湯船山
散策:2005年10月上旬
【低山ハイク】 湯船山
概 要 湯船山は丹沢の西側にある山で、三国山から不老山へと東西に続く標高1000m前後の稜線の中にひっそりと佇んでいます。 今回は明神峠から湯船山へ登り、白クラノ頭や世附峠を経て不老山へ登り、駿河小山駅へと降るコースを歩きます。 コースの途中からは富士山も望める素晴らしい景色が広がっています。
起 点 小山町 明神峠バス停
終 点 小山町 駿河小山駅
ルート 明神峠バス停…明神峠…269番鉄塔…明神山…上野分岐…湯船山…白クラノ頭…峰坂峠…悪沢峠…蘇峰台(樹下の二人)…世附峠…不二見台…不老山(南峰)…生土分岐…不老千人…送電線鉄塔…中島林道…城山分岐…金時公園…富士見橋…駿河小山駅
所要時間 6時間30分
歩いて... 歩き始めの明神峠は標高が高いので、 世附峠までは多少のアップダウンはあるものの大汗をかくこともなく、比較的歩きやすい尾根道が続いています。 ススキの原に囲まれた「樹下の二人」からは、ぐるりと見わたせる素晴らしい眺めが広がっていました。 急坂を登って着いた不老山からは素晴らしい富士山を望めました。
関連メモ 不老山, 不老山
コース紹介
明神峠(みょうじんとうげ)バス停
御殿場駅(JR御殿場線)の富士山口から、富士急行バスにて47分、バスの便が非常に少ないので、 事前に確認しておきましょう。
 平日   8:05 9:05 11:00 (上野行き)
 土日祝 8:05 (明神峠行き)
明神峠入口バス停から明神峠まで、バスはエンジン音を響かせながら登っていきます。 峠にさしかかると「この辺りでいいですか?」と運転手が声をかけてきました。 そう云えば「バス停」らしきものは見当たりませんでした。 左手には三国山への登山道が、右手には湯船山への登山道が続く峠になっています。 この峠は神奈川県と静岡県の県境になっていて、「ここから神奈川県」の標識が立っていました。 西の三国山から東の不老山まで、標高1000m前後の稜線が県境に沿って東西に続いています。
ハイキングバス
御殿場駅を出て階段を降りた所のバスターミナルにあるバスキップ売場で乗車券を購入します。 やってきたバスの行き先表示は「上野行き」となっていますが、 5月1日から10月31日までの土・日・祝日については明神峠行きの運行になります。 「ハイキングバス」というのだそうで、ハイカー向けの粋な計らいということなのでしょうか。 それ以外の日には、上野バス停の手前の明神峠入口バス停で下車して、明神峠まで車道を登っていくことになります。 手元の地図では所要時間は1時間10分となっています。 この日は乗客が少なく、途中で乗ってきて途中で降りていった人がひとりいただけで、 それ以外は私だけの貸切状態でした。 この日は上野バス停には寄らずに明神峠入口バス停から直接に明神峠へと向っていきました。 降りる人がいないためなのか、あるいは土・日・祝日はいつもそうなのかはよく分りません。 時刻表では土・日・祝日は上野行きは運休となっていたので、 昇降客の有無に関わらず、上野バス停には寄らずに直接明神峠へと向うのかも知れません。
先ずは左右にある道標を確認することにします。 左手の登山道には、左手は「三国山1.3km,40分、ズナ坂峠2.1m、大洞山4.6km、あざみ平、篭坂峠8km,4時間」、 右手は「明神峠1.3km,20分、湯船山3.4km,85分、世附峠8.3km,3時間20分」、 正面は「三国峠(北登山口)1.6km」、来た道は「明神峠1.4km、上野T字路バス停5.3km」となっています。 右手の登山道には、「三国山-湯船山ハイキングコース 明神峠17分」となっています。 道標に従って、戻るようにして右手に続く山道を進んでいきます。
明神峠じゃない…
あれぇ?「明神峠20分(17分)」と書いてあるところをみると、ここは明神峠ではないようです。 どうも行き過ぎてしまったようです。 だからどこまで行くのかと気をもんで運転手が声をかけてきたのでしょう。 ということは、「ここで降ります」と言わなければいけなかったのでしょうか。 それならそうと予め知らせておいてほしいものです。 でも20分程度のことなので不幸中の幸いでした。 三国山へ登る場合はここまで乗ってきましょう。
この辺りは自然保護区です。 ごみをすてないこと。草木を取らないこと。
くらしを育む国有林
緑を育て、安全で快適な環境を提供します。
 (林野庁)
先ほどバスで登ってきた車道沿いの少し高い所に続く尾根道を軽く登っていきます。 右手には愛鷹連峰や箱根の山々が一望できる素晴らしい景色が広がっていました。 肉眼ではまずまず綺麗に見えていたのですが、 写真に写してみると遠くが霞んでしまい、はっきりと見えないのが残念ではあります。
明神峠 (標高915m)
右手の樹木が途切れて車道を見下ろす所を過ぎていくと、尾根道は緩やかに降るようになります。 よく歩かれているの道なのか、踏み跡もしっかりとしていて歩き易くなっています。 雑木林の中に続く尾根道を緩やかに降っていくと、正面が開けて小高い山が見えてきます。 あれが明神山かなと思いながら進んでいくと、バスを降りて歩き始めてから20分ほどで車道の脇に出ます。 「明神峠」と書かれて標柱が立っていましたが、かなり古くなっていて文字が消えそうな状態でした。 ベンチ代わりに丸太が横になっていました。 特に鞍部になっている訳でもなく登り坂の途中という感じの所で、 「峠」という感じがしないのは何故なのでしょうか。 標柱の脇の短い石段を降ると車道に降り立ちますが、このまま尾根道を進んでいきます。
車道沿いの道を2分ほど進んでいき、行く手の山の上に鉄塔が見えてくると、道が途切れています。 急坂を降って車道の脇に降り立つと、左手に林道が分かれていきますが、 ゲートがしてあって一般車両通行止めになっています。 自動車が何台か止めてありました。 ハイキングをしてまたここまで戻ってくるのでしょうか。 「三国山←明神峠ハイキングコース」と書かれた道標が今歩いてきた道を指していました。 ここも明神峠なのでしょうか? 「三国山(1335m) 2.8km,71分(含,小休止2回) 高度差420m」となっています。 71分とはやけに細かいですね。 作られた方の几帳面な性格が現れているのでしょうか。
本コースは1.4km先で、車道と交差します。 そこが三国山登山口です。 三国山に登りて三国峠に下るも可。 さらに縦走を続けて篭坂峠に至るも可です。 快適な尾根です。 車道が拡幅されていくのは分ります。 だが、要は、ハイキングコースへの気配りです。 この辺は、ハイカーへの優しい心づかいが全く見られません。 ハイカーへの細やかな配慮に欠けています。
 (文責 岩田)
世附国有林
一、森林を愛しましょう。樹木はみんなの資源です。
一、山でのたき火はやめましょう。
一、たばこは歩きながらすわないようにしましょう。
一、山のエチケットを守りましょう。
 (東京神奈川森林管理署)
車道の左手に登っていく山道があります。 そばに立つ道標「湯船山2.0km、世附峠6.0km」がその山道を指しています。 今来た道は「三国山3.0km、三国峠3.0km」となっています。 道標の上には20cmほどの大きさの金太郎の人形が立っています。 また、篭坂峠から不老山までの稜線を模した案内板もありました。 支柱の上に被せられた鍋(?)には「明神峠900m」と書かれていました。 道標に従って車道の左手に続く山道を登っていきます。
この道標は地元の小会(岩田さんと尾崎さんの2人)の方が作られた標識で、コースにそって点々と設置されています。 三国山から不老山を経て駿河小山駅へと至る尾根コースが荒れていたのを憂いて整備されている方々です。 そのお陰で、今では道に迷うこともなく安心して歩けるハイキングコースになりました。 山道を歩いていて、自然に対する篤い思いの込められた道標を見かけると、何だかホッとしたりします。
明神峠自然環境保全地域
三国山を中心とした明神峠・大洞山を結ぶ稜線一帯はブナ・ミズナラ・カエデなど樹齢の高い天然林に覆われています。 この優れた自然を次の世代に引き継いでいくため、この地域一帯431haを県条例に基づく自然環境保全地域に指定しました。 みんなで大切に守っていきましょう。
注意
・ゴミは必ず持ち帰りましょう。
・火災予防のため火気に十分注意してください。
・植物や動物はとらないようにしましょう。
 (静岡県)
横木の階段を少し登っていくと、緩やかな尾根道になります。 その昔にはこれまでの尾根道がそのまま続いていたのが、 先ほどの左手に分かれていく林道を作った時に、その一部が分断されてしまったように思われます。 ここにも小会の道標が立っていました。 道標「湯船山」に従って、正面に続く広くて緩やかな尾根道を進んでいきます。 右手には愛鷹連峰などの景色が広がっています。
入山なさる方にお願い
永らく当山域には道標の一本もなく、一般者には難しい山となっていて、 本当の山の愛好者しか入山せず、山の清らかさが保たれてきました。 山を汚さないで下さい。(注: 現在は道標完備)
道の左脇に立つ小さな石造の祠を過ぎていくと、尾根道に登ってから4分ほどで分岐があります。 角に立つ道標によると、左手へと曲がっていく広い道は「湯船山」で、 右手の細い道は「ナンショウバラ→」となっています。 「矢の方向45mに1本の大木あり。花盛り6月6日ごろ」と注釈してあったので、ちょっと立ち寄っていくことにしました。 植林帯の中の細い山道を行き止まりまで行ってみましたが、 花の季節でもなく、どんな形の木なのかも知らないので、結局見つけられませんでした。
水源かん養保安林
この付近一帯の山林は静岡森林管理署が管理する国有保安林です。 この保安林は地域の水資源の確保に役立っています。
たき火・たばこの吸殻やごみ等の投げ捨てに注意し、樹木・草花を大切に育てましょう。
 (静岡森林管理署)
269番鉄塔
元の分岐まで引き返して道標「湯船山」に従って左手へと進んでいくと、 ほどなくして送電線の鉄塔「西群馬幹線No.269」の立つ所に出ます。 写真を撮ったりしていると、後からマウンテンバイクに乗ったグループがやってきました。 「こんにちは」と挨拶を交わして、先へと追い越していきました。 鉄塔の下をくぐった先に立つ小会の道標「湯船山」に従って、植林帯の中へと続く道へ入っていきます。。
湯船山 ご入山御心得
当山一帯は静岡県指定「自然環境保全地区」であります。 国民共有のたから、みんなで守ろう。
草木ヲ取ラナイ、ごみヲ捨テナイ、清らかな山に似合う清い心ヲ忘レナイ事
この辺の花は六月上旬、富士には山椒ばらもよく似合う。
みどりの協定区域
この地区は、みどりを守り育てる地区です。 みんなでみどりを大切にしましょう。
協定地区面積 58,866.97u
 (東京電力(株)送変電建設所所長、神奈川県知事)
植林帯を抜けて雑木林の中を進むようになると、鉄塔から6分ほどで小会の道標が立っています。 道標を過ぎていくと、やがて笹竹が生い茂るようになります。 少し降るようになってきて浅い鞍部へ着くと、右手には愛鷹連峰などが見渡せる景色が広がっていました。
どなたのご配慮か、ここには、自然の雑木林が残されてあります。 人工林にはない美しさが四季おりおりにあります。 鳥やけものたちにもやさしい林です。 落ち葉の厚い絨毯は水源としての保水力でも人工林に勝ります。 母なる自然林よ!
道標にいたずらしたりぶらさがったりしないでください。
 (ハイカーの命を守る道しるべ)
明神山 (標高976m)
鞍部を過ぎて軽く登り返していくと、笹竹も終わって雑木林へと変わります。 表面が焼かれて木目が綺麗に浮き出た道標を過ぎていくと、再び笹竹の生い茂る山道になります。 傾斜が少し増してきて山登りという感じが出てきます。 正面のこんもりとした山を巻くようにして左手に続く道を進んでいくと、 先ほどのマウンテンバイクのグループが休憩していました。 やや急な登りだったので疲れたのでしょうか。 これまでの緩やかな尾根道と同じような感覚で歩いてきたので、私も少々息が切れてきました。 そのグループを追い越していくと、先程の木目の道標から6分ほどで「明神山」と書かれた道標が立っていました。 道標の立っているのは山腹にある山道なので、この右手のこんもりとした所に山頂があるのでしょう。 そこへ登る道がないかと少し探ってみましたが見当たらなかったので、ピークを踏むことはできませんでした。
上野分岐
「明神山」の道標を過ぎて笹竹の生い茂る道を緩やかに降っていくと、2分ほどで分岐があります。 角に立つ小会の道標によると、右手へ降っていく道は「上野へ、グリーンヒルゴルフ場又は唯念寺へ」となっています。 「途中、道標は無く、経路やや不明瞭(目下、鋭意、開設中)」との注釈もありました。 「グリンヒルゴルフ場→」としてコース図も載っていました。 まだコースは開設途中とのことですが、道標の設置予定場所まで書き込まれていました。 道標によると、現在地から湯船山までは16分とのことです。 ここは湯船山を目指して、左手の尾根道を進んでいきます。
一隅ヲ照ラスモノ国ノ宝ナリ (最澄・伝教大師)
山の一隅にひっそり静かに在りて、周りを照らし咲く山草の気高さ! 伝教大師様の「一隅をてらすもの」です。国の宝です。 山を愛し自然を愛する人びとのたいせつな宝です。 当地区の木を伐り、又草花を盗むと、最高5年又は50万円の罰となります。
笹竹が生い茂る尾根道を進んでいきます。 細い山道になりますが、緩やかな登り道の踏み跡はしっかりとしています。 2分ほど進んでいくと、黒と黄色のトラロープが張ってある場所がありました。 特に危険という程ではありませんでしたが、気をつけて進んでいきます。 左手の樹木が途切れた所からは、二重三重と折り重なるように続く山並みが綺麗に見えていました。 三国山から北東へと続く稜線は神奈川県と山梨県との県境にもなっていて、西丹沢の奥深さを感じたりします。 稜線の奥にひと際高くチョコンと頭を出しているのは何という山なのでしょうか。 こうして見ると、かなり高そうな山です。
知らないなりに考えてみると、手前は丸尾山のある稜線、 その向こうは鉄砲木ノ頭〜高指山〜大棚ノ頭〜西沢ノ頭と続く稜線、 その奥に、山梨県の石割山〜御正体山と続く稜線があるとすると、 チョコンと頭を出しているのは1682mあるという御正体山なのかも知れません。
湯船山 (標高1041m)
笹竹が終わって草が生い茂る山道を登るようになると、 先ほどの上野分岐から8分ほどで、こんもりとしたピークに着きます。 ここが湯船山の山頂になります。 明神峠から50分ほどで到着しました。 二等三角点のある山頂は樹木に覆われていて展望は得られません。 小会の道標も立っています。 かなり擦れていて読みにくくなってはいましたが、「湯船山1041m」の文字を読むことができました。 別の道標も立っていて、「←明神峠 湯船山1041m 世附峠→」となっていました。
何はともあれ、道標の少し先にあるベンチに腰を掛けてひと休みしていきましょう。 丸テーブルもベンチも壊れかけていました。 ベンチの脇には壊れた道標が落ちていました。 それによると、これまで歩いてきた明神山まで1.2km(30分)、明神峠まで更に0.9km(15分)となっています。 この先は、白クラノ頭まで1.0km(12分)、世附峠まで更に3.4km(75分)となっています。 水分補給などをして休んでいると、先ほどのマウンテンバイクのグループがやってきました。 「やっとピークに着いたぁ。ここは何処だろ」などと話し合っていました。 壊れ落ちた道標を指差して、「丸印がついているのでここが湯船山だと思いますよ」と教えてあげたのでした。 「いやぁ、標高1000mになると空気も少しヒンヤリとするなあ…」などとまた話が続いていきました。
湯船山を後にして、その先へと続く緩やかな尾根道を進んでいきます。 3分ほど行くと、また黒と黄色のトラロープが張ってある場所がありました。 滑り落ちたりしないように気をつけながら進んでいきます。 笹竹が生い茂ったり草が生い茂ったりする尾根道には、所々に大きな木が生えていたりします。 傾斜も余りなくて快適な尾根歩きが続きます。
白クラノ頭 (標高978m)
若干降ってから軽く登り返していきます。 道が少し広がってくると白クラノ頭に着きます。 湯船山から18分ほどで到着しました。 ベンチがひとつ設置されていますが、周りは樹木に覆われていて展望は得られません。 ここにも小会の道標が立っています。 それによると、白クラノ頭は「白ーノ頭」とも書くようです。 「湯船山 わが命」と書かれた小さなプレートも貼り付けられていました。 しばらく休んでいると、後から先ほどのマウンテンバイクのグループが追いついてきました。 「いやぁ、よく会いますね」と挨拶を交わして、先へと進んでいきました。 ここで道が二手に分かれています。 どちらも広めの道ですが、道標によると、右手の道は「林道に下る やぶこぎ」となっています。 林道へ降るのは避けたいので、ここは左手に降っていく広い道を進んでいきます。
白ーノ頭(しらくらのあたま)
「ー」は嵒とも。巌に通じ、岩のこと。 縦走コースには露岩は見られませんが、コースを外れると岩場があり、滝もあります。 この辺り、昭和30年頃までは名木アズサ(梓、皇太子の家紋の木)の大木がたくさんありましたが、 すべて切り尽くされてしまい、今はまぼろしの木となってしまいました。
広めの道を5分ほど降っていくと、降りの傾斜が増してきます。 道の両側にはロープが張られています。 これまでに二度あったロープが張られた所ではロープの世話になることはありませんでしたが、 ここはロープを握り締めながらでないと滑り落ちてしまいそうな坂道です。 鞍部に着くまで4分ほど続いているので、注意しながら降っていきます。
鞍部に着くと、その先は緩やかで広い尾根道が続くようになります。 次第に植林帯の中をいくようになります。 小会の設置した道標を過ぎ、その先の道標をふたつほど通過していきます。 15分ほどで植林帯を抜けると、右手が開けて明るい場所に着きます。 太陽の光を受けてススキの穂がきらめいていました。
ススキの向こうには、愛鷹連峰を見渡せる素晴らしい景色が広がっていました。 しばらくぶりの開けた展望なので、歩みを止めて眺めを愛でていきましょう。
峰坂峠 (標高720m)
眺めを堪能したら、その先へと進んでいきます。 植林帯や雑木林を3分ほど進んでいくと、少し下った先で明るくなった鞍部に着きます。 ここが峰坂峠で、白クラノ頭から35分ほどで到着しました。 ここでは道がX字形に交差しています。 ここにも小会の設置した道標があります。 それによると、右手の道は「林道5分 前の林を下り,イバラ・かやを分け下る」とあります。 左手の道は特に何も示してはありませんでした。 正面の道が尾根道で、樹下の二人まで35分、世附峠まで更に7分となっています。 コンクリート製のテーブルとベンチが設置されているので、ひと息入れていきましょう。
保安林区域図
この区域は森林がもっているいろいろな働きを守るため、保安林に指定されています。 保安林内で木を伐ったり、植物や土石を採取するときは許可が必要です。 くわしい事は右記へお問い合わせ下さい。
 (神奈川県足柄上地区行政センター農林部林政課)
緩やかな登りの山道を7分ほど進んで植林帯を抜けると、ススキが一面に穂を出していました。 正面にはこれから向う不老山がどっしりとした姿を現し、右手には愛鷹連峰が連なっていました。
悪沢峠 (標高715m)
ススキ原の向こうに不老山を見ながら緩やかに降っていくと、浅い鞍部にある悪沢峠に着きます。 峰坂峠から12分ほどで到着しました。 左手には植林帯が、右手にはススキが一面に生えています。 小会が設置した道標も立っていて、正面の道は「蘇峰台まで10分、世附峠まで18分」となっています。 今来た道は、「峰坂峠16分、湯船山100分」となっています。 右手のカヤトの中へも道が分かれていて、駿河小山駅への最短路とのことです。
現在地より駿河小山駅への最短路です。2時間5分。
赤いテープに沿い20mも行くと標識あり。 林の中の深く侵された道を下ると車道。そこに道標あり。
悪沢峠の先へと進んでいくと、正面に通行止めのロープが張られていました。 散策路は右手を回り込むようにして続くススキの生い茂る道を進んでいきます。 やがて登り坂になるススキの中の道を登っていきます。
樹下の二人
丘の頂上の一本の落葉喬木をめざし登る。眺望良し。
ヒオウギ
踏まぬよう、心やさしくお歩き下さい。 不老なる山のいのちです。 盗る者早老早死。 ヒオウギ−アヤメ科の多年草。山野に自生し、高さ約1メートル。 葉は檜扇を開いた形に似る。 種は黒く「ぬばたま」または「うばたま」という。 漢名、射干。 アヤメ科はやや湿った場所を好むのに珍しく何故かここに自生しています(ここでの花期は八月上〜中旬)。 不老の山を望むここがお気に入りなのでしょうか。 山のいのち、野の命!ふみつけぬよう、やさしく、お歩きください。
山椒薔薇子様
草刈り機で切られぬよう、人さらいにさらわれぬよう、 成長して美しい花をいっぱい咲かせてください。
檜扇を 開き微笑む 不老さま
むばたまの 黒髪ゆれて 熟女らが 不老の山に のぼる愛しさ
蘇峰台 (標高740m)
ススキ原の中に続く道を登っていくと、ほどなくして開けた場所に着きます。 ここが蘇峰台で、悪沢峠から6分ほどで到着しました。 周りには高い樹木が生えていないので、ぐるりと見わたせる景色が広がっています。 以前には「樹下の二人」と呼ばれていたのが蘇峰台と改称されたようです。 「樹下の二人」という名前の謂れについての記載は見当たりませんでした。 高村光太郎の詩集「智恵子抄」に収められている「樹下の二人」のことなのでしょうか。 でも詩の舞台はこの地方ではなかったような気が…。 まあ、蘇峰と静子夫人をその二人に見立てての呼び名なのかも知れません。 蘇峰台よりも「樹下の二人」の方が何となく趣きがあるように思えたりします。
樹下の二人 :「あれが阿多多羅山。あの光るのが阿武隈川。ここはあなたの生まれたふるさと。…」
蘇峰と夫人 :「あれが金時山、明神ヶ岳。あの光るのが駿河湾。ここはあなたの憩いの広場。」
蘇峰台について
昭和11年(1936)8月30日に徳富蘇峰(1863〜1957)ここに立つ。 (蘆花の兄、著作家、近世日本国民史・吉田松陰など、文化勲章) 静子夫人と2台のかごにのり、かごかつぎ人夫17人、随伴者など計50人。 当日のルート:午前4時山中湖〜水ノ木〜本棚ノ滝〜明神峠〜世附峠〜柳島〜小山町。 よって、ここを蘇峰台(そほうだい)とよぶ。
サンショウバラ
守り育てましょう。 清楚可憐なこの花に会いにここにいらっしゃる方が多いとか。 小会は微力を尽くし、この木の保護に努めています。 植林の中のものは邪魔にならない所に移したりしています。 山を愛する心優しい皆々様、この棘のあるサンショウバラを守ってください。
不老には 山椒ばらが よく似合う
振り返ると、左手には愛鷹連峰が、正面には白クラノ頭が、 右手には西丹沢の稜線が続く素晴らしい景色が広がっていました。 白クラノ頭の左手の奥には富士山の雄姿も見えていました。 よく晴れていて雲はかかっていなかったのですが少し霞んでいました。
静岡県指定 自然環境保全地区
ブナ・カエデ・ヒメシャラ・ヤマボウシなどに混じり、 ミツバツツジ・サンショウバラ・フジザクラ、そしてヤマシャクヤクなどの清楚な花花…。 林相、殊の外美し。 これらの花花が年々この山から消えてゆきつつあります。 絶滅しかけてるものも…。 当小会(会員2人)は老骨(77才、85才)に不老の活を入れてこの山を守らんと…。 山の自然を愛する方々に幸多かれと、 山の草木を盗み取る人間の心を正さんと、 −心をこめて−
入山の法度・掟
神聖ナル当山域、以下厳守ノ事。
・植物をとらない
・ごみは持ち帰る
・ご用たしは場所を考え、事後、土をかぶせる(ネコでもこれをするのです)
六根清浄 お山は清浄 汚すまじ この清らかな自然を!
ロッコンショウジョウ 六根清浄 フーローチョージュ 不老長寿 フーローフーシー 不老不死
 (2003.11 岩田作(77才))
壊れかけたベンチのそばに生えている一本の木が丁度木陰を作っていて、強い日差しを遮ってくれています。 昼時に影ができる所を選んでベンチを設置してあるのだと思われます。 「ハイキングコース巡視員」と書かれた赤い腕章をした4人連れが来ていました。 この辺りのルート整備などを担当しているNPOの方々のようで、コースの下草刈りに来ているみたいでした。 壊れかけたベンチを組み直して、座れるようにしてくれました。 何とも心優しい人たちでした。 周りの景色の写真を撮っていると、「これをどうぞ」といってパンフレットを手渡されました。 「コース別散策MAP」という題で、小山町が発行しているパンフレットでした。 富士登山と小富士コース、三国山稜コース、湯船山コース、不老山コース、足柄峠・金時山コース、 金太郎コース、足柄路コース、田園コース、宿場コースなどが紹介されているかなり大きなパンフレットでした。 中には「不老山ハイキングコース」と題した別のパンフレットも挟まっていたのでした。 「我々が頑張って整備しているこのコースへまた来てね」とのメッセージだったのでしょうか。
丁度昼時になったので、にわか仕立てのベンチに腰を掛けて昼食タイムにしました。 食事をしていると、世附峠の方から中年女性の二人連れが登ってきました。 登山靴を履いてリュックを背負い深めの帽子で決めたハイキングスタイルでしたが、 その内のひとりは日傘までもさすという完全防備でした。 ハイキングはしても日焼けだけは絶対にイヤという女心なのでしょうか。
サンショウバラです
小山町の依託で草刈りをされる方方へお願い
この辺は山椒ばらや種々の野草の保護区です。 草刈りの際には、これらの保護に特にご注意ください。
 (岩田)
お腹も満ちて景色も堪能したところで、正面に続くススキの原を緩やかに降っていきます。 正面にはこれから向う不老山が聳え、右手には愛鷹連峰が広がっていました。 振り返ると、蘇峰台の上には綺麗な富士山が頭を出していました。 世附峠の方から父親と息子の二人連れが楽しそうにやってきました。
豊かな緑 山火事注意
たばこ・たき火は完全に消そう!
 (森林国営保険、神奈川県)
世附峠 (標高715m)
やがて植林帯の中を降るようになると、蘇峰台から6分ほどで鞍部にある世附峠に降り立ちました。 左右には林道が通っていて、「間伐林道 不老山線(起点)」の看板も立っていました。 林道の左手は「浅瀬2.2km」、右手は「柳島経由駿河小山駅8.4km」となっています。 ここにも小会の道標が立っていて、本コースに寄せる篤い思いがびっしりと書き込まれていました。 これまでにあった道標によると、世附峠は「よづくとうげ」や「ゆづくとうげ」と振り仮名がふってありましたが、 「ゆづくとうげ」の方が多かったように思います。 「ゆ」の文字だけ色を変えたりしたのもありました。どうしても「ゆづくとうげ」と読んでほしいようです。
林道を左手に行くと…
この林道、不老山の中腹 神奈川県側(丹沢湖側)を巻き、番ヶ平を経て塩沢の上部で行き止まりです。 終点は有刺鉄線で囲まれていて、小山町の生土へ抜けることはできません。
湯船山ハイキングコース
本コースは、1965年の静岡県スポーツ祭山岳競技が行われた山域であり、登山者に深く愛されています。 自然の樹林が多く、小山町随一のハイキングコースです。 なのに、当局は全く手を入れず放置し、経路は荒れ、道標も一本残らず朽ち果ててしまいました。 小山町が最近建てた、この金太郎の道標も、何故か、本コースを無視しています。 湯船山はひどく冷遇されています。 この不遇の山に光りをと、道をととのえ、道標を完備しました。 本コースの難点は明神峠へのバスの便がないことです。 とばす車をさけ、排気ガスを吸い、コンクリート道路を歩くのは不快です。 不老山から金時公園への道も、大半は悪評判の不快的な道路です。
富士急様 明神峠までバスを昔のように運行して下さい。 土・日・休日(シーズン中) 右、御願い申し上げます。
地図の訂正について
一部の地図に「世附峠西側は廃道状態のため縦走は不敵」とありますが、 1994年8月まではその状態でしたが、その後刈り払いがなされ、 ボランティアの手で楽しい道標も完備されて、家族づれでも安全に楽しく歩ける一般ハイキングコースとなりました。 乞、ご期待。
 (責任者−「湯船山を愛する会」岩田)
林道に降りてすぐ左手にある道標「不老山1.3km」に従って、正面にある山道を登っていきます。 道標のすぐ上にはベンチが幾つか設置されていました。 小会の道標によると、この世附峠(715m)から不老山(928m)までは、高度差213m・45分とのことです。
右手が開けていていい眺めが広がっていたので、 不老山へ向けてのこれからの登りに備えてちょっと休憩していきました。
レットデーターブック絶滅危惧種 クマタカ
ここの南西300mの木に止まっていた巨鳥を発見(1994年12月末)以来、小会では調査を続けました。 98年3月、重大ニュースが入りました。 「世附峠付近にクマタカが営巣している」(神奈川県庁 国に報告)。 注:その位置は言えないという。本によればクマタカは警戒心が強く、営巣中には特に神経質で敏感であるとか。 世附川上空、不老山上空を高く、大きく舞うクマタカの勇姿が続々と報告されています。 ヘビを鷲掴みして飛び立つ姿も目撃されました(97年10月 湯船部落奥)。 一つがいが安定して生息し続けるには数千ヘクタールの生活圏が必要という。 この辺一帯(世附、大又沢、悪沢、湯船山、中島、生土)はクマタカ(すべての野生の動植物を含め)の 「緑の回廊」−環境庁構想−として保全を図るべきでしょう。 クマタカや野生生物が減少し絶滅していく社会は健全ではあり得ないと思います。 情報などありましたらお手数乍らお知らせ下さい。
 (岩田)
不二見台
植林帯の中に続く横木の階段を登っていきます。 これまでの緩やかな尾根道に比べると傾斜があって、息が切れてしまいそうになります。 3分ほどで横木の階段を登り切ると、間隔の広い階段状の登り道になります。 世附峠から15分ほど登っていくと、右手が開けた場所に着きます。 ここにも小会の立派な道標が立っていて、篤い思いがびっしりと書き込まれていました。 道標によると不老山への「ほぼ中腹」とのことです。 右手の樹木が切り払われていて、富士山が綺麗に見えていました。
ひと休みしませんか Let's have a coffee break!
ここは不二見台です。 「玲瓏として 久方の 天の一方に おわしける」"不二の山"の無二の見晴台です。 ここが最も華やぐのは、初夏6月上旬、山椒ばらが不老の山に咲き、 ほととぎすがトランペットを高らかに奏で、残雪の富士が躍り出て壮大なオペラを演じる頃ですが、 年間、四季おりおりのおいでをお待ちします。 求婚の条件として、不死の山にある不老不死の薬を求めたのはかぐや姫。 不死はともかく86才にして全く壮健、不老そのもの、小会の尾崎翁の不老の活源は、ここ不老山にあります。 かぐや姫の求める、現代の不老長生、不老長寿、不老長久の妙法、霊方は、 ここ不老の山に足しげく登ることと思いますが、いかがでしょうか。
現在地について
富士山が見えるよう、ここの国有林のヒノキを許可をえて切らせていただきました。 さて、ふじ山の本日のながめ?あいにくでしたら右の写真や次の歌でご想像ください。
不二の山 玲瓏として 久方の 天の一方に おはしけるかも (北原白秋)
ヒオウギ
右上の矢印の所に自生しています。 小会(会員2名、77と86才)は、山の宝、山のいのちであるこれらの花花を守らんと、 老骨に不老の活を入れ、鋭意努力してきました。 が、しかし、悲しいかな、次々と草花や花の大木までもが悪質な人に盗掘されています。 花花の保護を心より御願い申し上げます。 とりどりに 野に咲く花の 愛しさよ。 半開きのふくよかな白い花、匂うばかりの山のかぐや姫。 持ち帰り、家で育てる、それはなりません。 国民みんなのもです。山の"一隅を照らすもの国の宝なり"。 それは国宝泥棒です。かぐや姫の拉致デス。
山ノ植物ヲ取ル者 入山ヲ許サズ −不老明神−
不老山(南峰) (標高927m)
富士山の眺めを堪能したら、不老山へ向って更に登っていきます。 雑木混じりの植林帯に続く道を13分ほど登っていくと不老山に着きます。 ここは不老山の南峰で、こじんまりとしたピークです。 ベンチもあるので、景色を眺めながら休憩していきましょう。 ここにも小会の設置した道標が立っていて、篤い思いが綴られていました。 この東側に続く平坦な尾根を5分ほど進んでいくと不老山の頂上があります。 標高は928mで南峰と殆ど同じですが、ずっと広い場所になっています。
南峰の山頂では壮年の男性が一人休んでいました。 「何処から来られたのですか?」と聞かれたので「明神峠から歩いてきました」と答えると、 この男性は、「山登りは健康のために数年前から始めて、いつも自動車を利用して行く」とのことでした。 やはり家の中にじっとしていると、ちょっとした段差でも躓くが、 こうして山登りをしていると躓かなくなったのだそうです。 この日は、この奥にある石棚山へ登ってきたがまだ時間に余裕があったので、 もう一つと思ってこの不老山へ登ってきたのだとか。 ここに着いた時にマウンテンバイクのグループが出発準備をしていたそうです。 「ああ、そのグループなら私もここに来るまでに何度か出会いました」と、会話はしばらく続いたのでした。
生土−駿河小山県境尾根コース 6.3km 1時間42分
本コースは正統的なルートなのですが、なぜか荒れていました。 そして「山と高原地図」に「(迷)歩道の一部崩落のため、特に登りは迷いやすいので注意」と 記入されて一般ハイカーに敬遠され、「新ハイキングコース」'95年9月号には、 「歩く人の少ない県境尾根」と記されています。 そこで、この尾根を愛する小会(会員2名:69才,77才)では、老骨に不老の活を入れて、 コースの整備に努めました。 最初の一本の道標を世附峠に立ててから早や一年、三国山〜明神峠〜湯船山〜不老山〜生土の山へと 県境尾根コース、どなたも不安なく歩けます。 どうぞ、このコースをお楽しみください。
 (湯船山・不老山を愛する会 代責者 岩田、尾崎)
不老山の南峰は西側が開けていて、素晴らしい展望が広がっていました。 これまで歩いてきた湯船山から三国山へと続く稜線の向こうには、雄大な富士山が聳えていました。 まだ秋浅い季節だったので冠雪はしていませんでしたが、 やはり富士山と云えば、白く冠雪した姿を眺めたいものです。 最初の明神峠バス停から三国山へは40分ほどのようなので、 いつの日にか、三国山の山頂から富士山を眺めてみたいものです。 ここよりも富士山に近い所にあるので、もっと雄大な姿を望めるのだろうと思います。
サンショウバラ
バラ科の落葉潅木。わが国の富士・箱根地方の特産で、 高さ約2m、枝に棘が多い。葉は羽状複葉で、形がサンショウに似る。 初夏、淡紅色の花を開き、棘の多い果実を結ぶ。(広辞苑)
人工林に置かされてわが国に残る山椒ばら。 不老山の花期は5月中頃か。 ほととぎすも渡り来て、特異な声で鳴く。 「テッペンカケタカ、ホッチンカケタカ、トッキョキョカキョク、キョッキョッキョ」 この時季、花を愛し自然を愛する心優しい女性方も多く、 不老の山はいっそう華やぎ若返ります。
あしびきの 不老の山を 越え来れば 山ほととぎす 遠近に鳴く
良寛さまの歌の替え歌(国上の山→不老の山) (岩田)
生土分岐
不老山の南峰からは道が二手に分かれています。 角に立つ道標によると、左手の道は「不老山0.2km」、 右手の道は「金時公園4.5km、駿河小山駅6.3km」となっています。 今来た道は「世附峠1.1km、駿河小山駅9.3km、浅瀬3.3km」となっています。 別の道標には、左手の道は「不老山5分」、右手の道は「金時公園100分」、 今来た道は「世附峠20分」となっていました。 不老山には以前にも登ったので、今回は立ち寄らないことにして、 道標「金時公園」に従って右手の道を進んでいきました。
緩やかな尾根道を2分ほど進んでいくと分岐があります。 道標によると、左手の道は「生土経由駿河小山駅6.5km」、 右手の道は「金時公園4.4km、駿河小山駅6.2km」となっています。 前回来た時には左手の尾根筋を歩いたので、今回は右手に降っていく道を歩くことにしました。
水源かん養保安林
ここは、国有保安林です。 許可なく木を切ったり、自生植物や土石などを掘ることはできません。
 (静岡県森林警察署)
雑木混じりの植林帯に続く歩きやすい道を緩やかに降っていきます。 12分ほど降っていくと、尾根筋に分岐がありました。 左手に降っていく細い道があるのですが、その道を指している部分が何故だか消されていました。 塗られたペンキはまだそれほど古くはない感じだったので、 廃道になってからそれほど年月が経っていないということなのでしょうか。 道標「金時公園3.6km、駿河小山駅5.4km」に従って、正面の尾根道をそのまま進んでいきます。
不老千人
4分ほど進んでいくと「一般ハイキングコース 540m 12分で中島林道です」と書かれた道標を過ぎていきます。 広くて緩やかな道を10分ほど降っていくと、開けた場所に降り立ちます。 左手には林道が掠めていきます。 これが先ほどの道標にあった「中島林道」だと思われます。 ベンチも設置されていて、不老山への登りの時には、ひと休みするのによさそうな場所です。 ここにも小会の道標が立っていました。 それによると、この場所は「不老千人」というようです。 また、「林道を左手へ戻っていくと生土、正面へ降っていくと中島」ともなっていて、 「仙人みち」として、林道と平行して続く山道も示されていました。
このまま林道を降っていくのも趣きに欠けようというものなので、 原っぱの先に続く「仙人みち」を歩いていくことにしました。 その入口には道標「金時公園3.0km、駿河小山駅4.8km」も立っていました。 歩き始めの所には草が生い茂っていました。 この先は大丈夫なのかと心配になったりもしましたが、すぐに歩きやすい山道になります。 少し窪んだ所があって「不老の霊泉」と書かれた案内板が立っていました。 泉が湧いているとのことですが、上から覗いた感じでは、それらしい水は見当たりませんでした。 草の下には湧き出ていたのかも知れません。
ここを不老の千(仙)人広場とします。 不老山に千回登らにゃ仙人にはなれんぞぇ。
不老の霊泉
不老山に降る雨が厚いスコリア層に浸透ろ過され、ここに湧き出ています。
かの更級日記の一節 「横走りの関のかたはらに、岩壺といふ所あり。 えもいはずおほきなる石の四ほうなる中に穴のあきたる中よりいづる水の、きよくつめたきことかぎりなし」と。 ここには、このような趣きがあります。さらしなの姫君の気分で、この水を味わって下さい。 林道工事がこの真上で進行されています。 この清らかな泉は土砂に埋もれ、かの岩壺といふ所のごとく消え去ってしまうのでしょうか。
幽玄なる 不老の山の 石清水 後の世までも 守り残さむ
送電線鉄塔
「ハイキングコース」と書かれた道標が点々と設置された山道を進んでいくと、 4分ほどで送電線の鉄塔に下に出ます。 右手が開けていて、富士山も大きく見えていましたが、 無粋な送電線に邪魔をされて、趣きは今ひとつといった感じでした。 鉄塔の先にある「中島へ」の道標に従って、植林帯の中へと入っていきます。
中島林道
壊れた小会の道標を過ぎていくと、鉄塔から9分ほどで再び林道へ降り立ちます。 先ほどの不老千人から続いている林道だと思われます。 角に立つ道標によると、左手は「林道経由不老山2.5km」、 右手は「金時公園2.4km、駿河小山駅4.2km」となっています。 今降ってきた道は「不老山2.3km」となっていました。 林道を歩くよりも200mだけ近道ということでしょうか。 ここからは右手への林道を緩やかに降っていきます。
中島貯水分岐1
広くて歩きやすい林道を緩やかに降っていきます。 左手には、丹沢の峰々が樹木越しに見えていました。 送電線の鉄塔「田代幹線(里)338」を過ぎていくと、 林道に降りてから12分ほどで、細い山道が右手に分かれていきます。 角に立つ道標によると、右手の山道は「中島貯水経由 金時公園2.0km、駿河小山駅3.8km」、 左手の林道は「金時公園1.7km、駿河小山駅3.5km」となっています。 林道歩きも趣きがありませんが、ここは300mほど近いという左手の林道を降っていきました。
中島貯水分岐2
林道を更に7分ほど降っていくと、再び分岐があります。 角に立つ道標によると、正面の道は「中島貯水経由 金時公園2.1km、駿河小山駅3.9km」、 左手に戻るようにして続く道は「金時公園1.3km、城山1.7km、駿河小山駅3.1km」となっています。 ここでも金時公園へ近い方の左手の道を進んでいきました。
城山分岐
左手に戻るようにして進んでいくと、道は次第に細くなってきます。 歩く人も少ないのか、道には草も生えていました。 しかし、自動車は通れる幅はあって、轍の跡がしっかりと続いています。 10分ほど進んでいくと、送電線の鉄塔「明神線7」の袂を過ぎていきます。 その先へ2分ほど進んでいくと、少し広くなった場所に着きました。 角に立つ道標によると、「城山0.8km」が左手へ曲がっていく道を指しています。 「金時公園0.5km、駿河小山駅2.2km」が正面を指していますが、しっかりした道は見当たりません。 道標の指す正面の草むらを探ってみると踏み跡があったのでその中へと分け入っていくと、 すぐに車止めの杭が何本か立っていました。 脇には「金時公園経由 駅」との道標もありました。
植林帯を過ぎて雑木林を降っていくとすぐにT字路があります。 どちらへ行けばいいのかと周辺を見渡していると、 「遊歩道 金時神社 徒歩20分」の道標が向こうを向いて立っていて、右手を指していました。 先ほどの道標には「金時公園0.5km」とあったので、 500mの距離で20分もかかるはずはなかろう、これはきっと金時公園を取り巻く遊歩道に違いないと思い、 ここは左手へ進んでいきました。 間隔のある横木の階段状の広い道を降っていきます。 所々にはベンチも設置されていて、まさに「遊歩道」という感じがします。
金時公園
遊歩道を8分ほど降っていって正面に赤茶色の屋根の建物が見えてくると、舗装された道に降り立ちます。 左手へ緩やかに降っていくと、ほどなくして右手に金時公園があります。 不老山の南峰から1時間40分ほどで到着しました。 公園の入口には「坂田金時誕生之地」との看板が立っていました。 大きな「金時公園周辺案内図」もありました。 それによると、先ほどの分岐から続く道は、やはり金時公園をぐるりと回る遊歩道のようです。 一周40分ほどのコースで、途中には展望台や観察の森があるようです。 広場の先には「金太郎 大まさかり」があり、その前には犬と熊の像も控えていました。
金太郎 大まさかり
金時公園は昭和10年4月に開園しました。 このとき公園のシンボルとして鉄製の大まさかりが近郷の小学生達の寄附等により建造されました。 ところが太平洋戦争の際、資材として供出されました。 昭和55年から小山町金時まつりが盛大に挙行されたことと並行し、 大まさかりの復元の希望が町民の中から湧き、このたびオールアルミ製の大まさかりが寄贈されました。
 (三菱金属(株)富士小山アルミ機器工場より昭和56年4月寄贈)
おねがい
みなさんの公園です。次のことを守ってたのしく利用しましょう。
1.植物をおったり、昆虫をとったりすることは辞めましょう。
2.紙くずや空カンは持ち帰りましょう。
3.自転車、オートバイの乗り入れはできません。
4.たき火はしないで下さい。
5.がけ附近での遊びは禁止します。
 (小山町)
金時神社
金時公園の「大まさかり」の右手からその奥へ入り、短い石段を登っていくと金時神社があります。
金時神社の由緒
祭神は坂田金時、神域は小山町中島、金太郎が呱々の声をあげた山崎家を含む坂田三軒のあった「金時屋敷」の跡で、 その屋敷裏にあった金時産湯の水「ちょろり七滝」は今尚その清流に古き昔を偲ばせる水音を響かせ、 古風の生家は境を接して現存している。 幼名金太郎、「金」の字を鮮かな腹掛けをして猿や熊と力を競い、 猪の鼻嶽(今の金時山)の頂上でよく遊んだ。 この山々と恵まれた環境の中で力逞しく心凛々しい怪童に育てられた。 金太郎は後見出されて源頼光の臣となり、坂田金時と名を改め、頼光四天王の一人として、 丹波の国大江山の強賊酒呑童子を破った勇名は永く語り伝えられている。 昭和9年町有志の意により、旧来の小祠に社殿を造営し、境内を拡張し神域を整え、 子ども達の守り神として長く郷土の誇りたらしめた。
 (小山町)
金太郎伝
一、天暦10年(958)5月 誕生
中島(現・小山町中島)の彫物師十兵衛の娘、八重桐は京にのぼり、大宮人 坂田蔵人と結ばれ懐妊したので 故郷に帰り金太郎を生んだが、まもなく蔵人が亡くなったので京へ帰らず中島で金太郎を育てた。 大きくなってからは金太郎は母に孝養をつくし、足柄山で熊と相撲をとったり、大鯉をつかまえたりして、 智・仁・勇をそなえた立派な子どもとして成長していった。
一、天延4年(976)3月21日 源頼光と対面
源頼光は上総守護の任期が終って、足柄峠にさしかかったとき、怪童金太郎と出会い、 その力量を見ぬいて主従の縁をむすぶと共に坂田公時と命名し、京にのぼって頼光四天王の一人となった。
一、正暦元年(990)3月26日 大江山酒呑童子退治
丹波の国、大江山(現在・京都府大江町)に酒呑童子が住み、都に出てきては悪いことをしたので、 勅命により頼光を大将に藤原保昌を案内として、四天王六人が山伏姿に身をかえて、 神変奇特酒(眠り薬入り酒)をもって酒呑童子を退治した。
一、寛弘7年(1011)12月15日 没
九州の賊を征伐のために筑紫(現在・北九州市)にむかう途中、 作州路美作勝田荘(現在・岡山県勝央町)に於いて重い熱病にかかり五十五歳で亡くなった。 勝田の人々は公時の武勇を慕い、倶利加羅(剛勇の意)神社を建てて葬った。現在は栗柄神社と称する。
一、昭和9年 金時神社 建立
子供の頃は、気はやさしくて力持ち、大きくなっての武勇をたたえて生地跡(坂田屋敷と呼ばれていた)に建てたもので、 安産、子育ての神様として有名である。 例祭 五月三日、四日
 (小山町観光協会、金時神社奉賛会)
金時公園を後にして、道標「駿河小山駅1.8km」に従って左手の道を進んでいきます。 住宅地の中に続く舗装道路を2分ほど進んでいくと、国道246号の下をくぐっていきます。 更に道なりに進んでいくと、「東海道400年祭 金太郎誕生伝説街道」と書かれた看板の立つ建物がありました。 「金太郎探索実行委員会 事務局」とも書き添えられていました。 その建物を過ぎていくと十字路があります。 正面に野沢川に架かる中野沢橋がありますが、橋は渡らずに左折していきます。 川沿いに3分ほど進んでいくと県道394号に出ます。 右手に六合橋がありますが、左折して県道394号を進んでいきます。
富士見橋
街中の道を真直ぐに進んでいくとY字路があります。 県道は左手へと続いていますが、右手にある鮎沢川に架かる富士見橋を渡っていきます。 横断歩道を渡った所にある歩道橋の袂には、小会の設置した道標がありました。 前回不老山に登った時に下山路としたルートは国道の横断が危険なため廃止され、 代わりに新ルートが開設されたとのことです。 「歩道橋は上らず、川沿いに400m行く、フジボウの門前で横断、右図のように進む」 と略図付きで案内が記されていました。
不老山 新ルート(爽快に県境尾根を行く)
ここから登山口(国道246と立体交差する所)まで13分。 さて、この歩道橋の「…心とベルト」の「ル」の向こうの100万ボルトの鉄塔の所への急登25分。 そこからは県境尾根をルンルンと行く。 正に壮快爽快。不老山まで3時間。 ♪みねをさしてさあのぼれ!
駿河小山(するがおやま)駅
富士見橋を渡っていくと、「ゆったり湯」への案内板があります。 時間があれば汗を流してさっぱりとしましょう。 その先に御殿場線の第二小山踏切があります。 踏切を渡って左手へ続く車道を6分ほど進んでいくと、駿河小山駅(JR御殿場線)があります。
ゆったり湯
ハイキングの汗、さっぱり
左へ90m、町の温泉
¥300円(2時間) 午前10時〜20時まで 月曜休(祝祭日なら火曜休)