三国山
散策:2006年04月下旬
【低山ハイク】 三国山
概 要 三国山は神奈川県の最西端にある山で、山梨県と静岡県との境界に聳える山です。 今回は、籠坂峠から大洞山などを経て三国山へ登り、 そこから鉄砲木ノ頭を経てパノラマ台へと降るコースを歩きます。 切り立った崖もなくて緩やかな尾根道が続いていて、富士山を間近に望むことができる爽快なコースです。
起 点 山中湖村 籠坂峠バス停
終 点 山中湖村 三国山ハイキングコース入口バス停
ルート 籠坂峠バス停…公園墓地…太刀山分岐…畑尾山分岐…畑尾山…太刀山…アザミ平…1366m峰…角取神社奥の院分岐…大洞山…ごんぐのベンチ…楢木山…ズナ峠…三国山…三国峠…明神山…パノラマ台…三国山ハイキングコース入口バス停〜旭日丘バス停
所要時間 4時間40分
歩いて... 各ピークの標高はかなり高いのですが、歩き始めのバス停も高い所にあるので、 実質は300mほどの登りになるお手軽コースです。 スコリアという火山粒の道が続いていて多少歩き難い思いをしたりもしますが、 それほどの急坂もなくて緩やかな尾根歩きが楽しめます。 最後の明神山からは富士山や山中湖などを一望できる素晴らしい眺めに出会えました。 冬枯れの季節だったので尾根は殺風景でしたが、新緑の萌え出る季節にも訪れてみたい所です。
関連メモ 今のところ、関連メモはありません。
コース紹介
籠坂峠(かごさかとうげ)バス停
御殿場駅(JR御殿場線)の富士山口から、河口湖行きバスにて35分、 午前中には1時間に2本程度の便があります。
 土日曜 8:10 8:40 9:10 9:40 10:10 10:40 11:10 11:40 ...
国府津から御殿場へ向う車窓からは、冠雪した富士山が青空を背景に綺麗な姿を見せていました。 トンネルを抜けて御殿場駅の近くまでやってくると、目の前には立派な姿がドーンと広がっていました。 こんなに間近に富士山を見るなんて久しぶりのことなので、ちょっと感動的でした。 朝方は綺麗に見えていても陽が昇るにつれて霞んでくることが多いので、 今日は山の上に着いても綺麗な富士山の姿が望めるようにと念じながら、 はやる心を押さえるのでした。
バス停の数10m先に逆方向の籠坂峠バス停があり、 そこから戻るようにして右手へ登っていく坂道があります。 そばには「三国山ハイキングコース」の道標も立っています。 「公園墓地」と刻まれた大きな石碑を見上げながらこの坂道を登っていきます。
山火事に注意しましょう
山林内でのたき火やたばこの投げ捨ては火事のもとです。 おたがいに注意しましょう。
 (山梨県)
公園墓地
坂道を登っていくと程なくして墓地に着きます。 それほど広くはありませんが、左右に墓地が広がっています。 その間の道にある「三国山ハイキングコース 大洞山→」の道標を過ぎていきます。 「あざみ平40分、三国山頂上2時間30分、パノラマ台→平野湖畔3時間、明神山→平野湖畔3時間30分」の 道標が立つ突き当たりを左手へと曲がっていくと、森の中へ入っていく道が右手から始まっています。 道標「大洞山・三国山」に従って、木製の車止めを抜けてこの道へと入っていきます。
振り返ると墓地の向こうには冠雪した富士山の大きな姿を望むことができました。 これから林の中へと入っていき富士山がしばらく見えなくなるので、 この雄大な眺めを眼に焼き付けてから歩き出します。 「熊出没注意」の看板を見かけて一瞬ドキッとしたりもします。 幸いにも熊に出会うことはありませんでしたが、 熊のことがこの後もずっと頭から離れず、不安な気持ちを抱きながらの山歩きとなってしまいました。
警告
ハイキングコース内へのバイク等の車両の乗り入れは、ハイカーに対し非常に危険で事故を起しやすいので 絶対に立入らぬよう警告します。
 (富士吉田警察署、山梨県、山中湖村)
植物の採取禁止
自然はみんなの供給財産です。 草花ひとつでも持ち帰ることはできません。 違反者は、法律により罰せられます。
 (山梨県)
お知らせ
ハイキングコース内で熊の目撃情報がありました。 ご注意ください。
太刀山分岐
冬枯れの木立の中に続く緩やかな道を登っていきます。 道幅は広くて傾斜も緩やかなのですが、何だかザラザラとして歩き難い道になっています。 スコリアという火山粒で出来た道だそうで、最後のパノラマ台を降るまでこの火山粒の道がずっと続きます。 崩れやすい土なのか、所々で抉れた所があったりもします。 そんな道を9分ほど進んでいくと分岐があります。 「三国山ハイキングコース」の道標が左手の道を指しています。 また「←あざみ平・三国山、かご坂峠10分→」の道標もありました。 右手の道の少し先に「畑尾山・太刀山(立山とも)」の道標が立っていて、 「あざみ平へ行くには遠回りです」との注釈も添えられていました。 今回はこの畑尾山や太刀山にも行くつもりにしていたので右手の道を進んでいこうかとも思ったのですが、 手元の地図には載っていない道だったので、ここは左手の道をアザミ平へと進んでいきました。
少し先にある大きなモミの木の間を抜けて尾根道を登っていきます。 V字形に抉れた箇所もあったりして少し歩き難い思いをしたりもします。 この辺りは標高が1250mほどあって夜は気温が下がるのか、道端には霜柱がありました。 冬枯れのため殺風景な道が続きますが、新緑の季節になると綺麗な景観に変わるのでしょうか。 樹木の枝を覗いてみても、まだ芽は小さくて硬いようでした。
畑尾山分岐
「三国山ハイキングコース」の道標をふたつ過ぎていくと、 先ほどの分岐から20分ほどでなだらかな道になります。 少し降るようになると左手が開けてきます。 これから向う大洞山などでしょうか、こんもりとしたピークがふたつ見えていました。 その先へと緩やかに降っていくと、すぐにT字路があります。 最初の公園墓地から30分ほどで到着しました。 角に立つ道標によると、左手の道は「大洞山 大人40分」、今来た道は「籠坂峠 大人40分」となっていて、 「アザミ平」という名前も書いてありました。 ここから左手にかけて続くなだらかな尾根がアザミ平のようです。 角には岩田翁の設置された道標も立っていて、 左手の道は「湯船山・明神峠・三国山・角取山(大洞山)」、 右手の道は「畑尾山・立山・須走」、今来た道は「籠坂峠・山中湖」となっています。 ハイキングコースは左手へと続いているのですが、 当初から予定していた畑尾山と太刀山へ立ち寄っていくため、先ずは右手の道を進んでいきました。 往復40分ほどでここまで戻ってこられます。
野に咲く花もとりどりに匂いこぼるる…
岩田翁は三国山から不老山にかけての尾根ルートに沿って、 道標を点々と設置したりしてコース整備をされている方ですが、 この辺りも活動範囲に含まれているようです。 不老山の方では「湯船山・不老山を愛する会」と名乗られていて、地元の二人で活動されているようです。
畑尾山
坂道を数分登っていくと緩やかな道になります。 冬枯れの木立の中をその先へと進んでいくと、分岐から8分ほどでこんもりとした高みに着きます。 場所を示す標識などは見当たりませんでしたが、ここが畑尾山になるようです。 周りには樹木が生えていて展望はほとんど得られません。 赤い境界見出標が立っていて、マジックで「25」と書き込まれていました。 手元の地形図によると、標高1360mほどのピークのようです。
籠坂峠分岐
間近に聳える富士山を木立の間から垣間見ながら、畑尾山から木立の中を降っていきます。 浅い鞍部に着くと、細い道が右手へと分かれています。 そばに生えている樹木に「籠坂峠→」と書かれた鉄板がくくりつけられていました。 最初にあった太刀山分岐から右手の道を登ってくると、ここに着くのでしょうか。 太刀山へは正面の尾根道をまっすぐに進んでいきます。
太刀山(立山)
緩やかに登る尾根道を進んでいくと、畑尾山から12分ほどでこんもりとした高みに着きます。 尾根道はここから左手へと曲がって降り気味にその先へと続いていました。 場所を示す標識などは見当たりませんでしたが、ここが太刀山になるようです。 周りには樹木が生えていて展望はほとんど得られません。 手元の地形図によると、太刀山の三角点(1308.6m)は左手へ少し降っていった所にあるようで、 ここは標高1330mほどのピークのようです。
アザミ平
先ほどの畑尾山分岐まで引き返してその先へと進んでいくと、 なだらかな尾根が広がってアザミが沢山生えた原っぱがあります。 ここがアザミ平というようで、尾根に沿ってその先の方まで続いていました。 まだ季節ではないので花は咲いていなくて殺風景でしたが、 花の季節になると綺麗に彩られるのでしょうか。 奥の方にはこんもりとしたピークがふたつ見えています。 これから向う大洞山などのようですが、それほどの登りではないように思えます。
なだらかな尾根を少し先へと進んでいくと南側が開けてきて、 いい景色が広がるようになります。 眼下には御殿場の街が広がっています。 左手の方に見えるのは箱根外輪山、右手の方に見えるのは愛鷹連峰になるのでしょうか。 この雄大な景色を眺めながらしばらく休んでいきましょう。 ここから三国山までの尾根は、山梨県と静岡県の県境になっています。
明神峠自然環境保全地域(特別地区)
 (静岡県)
雑木の木立を抜けて少し降っていくと、広々とした場所があります。 再び木立の中を抜けていくと、右手の景色が広がるようになります。 振り返ると富士山も頭を覗かせていました。 特徴的な姿をした愛鷹連峰も望めました。
注意
・ゴミは必ず持ち帰りましょう。
・火災防止のため、火気に十分注意しましょう。
・植物や動物をとらないようにしましょう。
・散策路以外は立ち入らないようにしましょう。
 (静岡県)
明神峠自然環境保全地域
三国山を中心とした明神峠、大洞山を結ぶ稜線一帯は、 ブナ・ミズナラ・カエデなどの樹令の高い天然林におおわれています。 この優れた自然を次の世代に引き継いでいくため、 この地域一帯431haを県条例に基づく自然環境保全地域に指定しました。 みんなで大切に守っていきましょう。 次のような行為は、知事の許可又は届出が必要です。
1.建築物又は工作物の新・改・増築
2.宅地造成等土地の形質変更
3.鉱物掘採又は土石採取
4.木竹の伐採(特別地区)
 (静岡県)
1366m峰
「三国山ハイキングコース」の道標を過ぎていくと、木立の中に続く登り坂になってきます。 しかし傾斜はそれ程きつくはないので大汗をかくようなことはありません。 5分ほど登っていくとピークに着きます。 前後の関係から考えると、手元の地形図に載っている1366m峰のように思われます。 ここで道が二手に分かれています。 角に立つ道標によると、左手へと曲がっていく道は「大洞山・三国山」、 今登ってきた道は「アザミ平・籠坂峠」となっています。 正面へ降っていく道もありましたが、それを示す道標はありませんでした。 すぐ前には手書きの「明神峠自然環境保全地域」がありました。 文面は先ほどあった解説板とほとんど同じ内容でした。 ここは道標に従って左手へと曲がっていきます。
緩やかで歩きやすい尾根道を降り気味に進んでいきます。 何という名前なのでしょうか、冬枯れの木立の中に青々とした若葉を伸ばしている植物がありました。 この先にかけて道端の所々に群がって生えていました。 これまでには余り見かけたことのない植物でした。 標高の高い所に生える植物なのでしょうか。
コバイケイソウ
後で知ったのですが、この植物は「コバイケイソウ」(小梅恵草)と呼ばれる高山植物なのだそうです。 有毒のため鹿の食害もなく、かなり群生して、夏になると背の高い白い花を咲かせるようです。 「高山植物」ということなので、道理で低山専門の私は見たことがなかった訳です。
角取神社奥の院分岐
少し登り坂になってきた道をしばらく進んでいくと分岐があります。 角に立つ道標「駿河の国大御神鎮座 角取神社奥の院入口」が右手の道を指していましたが、 正面の尾根道をそのまま進んでいきます。
大洞山 (標高1383.5m)
緩やかな尾根道を更に登っていくと、1366m峰から13分ほどで、三等三角点のある大洞山に着きます。 畑尾山分岐から35分ほどで到着しました。 太刀山へ立ち寄っていたこともあって、最初の公園墓地からは1時間45分ほどかかりました。 今回のコースの最高地点になりますが、周りには樹木が生い茂っていて、展望はほとんど得られません。 山頂とは云っても尾根道が少し膨らんだ程度しかなく、 道標などが立っていないと、うっかりと通り過ぎてしまいそうな感じの所です。 「大洞山山頂 標高1383.5m」の道標が立っていて、正面の道は「三国山 大人55分」、 今来た道は「籠坂峠 大人70分」となっています。 別の道標には、正面の道は「明神山経由平野湖畔2時間15分」、 今来た道は「かご坂峠1時間15分」となっています。 また、岩田翁の設置された道標も立っていて、この大洞山は地元では角取山とも呼ばれているようです。
大洞山でひと休みしたら、その先へと続く尾根道を進んでいきます。 起伏もほとんどなくて緩やかな尾根道が冬枯れの木立の中に続いています。 所々で青々とした若葉を出したあの植物が群落を作っていたりします。 「三国山ハイキングコース」の道標を過ぎていくと、 大洞山から9分ほどで右手に細い道が分かれていきますが、 そのまま尾根道を進んでいきます。
熊笹が続くようになると、少し降るようになってきます。 浅い鞍部を過ぎていくと道標「←籠坂峠・大洞山、三国山→」が立っています。 その先から軽い登りになってきます。 両側に熊笹の生い茂る尾根道を緩やかに登っていきます。
右手が開けて見晴らしのいい所を過ぎていくと、道端にベンチがひとつ設置された所がありました。 そばには岩田翁の設置された道標「←三国山、大洞山(角取山)→」が立っています。 このベンチも併せて設置されたようです。
静岡県自然環境保全特別区域
一木一草もとるべからズ
ごんぐのベンチ
少し傾斜の増した尾根道を4分ほど登っていくと、丸太に板を渡してベンチにした所があります。 そばには岩田翁の設置された案内板が樹木に括り付けてありました。
ごんぐのベンチ
もろもろ必要上、勝手に「ごんぐ」など変な名をつけました。 ボクシングで鳴らすゴングgong(=どら)とは別。 欣求(ごんぐ)[仏]よろこんで道を願い求めること。進んで求道(ぐどう)すること。 欣求浄土(ごんぐじょうど)など。←厭離穢土(えんりえど)
この辺は、一昔前、ツツジ・サンショウバラ、また、ヤマシャクヤク・エビネなどが咲き乱れ、極楽浄土でした。 なのに、今は…。 そこで、小会は、かっての山の花の楽園復活を願い求め、極楽を欣求しています。
楢木山 (標高1353m)
ごんぐのベンチを過ぎていくと、しばらくはなだらかな尾根が続きます。 場所を示す案内板などは見かけませんでしたが、 この辺りが手元の地形図にある1353m峰の楢木山に当るのでしょうか。 再び熊笹が生い茂る中の尾根道を進むようになると、少し降るようになります。
ズナ峠
冬枯れの木立に続く広い尾根道を緩やかに降っていくと、楢木山から9分ほどでズナ峠に着きます。 大洞山から40分ほどで到着しました。 十字路になっている角には道標が立っていて、正面の道は「明神山経由平野湖畔1時間25分」、 今来た道は「あざみ平1時間15分・かご坂峠2時間」となっています。 また、岩田翁の設置された道標「ずな峠」も立っていて、 正面の道は「三国山・明神峠・湯船山」、今来た道は「楢ノ木山・大洞山・あざみ平・畑尾山」となっています。 道標の上辺が尾根の稜線を模っていて分りやすくなっていました。 「ここづな(綱)峠は武田信玄が元亀元年(1570)に深沢城(御殿場市)攻略に向うべく」という説明も書かれていました。 左右にも道が分かれているようでしたが、道標などは見当たりませんでした。 今ではもう使われていない道なのでしょうか。
ヅナ峠(別名:頭奈越)
地元では綱山の上部に位置する峠であったため、昔から自然とヅナ峠と呼ばれている。 又古来より山中湖村(合併前旧平野村)でも、ヅナ峠と呼んでいたと「甲斐国志」に記載されている。 仙石時代に武田・北条氏の戦いの折、このヅナ峠から古道を通って、武田の軍勢が静岡県側の中日向村へ駆け下っていった。 北条氏の出城であった深沢城(御殿場市深沢)を略取する時は、この峠が利用されている。
 (東海道400年祭 北郷三国峠県祭まほろば交流 北郷森林ボランティアの会)
三国山 (標高1320.2m)
ヅナ峠から緩やかな尾根道を軽く登り気味に進んでいくと、10分ほどで三国山に着きます。 大洞山から50分ほどで到着しました。 最初の公園墓地の所には「三国山頂上2時間30分」とありましたが、 太刀山などに立ち寄っていたこともあって、今回は2時間50分ほどかかりました。 三国山の山頂は広くなっていて、丸太に板を渡した形のベンチが幾つか設置されていました。 岩田翁が設置されたようで、「清らかな自然の中で人の心清らかに」とのメモも添えられていました。 丁度昼時になったので、ベンチに腰を掛けて昼食タイムにしました。
水源かん養保安林
ここは国有保安林です。 許可なく木を切ったり、自生植物や土石などを掘ることはできません。
 (静岡森林管理署)
アザミ平からこの三国山までには息が切れるほどの急坂もなくて、 緩やかでしっかりとした尾根道が続いていました。 訪れたのが冬枯れの季節だったので殺風景な感じでしたが、 新緑の萌え出る季節には快適で雰囲気のいい尾根歩きが楽しめそうです。
三国山の山頂は樹木に覆われていて展望は余りよくありませんが、 この時には冬枯れの時期だったこともあって、木立の間からは愛鷹連峰を望むことができました。 振り返ると、富士山も頭を覗かせていました。
三国山はその名の通り、甲斐・相模・駿河の「三国」、現在の山梨県・神奈川県・静岡県の境界に聳えています。 山頂に設置された石標の四面には、 甲斐国南都留郡・相模国足柄上郡・駿河国駿東郡・北郷村字北山の文字が刻まれていました。 御料地境界点という文字も見られました。
三国山からは道が二手に分かれています。 「三国山頂 標高1320.2m」の三国山ハイキングコースの道標によると、 正面の道は「明神峠」、今登ってきた道は「大洞山」となっています。 別の道標には、左手へ降っていく道は「パノラマ台経由平野湖畔35分、明神山経由平野湖畔1時間10分」、 今登ってきた道は「あざみ平1時間40分、かご坂峠2時間25分」となっています。 また、岩田翁の設置された道標も立っていて、左手へ降っていく道は「三国峠、鉄砲木ノ頭」となっています。 神奈川県と静岡県の県境になっている正面の道を降っていくと、 明神峠を経て湯船山や不老山へと尾根道が続いていますが、 今回は左手へ分かれていく道を三国峠へと降っていきます。 ここから三国峠・鉄砲木ノ頭(明神山)へと続く尾根は、山梨県と神奈川県の県境になっています。
道標「平野湖畔」や「三国峠、鉄砲木ノ頭」に従って、冬枯れの雑木林の中に続く道を降っていきます。 最初は緩やかな尾根道なのですが、次第に傾斜が増してきて、 これまでの尾根道よりも歩きにくい降り坂になります。 崩れやすい土なのか次第に抉れてきて、左右に新たな道が何本か出来ていました。 そんな中から歩きやすそうな所を選んで8分ほど降っていくと、熊笹が生い茂るようになります。 正面にはこれから向う鉄砲木ノ頭が見えるようになります。
水源かん養保安林
この付近一帯の山林は、東京神奈川森林管理署が管理する国有保安林です。 この保安林は地域の水資源の確保に役立っています。 たき火・たばこの吸殻やごみ等の投げ捨てに注意し、樹木・草花を大切に育てましょう。
 (東京神奈川森林管理署、静岡森林管理署)
三国峠
熊笹を掻き分けて降っていくと、三国山の山頂から13分ほどで舗装道路に降り立ちます。 静岡県駿東郡上野地区と山梨県山中湖村平野地区を結ぶ道路で、 右手は明神峠から上野地区へ、左手はパノラマ台から平野地区へと続いています。 左手には「山梨県山中湖村」、右手には「ここから神奈川県」の看板が掲げられています。 その間には車止めゲートがあって、「この道路は異常気象時には通行止となることがあります」との 注釈が書かれていました。 そばに立つ道標によると、正面の道は「パノラマ台ハイキングコース 大人20分」、 今降ってきた道は「三国山ハイキングコース 大人25分」となっています。 また別の道標によると、正面の道は「明神峠(35分)経由湖畔1時間、県道→パノラマ台→湖畔30分」、 今降ってきた道は「三国山→、あざみ平→、かご坂峠2時間40分」となっています。 道路を左手へと降っていってもいいのですが、 富士山の絶景を眺めるために、正面に聳える鉄砲木ノ頭(明神山)へ登っていきましょう。 道路を渡った正面にある「明神山」の道標の指す山道を登っていきます。
観光客の皆様へお願い
この辺一帯の山野草は、貴重な植生です。 絶対に持ち出さないで下さい。
 (平野入会組合)
世附国有林
一、森林を愛しましょう。樹木は皆んなの資源です。
一、山ではたき火に注意しましょう。
一、たばこは歩きながらすわないようにしましょう。
一、山のエチケットを守りましょう。
 (東京神奈川森林管理署)
両側に熊笹の生い茂るV字形に抉れた道を登っていくと、1分ほどで見通しが良くなってきます。 最近になって山焼きをされたようで、焦げた臭いが周囲にまだ残っていました。 カヤトの原だったようで、切り株が点々と残っていました。 冠雪した富士山や山中湖を左手に見ながら、崩れやすい斜面を登っていきます。
明神山 (標高1291m)
景色を眺めたり写真を撮ったりしながら斜面をのんびりと登っていくと、 20分ほどで、なだらかな丘のようになった頂上に着きます。 山頂には「標高1291m 明神山頂」の道標が立っています。 この明神山は、別名「鉄砲木ノ頭」とも呼ばれているようです。 ここで道が二手に分かれています。 ひとつは道標の左手からその奥へと続く尾根道で、 切通峠・高指山・大棚ノ頭へと続いているようです。 もう一つは左手の斜面をパノラマ台へと降っていく道です。 道標には左手の道は「パノラマ台」、今登ってきた道は「三国山(大人35分)」となっていて、 道標の奥へと続く尾根道は特に何も示されてはいませんでした。
山中諏訪神社奥宮
明神山の山頂には、小振りの山中諏訪神社奥宮が建っています。
諏訪神社奥宮再建誌
古文書に曰く往昔明神山頂に小祠を 祀る是現在の中野村山中字御所鎮座 の諏訪神社奥宮ならん即ち天保十二 丑年十月当時甲斐国都留郡平野村名 主長田勝之進は相模国小田原城主大 久保加賀守と検地の際甲斐国の為土 地拡張を企画し現存の明神山頂より 現在の鎮座地神奈川県足柄上郡三保 村二之沢台地を明神峠と称し此の地 へ奥宮を変遷せり偶神社関係者及山 中区有志諸彦之を伝え聞き参詣の砌 鎮座地たるの真相を認め此度役員会 の議を経て諏訪神社奥宮旧跡に前宮 を再建し奥宮同様に由縁を永く後世 に伝えんと欲す仰ぎ希くは諏訪明神 此の神域に降臨し給い普く氏子崇敬 者の幸福安全を守護し給はらん事を
 (山中村山中 諏訪神社宮司)
明神山の北東側には樹木が生えていますが、それ以外はカヤトの原になっていて、 270度ほどの見晴らしが得られます。 西側には、眼下に広がる山中湖の向こうに冠雪した雄大な姿の富士山が聳えていました。 富士山の右手の奥には、雪を頂いた南アルプスの稜線がよく見えていました。 富士山の左の手前には、これまで歩いてきた太刀山から三国山を経て明神峠へと続く尾根がなだらかに伸びていました。 時間の許すかぎり、この素晴らしい眺めを心ゆくまで味わっていきましょう。
撮影時に露出の設定を誤ってしまいました。 後でレタッチソフトなどで補正してみたのですが、 このような暗い感じの写真になってしまったのが誠に残念ではあります。 明神山から見える景色の雰囲気だけでも感じ取って頂ければ幸いです。
明神山の頂上からの絶景を堪能したら、祠の先にある道標「パノラマ台へ20分」に従って、 崩れやすい斜面を降っていきます。 カヤトの原を山焼きした後のようで、焼け残った短い草以外には何もない斜面が続いています。 本来の道はかなり抉れてしまっていて歩きにくいので、そばに新たな踏み跡が続いていました。
パノラマ台
正面に富士山や山中湖などが広がる景色を眺めながら降っていくと、18分ほどでパノラマ台に降り立ちます。 三国峠から左手へ続く道路を降ってきても、ここへ着きます。 ヘアピンカーブの角が少し膨らんだようになっていて、車を10数台ほど止められる広さがあります。 パノラマ台という名前だけあって、先ほどの明神山よりも低いものの、富士山や山中湖を見渡すことができます。 「山中湖ガイドマップ」と題された大きな案内図があって、 これから向うバス停までのルートも載っているので参考にしましょう。 ここからバス停までは20分とのことです。
掲示
この辺一帯は、当入会組合が往古より入会権を有する土地であります。 最近車等の乗り入れによって大変荒廃しております。 入会地内には、草・粗朶・薬草・山野菜・萱・生花材料・盆栽用樹木・山果実・その他貴重な植物が培養されております。 組合員以外の方は、右に掲げた植物の採取並に四輪・二輪等の車の乗り入れを一切禁止します。
 (平野部落入会組合)
案内図に従って、左手へ続く舗装道路を降っていきます。 大きく右へ曲がって緩やかに降っていくと、5分ほどで集落の外れに着きます。 その手前の左手に細い山道が分かれていて、 角に立つ「東電寮入口」と書かれた手製の道標がその道を指しています。 このまま舗装道路を進んでいくと、ひとつ先のバス停へと着きますが、 今回は道標に従って、左手の山道へと入っていきます。
この山道と反対側(道路の右手)には、道らしきものが斜面へと延びていました。 もしかしたら、パノラマ台からそのまま斜面を降ってくると、ここまで降りてこられたのかも知れません。
冬枯れの雑木林の中に続く山道を進んでいきます。 U字形に抉れた所もあったりしますが、傾斜もほとんどないので歩き難くはありません。 5分ほど進んでいくと、急に道幅が広がります。 小型車なら通っていけそうなほどの幅がある道を緩やかに2分ほど降っていくと、大きく左手へ曲がっていきます。 その角の所から、細い山道が林の中へと分かれていきます。 道標などはありませんが、その山道へと入っていきます。 広い道をそのまま進んでいってもいいのですが、少し遠回りになります。 雑木林を進んでいくと、すぐに民家の裏手を掠めていきます。 そのまま道なりに進んでいくとT字路があります。 正面に立つ道標によると、左手の道は「東電寮入口バス停」、今来た道は「パノラマ台」となっています。 右手にも道は続いていましたが、特に何も示されてはいませんでした。 ここは道標「東電寮入口バス停」に従って、左手へと進んでいきます。
左折して真っ直ぐに進んでいくと舗装道路に出ます。 角に立つ道標によると、右手の道は「山中湖畔、東電寮入口バス停」、 今来た道は「パノラマ台」となっています。 道標に従って右折して100mほど進んでいくと、山中湖畔を巡る国道413号に出ます。 左手には富士山が大きな姿を見せていました。
三国山ハイキングコース入口(みくにやまはいきんぎこーすいりぐち)バス停
国道に出てすぐ右手にある短い橋を渡った所に、三国山ハイキングコース入口バス停があります。 ここから御殿場駅へ直行するバスの便はないので、この先の旭日丘バス停まで行って、そこから乗り継いでいきます。 旭日丘バス停まで、富士吉田行きバス,または,ぐるりん山中湖花の都公園行きバスにて4分、 便はあまり多くはありません。
 全日 ...12:06 12:15 13:47 14:06 15:08 15:26 15:58 16:46
手元の地図によると「東電寮入口バス停」となっています。 近年になって名前が変更になったのでしょうか。 この時は丁度バスがやってきたので乗っていきましたが、 旭日丘バス停までは3kmほどなので、待つようなら歩いていきましょう。 バス停には、ぐるりん山中湖路線図や運行系統図が付いていて、 道路やバス停などが紹介されているので参考にしましょう。 車道を真っ直ぐに進んで幾つかバス停を過ぎていくと、旭日丘バスターミナルバス停があります。 その少し先にあるT字路を左手へ50mほど進んでいくと、御殿場や三島方面の旭日丘バス停があります。
旭日丘(あさひがおか)バス停
旭日丘バス停で降りて、少し引き返した所のT字路を右手に50mほど進んでいくと、 御殿場や三島方面の旭日丘バス停があります。
御殿場駅(JR御殿場線)まで、御殿場駅行きバス,または,三島駅行きバスにて40分、 1時間に2本程度の便があります。
 土日曜 ...12:08 12:33 13:13 13:38 14:03 14:43 15:18 15:48 16:33 17:13 17:43 18:33 19:03
バス停の正面には富士山の大きな姿が間近に見えています。 バスが来るまで最後の眺めを楽しんでいきましょう。
「旭日丘」という地名は、霊峰富士が雲表にそびえて旭光に映える美しさに打たれて、 富士急行の前身である富士山麓電気鉄道の創始者の友人が命名されたのだそうです。