不老山
散策:2003年11月上旬
【低山ハイク】 不老山
概 要 不老山は神奈川県と静岡県の県境にあり、丹沢山塊の前衛にそびえる独立峰の趣きをもつ眺望のいい山です。 条件がいい日には、富士山の雄姿を間近かに望むことができます。
起 点 山北町 棚沢キャンプ場バス停
終 点 小山町 駿河小山駅
ルート 棚沢キャンプ場バス停…吊り橋…元番ヶ平…番ヶ平…不老山…不老山南峰…県境尾根分岐…山道入口…神縄断層…国道246号…駿河小山駅
所要時間 6時間30分
歩いて... 不老山までの登り道はかなり急ですが、頂上からのすばらしい展望を期待して頑張りましょう。 山頂から駿河小山駅へ向う県境の尾根道は、地元の古老がボランティアで整備し、 きめ細かく道標をつけて下さったので、不安な気持ちになることもなく散策できるようになりました。
関連メモ 湯船山, 不老山
コース紹介
棚沢(たなさわ)キャンプ場バス停
谷峨駅(JR御殿場線)から、中川行きバス,または,西丹沢自然教室行きバスにて7分、 1時間に1本から2本程度の便があります。
 土曜 7:41 8:51 10:01
 日曜 7:41 7:56 8:36 8:51 9:26 10:01
バスは新松田駅(小田急小田原線)発なので、新松田駅から乗ってもいいでしょう。 谷峨駅バス停までは26分、棚沢キャンプ場バス停までは33分です。
バス停から戻るようにして左へ降っていく道を進んでいきます。 バス道より一段低い段丘に、棚沢キャンプ場の駐車場があります。 その脇を通って、左手に続く河内川沿いの細い道を進んでいきます。
危ない!! ダムの放流による増水に注意
この川の上流2.6kmのところに三保ダムがあり、ときどきダムに貯った水を流し、 この川の水が急に増えることがありますから注意して下さい。 また、だむの貯った水を流すときは、左記のとおりサイレンやスピーカーなどで 知らせますので、そのときは危険ですから河原に降りないで下さい。
 (神奈川県三保ダム管理事務所)
この河原ではバーベキュー、テント設営、キャンプはできません。
お願い
空ビン、空カン、ゴミ類は、捨てずに各自お持ち帰り下さい。 遊漁証(釣り券)は、必ず見やすいところへ取り付けて下さい。
 (酒匂川漁業協同組合)
河川へ立入る皆さんへ
この川の近くには発電所があり、雨などにより川の水が増えたり、 発電所を止める場合、ダムや水槽余水路などから、水を流しますので、 川の水が急に増えることがあります、注意してください。 サイレンが鳴ったら、いそいで川から上ってください。
 (松田警察署、東京電力松田工務所土木課)
振り返ると、谷あいには刈り取られた後の田んぼが広がっていました。 心のふるさとというのでしょうか、このような光景を見ると、心落ち着くものを感じます。
吊り橋
細い道をほんの少し行くと吊り橋があります。 人ひとり分の幅しかない歩行者専用の吊り橋です。 板が横に4枚並んで続いていますが、端に足を置くと左右に揺れるので、 両足とも真ん中の板の上に乗せるようにして進んでいきます。 それでも上下には結構揺れます。 この時には補修工事をしていました。 真ん中の板はねこ車で資材を運ぶために新たに設置されたようで、そこだけ新しい木でした。
定員6名
静かに ゆらさないでね
警告!揺らすな!走るな!
何とか吊り橋を渡りきると、茶畑が広がっていました。 少し右手から畑の中の道を行くとコンクリート舗装された道に出るので、 そこを左へ進んでいきます。 小屋の前に「不老山」の道標がありました。
左を見ると、先ほどのよりもしっかりとした吊り橋「むこうがはらきょう」がありました。 試しに渡ってみましたが、まったく揺れませんでした。 バス道を少し戻っていくと、この橋にくることができるようです。 揺れる橋が苦手な人は、こちらの橋を渡る方がいいでしょう。
道標に従って不老山を目指して進んでいきます。 茶畑の先の刈り取られた田んぼを過ぎると、火打沢に出ます。 ここを右折していくと、梅の木の前に道標があります。 ここから不老山頂上まで、山市場(ひとつ前のバス停)を起点とした道標が設置されています。 そばには「不老山ハイキングコース案内板」がありました。 今回は不老山から駿河小山へと降りていくとのですが、 案内されていたのは世附峠を経て丹沢湖へ降りていくコースでした。
砂防指定地 火打沢
この土地の区域内において、掘削、盛土、立木の伐採、その他一定の行為をする場合は、 神奈川県知事の許可が必要です。
坂を登っていくと左前方に小屋が見えてきます。 その右脇を通って、桧の植林帯へ入っていく山道を登っていきます。
数分登っていくと、明るい雑木林の斜面にでます。 雑木林の中の道は、この季節には落葉が積もっていて踏み跡が分かり難くなっている所もあります。 足元に注意しながら、要所要所にある道標を頼りにして、急な山道を登っていきます。
雑木林を20分ほど登っていくと、再び桧の植林帯になります。 左側には鹿よけの柵が続くようになります。 ここからは一部に雑木林はありますが、ほどんどが植林帯の中の道になります。
5分ほど進んでいくと枯れ沢がありました。 この日には水は流れていませんでしたが、2mほども低く落ち込んでいるので注意して渡っていきます。
雑木林と植林帯が何度か入れ替わり現れます。 結構急な道なので、ゆっくりと一歩一歩着実に登っていきます。
1時間ほど登っていくと、やがて左前方が明るくなってきます。 道は緩やかになり、ここから稜線まではあと20分ほどです。
杉や桧の明るい植林帯の中を、緩やかで快適な道が続きます。
樹木に遮られて展望は余り良くありませんが、 これから向う不老山が木の合間から見え隠れしています。
やがて、山腹をたどる道から真直ぐに登っていく道に変わります。 正面前方が次第に明るくなってきます。
元番ヶ平
登り詰めると稜線に着きます。 ここが本来の番ヶ平とのことですが、「番ヶ平」と記された所は、 もう少し先の林道に出た所にあります。 右手にも尾根が続いていますが、ハイキングコースは左へ向っています。 登り始めて1時間40分ほど歩いてきたので、ここで小休止しましょう。 樹木の間からは、丹沢湖の周辺が見下ろせます。
(「元番ヶ平」というのは当サイト独自の呼称です)
(右手の尾根)
ここから先はハイキングコースではありませんので通り抜けできません。
 (山北町)
緩やかな稜線に続く植林帯の中の道を進んでいきます。 最後に坂道をのぼると、元番ヶ平から10分ほどで林道に出ます。
番ヶ平
林道にでると自動車数台が駐車できそうな広さがあります。 ここに「番ヶ平」の標識が立っています。 ベンチがポツンとひとつ設置されています。 これからの坂道に備えて、ちょっと休んでいきましょう。
自然環境保全地域
自然を大切にしましょう
建築物の新改増築、土地の形質変更当は届出が必要です。
 (神奈川県)
ベンチの前にある「不老山」の道標に従って、山道を登っていきます。 これまでの緩やかな道と変わり、結構急な坂道になります。
山歩く 心にいつも 火の用心
山火事注意
 (神奈川県)
6分ほど登っていくと緩やかな道になり、 植林帯の左側に鹿よけ柵が続くようになります。
やがて、不老山のこんもりとした盛り上がる山体が現れます。 真ん中の色が変わっている部分が雑木林になっており、ここが山頂への登り道です。
道が少し降り気味なって鞍部に着くと、いよいよ不老山への最後の登りになります。
山と人命を大切に
美しい自然を壊す戦争に反対
空き缶・ゴミ・良心は持ち帰ろうね
雑木林の中を登っていくと、鞍部から5分ほどで不老山の突端に着きます。 ここから笹竹が生い茂る平坦な道を進んでいくと、 番ヶ平から35分ほどで不老山の頂上に着きます。
不老山 (標高928m)
不老山の頂上はかつてはカヤトの草原だったそうで、長く続く山頂部分にその面影を残しています。 今は稜線の上まで丹念に植えられた植林に囲まれ、展望は得られません。 山頂を示す道標が2つと、ベンチが2つ設置されていました。 この先にある南峰の方が展望が得られるので、そこまで行ってから昼食にしましょう。
サンショウバラ
バラ科の落葉潅木。わが国の富士・箱根地方の特産で、 高さ約2m、枝に棘が多い。葉は羽状複葉で、形がサンショウに似る。 初夏、淡紅色の花を開き、棘の多い果実を結ぶ。(広辞苑)
この花を愛して、不老山にいらっしゃる方も多いとか。 いつまでも残っていてほしいと願うものの一つです。
ほととぎす 山椒ばらや 不老山
この豊かさをいついつまでも
カヤトだった頃の面影がある広々とした平坦な山頂を進んでいきます。 5分ほど行くと南峰に着きます。
不老山南峰 (標高927m)
南峰は駿河小山へ降る道と、世附峠への道との分岐点になっている小ピークです。 先ほどの不老山と比べるとずっと狭い所ですが、雄大な景色を楽しめます。
生土−駿河小山県境尾根コース 6.3km 1時間42分
本コースは正統的なルートなのですが、なぜか荒れていました。 そして「山と高原地図」に「(迷)歩道の一部崩落のため、特に登りは迷いやすいので注意」と 記入されて一般ハイカーに敬遠され、「新ハイキングコース」'95年9月号には、 「歩く人の少ない県境尾根」と記されています。 そこで、この尾根を愛する小会(会員2名:69才,77才)では、老骨に不老の活を入れて、 コースの整備に努めました。 最初の一本の道標を世附峠に立ててから早や一年、三国山〜明神峠〜湯船山〜不老山〜生土の山へと 県境尾根コース、どなたも不安なく歩けます。 どうぞ、このコースをお楽しみください。
ここだけ西側の植林が途切れていて、天気のいい日には富士山を間近に望むことができるとのことですが、 この日はモヤっていて、残念ながらその雄姿を見ることは出来ませんでした。 真西の方向には、湯船山から三国山へとなだらかに連なる山々、西北には菰釣山から連なる丹沢最西部の 稜線もはるかに見えます。
サンショウバラ
バラ科の落葉潅木。わが国の富士・箱根地方の特産で、 高さ約2m、枝に棘が多い。葉は羽状複葉で、形がサンショウに似る。 初夏、淡紅色の花を開き、棘の多い果実を結ぶ。(広辞苑)
人工林に置かされてわが国に残る山椒ばら。 不老山の花期は5月中頃か。 ほととぎすも渡り来て、特異な声で鳴く。 「テッペンカケタカ、ホッチンカケタカ、トッキョキョカキョク、キョッキョッキョ」 この時季、花を愛し自然を愛する心優しい女性方も多く、 不老の山はいっそう華やぎ若返ります。
あしびきの 不老の山を越え来れば 山ほととぎす 遠近に鳴く
良寛さまの歌の替え歌(国上の山→不老の山) (岩田)
県境尾根分岐
南峰を後にして、道標に従って駿河小山へのコースを降っていきます。 300mほど行くと分岐があります。 右へ降っていく道は金時公園を経て駿河小山駅への道で、 左の尾根道は生土(いきど)をへて駿河小山駅への道です。 今回は、神奈川県と静岡県の県境になっている左の尾根道を降っていきます。
生土経由駿河小山駅6.3km 中高年女性の足で1時間41分
生土路は 今の墾道 刈株に 足踏ましなむ 沓はけわが背
植林帯の中の急な山道を降っていきます。 18分ほどいくと、突然に平坦な道にでます。 そこに「尾根を愛する小会」が設置した道標が立っていました。 このような道標は尾根道に沿って点々と設置されていました。 登っていく方を対象にした内容のようでした。
ここが登竜門 あとひとがんばり
裏面に「小山町 岩田たにいずみ」と記されていました。 この会の方の名前なのでしょう。 「岩田」さんと「たにいずみ」さんでしょうか、それとも、 「岩田たに」さんと「岩田いずみ」さんでしょうか。
再び植林帯の中の急な道になります。 10数分いくと、熊の注意書きがありました。
クマ(熊)について
北海道のヒグマ(罷)と異なり、狂暴性は少い。 だが、見通しの悪い所でばったり出会うと・・・。 鈴を鳴らしたり、時々大声で歌ったり、予防するとよい。
不老の山の 山奥で けだもの集めて すもうのけいこ
熊には一応の警戒を!!
この山域でのクマの被害はありませんが、一応の警戒はして下さい。 特に見通しの悪い所では、時に大声を出すとか、放歌し高吟したりとか・・・、 「猟友会が鉄砲を持って大勢来ているゾー」とか。
不老の山で 金太郎 けだもの集めて すもうのけいこ
左からの「昔の炭焼き道」を合わせて更に降っていくと、 倒木が目立つようになります。
たどりつき ふり返り見れば 風倒木 こえては越えて 来つるものかな
 (川上肇 替え歌)
風倒木 来らばきたれ 熟年の 鍛えし脚腰 力試さん
山頂から40分ほど降ってきた所に、送電線の大きな鉄塔がありました。 樹木越しに山々が見渡せます。 案内板が設置されていましたが、ペンキが剥がれかけていて読めない部分もありました。
不老山への道について
ここより約1時間の道は・・・がありません。代わりに木の幹に 赤い巾と薄みどり色のビニールひもが・・・あります。伐木が道を塞いだり ・・・あったりして、やや難路ですが、これらの目じるしを追ってお進みください。
明神峠から湯船山〜不老山、そして本ルートで、生土へ下るコースを当会はお勧めいたします。
良い日でありますよう、またのお越しを・・・
鉄塔の下を斜めに横切り、その先に続いている山道を降っていきます。 15分ほどいくと分岐があります。 直進するのは生土・駿河小山への道で、右手は林道に出る道です。 「ここの道、いずれ7分で合同します」とのことなので、 「富士山を見て歩くのには右の林道へ」との案内に従い、 景色が良さそうな右手の道を進んで行きます。
1分ほど歩くと林道に出ます。 よくある舗装された林道とは違って、ここの林道は土の道でした。 それだけでも趣きが感じられます。
林道を降っていくと、樹木が途切れて見晴らしがいい所があります。 残念ながらモヤっていて富士山の雄姿は望めませんでしたが、 その裾野がかすかに見えていました。 その稜線から想像するとかなり間近に大きく見えるようです。
林道に出てから6分ほどいくと、 送電線の鉄塔の手前に、先ほどの山道への入り口がありました。
山道入口
更に快適な林道を3分ほど降っていくと、 左へ大きくカーブした所に山道への入り口があります。 ここに大きめの道標が立っていました。 このまま林道を降っていっても65分(4,360m)で駿河小山駅に着きますが、 右への山道を行くと52分(3,270m)で着くとのことです。 ここは趣きがあって短い山道を歩いていきます。 林道を15分ほどいくと神縄断層があるとのことなので、 その前にちょっと立ち寄っていきましょう。
神縄断層
林道を降り、橋を渡った先のコンクリート打ちされた崖の下を過ぎると神縄断層があります。 伊豆半島が衝突した時はどのような様子だったのか、 タイムマシンに乗ってその瞬間を見にいきたいものです。
神縄断層(伊豆半島衝突の現場)
今から約1,500万年前、伊豆半島は今の小笠原諸島あたりにあった島でした。 それから少しずつ北上して、約100万〜50万年前に本州と衝突しました。 その後も北上を続け、丹沢山地を隆起させているということです。 垂直に走る一本の断層線をはさんで、向って左が本州側で、向って右が伊豆半島側です。 本州側は丹沢山地をつくる凝灰岩で、伊豆半島側はれき層です。 このれき層は約10万年前、丹沢山地から流れ出し駿河湾に注いでいた河川(古酒匂、黄瀬川)が つくったものです。
 (小山町教育委員会)
先ほどの山道入口の道標の所まで戻り、植林帯の中の緩やかな道を降っていくと、 3分ほどで雑木林に変わります。
狩猟期[11.15〜2.15]乾燥期
ハイカーにハンターに、そして山火事に注意
18分ほど降り送電線の鉄塔を過ぎると、送電線巡回路が左手に分れていきます。
わが通り道はありけり 霧雨のかかる道なり 山風のかよふ道なり
われのみか人も通ひぬ ほそぼそと通ふ道なり さびさびと急ぐ道なり
更に10分ほど降っていくと道標のない分岐があります。 真直ぐに降っていく道と、右手に曲がりながら降っていく道です。 しばらく考えた末、しっかりとしていそうな右手の道を降っていきます。
国道246号
カーブして茶畑の脇を過ぎていくと、1分ほどで国道246号に出ます。 こちらの道でよかったようです。 ここには横断歩道がありません。 左にずうっと歩いていき、道が交叉している信号の所まで行けば横断歩道があります。 しかしかなり大回りになるので、十分に注意しながらここを横断してしまいます。 道の向かい側に道標が見えています。
交通安全
国道の渡りについて
ごらんのように極めて危険です。 左右を確認し(特に右から猛スピードで車が降ってきます)くれぐれも注意してお渡り下さい。
注意一秒 けが一生
タイミングを見計らって何とか国道を渡り、道標に従って畑の中の道を降っていきます。 ここから駿河小山駅まで1.5km、18分とのことです。
畑に入らないよう、このどての上を右の道標へお進み下さい。
凹んだ道を→の方へ下る。茶畑の縁を歩かない。
不老の山よ ごきけんよろしゅう
山の霊気に触れに またきてね
 (岩田)
細い道を3分ほど降っていくと舗装道路に出ます。 ここからは舗装された道を駿河小山駅へと向っていきます。
長生長寿の霊山です。清らかに!
六根清浄、山域清浄、山を汚さぬように!
道路を左に進んでいくとT字路があります。 脇には「尾根を愛する小会」の設置した道標が、駿河小山駅への道を示してます。
この坂を下り切ると住宅。そこを右前方に行く。
材木店、警察、そして鮎沢川を渡り、踏切を渡る。14分
正確な内容でした。踏切を渡って左折していくと駿河小山駅に着きます。 車を避けるには、踏切の手前を左折して小山町健康福祉会館を過ぎ、 フジボウ小山(株)の工場の塀沿いに歩いていきます。 正門の手前にあるJRのガードをくぐり、車道を左折して少しいくと駿河小山駅に着きます。
駿河小山(するがおやま)駅
駿河小山駅(JR御殿場線)から家路につきます。 国府津駅(JR東海道線)までの便は、夕方には1時間に2本ほどあります。
 土日曜 14:50 15:23 15:50 16:06 16:27 17:09 17:48 18:06 18:27