に従って、休憩所の左手から続く背丈以上もある笹竹の生い茂る道を、 正面に聳える二ノ塔を眺めながら降っていきます。 やがて笹竹も終わって疎らな雑木林の中の尾根を降るようになります。 かなり傾斜のある所もあったりしますが、広くてしっかりとした道が続いています。
鞍部
やがて雑木林が終わると、植林帯の中を降るようになります。 横木の階段もあったりしますが長くは続きません。 植林帯を3分ほど降っていくと、岳ノ台から15分ほどで鞍部に着きます。 緩やかな道を少し進んでいくと分岐があります。 角に立つ道標によると、左手の道は「菩提風神祠」となっていますが、正面の道は何も示されていません。 菩提峠へは正面の道を登り返していくのですが、 左手すぐの所に「菩提風神祠」があるので、ちょっと拝んできましょう。
この岳の台ハイキングコースには、表丹沢岳の台もみじの道づくり事業の参加者により、 約500本の樹木(オオモミ・ヤマボウシ・ミズナラ・五葉マツ)が植えられています。 これからも丹沢の自然との触れ合いを楽しみながら育て見守ってください。
 (秦野市)
菩提風神社
道標に従って左手へ10mほど進んでいくと、樹木の袂に石の祠が建っています。 脇には木製の解説板も設置されていました。 道は祠のある辺りで行き止まりになっていて、その先へは続いてはいないようでした。
菩提風神社の由来
特に菩提地区は風が強く、農業や林業を営む人たちには被害が多く、 天然現象に対する除災のため、江戸時代に当地に風神様を祀る石祠を建立したものです。 毎年四月に、家内安全・五穀豊穣・登山者等の安全の祈願を菩提滝の沢保存会で実施しております。
 (菩提滝の沢保存会)
元の道へ戻って、ススキの生い茂る中に続く横木の階段を登っていきます。 2分ほど登っていくとススキもなくなって樹木も疎らになってきます。 更に2分ほど登っていくと樹木のない開けた所に出ます。 正面にはニノ塔が聳え、その下の方には菩提峠が見えています。 ここから左手から回り込むようにして続くカヤトの原の尾根筋を進んでいきます。
パラグライダー発進台
ススキの生い茂った尾根に続く道を進んでいくと、左手に開けた所があります。 木製のデッキが二つ設置されていて、 左手の小さい方は四角くて平らになっていましたが、 右手の大きい方は先に行くにつれて前へと落ち込んでいました。 その下は植林帯の急斜面になっているし、立っていても危ない感じがしました。 単なる展望台ではなさそうだし何だろうと思っていましたが、 家に帰ってから調べてみると、パラグライダーの発進台のようでした。
眼下に見える秦野や小田原の街の向こうには、 相模湾・真鶴半島・伊豆の山々・箱根の山々・愛鷹連峰などが望める素晴らしい景色が広がっていました。 初島でしょうか、真鶴半島の沖の方には島影も見えていました。 右手の方へと目を移すと、頂きが雲に覆われていたものの富士山も顔を出していました。 このような素晴らしい景色を眺めながら大空へと飛び出していく気分は最高なのだろうと思います。
発進台を後にしてカヤトの原を軽く登っていくと、すぐにベンチのある広場に着きます。 「ようこそ丹沢に」,「水源の森林を大切に」と書かれた柱が立っていました。 右手の方を振り返ると、大山が綺麗な姿を見せていました。
菩提峠
広場を後にしてその先へと緩やかに降っていきます。 やがて横木の階段が現れると植林帯へと入っていきます。 段差があったり少し抉れていたりして歩き難い思いをしながら降っていくと菩提峠に降り立ちます。 岳ノ台から35分ほどで到着しました。 手元の地形図によると標高760mほどはあるようです。 ここまで車で来られるようで、何台も駐車されていました。 この時には先生や親に連れられた園児たちがやってきていて、峠はとても賑やかでした。 ここに丹沢山系の主な登山道を記した大きな案内図があります。 今回登ってきた岳ノ台も少し載っていたりしますが、詳細なルートが分かるほどではありません。 降り立った所に立つ道標によると、右手の道は「富士見橋」、左手の道は「菩提」、 今降ってきた道は「岳ノ台」となっています。 正面には「日本武尊足跡 是より千米」の標柱も立っています。 その脇からニノ塔の斜面に道が登っていくようでした。 斜面を1000mほど登っていくと「足跡」があるということなのでしょうが、 確かめるのは又の機会にと云うことにしておきました。
道標「菩提」に従って、左手の舗装道路を降っていきます。 「林業関係車両以外は車両通行禁止」の標識が立っていたので林道なのだろうとは思いますが、 名前は分かりませんでした。 林道を降っていくと左側が開けていて、 相模湾・伊豆大島・真鶴半島・伊豆半島などを見渡せる素晴らしい景色が広がっていました。 新島でしょうか、伊豆大島の奥の方には島影も見えていました。 振り返ると、山の上には植林帯を削ったような姿のパラグライダー発進台が見えていました。
表丹沢林道
素晴らしい景色を眺めながら林道を降っていくと、菩提峠から15分ほどで表丹沢林道に降り立ちます。 左右には車止めゲートがあって「車両通行止め」の看板も設置されていました。 表丹沢林道を横切った先から続いているのが桜沢林道で、 当初はこの桜沢林道を通って葛葉の泉を経て菩提地区へと降っていく予定にしていたのですが、 この時には土砂崩れのため全面通行止めになっていました。 表丹沢林道は菩提地区へ降っていくのには不便だし、予定していた桜沢林道は通行止めだし、 どうしたものかと手元の地図を眺めながら暫く考えていました。 すると、桜沢林道へ入ってすぐの辺りから山道が分かれているようだったので、その道を降ることにしました。
全面通行止めのお知らせ
この先、土砂崩れ発生により、当分の間、人及び車両等の全面通行止めいたします。
 (秦野市森林づくり課)
一般車両通行禁止
この林道は、林業経営のためにつくられたものです。 一般道路と異なり、急カーブや落石の危険がありますので、 林業関係者及び地元関係者以外の通行を禁止致します。 なお、利用に際しては承認及び許可等が必要になりますので、ご注意願います。
 (神奈川県湘南地区農政事務所森林土木課)
桜沢林道
「人も通行止め」とのことでしたが、少し先までなら全然危険のない普通の状況なので入っていきました。 緩やかに降っていって右手へと曲がっていくと、ガードレールが途切れています。 そのすぐ先に「保安林区域図」の看板が立っています。 この辺りから山道が続いている筈だがとその下の方を覗いてみると、「森林の森づくり」の看板が立っていました。 人の近寄れないような所に看板を立てても仕方がないので、 通れる道でもあるのだろうと思ってその看板の側へ降りていくと、 余り利用されてはいない様子ながらも山道が続いていました。 看板に描かれた周辺図によると、桜沢林道の下の方に「小玄台水源林管理道」というのが通っているようです。 そこまでこの山道が続いていればいいがと思いながら、その山道を降っていきました。
神奈川県「森林の森づくり」契約地(水源協定林)
水資源を大切にしましょう。
 (神奈川県環境農政部水源の森林推進課、神奈川県湘南地区農政事務所森林保全課)
降り始めは枯れ木などがあったりして煩雑な感じでしたが、すぐに植林帯の中の歩きやすい道になってきました。 普通の登山道と変わらないような雰囲気の道で、ちょっぴり安堵したのでした。 2分ほど降って雑木林になってくると、別の「森林の森づくり」の看板が立っていました。 そこに描かれた周辺図によると、 先ほどの「小玄台水源林管理道」の代わりに「菩提作業道」という名前の道があって、 桜沢林道からそこまで降る細い道が示されていました。 丁度、山道に入ってきた辺りから続いているように描かれていたので、 今歩いている道なのだろうと思って少し安心したりしました。 その図によると、山道は途中で二手に分かれているようでした。 その先は図が途切れていましたが「菩提作業道」へ続いているように思われました。
山道分岐
看板を過ぎて、その先へと降っていきました。 U字形に浅く窪んだ道を進んでいくと再び植林帯へと入っていきます。 窪みもなくなって歩きやすい道を右・左と曲がりながら降っていきます。 馬の背にようになった尾根を過ぎていくと、 桜沢林道から山道に入ってから10分ほどで、 「保安林」の黄色い標識の先で道が左手へと分かれていく所があります。 尾根は正面へと降っていきますが、少し窪んだ道が左手へと曲がっていきます。 左手の道に沿って生える樹木にはテープが巻かれていました。 ここが先ほどの看板にあった分岐点かどうかは分かりませんでしたが、 テープが巻かれた左手へと曲がっていく道を降っていきました。
菩提作業道
山の斜面を横切るようにして降っていきます。 右手へ曲がって植林帯の中を更に降っていくと、 先ほどの山道分岐から4分ほどの所に、また「水源の森林づくり」の看板がありました。 向きは違うものの、先ほどあった看板と似た内容の周辺図が描かれていて、現在地の印も明瞭になっていました。 それによると、先ほどの看板にあった分岐点を左手へと進んできたことが分かります。 どうやら看板に図示された山道の通りに降って来れたようでひと安心したのでした。 看板を過ぎていくと植林帯から雑木林へと変わっていきます。 やがて笹竹が生い茂るようになりますが、山道はしっかりと続いていました。 最後に短い横木の階段を降っていくと、 先ほどの看板から4分ほど、桜沢林道から20分ほどで、舗装されていない幅の広い林道に降り立ちました。 この林道が先ほどの看板に描かれていた「菩提作業道」だと思われます。 これで山道は終わりになります。 ここからは林道を歩いていきます。 林道は右手へも続いていましたが、左手へと進んでいきました。
林道を左手へと進んでいくと、すぐに右手の谷側には丸太の柵が続くようになります。 樹木越しに景色が広がる所もあったりします。 林道は等高線に沿うようにして緩やかに続いています。 道も荒れてはいないので歩きやすくなっていました。 左手へ登っていく木の梯子状の階段を見送って林道を更に進んでいきます。 山襞にある小さな沢を過ぎていきます。 手元の地図にある「モトデイリ沢」でしょうか。 細い流れが道を横切っていて、その上に金属製の板で蓋がされていました。 そこから舗装された道になり、丸太の柵から金属製のガードレールに変わってきます。 1分もしないうちに、再び山襞にある小さな沢を過ぎていきます。 手元の地図にある「滝ノ沢」でしょうか。 大きな鉄管が道の下を通っていて、水はその中を通って右手へと流れ落ちていました。 左手を覗いてみると小さな滝のようになっていて、水が勢い良く流れ落ちていました。 手元の地図によると、これらの二つの沢はすぐ先で合流しているようです。 地形図ではその辺りから実線で林道が描かれているので、舗装された部分からが記されているようです。
車止めゲート
沢にある砂防ダムを過ぎていくと、林道に降りてから12分ほどで車止めゲートがありました。 ゲートを過ぎた所の左手には、 「水源林整備事業」,「小玄台管理道」,「水源の森林づくり」と書かれた大きな看板が設置されていました。 これまでにあった看板に記されていた「小玄台水源林管理道」や「菩提作業道」と表現は違いますが、 これらはみな同じ道を示しているものと思われます。
ゲートを過ぎたすぐ先で、山道が左手へと分かれて登っていきます。 角には「不動ノ滝 是ヨリ500m」と書かれた道標が立っていてその道を指しているので、 ちょっと立ち寄っていきましょう。 滝の鑑賞なども含めて、往復25分ほどでここまで戻って来られます。
(写真はゲートを過ぎてから振り返って写したものです)
注意
ハンターのみんさん! この附近にハイキング道があります。 狩猟に注意しましょう。
 (神奈川県)
不動ノ滝
植林帯に続く坂道を登っていきます。 横木の階段もあったりしてかなり傾斜があります。 一旦雑木林へ入りますが再び植林帯になります。 樹木が伐採されて少し明るくなった所を横切っていくと、 左手に「宝くじ桜植栽地」の石碑が立っています。 そこを過ぎていくと、右下に続く沢に沿って斜面を登るようになります。 小さな滝もあったりして心地よい水音が谷筋に響いていました。 木橋を過ぎガレ場を過ぎていくと、幅の広い滝があります。 これが不動ノ滝なのかとも思いましたが、それらしい標識は立っていませんでした。 更に奥へと進んでいくと、すぐに道は沢筋と同じ高さになってきます。 その先には垂直の岩壁が聳えていて、水が勢い良く流れ落ちていました。 脇には「不動ノ滝→」の標識が立っていました。 写真には上手く写っていませんが、滝壺の辺りには小さな虹が出来ていました。 幻想的な光景に出会えて、立ち寄って良かったと思ったのでした。 左手の5mほど上の高台には滝不動尊があります。 岩壁に開いた洞穴に石の格子扉がされた祠で、中を覗いてみると石仏が安置されていました。 この不動ノ滝は信仰の対象になっているようでした。 祠や滝などを眺めながらひと休みしていきました。
林道まで引き返して、その先へと進んでいきます。 等高線に沿うようにして、植林帯の斜面に緩やかな道が続いています。 山襞を過ぎていくと、左手に登っていく横木の階段がありますが、そのまま林道を進んでいきます。 砂防ダムを過ぎていくと、やがて雑木林へと変わっていきます。 再び植林帯へと変わっていくと、右手には目の粗い金網が続くようになります。 広めの山道を左手に分けて更に進んで山襞まで来ると、 左手の上流の方にある数段になった石垣から水が勢い良く流れ落ちていました。 車止めゲートから14分ほどの所にあって、先ほどの不動ノ滝から流れてくる沢のように思えました。 手元の地図にある「堂屋敷沢」でしょうか。 地形図によると、その上流に滝のマークがあるので、それが不動ノ滝なのかも知れません。 山襞を過ぎて更に進んでいくと、程なくして小規模ながら同じような石垣がある山襞がありましたが、 水は少ししか流れてはいませんでした。
林道分岐
雑木林の中に続く道を更に進んでいくと、右手の沢には砂防ダムがあります。 そばにあった標識によると「新田沢 透水式治山ダム」とのことです。 「堂屋敷沢」と思われる沢は、この辺りでは「新田沢」と呼ばれているようです。 やがて植林帯へと変わってくると、車止めゲートから17分ほどの所で道が二手に分かれています。 道標などは見かけませんでしたが、手元の地形図によると、 正面の道は向山地区へと続いていて、右手の道は新田地区へと続いているようです。 このまま正面の林道を進んでいってもいいのですが、 今回は右手に降るようにして続く道を進んでいきました。
緑は森呼吸 山火事注意
たばこ・たき火はよく消そう!
 (神奈川県、森林国営保険)
右手の沢沿いに進んでいくと、1分もしないうちに茶畑の脇に出ます。 更に降って沢に架かる小さな橋を渡っていくと民家が建っていました。 どうやら新田地区へ降りて来られたようです。 車止めゲートから22分ほどで到着しました。 砂防ダムが幾つもある沢沿いに続く道を降っていくと、田んぼなども見られるようになります。 細かった沢も次第に幅が広がってきて川らしくなってきます。 「滝不動参道」の道標の立つ分岐を見送って更に降っていきます。 左手の橋を見送っていくと、高台にある畑地の中に続く道を進むようになります。 箱根の山々を眺めながら菩提寺を過ぎて坂道を降っていきます。 右手への道を分けて左手へと曲がっていくと、本沢に架かる山内橋を渡っていきます。 橋を渡っていくとすぐに左手から沢が合流してきて、名前も「葛葉川」となります。 その先に架かる四山橋を見送って、川沿いに続く道を真っ直ぐに進んでいきます。
葛葉の泉を経て菩提峠へと登っていく道を右手に分けて川沿いに進んでいきます。 向山橋を見送っていくと、梅林の先に十字路があります。 「バス停まで歩いて5分」の道標が正面の道を指しています。 道標に従って十字路を直進していくと、程なくして馬場橋があります。
秦野市河川浄化(水質浄化)モデル地区
「とり戻そう秦野の清流」を合言葉として積極的に河川浄化運動に取り組む葛葉川を守る会(菩提原自治会)を、 秦野市河川浄化(水質浄化)モデル地区に指定しました。
汚すまい 秦野が誇る 水と川
 (秦野市環境保全課)
菩提原(ぼだいはら)バス停
馬場橋を渡って県道705号に出ると、左手すぐの所に菩提原バス停があります。 新田地区へ降りてから35分ほどで到着しました。
秦野駅(小田急小田原線)まで、秦野駅行きバスにて13分、1時間に3本から4本程度の便があります。
渋沢駅(小田急小田原線)まで、渋沢駅行きバスにて14分、1時間に3本から4本程度の便があります。