シダンゴ山
散策:2004年03月下旬
【低山ハイク】 シダンゴ山
概 要 シダンゴ山は丹沢山塊の南側に位置する山です。 それ程高い山ではありませんが、山頂からは360度の素晴らしい展望が得られます。 家族連れでも手軽に登ることができるとあって、休日には多くのハイカーで賑わいます。
起 点 松田町 寄バス停
終 点 松田町 田代向バス停
ルート 寄バス停…大寺橋…大寺休憩所…猪防護柵…シダンゴ山…秦野峠分岐…宮地林道分岐…タコチバ…休養村分岐…宮地山…宮地林道出合…田代橋…田代向バス停
所要時間 4時間00分
歩いて... シダンゴ山の山頂付近には少し急な箇所もありますが、 山頂からの素晴らしい展望を楽しみにして登りましょう。 全体的にはそれ程苦労するようなこともなく、 休憩時間を入れても4時間ほどで歩くことができる短いコースです。
関連メモ 寄自然休養村, 秦野峠林道, 高松山北尾根
コース紹介
寄(やどりき)バス停
新松田駅(小田急小田原線)から、寄行きバスにて25分、 1時間に1本程度の便があります。
 土曜 7:13 7:50 8:25 9:05 9:40 10:50 11:55...
 日曜 7:13 8:04 8:25 9:05 9:40 10:50 11:55...
松田駅(JR御殿場線)も新松田駅と隣接しています。 電車の本数は少ないですが、JRを利用してもいいでしょう。 寄は松田の市街地からそれほど離れていませんが、深山の趣きがある処です。 寄へ向かうバスでは左側の席に座りましょう。 車窓からは深く切れ込んだ谷筋がはるか下方に見え、 まるで空から地上に舞い降りるような不思議な気持ちを体験できます。
自然休養村管理センター
バス停を降りた所に自然休養村管理センターがあります。 周辺に棲む野生動物の剥製や解説文などが展示されています。 ここで松田町トレッキングマップをもらってから歩き出しましょう。 今回歩くシダンゴ山や宮地山などのコースが載っていて、大変に参考になります。 また、バス停の横にある「松田町寄自然休養村案内板」でも今回のコースが紹介されています。
大寺橋
バス停の前には中津川が流れています。 そこに架かる大寺橋を渡っていきます。
付近の川辺は、ビオトープ(自然植物園)として整備され、 中津川沿いに田代向バス停まで散策路が続いています。 川面とほぼ同じ高さで続く散策路からは、川へジャブジャブと入っていくことができます。 お弁当を持参で、川遊びをするのも楽しいかも知れません。
大寺橋を渡り、その先の坂道を登っていきます。 途中で何度か道が分岐していますが、適所に「シダンゴ山」を示す道標が設置されているので、 それに従って登っていきます。 住宅地を進むにつれて、次第に茶畑が目だつようになります。
茶畑の中の農道を進んでいきます。 次第に標高が高くなり、振り返ると寄地区が見渡せるようになってきます。
ここは農道です。 地元者優先。 途中の待機所は駐車禁止です。
 (松田町、松田町農業委員会)
ここから皆さんの食卓へ
農地に空カン空ビンすてないで!
 (松田町、JAあしがら農政対策協議会)
大寺休憩所
大寺橋を渡ってから15分ほど登ってくると、東屋とトイレが設置された休憩所があります。 ここに、宿泊施設・キャンプ場・あそび施設・交通機関・公共施設などを 紹介した寄の周辺案内図がありました。 今回のシダンゴ山・宮地山のハイキングコースも載っていますが、 ルートを確認するには図がちょっと小さ過ぎでした。
寄自然環境保全地域
636.2ha 自然を大切に
建築物の新改増築、土地の形質変更等は届出が必要です。
 (神奈川県足柄上地区行政センター環境部、松田町経済課)
休憩所を後にして少し進んでいくと水道施設があります。
ゴミ、廃棄物は自然の敵です
「持ち帰りのマナーを一人、一人心に」
森の水源は貴方の家の水道につながっています。
 (松田町、寄地区振興協議会環境美化委員会)
水道施設につき立入禁止
 (足柄上保健所)
注意
ハンターのみなさん! この附近に住宅・農耕地等があります。 狩猟に注意しましょう。
 (神奈川県)
ここは農地です。 不法投棄はやめましょう。
 (松田町、松田町農業委員会)
満開の梅を見ながら農道を登っていくと、やがて分岐があります。 ここにかなり古くなった「宮地山・シダンゴ山ハイキングコース案内図」があります。 この案内図には、「宮地山」の下に45分、「シダンゴ山」の下に2時間10分と記されていましたが、 ここからシダンゴ山の頂上まで50分ほどで着いたので、コース全体の所要時間なのかも知れません。 シダンゴ山へはどちらへ行けばいいのかは書いてありませんが、 左手の道は違うように思えて、正面の坂道を進んでいくことにします。
自然環境保全地域
自然を大切にしましょう
建築物の新改増築、土地の形質変更等は届出が必要です。
 (神奈川県)
一般車両進入禁止
この先通り抜けできません
 (松田町、大寺農道組合)
ここからは一段と傾斜が急になってきます。 ゆっくりと登っていかないと息が切れてしまいそうです。
再び茶畑が広がってきます。 茶畑の周りには大きな扇風機のようなモーター付きのプロペラが高い柱の上に設置されていました。 この畑だけではなく、ほとんどの茶畑に設置されています。 何のためのものかはよく分かりませんが、虫除けの為とか霜除けとか、 何かお茶の木を守ることに関係しているように思えます。
振り返ると、寄地区が眼下に広がっています。 これからしばらくは見通しがきかない山道になるので、しばらく眺めを楽しんでいきましょう。
猪防護柵
急な坂道の先には柵が見えてきます。 この先は通行止めなのかと思って辺りを見回してみると、どうやら、猪除けの柵のようです。 扉を開けて向こう側へと進んでいきます。 コンクリート舗装された農道もここで終わり、この先は山道になります。
猪防護柵の扉は必ず閉めてください
扉を締めて下さい!!
猪による田畑への害を防ぐための防護柵です。扉をあけたら必ずしめてください。
杉林の中の道を10分ほど登っていくと十字路があります。 右は寄休養村管理センターへ降っていく道で、 シダンゴ山へは道標に従ってこのまま正面の道を登っていきます。
発砲危険!
近くにハイキング道路あり
危険!
 (神奈川県)
十字路を過ぎて3分ほど進んでいくと、右手から広い道が合流してきて、 少し開けた感じの場所があります。 しっかりと整備された道ではなかったので、まだ建設途中の林道なのでしょうか。 しかし、建築機材などは見当たらなかったので、これで完成ということかも知れません。
更に8分ほど進んでいくと、道端にベンチがひとつ設置された場所があります。 周囲は樹木に覆われていて展望は得られませんが、 1時間近く歩いてきたので、ちょっと休憩していきましょう。 ここからシダンゴ山の頂上まではあと25分ほどです。
しばらくは杉林の中の石ゴロゴロの道が続きますが、 道幅も少し広がってきて、そんなに歩き難くはありません。
その内に、間伐などで伐採した木を利用して作った横木の階段が現れます。 道幅が広くて横木の間隔も結構あるので、そんなに歩きにくくはありませんが、 登りの傾斜も結構あったりして、まだ春浅い季節だというのに少し汗ばんできました。
横木の階段も10分ほどで終わり、正面が次第に明るくなってきます。
杉林が途切れて低木が続くようになると、シダンゴ山の頂上はもうすぐです。
シダンゴ山 (標高758m)
低木の中を少し登っていくとシダンゴ山の頂上に着きます。 これまでの見通しの利かない山道から一転して、遮るものが何もない360度の大パノラマが広がっています。 これまでの登り道の苦労が一度に吹き飛んでしまいそうです。 シダンゴ山の頂上には小さな祠が建っていて、シダンゴ山の由来が記されていました。 この祠は心ないハイカーによって壊されて石の屋根が残るだけになっていましたが、 平成5年になって新しく建立されたようです。 祠のそばには丹沢の野生動物の解説板や周辺地図が倒れていました。
シダンゴ(ウ)山由来
シダンゴ(ウ)は古来震旦郷と書く。震旦とは中国の旧異称である。 一説に欽明天皇の代、仏教を寄の地に伝える仙人があり、大寺の地、この山上に居住し、 仏教を宣揚したという。当時、箱根明神岳や丹沢の尊仏山(塔ヶ岳)にも同様の仙人がおり、 盛んに往来した形跡があったという。 この仙人をシダゴンと呼んだことから地名が起ったといわれ、 シダゴンとは梵語で羅漢(仏教の修行を積みさとりに達した人)を意味し、 シダゴン転じてシダンゴウ(震旦郷)というようになったともいう。 この山は現寄神社(旧弥勒神社)の元宮とされ、白馬にまたがった弥勒菩薩が頂上より 中津川に飛びおりた時の馬のひずめの跡が河原の大石に残ったとの伝説があり、 この石を見たという古老が現存されている。 (石は堰堤工事により現在は砂中に埋没)。 「白いお馬にめされた弥勒、弥勒やしろの春祭り」と、寄民謡にもうたわれている。 大寺の人は祭礼の朝、毎年交代でこの祠に参拝している。
 (平成5年11月吉日 大寺地区民一同建立)
丹沢の野生動物
丹沢は本州産の獣類のほとんどが生息している地域で、野生動物の宝庫といえます。 大型哺乳動物の代表的なものとしては、ツキノワグマ、シカ、カモシカなどがあり、 このうちシカは比較的多く、特に桧洞丸、蛭ヶ岳、丹沢山などの主稜部とその周辺では 登山中しばしば見かけることができます。 このほか、イノシシ、キツネ、タヌキ、アナグマ、ノウサキ、テン、イタチ、サル、 ムササビ、モモンガ、リス、ヤマネなども生息しています。 鳥類の分布を高度差で分類すると、山頂近くでは、ビンズイ、ルリビタキ、ノビタキ、ウソなどの 亜高山類、中腹では、カケス、イカル、ヒヨドリ、オオルリ、カワガラス、アカゲラ、ジュウイチ、 ヤマドリなどが見られます。山麓には、ハシブトガラス、ハシボソガラス、ムクドリ、ホオジロ、 キセキレイ、トビ、ノスリなどが見られます。
 (環境庁、神奈川県)
シダンゴ山はそれほど高い山ではありませんが、 富士山・秦野峠・伊勢沢の頭・檜岳・雨山・蛭ヶ岳・鍋割山・塔ノ岳・三ノ塔・大山・ 弘法山・中山峠・松田山・明神ヶ岳・高松山などを見渡すことができます。 冠雪した富士山も間近に見えましたが、手前の山に邪魔をされて少し「かくれんぼ」状態でした。 丹沢の峰々にもまだ雪が残っているようでした。
シダンゴ山からは、登ってきたのと反対側の道を降っていきます。 こっそりと顔をのぞかせている富士山を正面に見ながら進んでいきます。
秦野峠分岐
低木もすぐに終わって杉林の中の横木の階段を降っていきます。 登ってきたときの広い道とは違って狭い山道になります。 かなり急な坂道ですが、7分ほどで鞍部に着きます。 新しく設置された道標にはシダンゴ山と宮地山が記されていますが、 そばに古い道標が倒れていて、それには秦野峠とシダンゴ山が記されていました。 尾根筋をこのまま真直ぐに進んでいくと秦野峠へ続いているようです。 宮地山へは道標に従って左へ戻るようにして降っていきます。
これまでの急坂とは違って、山腹に沿って比較的緩やかな道が続くようになります。 小さな木橋を渡って杉林の中を降っていきます。
33番鉄塔
秦野峠分岐から15分ほど降っていくと、送電線の33番鉄塔があります。 その下をくぐって更に降っていきます。
緑を大切に
火の用心
あぶない!!
のぼるのはやめましょう。
宮地林道分岐
鉄塔から3分ほど進んでいくと、道が二手に分かれています。 右は宮地地区へと降っていく宮地林道で、左は宮地山への尾根道です。 どちらの道を進んでいってもこの先で合流しますが、 道標に従って、宮地山を目指して左側の尾根道を進んでいきます。
しばらくは、杉林の中を広くて緩やかな道が続きます。
杉林も7分ほどで終わり、やがて雑木林へと変わってくると、 次第に登り坂になってきます。
タコチバ (標高592m)
雑木林を6分ほど進んでいくと小さなピークに着きます。 ここに「シダンゴ山→」と「宮地山」の道標がありましたが、 いずれも壊れていて、はっきりとは分からなくなっていました。 「ここが宮地山ですよね?」と言って休憩している方を見かけました。 私も初めて訪れた所なのでよく分からなかったのですが、 ここは宮地山ではなく「タコチバ」というようです。 宮地山はもう少し先の方になります。 「宮地山」の道標には矢印が見当たらなかったので、そう思われたのかも知れません。
急な坂道を降っていくと、6分ほどで開けた所があります。 ベンチもひとつ設置されているので、景色を楽しんでいきましょう。
神奈川県「水源の森林づくり」契約地(水源分収林)
水資源を大切にしましょう。
 (神奈川県環境農政部水源の森林推進課)
休養村分岐
更に3分ほど降っていくとちょっとした鞍部に着きます。 ここで道が二手に分かれています。 左手は「大寺・休養村管理センター」への道で、宮地山へは右手の道を登っていきます。 そばには「自転車での下降には充分に注意してください」という注意書きがありました。 この辺りまで自転車で来る人がいるのでしょうか。
雑木林の中に続く緩やかな道を登っていきます。 明るい道が続いています。 道端の木々も芽吹き始めていました。 新緑の季節ももうすぐのようです。 6分ほど進んでいくと広くなった場所に着きます。 そこにある道標は右手「田代向」を示していますが、左手にほんの少しいくと宮地山の山頂に着きます。 シダンゴ山の頂上から1時間ほどかかりました。
宮地山 (標高512m)
宮地山の山頂の向う側は植林地で、こちら側は雑木林になっています。 その間は金網で区切られて立入できなくなっていて、 「頂上」という雰囲気は余りしませんでした。 植林地と雑木林に囲まれていて、それほどの展望は得られません。 周りには何故だかカラスが沢山いて、カァカァとうるさく鳴いていました。 そばには食べ物になりそうなものも見当たらないし、 カラスの寝座にでもなっているのでしょうか。
先ほどの道標の所まで引返し、「田代向」に向けて緩やかな道を降っていきます。
山火事用心!
 (足柄上消防組合、日本損害保険協会)
宮地林道出合
12分ほど降っていくと林道に出ます。 この林道は、33番鉄塔の先で分かれてきた宮地林道です。 ここに「宮地山・シダンゴ山ハイキングコース案内図」があるので、 田代向までの道順を確認しておきましょう。
松田町の自然遊歩道
寄自然休養村で最も人気があるのがシダンゴ山。 家族連れで手軽に登れることから多くのハイカーで賑わう。 富士山をはじめ丹沢の山々、松田山などがぐるっと展望できます。
ここからの所要時間
宮地山:20分、シダンゴ山:1時間45分、シダンゴ山経由バス停「寄」:2時間50分
これより先、私設林道につき、関係車輌以外の通行できません。
 (大寺宮地生産森林組合)
宮地林道出会いから田代向バス停へ向かって降っていきます。 ここからは舗装された道になります。 水道施設を過ぎていくと、宮地林道出会から5分ほどで、道が左に分かれている所があります。 道標がなくてどちらへ行けばいいのか迷いますが、このまま真直ぐに降っていきます。
注意
ハンターのみなさん!
この附近に人家、農耕地があります。 狩猟に注意しましょう。
 (神奈川県)
正面に山並みを眺めながら降っていくと、道端にスカンポが若い芽を出していました。 もうそんな季節なのですね。
子供の頃にはよく食べたものです。 ちょっと酸っぱい味がしますが、なかなかいけます。 私の故郷では「すいば」とか「すいすいぐさ」などと呼んでいました。 日当たりの具合にもよりますが、3月下旬から4月中頃までが旬の季節です。 懐かしくなって一本食べてみました。 葉っぱをとって表面の薄皮をむいてっと…、うぅ〜ん、この味、この味。昔のままだ。
道なりに山村の中の道を降っていくと、また茶畑が広がるようになります。 大寺集落への分岐を過ぎて、田代向を目指して更に降っていきます。
多目的集会施設を過ぎ、庚申塔を過ぎていきます。 大寺集落への分岐から8分ほど降っていくと、 中津川に架かる田代橋が正面に見えてきます。 ここにも、最初の寄バス停のそばにあったのと同じような「松田町寄自然休養村案内板」があります。
田代橋
田代橋の上からは、中津川に沿って続く休養村の風景が広がっています。 橋を渡って、正面のバス道路を目指して真直ぐに進んでいきます。
環境庁認定 ホタルの里 寄
・この川にはホタルがすんでいます。
・ホタルやカワニナなどをとらないでください。
・川をきれいに自然を守りましょう。
・ホタルをみんなで育てましょう。
 (寄自然休養村「ホタルを育てる会」)
バス道路に出る手前に「寄賛歌」の歌碑がありました。 達筆過ぎて読めない文字があって間違っている部分もあるかも知れませんが、寄讃歌の歌詞を載せておきます。
寄讃歌 作詞 山本博
ふきの芽が吹く西丹沢 山風涼しわらび狩り 目高住む里中津川 休養村はここに在り
ます捕え水あび面白く 濃紺のもと溌潮を 遊び楽しむ時は今 田代向いは夢多し
夕陽に映える山寺乃 入相鐘にさそわれて 栗の実ひとつ落ちる音 静かな里に沈む古梨
木枯らし去って稲郷の 田乃面白くうす化粧 木立にも見る陽の光 ここは寄夢み里
人生のうち四十年 寄と共に栄えたり 感がいふかき故里を 思ふるこそ嬉しけれ
またのお来しをお待ちしております。気をつけてお帰り下さい。
 (松田町)
田代向(たしろむかい)バス停
バス道路に出て、左手すぐの所に田代向バス停があります。
新松田駅(小田急小田原線)まで、新松田駅行きバスにて18分、 1時間に1本程度の便があります。
 土曜 12:30 13:00 13:40 14:40 15:40 16:25 17:15 18:15
 日曜 12:30 13:40 14:40 15:40 16:25 17:15 18:15
待つようなら、中津川の右岸にある「ふれあい動物村」に立ち寄ったり、 中津川沿いや虫沢地区などを散策してみましょう。