毘古コラム(3)
毘古コラム (散策していて興味を引かれた事などを綴っています)
里山のお祭り
あきる野市にある神社の前で見かけました。
番傘に青紫の幕が垂れて、周囲には花飾りが付いています。
支柱の上に取り付けられていて、風が吹くとカラカラと音をたてて回っていました。
鳥居の前に対で立っていて、右手は「交通安全」、左手は「家内安全」と書かれています。
翌日はこの神社の祭礼の日で、その準備が進んでいるようでした。
田んぼ・畑・小川・小山などがある里山風景の中での神社のお祭りです。
祭りに寄せる人々の篤い気持ちも感じられ、何だか昔懐かしさを覚えたりしました。
岩場の見物
鎌倉の天園休憩所の裏手にある岩場で見かけた猫です。
岩場の前には、鎌倉の街や海を望む素晴らしい景色が広がっています。
岩の上に座って、その先の方をじっと眺めています。
まるで見物しているようにも見えますが、何を想って眺めているのでしょう。
視線の先にあるものは素晴らしい景色なのでしょうか。
それとも、心はもっと別の処にあるのでしょうか。
テンコ盛り
汗を拭き拭き登っていって、やっとたどり着いた山頂の売店で食べたかき氷です。
普通のかき氷かと思って注文したら、この通りのテンコ盛りでした。
下の容器の大きさと比べてみると、その大きさが実感できようというものです。
容器の上に5倍ほどの高さにまで氷が盛られています。
どこから食べれば崩れずに済むのかと悩んだりします。
結局は上から食べ始めたものの、崩れ落ちて手などがビショ濡れになりました。
あのキューンとする頭の痛さまでもが特大でした。
何とか最後まで食べ終えたものの、お腹はもう一杯になってしまったのでした。
見張り番
横浜のとあるお寺の境内の芝生の脇にそっと置かれていました。
猫の形に板を切って作られたもので、芝生の彼方此方に沢山置いてありました。
黄色くて円い眼に黒い瞳をして蝶ネクタイの凛々しい姿で見張りをしているようです。
特にメッセージは書いてありませんでしたが、猫の屎尿避けなのだろうと思います。
これを見た猫たちは『ここじゃ止しておこう』なんて思うのでしょうか。
同類が見ているようで落ち着いて出来ないのかも知れません。
何となく品があって微笑ましく思えてきたりします。
待ち侘び
八菅神社の社殿で見かけた、小綺麗な和服を着た陶器の人形です。
姉と幼い弟なのでしょうか、仲よく寄り添っています。
遠い目をして虚空を眺めている弟と、それを慰めている姉のようにも思えてきます。
何を想って佇んでいるのでしょうか、何だか寂しそうな表情をしています。
働きに出かけた両親の帰りを、今か今かと待ち侘びているのでしょうか。
おとう・おかあ、何処へいったの、早く帰ってきてね…そんな声が聞こえてきそうです。
人形を見ていると、質素だった遠い昔を思い出したりします。
コンテナゲート
横浜の山下公園でみかけた大きなゲートで、荷物輸送用のコンテナで出来ていました。
倒れてこないかと心配になったりもしますが、一番下のコンテナはコンクリートの基礎に固定され、
その上に乗っているコンテナの間もそれぞれ固定されていたので大丈夫なのでしょう。
実用面で役立っているようにも思えないので、いわゆる「野外オブジェ」の類なのでしょう。
芸術に素養のない私には、何を意味しているのかは分りませんでした。
コンテナ時代に書かれたと思われる積載重量のような英文字が残っていたので、
外国航路を行き来していたものが、横浜港のそばのこの公園で余生を送っているのでしょうか。
以前に訪れた時には見かけなかったので、創られてからまだ余り年月が経っていないようです。
海のクレーン車
江の島弁天橋を渡っていると、海の中を動き回っている車両を見かけました。
キャタピラ付きのクレーン車で、橋梁の周りの工事をしているところのようでした。
何故沈まないのだろうと不思議に思って暫く眺めていると、
掻き分けられた海水の間から海底らしきものが微かに見えてきました。
どうやら水深は殆どなくて、とても浅い海のようなのでした。
表面をほんの少し海水が覆うだけで、底知れずの深い海という印象に変わってしまうのですね。
そう云えば、島の間を竹馬で渡って行ける所が他の地方にもあるようですし、
こういう環境はさして珍しいものではないのかも知れません。
迎え灯
江の島の岩屋へ入ると係りの方から手渡されます。
風で消えないようにと周りを包まれた蝋燭がヘラの先に取り付けられています。
暗闇にかざしながら洞窟に安置された仏像などを観て回ります。
洞内で頼りになるのはこの仄かな手蝋燭の明かりだけです。
参観者の列に沿って点々と連なる手蝋燭の灯りを見ていると、
何だか先祖の霊を迎える灯のようにも思えてきたりします。
沖つ風 吹けばまたたく 蝋の灯に しづく散るなり 江の島の洞 晶子
歌集「青海波」に掲載されたこの歌は明治44年に詠まれました。
以来、90年余り、蝋の火は今なお灯され、岩屋を訪ねる人の足許を照らしております。
ふるさと便
藤野町の日野地区で見かけた牛乳の巡回販売車です。
北海道直送で栄養たっぷりなのだそうです。
結構山奥の里なのですが、新鮮なうちによく北海道から届くものですね。
車の横側には3.8牛乳と書いてありますが、4.0牛乳だと言ってしていました。
牛乳だけではなく、関連する乳製品も扱っているようでした。
里の奥さんが買いに来ていて、運転手兼販売員の若者が親切に対応して…。
何だか暖かくてゆっくりとした時間が流れていたのでした。
着ぐるみ虎
荻野の里で見かけた携帯電話販売所の店先に立つ着ぐるみのトラです。
右を向いたり左を向いたり体を揺らしたりしながら手に持った看板を宣伝しています。
子供が近寄ってきて腰を屈めて見上げています。
トラが向こうを指差しているので、何処かのことを訪ねていたのでしょうか。
もう大きい子なので、中に人が入っているのを知っているのでしょうね。
この蒸し暑い季節に、着ぐるみの中に入っているのもさぞ大変なことでしょう。
幸福ねこ
鎌倉駅のそばの店先で見かけました。
バルサ材でできた手作りの猫の置物で、10cmほどの大きさです。
尻尾をピンと上げたのと、足を伸ばして腰掛けたのの2種類がありました。
テレビ番組でも紹介されたりして『尻上がりで絶好調』なのだそうです。
この癒し系のラブリーねこちゃま、5色のバリエーションがあるようです。
黄色は金運、赤色は愛情、黒色は魔除、紫色は御守、白色は幸福なのだそうです。
1匹用の椅子や3匹用のソファーも一緒に販売されていて、
それらと一緒に何匹も買っていく女性がいたりしました。
往年の臼
八国見山へ登る途中の畑地の脇に放置されていまいした。
大きさや形からして臼のようです。
周囲の樽型の曲線といい、丸くくり抜かれた所といい、見事な形をしています。
新しい臼を作ったからなのか、電動で餅をつくから不要になったのか、
今では使われなくなって捨てられてしまったようです。
長年の風雨に晒されて、今ではもう働けない状態になってはいますが、
ふかした餅米を入れて杵でペッタンペッタンとついていた往時が偲ばれます。
柏槇大明神
森戸神社の裏手の海に面したこんもりとした岩場に生えているビャクシンです。
推定樹齢は約800年とのことで、鎌倉時代から世の移り変わりを見守ってきたのでしょうか。
今では幹の樹皮も剥がれ落ちて満身創痍の状態で、根元は木材等で補強されています。
神奈川の名木100選に選ばれ、葉山町の重要文化財や天然記念物にも指定されています。
森戸大明神のビャクシン
源頼朝が当地に伊豆の三島神社を勧請した際、そこの若木が飛来し、
岩壁に根付いたものと言われている。 古木が海上にのりだした姿は珍しい。
葉山町の天然記念物に指定されている。
 (神奈川県)
明日への船出
沼津にある香貫山の芝住展望台で見かけました。
美しい自然を大切に守り育てながらWORLD=6大州の中に存在する意義を再確認し、
さらに発展していく方向性を立体化したモニュメントとのことです。
WORLD=6大州という概念を簡潔に立体化すると正六面体になり、
垂直方向に向けられた一点は限りない明日への方向性を示しているのだそうです。
立体の内部には、駿河湾から富士山までの模型が入っていました。
明日への希望を表すかのように、夕日に照らされて表面が輝いていました。
怒りの入道様
最明寺史跡公園へ向かう道で見かけました。
「ゴミを捨てないで!」と書かれた看板に貼り付けられていたシールです。
誰かが貼っていったのでしょう、コピーライトの(C)マークも付いていました。
角を生やして牙を剥き、手には髑髏の付いた杖を持っていて、何だか怖そうな顔をしています。
しかし、イヤリングをしてポケットに手を入れ、スニーカーを履いていたりして、
意外と可愛い処もある今時の入道様だったりします。
この森に不当にゴミを捨てていかないように監視しているのでしょうか。
早春の雪ダルマ
幕山への登り道で見かけました。
道端の岩の上に置かれた20cmほどの小さな雪ダルマです。
小枝や葉で顔や手が作られていますが、日差しのために少し融け始めていました。
「見て雪ダルマ!わぁ可愛い」などと言いながら女性グループが眺めていました。
先日に雪が降ったので、登山者の誰かが作っていったのでしょうか。
息が切れ気味の登山道で、何とも心和む物に出逢えたのでした。
御殿森の神
丹沢の東部にある御殿森ノ頭で見かけました。
山頂にある大きな木の幹に紐で括り付けてありました。
仏様でしょうか、それともこの山の守り神なのでしょうか、お名前はよくは分りませんが、
硬そうな木で出来た手彫りの像で、何とも優しそうな表情をしています。
雨や風で飛んでいったりしないのでしょうか、ちょっと心配になったりします。
同じ祀るのならもう少しきちんと祀ってあげればいいのにとも思えてきます。
温泉タヌキ
湯河原駅で見かけたタヌキの置物です。
風呂桶を持って、これから温泉へ入りに行くところなのでしょうか。
そばにある説明板には次のようなことが書かれていました。
むかしむかし、狩人に追われて傷だらけになったタヌキが、ある渓谷に逃げ込んだそうな。
道に迷い、あたりをさまよっていると、まっ白な湯けむりに包まれた温泉に出くわした。
そこで、この湯にのんびりつかって傷口を洗うと、みるみるうちに治っていったそうな。
すっかり傷がいえたタヌキは、そりゃあもう喜んだ。
それ以来、美しい娘やたくましい若者に姿を変えては、
体や心に傷のある人々をこの出湯に案内したんだとさ。
獅子の門番
鎌倉の森から降りてきた住宅街で見かけました。
民家の庭先にあった置物です。
狛犬や獅子のようにも見えたりします。
沖縄のシーサーにも少し似ているような気もします。
太い眉毛をして睨みつけるように大きく目を開けて、何だか怖そうです。
悪いものが家に入ってこないように見張っているのでしょうか。
どことなく異国情緒を感じたりしました。
森のカッパ
泉の森で見かけました。
手づくり郷土賞「自然とふれあう水辺づくり」受賞の記念碑です。
カッパでしょうか、記念碑の上に2体並んで立っていました。
向かって左が「やまとみずべー」で、右が「やまともっく」という名前のようです。
男の子と女の子でしょうか、仲良く手を繋いでいます。
子供たちが安心して遊べる自然を残したいという想いが込められているのでしょうか。
何だかほのぼのとした姿に、しばらく足を止めて眺めていました。