毘古コラム(5)
毘古コラム (散策していて興味を引かれた事などを綴っています)
春の酸味
散策していて道端で見かけたイタドリです。
小さからず大きからず程よく育っていて、丁度食べ頃でした。
もっと太いのもあって、茎を折るとポン!といい音がするので、
私の故郷の仲間内ではタイポンポンとも呼んでいました。
適度に酸味があって、皮を剥いて塩をちょっと付けて食べると美味しい味がします。
スイバというのもあって、これも酸っぱい味がして食べることができます。
両方ともスカンポという別名があって紛らわしいのですが、まったく別の植物です。
このイタドリくん、写真を撮った後で私のお腹の中へと入ってしまったのでした。
藤野からの挨拶
藤野駅の脇で見かけたロボットです。
金属パイプなどを組み合わせて造られていました。
オートバイや自動車などの部品を再利用したのでしょうか、
うまい具合に纏められていて、今にも動き出しそうな様子でした。
表情などを眺めていると、何だか心が宿っているようにも思えてきます。
右手を上げて挨拶をしているのでしょうか。
藤野は「あいさつ運動宣言」の町でもあります。
小谷戸のフクロウ
舞岡公園の小谷戸の里にある古民家で見かけました。
藁で出来た60cmほどの大きさの人形で、納屋の軒下の壁際に下げられていました。
これまでに見かけたことのない物で、何だかよく分かりません。
蓑を着た人間のようにも思えたりしますが、
嘴のようなものも付いているので、これはフクロウなのでしょうか。
垂れ下がるような藁はフクロウの胸毛を表現しているようにも思えてきます。
夜も眼を光らせて里の安全を見守ってくれているのでしょうか。
苔むした八地蔵
足柄峠からの降り道で見かけました。
自然石の真ん中に「南無福一切経…」と文字が刻まれていて、
その両側には合計八体のお地蔵さんが凸形に彫られていました。
造られてから長い年月が経っているようで、
石には苔が生えていて、お地蔵さんは角がとれて丸まった形をしていました。
どのお地蔵さんも胸の前で合掌していて穏やかな表情をしていました。
足柄峠を越えていく旅人達をずっと見守ってきたのでしょうか、
長い歴史を感じさせる味わい深いお地蔵さん達なのでした。
老いた水溜め
仙洞寺山からの降り道で見かけた水溜めです。
岩壁から流れ落ちる水が、大きな木をくりぬいた中へと導かれていました。
作られてからどの位の年月が経っているのでしょうか、
石の上に置かれた水溜めには苔がびっしりと付いていました。
縁が少し欠けていたりもして、傷だらけのようでした。
これまでにどれだけの人々に利用されてきたのでしょうか。
たまには動物や小鳥たちも集まってきたのでしょうか。
そろそろ役目を終えて、また自然へ帰っていこうとしているようでした。
海辺のロッキングチェア
江の島にあるお店の前で見かけました。
これは魚でしょうか、それとも尻尾が水平になっているのでクジラ類なのでしょうか。
口を大きく開けて何とも愛らしい表情をしています。
背中には座る所が付いていて、下には湾曲したソリが付いています。
これに跨って前後に揺らして遊ぶロッキングチェアのようなものなのでしょうか。
耳の辺りには穴が開けられていたので、
そこに棒を通して両手でつかまりながら揺らすようです。
手作りの遊具というのは、温かい心が伝わってきて良いものです。
ビリケン様
箱根湯本駅のホームで見かけました。
アメリカの芸術家の夢に出てきたラッキーゴッドなのだそうで、
足の裏を撫でると願いが叶うと云われているようです。
足を揃えて前に出して、どうぞ撫でてくださいと言っているようです。
くすぐったいのを我慢しているのか、何とも云えない表情をしています。
寒い季節とあって毛糸のマフラーを巻いてもらって暖かそうにしていました。
私も願いを込めてちょっとだけ…。
まめ狸
鎌倉の御成通りから県道311号に出て少し行った所で見かけました。
お食事処の玄関先の窓辺に掛けられていました。
これ以外にも狸の形をしたものや絵馬などもあって、
この狸はその店のイメージキャラクタのようでした。
丸々としていて、何だかフグのように思えてきたりもします。
自作なのでしょうか、とても愛らしい表情をしていました。
お客をもてなす心が映っているのでしょうか。
オルメカの神
よこはま動物園「ズーラシア」のアマゾンセンターの前で見かけた巨石人頭像です。
中米のメキシコ湾岸沿いの平野部で栄えたオルメカ文明の遺跡で発見されたのだそうで、
「オルメカ・ヘッド」と呼ばれているようです。
これまでに17個発見されていて、当時の支配者の肖像ではないかと推定されていますが、
オルメカ文明以前からあった遺物ではないかという説もあるようです。
最大のものは高さ2m以上で重さ20トンを上まわっているようです。
このズーラシアにあるのは1mほどの大きさで、複製品だと思われます。
怖そうな顔に見えるのか、これを見た小さな子供が泣きながら去っていきました。
聖夜の金太郎
大雄山駅の前で見かけた金太郎の像です。
クマにまたがりマサカリを担いだ金太郎と、タヌキとサルが取り巻いています。
クリスマスが近いとあって、サンタクロースに似せて赤い服を着せて貰っていました。
それにしてもクマの手足の太いことったらありません。
こんなすごい手足で攻撃されたら人間など一溜りもありませんね。
♪マサカリ担いで 金太郎 クマにまたがり お馬の稽古
  ハイシドウドウ ハイドウドウ ハイシドウドウ ハイドウドウ
♪足柄山の 山奥で けだもの集めて 相撲の稽古
  ハッケヨイヨイ ノコッタ ハッケヨイヨイ ノコッタ
蔵の郵便受け
三島の市街地を歩いていて見かけました。
シャッターが下ろされた商店の店先に取り付けられていました。
昔風の蔵を半分にしたような形をしていました。
何だろうと思って見ていると、名前らしい文字が幾つか書かれています。
これは郵便受けなのでしょうか。
入れる口は見当たらなかったので、屋根の所が開くのかも知れません。
昔の三島宿にも、このような蔵が沢山あったのでしょうか。
地蔵の悩み
「鎌倉市子ども自然ふれあいの森」の先へと進んでいった広場で見かけました。
小さな木の祠に入ったお地蔵さんで、赤い前掛けをしていました。
両脇には季節の草花などが手向けられていました。
前の方を伺ってみると、ドングリなどがお供えされていたりもします。
無理なお願いをする人間達に少々ウンザリされているのでしょうか、
少し首を傾げて何やら思案中のご様子です。
「それはちょっと聞けないなぁ…」とでも思っているのでしょうか。
庭先の資料館
鶴見川の土手道を歩いている途中に、民家の庭先で見かけました。
水車の回転で石臼を廻して粉を挽いているところを表現したカット模型です。
小さな家のようなものに入れられていて、雨露に当らないようになっています。
歯車などもしっかりと造られていて、細かい作業のほどが伺えます。
これ以外にも沢山の模型が並んでいて、どれも昔懐かしい感じのするものばかりです。
添えられた作者の名前からすると、その家の人だけが制作しているのではないようでした。
仕事か趣味かは分かりませんでしたが、文化の伝承にも役立ちそうだと思ったのでした。
くわくわ森たぬき
天王森泉館で見かけたタヌキの愛らしい人形です。
「民芸ひしゃく」のコーナーにぶら下げられていました。
輪切りにした太い竹や細い竹を組み合わせて上手く作られています。
腹部の竹の節が膨らんでいて、曲がり具合が本当のお腹のようにも思えてきます。
「くわくわ森たぬき」と題が付けられていて「絶品」とのコメントも添えられていました。
柄杓コーナーにあるので、お腹になっている所を下にして、これで水を汲むのでしょうか。
しかし柄杓として使うのではなく、飾り物として眺めるだけにしておいた方がよさそうです。
金太郎人形
大雄山駅を出ると、色々な形の金太郎人形が台の上に沢山飾ってありました。
売り物のようで、それぞれに値段を書いた紙切れが置かれていました。
頭から足まである普通の人形に混じって顔だけのもありました。
これも金太郎なのでしょうか、何だか怖そうな表情をしています。
それとも金太郎が退治したという悪者たちなのでしょうか。
金太郎は足柄山で動物たちと相撲をとったり熊にまたがって馬の稽古をしたり、
まさかりを担いだ自然児として育ちました。やがて源頼朝の家来となり坂田公時と名乗り、
四天王の一人として大江山の酒呑童子を退治するなど大活躍しました。
麻衣の見張り番
七国山へ向う道にある民家の前の小さな庭に立っていました。
麻布のような生地の七分袖の服を着て吊りズボンをはき帽子を被っていました。
髪の毛や腕や足は植物の茎の繊維のような物で出来ていました。
大きな眼をして赤い頬をして微笑んでいました。
何とも言えない可愛らしい表情をしていて、暫く眺めていたのでした。
案山子のようにも思えますが、周りには収穫できそうな植物は見当たりませんでした。
心ない人から庭の草花を守っていたのでしょうか。
竹塀の小窓
鎌倉の街を歩いていると、門柱の横に竹で出来た塀のある民家がありました。
塀の角には白木の柱が立ち、横にも竹が通されていてしっかりとした造りでした。
すべて紐で括られていて、鉄の釘は使わずに造られているようでした。
そんな竹塀の一部に小窓が開けられていて「郵便受」になっていました。
脇には「ごくろうさまです」とのメッセージも添えられていました。
ガムテープを貼ってその上にマジックで書かれていたのですが、
竹文字で出来ているともっと味わいが出るのに…などと思ったりしたのでした。
稲藁の温もり
古民家で見かけた稲藁で出来た長靴です。
履きやすそうで、何とも見事な出来栄えです。
藁の間の空気が緩衝材になるのでしょうか、とても温かそうです。
雪の降り積もった道をこの藁沓を履いて歩く…。
何だか遠い昔を思い出したりします。
私はこのような形の藁沓をまだ履いたことはありませんが、
子供の頃には、ゴム長靴の中に稲藁を敷いて温かくしていたものでした。
幸せダルマ
酒水の滝からの戻り道で見かけた直径1mほどの石球です。
大日堂の石垣の前に置かれていて、ダルマの顔が彫られていました。
普通の達磨人形のような顔立ちをしていて、口を少し開け気味にしています。
謂れなどの説明書きはありませんでしたが、どのような目的で設置されているのでしょう。
「幸せダルマ」という題名がつけられていました。
何度倒れても達磨のようにまた起き上がれるように、
いつも丸くて穏やかな心でいようということなのでしょうか。
不動の三猿
今泉不動称名寺の不動堂で見かけた「三ザル」です。
一つひとつが独立した個体になっていて、40cmほどの大きさがある立派なものでした。
丸っこい体で小さな足をちょこんと畳んで可愛い手で各所を覆いながら、
不動堂の前の石段に縦一列に並んで静かに佇んでいました。
「三ザル」の並び順には何か決まり事でもあるのでしょうか。
ここのは手前から「見ザル・言わザル・聞かザル」の順序に並んでいました。
祠のお不動さんは、これらの三猿を毎日どんな気持ちで見つめているのでしょうか。