鷹取山
散策:2003年12月下旬
【低山ハイク】 鷹取山
概 要 鷹取山は逗子市と横須賀市の境にある低い山で、山頂一帯はかつては石切場でした。 採石跡が垂直の岩壁になっていて、独特の景観をしています。 裏参道を通って古刹の神武寺を訪れ、その先に続く鷹取山へのハイキングコースを歩きます。
起 点 逗子市 神武寺駅
終 点 横須賀市 湘南たかとりセンターバス停
ルート 神武寺駅…鷹取山登山口バス停…石切場跡…参道分岐…神武寺広場…神武寺薬師堂…クサリ場…鷹取山…鷹取山公園…磨崖仏…湘南たかとりセンターバス停
所要時間 3時間20分
歩いて... 神武寺までの裏参道の静かな散策と、鷹取山までの明るい尾根歩きを楽しめます。 切り立った岩壁の上にある展望台からは360度の大パノラマを堪能できます。 この日は天候にも恵まれ、冠雪した富士山を見ることができました。
関連メモ 鷹取山, 鷹取山, 鷹取山, 鷹取山, 鷹取山, 鷹取山, 鷹取山, 鷹取山, 鷹取山, 鷹取山
コース紹介
神武寺(じんむじ)駅
神武寺駅(京浜急行逗子線)から歩いていきます。
改札口を出て右へ行くと県道205号のT字路があります。 ここを左折して県道を進んでいきます。
鷹取山登山口バス停
池子駐在所を過ぎていくと、神武寺駅から5分ほどで鷹取山登山口バス停があります。 バス停の手前にT字路があり、角には「神武寺・鷹取山ハイキングコース」の道標が立っています。
逗子駅(JR横須賀線)からここまでのバス便はあるのですが、 朝方3本、夕方3本と非常に少ないので、利用するのは諦めましょう。 この手前の神武寺駅バス停までなら、1時間に2本程度の便があるので利用してもいいでしょう。 逗子駅から歩いても20分ほどで来ることができます。 駅の改札口を出て左手に進み、踏切を渡って右折して線路沿いの道を進んでいきます。 8分ほどで京浜急行の線路の下をくぐり、左折して線路沿いを進んでいくと着きます。
T字路に入り、左手に逗子中学校のグランドや校舎を見ながら進んでいきます。
学校の正門を過ぎ、「神武寺・鷹取山」の道標に従って更に進んでいくと、 特別養護老人ホーム「逗子ホームせせらぎ」があります。
ハイキングの皆様へ
ご利用ありがとうございます。 飲み終わった空き缶はお持ち帰りください。 ご協力をお願いいたします。
 (せせらぎ美化委員会)
老人ホームの左手に続く道を進んでいくと、山道に変わる所に 「せせらぎ盆栽公園」があるので、ちょっと立ち寄っていきましょう。 老人ホームの敷地内を盆栽公園として開放されているようです。
せせらぎ盆栽公園
園内には、鉢植えの盆栽がたくさんありました。 また、池もあったりして雰囲気を出しています。
御案内
日本の伝統的文化と言われている盆栽をせせらぎ盆栽公園として開設致しました。 是非お立ち寄り下さい。素人作りです。 皆様の御助言を戴ければ幸いです。
朝、9時から夕方5時まで
 (せせらぎ盆栽公園主)
石切場跡
せせらぎ盆栽公園の奥にある谷筋に入っていくと、かつての石切場の跡があります。 入口はシダ類で覆われて欝蒼としていますが中は結構広く、 天井から滴り落ちる水滴の音が響き渡って、どことなく神秘的な雰囲気でした。 水滴で掘れたのでしょうか、地面は凸凹模様になっていました。
せせらぎ盆栽公園を出て、その先の山道を進んでいきます。 3分ほどいくと、道が二手に分かれています。 左手の道は余り歩かれていないようです。 道標に従い、右手の谷筋を登っていきます。
後日に左手の道を歩いてみました。 急な崖をひと登りして尾根を進み、逗子高校からの道を合わせていくと、 神武寺から鷹取山へ向かう尾根道の途中の岩山に出ました。 (「鷹取山」を参照)
緑は森呼吸 山火事注意
たばこ・たき火はよく消そう!
 (神奈川県、森林国営保険)
御注意
台風による風倒木に御注意下さい。
 (逗子市)
山火事注意
火の始末 山に来るたび 歩くたび
タバコの投げ捨てはやめましょう。
 (逗子市)
神武寺へのこの裏参道は、山の北側にあるためかヒンヤリとしています。 いい天気が何日も続いていたのに、ぬかるんでいる所もあったりします。 樹木も欝蒼と生い茂り、何だか深山に迷い込んだような雰囲気でした。
参道分岐
谷筋を8分ほど登っていくと、やがて尾根に着きます。 右手は東逗子駅から登ってくる表参道で、神武寺へは左手に進んでいきます。
(右手の道は「鷹取山」, 「鷹取山」を参照)
山歩く 心にいつも 火の用心
 (神奈川県)
左折してすぐの所にある山門をくぐっていきます。 神武寺の森は、かながわの美林50選にも選ばれているようです。
神武寺広場
山門のすぐ先には広場があります。 ここまで自動車で登ってこられるようで、この時も黒塗りのタクシーが客を乗せてきました。
神武寺
天台宗の寺で、奈良時代、僧行基が創建し、平安時代に慈覚大師が中興したと伝えられています。 寺域には、貴重な美しい自然林が残され、特にシダ植物の宝庫といわれています。 「薬師堂」は文禄3年頃(1594)に建てられたもので、中に秘仏「薬師三尊像」が祀られています。 この他、鎌倉後期頃の作と思われる「不動明王像」もあります。 いずれも市の重要文化財に指定されています。 境内には考古学的に貴重な「こんぴら山やぐら群」や「みろくやぐら」があり、 市の史跡指定を受けています。 なお、「大威徳明王図」と「千手観音菩薩図」が県の重要文化財に指定されています。
 (逗子市教育委員会)
広場の左手には岩が二つに割れた所があります。 この先には客殿や庫裏がありますが、一般には開放されてはいません。
神武寺周辺の岩隙植物群落
神武寺周辺の山地は古い堆積岩である三浦層群からなり、 これらの渓谷の斜面や切通しなどの日陰の岩面には、特殊な岩隙植物群落が形成されています。 特に神武寺境内では、コモチシダ、イワトラノオ、ミツデウラボシなどの羊歯植物類や、 これらの羊歯類に酷似した生き方をしているイワタバコが常に生育し、 この群落を特徴づけています。 この群落は、乾燥しやすく水の確保が難しい岩壁からにじみ流れる水分で育生しています。 このような特殊な環境が三浦半島で、最後に残っていることから貴重な存在といえます。 このような後世に引き継ぐべき貴重な財産を、皆さんで大切に保護していきましょう。
 (逗子市教育委員会)
本殿の薬師堂へは、正面の石段を登っていきます。
神武寺の晩鐘
石段を登った所に、逗子八景のひとつの梵鐘があります。
逗子八景
◇披露山の暮雪 ◇田越川の夕照 ◇浪子不動の秋月 ◇桜山の晴嵐
◇神武寺の晩鐘 ◇沼間の落雁 ◇小坪の帰帆 ◇山の根の夜雨
 (逗子市観光協会)
時鐘の為、鐘をついてはいけません。
尾根筋に続く道を進み、石段を登っていきます。 赤い帽子と前掛けをした六地蔵を過ぎて、 更に左の石段を登っていくと、朱塗りの立派な山門があります。
神武寺薬師堂
山門をくぐると正面に薬師堂があります。
神武寺薬師堂と薬師三尊像
薬師堂の創建された時代は明らかではありませんが、 寺伝によると、神亀元年(724)聖武天皇の霊夢によって僧行基が 十一面観音、釈迦如来、薬師如来の三像を祀ったことが起りであるとされています。 吾妻鏡によると、承元3年(1209)5月15日、将軍実朝がここに参詣したことを記しています。 今の堂が建立されたのは文禄3年頃(1590)と推定され、室町末期の建築様式を示すものとされています。 堂の中に秘仏薬師如来坐像と日光・月光両菩薩立像の三像が安置され、 古くから人々の厚い信仰を受けています。
 (神奈川県教育委員会、逗子市教育委員会)
境内には、かながわの名木100選の「なんじゃもんじゃ」があります。 和名は「ホルトノキ」と云うそうです。
かながわの名木100選 神武寺のなんじゃもんじゃ
和名:ホルトノキ(ホルトノキ科)
ポルトガルからの移植樹とも伝えられているが、もともと日本に自生する樹木であって、 これは分布の北限である。樹種がわからなかったので「なんじゃもんじゃ」と 呼ばれて親しまれてきた。
  樹高 20メートル、胸高周囲 2.8メートル、樹齢 約400年(推定)
ホルトノキは、千葉県以西の本州の太平洋岸から九州の照葉林帯に分布する常緑高木である。 樹高20メートル、胸高周囲4メートル、樹齢約600年に達するものもあると言われている。
 (神奈川県)
薬師堂の左手にある蓮台に乗った石仏の後ろに続く道を登っていきます。
この神武寺の境内と参道は、ご住職と檀家信徒等のご好意により清掃されています。 皆さん、感謝をこめてお参りしましょう。
 (神武寺友の会)
石畳の急な坂を5分ほど登っていくと、菱形の石碑が立つ尾根筋に着きます。 腰を下ろして休憩するのに丁度よさそうな円い石が道の真ん中にあります。
比較的緩やかな尾根道を5分ほど進んでいくと、次第に大きな岩が目立つようになってきます。 道を塞ぐようにしてある大きな岩を登ると、道が二手に分けれていますが、 右側の尾根筋の道を進んでいきます。
(裏参道の途中にある分岐から左手の道を登ってくるとこの岩山に続いています)
火気に注意
 (神奈川県)
小さなアップダウンを繰り返しながら、 送電線の鉄塔のそばを3度ほど通過していきます。 再び大きな岩がごろごろしている所を過ぎていくと、 右側が開けて展望のいい岩場があります。 岩の先まで出てみると、山越しに住宅が点在しているのが見渡せます。
クサリ場
展望を楽しんだら、更に尾根道を進んでいきます。 1分ほどいくと、クサリが設置された岩場があります。 設置された当時は、そのクサリを伝って進んだのでしょうが、 今では2mほど下に別の道が出来てしまっていて、 クサリが必要なのは最後の所のほんの少しだけです。
時々ある樹木の切れ間からの眺めを楽しみながら尾根道を進んでいきます。
小さなピークを越えていくとやがて正面が開け、 これから目指す鷹取山の展望台が見えてきます。
坂道を降っていくと、道が二手に分かれています。 近くには道標は見当たりませんが、右へ降っていく道を進んでいきます。 左はそのまま展望台へ岩場を登っていく道のようです。
展望台へ登ってから分かるのですが、左の道は危険なので通行禁止になっているようです。 もうかなり前になりますが、この鷹取山へは来たことがあります。 その時のことは余り覚えてはいませんが、 この岩場を苦労しながら登っていった淡い記憶があります。
(後日に左手の道を歩きました。 「鷹取山」, 「鷹取山」, 「鷹取山」, 「鷹取山」を参照)
右手の道を降っていき、最後に少し登ると、展望台の下にある切り立った岩壁の所に着きます。 ここが鷹取山公園に一角になります。 かつての石切場だった採石跡が垂直に切り立った岩壁になっていて、異様な光景が広がっています。 このような垂直な岩壁は広場の周辺にいくつかありました。 この岩場を使って岩登りの練習をしている人を何人も見かけました。
リードクライミングをする方へ!
オンサイトでのリードクライミングはやめてください!
事故防止のため、まずトップロープで登ってから、リードに挑戦してください。 事故の責任は自己責任でお願いします。
 (クラブ鷹取)
この公園内での岩登りは禁止する
ただし、鷹取山安全登山協議会指導員の指導に従い、 次の事項を厳守して行う場合はこの限りではありません。
1.鷹取山安全登山協議会の指示した場所以外では行わないこと。
2.責任あるリーダーのもとに安全な装備で行うこと。
3.岩登りは日の出から日没までの間とすること。
4.岩登りをする人は、鷹取山安全登山協議会への登録が必要です。
5.登録をした人及び団体は、岩登りを行う前日までに協議会へ届出をすること。
事故を生じた時は自らの責任において処理すること。
 (横須賀市緑政部)
岩場に沿って進んでいくと広場があります。 その広場の左手から展望台への登り道が続いているので、先ずは展望台へ登ってみましょう。 「展望台入口」の道標に従って岩の間の道を過ぎて横木の階段を登っていくと、 2分ほどで展望台に着きます。
鷹取山 (標高139m)
展望台は実質的な鷹取山の山頂になっています。 ここからは、東京湾や八景島シーパラダイス、房総半島、江の島、丹沢の山並みなどが一望できる 360度の大パノラマが広がります。
この日は天候にも恵まれて、冠雪した富士山が見えましたが、 無粋な送電線に邪魔をされて、趣きは今ひとつでした。
鷹取山公園
展望台からの眺めを堪能したら、展望台直下の広場のもう一段下にある広場へ行きましょう。 展望台直下の広場には何もありませんが、一段低い所にある広場には、 東屋やベンチが設置され、トイレなどもあります。 ベンチに腰掛けて、眼下に広がる横須賀の街並みやその向うに広がる東京湾を眺めながら、 昼食を摂りましょう。 ここに「鷹取山公園案内図」があるので参考にしましょう。
公園をいつもきれいに楽しく利用できるよう次のことを守って下さい。
1.ゴミは持ち帰ってください。
2.木の枝を折ったり、草花を引抜いたりしてはいけません。
3.鳥や昆虫をとらないでください。
4.たき火、夜間のキャンプをしてはいけません。
5.危険な場所へ立入らないでください。
6.音の大きい楽器の使用など他人に迷惑のかかるようなことはしないでください。
7.物品の販売行為は禁止します。
当公園についてお気付きのことがありましたら次のところへご連絡ください。
 (横須賀市役所緑政部公園管理課)
展望を満喫したら磨崖仏へと向かっていきます。 公園にある案内図を参考にして、左手の切り立った岩壁の間を進んでいくと、 道が二手に分かれています。 岩に貼り付けられた手製の道標によると、右は京急田浦駅・JR東逗子駅方面の道で、 尾根道をどこまでも行くと1時間ほどで京急追浜駅へも出られるようです。 今回は、左手正面の岩壁に貼り付けられた「追浜駅」が示す道を進んでいきます。
後日に右手の道を歩きました。
鷹取山」, 「鷹取山」, 「鷹取山」, 「鷹取山」, 「鷹取山」, 「鷹取山」, 「鷹取山」, 「鷹取山」を参照。
磨崖仏
所々に大きな岩が混じる山道を道なりに8分ほど降っていくと、高さ8mほどの磨崖仏が現れます。 その前が少し広くなっているので、ちょっと立ち止まって、仏と対話してみるのもいいかも知れません。
横須賀風物百選 鷹取山と磨崖仏
鷹取の地名の由来については、太田道灌が鷹狩りをしたことによるとか、 鷹が多くいて鷹をとったことによるとか、いろいろな言い伝えがあります。 また、高い所を示す語に「タカットー」の原意があり、これが「タカトリ」となり、 鷹取の文字をあてたものと考えられます。 この山の地質は、市内の至る所でみられる第三期層凝灰岩です。 柔らかで加工しやすいため、家屋の礎石や塀、護岸などの建築土木用材として 鷹取石の名称で広く愛用されてきました。 切り立つ岩の様相は、明治から昭和の初期にかけて、石材を採取したために生じたものです。 この山の容姿が群馬県の妙義山に似ているところから「湘南妙義」の別称で 呼ばれるようになりました。また、岩肌にある無数の小さな穴は、 登山練習のために打ち込まれたハーケンの跡です。 磨崖仏の弥勒菩薩尊像は、逗子市に在住の川口満氏の依頼により、 本市在住の彫刻家藤島茂氏が昭和40年頃に制作したものです。
(岩質がもろいので、登山練習は危険です)
磨崖仏とのしばしの対話をしたら、磨崖仏の左脇にある小道を進んでいきます。 岩壁の間を抜けてしばらく行くと、また垂直に切り立った岩壁があります。 それを過ぎると、横木の階段を降るようになります。
火の用心
Stop The Fire
 (北消防署)
少し開けた所を過ぎていくと最後の岩壁があります。 二つに割れた岩壁の間を抜けていくと、水道局の建物が現れます。 この建物の周囲に続くボードウォークを反時計回りに歩いていきます。
きけん
この中に入ってはいけません
水道施設につき
 (横須賀市水道局)
ボードウォークの先の階段を降っていくと舗装道路に出ます。 そこを右手に少しいくと道が二手に分かれていますが、左の道を進んでいきます。 その先すぐの所に湘南たかとりセンターバス停があります。 道路の向かい側には横須賀鷹取台郵便局があります。 郵便局の前にもバス停がありますが、これはこの先の湘南鷹取一丁目への乗り場です。 追浜駅へはこちら側の湘南たかとりセンターバス停から乗車します。
湘南たかとりセンター(しょうなんたかとりせんたー)バス停
追浜駅(京浜急行本線)まで、内川橋行きバスにて7分、 1時間に3本程度の便があります。
余裕のある方は、追浜駅まで歩いて行ってもいいでしょう。 バスの進行方向とは逆の道になりますが20分ほどで着きます。 郵便局を過ぎて少し行った所にある十字路を左へ降っていきます。 団地を過ぎ小学校を過ぎていくと、やがて商店街が現れてきます。 そのまま道なりに進んでいくと京浜急行の踏切があります。 踏切を渡って右折して国道16号を進んでいくと追浜駅に着きます。